トレセン学園の謎〜ウマ娘達が消費する食料は何処から来ているのか?〜 作:筆先文十郎
「お前らはなぜ金を稼がねばならぬと思う?」
馬数寄が尋ねた真意がわからず、何を言えばいいのかと部下達は目で会話する。その様子に馬数寄は「ククク……何でもよい。とりあえず言ってみろ」と
「で、では恐れながら……
「贅沢……ククク、贅沢か……」
馬数寄は嬉しそうに膝を叩く。
「贅沢……確かにそうだ。だがそれでは不合格……。一億円でも百億円でも……贅に限りはない……」
「で、でしたら……生きるため、でしょうか?」
「なるほどのぉ。じゃが生きるためなら文無しでも生きられる。それは貨幣社会が成立する前の生活が証明しておる……」
「では。守るため……というのはどうでしょうか?」
端正な顔立ちに形良く整えた長髪の男が臆せず答える。男の言葉に馬数寄は「ま、合格でいいじゃろう」とグラスの酒に口をつける。
「そう。金があれば食い物が買える。それは即ち自分の生命を守ることが出来る。病院に行って治療や薬をもらって病を排除することも、生き抜く知恵や情報を買うことも……はたまた自衛のための兵隊、武器、防具を買うことも……ククク、世の中全て金次第とはよく言ったものだ!」
「…………」
馬数寄の言葉に納得したように沈黙を貫く部下に馬数寄は続ける。
「今の日本は政治家が作った法律やら規則やらに縛られ、生殺与奪の権利を握られておる。
「…………」
聞き入る部下に、馬数寄はワインで喉を
「ではどうすれば守れる? 我が命……そして大切なものを? ……そう、作るしかあるまい。シェルターを。不都合な未来を排除し、
馬数寄は空になったグラスを持ち、酒を注がせる。
「だから稼ぐのじゃ。ワシとワシの王国に尽力する者、そしてウマ娘ちゃんの生活を保障した世界を作るために……
「…………」
何も言えずただ黙っている部下を