トレセン学園の謎〜ウマ娘達が消費する食料は何処から来ているのか?〜   作:筆先文十郎

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この小説には 劇場版『ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉』のネタバレが大いに含みます。まだご覧になっておらずネタバレを不快に思われる方はそっと戻られることをお勧めします。


某企業は映画泥棒を許さない!

 某映画館。

「うぅ……うぅ……うぅ…………」

 スタッフロールとともに流れるウマぴょい伝説を聞きながら、劇場版『ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉』を視聴していた36歳の仕事帰りの男は涙を流していた。

「フジキセキのレースを見てトゥインクルシリーズに出る決意をしたジャングルポケットが『最強』を目指しフジキセキを導いたタナベトレーナーとともに二人三脚で勝利を重ねる中、ホープクスSでアグネスタキオンと激突し、初の敗北! 

 その後タキオンに宣戦布告して皐月賞で再び(あい)まみえるがまたしてもタキオンの実力を目の当たりにする結果に終わった後の突然のタキオンの無期限の引退宣言。日本ダービーを制するもののその後燃え尽きたかのように自分を見失い彷徨(さまよ)う中、自分の走りを見て心を動かさられたフジキセキとの並走などによって再び走り出すことを決めたジャングルポケット! 

 そして最・強・無・敗の『覇王』テイエムオペラオーが出場するジャパンカップで、自分の中にあった『アグネスタキオンには勝てない』と思う負の心に打ち勝ち勝利! 

 その勝利の姿を見たタキオンが『他のウマ娘に見せてもらうんじゃなくて自分自身が見たい世界を見なくてどうするんだ!?』と心の中にあった熱を燃え上がらせて再びレースに戻ってくる。

 絶対的な自信を打ち砕かれながらも走り続け、心の闇に一度は足を止められつつも最後は打ち勝ったジャングルポケットも素晴らしかったが、ケガで他のウマ娘にウマ娘の可能性を託そうとしつつも『自分自身の手で叶えないでどうするんだ!?』と奮起する姿はもう一人の主人公といっても過言ではないアグネスタキオン。

 一度だけではウマ娘にもこの劇場版を製作した制作陣にも失礼すぎる素晴らしい作品だった!!」

 涙を袖でぬぐい再び見に行くぞ! と決意を固め余韻を感じながらシアターを出た。その時だった。

 

「こら、離せ!」

「ちょっと、何をしてんのよ! 離しなさいよ!」

「黙れ! 大人しくしろ!!」

 

 黒スーツに黒いサングラスという異様な恰好の男達が、中年男性と十代くらいの女性を取り押さえていた。

「な、なんだ!?」

 ざわざわとざわめく人々と同じように男はその異様な光景を見る。

「おい、お前達!」

 取り押さえながら異様な恰好をした人間の一人が男達に向かって叫んだ。

「この者達は映画を盗撮・盗聴していた! 最初の注意喚起にあったはずだ、盗撮・盗聴(そのような行為)は許されないと……!」

「…………」

 呆然とする者達に対して黒い服装の男は再び叫ぶ。

「繰り返す! 映画の盗撮・盗聴など注意喚起に従えない者は──」

 こうして盗撮・盗聴行為をしたとされる男と女はどこかへと連行されていった。

 

 

 

「映画館のルール、守ろう……まぁ、最初から破るつもりないけど」

 異様な光景を見た男は心の中で決めたのであった。

 




劇場版『ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉』観に行きました。

控えめに言って、最高でした!
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