トレセン学園の謎〜ウマ娘達が消費する食料は何処から来ているのか?〜 作:筆先文十郎
『待たんか! この変態トレーナー!!』
「うわあああぁぁぁっっっ!? 誰が変態トレーナーだ!! 俺は無実だっ!!」
中央トレセン学園にてミホノブルボンのトレーナー(以下ブルボントレ)はニシノフラワーのトレーナー(以下フラトレ)を始めとするトレーナー達から逃げ回っていた。
ことの発端は数時間前にさかのぼる。
数時間前 中央トレセン学園食堂。
「今日のおすすめ、サバの味噌漬けは身が脂が乗ってかつふっくらとしていてほんのり甘く、味噌の塩辛さがマッチ。まさに『美味』」
ミホノブルボンが一人でサバの味噌漬けに
「もうサヤ。いくら甘いものは別腹だからってそんなにチョコを食べるのはどうかと思うわよ」
「もうリボンちゃん! 別にいいじゃない。大好物なんだし普段からトレーナーから厳しい食事制限されているんだからさ……ね!」
「もう。私は言ったからね! それで鼻血が出ても知らないんだから!」
「……」
近くで雑談をしていたウマ娘の会話に聞き耳を立てていたミホノブルボンは食事を終えるとブルボントレの部屋へと足を向けた。
コンコン
「マスター。入室の許可をお願いします」
「あぁ。入って大丈夫だよ」
「失礼します」
部屋に入ったミホノブルボンにブルボントレは尋ねる。
「どうした、何かレースのことで聞きたいことが出来たのか?」
「いえ。今回はレースのことではありません」
感情を表に出さずミホノブルボンは首を横に振る。
「マスター、これを」
「え……これは?」
ミホノブルボンから手渡された板チョコとミホノブルボンを交互に見る。
「食べてください」
理由もなくそれだけ言うミホノブルボンにブルボントレは疑問を覚えながらも包装紙を開けて板チョコを頬張る。
「うん! 美味しいよ、ブルボン……ッ!? お、おい!? 何をしているんだ!?」
ブルボントレは驚きの声を上げながら後ずさる。教え子であるミホノブルボンが前触れもなく全ての衣服を脱ぎ落したからだ。
「……あ。説明不足で申し訳ございません、マスター」
いつも通りの感情を表に出さない表情でミホノブルボンは説明する。
「つい先ほど食堂でチョコレートを食べ過ぎると鼻血が出るという話を聞きました。そこで『興奮すると鼻血が出るというのと組み合わせればもっと鼻血が出るのでは?』と思いこのような行為をしました。マスターからは『困惑』を感知。予想とは違う結果に『落胆』。そしてマスターを実験体にしたことについて謝罪します」
そう言ってペコリと頭を下げるミホノブルボン。その時だった。
「おい、すまないブルボントレ! この間見せてもらった例のウマ娘のデータ、また見せて欲しいんだ……が…………」
一刻も早く資料を借りたかったフラトレがノックも無しに入った瞬間、ブルボントレの目の前でミホノブルボンが全裸で立っているという光景に固まった。そして。
「おい、ブルボントレ……てめぇ、教え子になんてことをしているんだ? あぁ!?」
「お、おい待てフラトレ! お前は一つ勘違いをしている! だから俺の話を聞け!!」
「担当という立場につけ込んで教え子に手を出そうとする腐れ外道の言葉なんて誰が聞くかああああああぁぁぁぁぁぁ!!!!」
勢いそのままに力強く地面を蹴り瞬く間に間合いを侵食するフラトレの空間をえぐり取るような強烈な蹴りを「ひいっ!」と紙一重で回避するブルボントレ。
「ちょこまかと! このトレーナーの面汚しが!!」
「いや、だから誤解だって……うわっ!?」
怒りを込めた連撃を冷や汗を流しながら避けるブルボントレは窓を突き破って外へと逃走を開始した。
その後自室で