トレセン学園の謎〜ウマ娘達が消費する食料は何処から来ているのか?〜 作:筆先文十郎
その皇恋グループが運営している裏カジノで
「嘘だ‥‥‥夢だろ‥‥これ‥‥夢に決まってる‥‥‥‥‥!」
裏カジノの目玉で通常のパチンコが一玉4円の1000倍、一玉4000円のパチンコ台『
(嘘だろ? 嘘だと言ってくれよ……)
現実逃避したい俺の心の声を
「ところが、どっこい! ……夢じゃありません…………! これが現実です……! これが現実……!」
俺とUMAとの勝負をギャラリー以上に見続けていた、端正な顔立ちに形良く整えた長髪を持った裏カジノの店主が嬉々として俺に現実を突きつける。
「…………」
両脇から屈強な男が俺を抱えてどこかへ引きずるが、今まで経験したことのない絶望に打ちひしがれる俺に暴れる気力は残されていなかった。
それから数日後。俺はどこかの農場へと連行され畑を耕していた。
皇恋グループの話によると、この農場はウマ娘に供給する食料を作るための農場であり、UMAに負けて多額の負債を抱えた俺と同じように、皇恋グループに借金をして返済できない者が強制労働させられている。
「おい、熱中症には気をつけろよ。あとケガや何かあったらすぐに言うんだぞ」
日射を防ぐ麦わら帽子を被った黒服の監督官から、人間の体液に近い清涼飲料水を受け取るとペットボトルのフタを開ける。
ゴクゴクゴクと身体に枯渇しかけた水分が行き渡るのを感じながら、俺は強制労働を強いられた債務者達を見る。
日光に当たり空気がよく運動をしているせいか、ハツラツとした筋肉質が多い。そして、どの債務者も笑顔で作業に取り組んでいる。
ウマ娘の健康を考えて、農場では徹底的に農薬を使わず過度な化学肥料を使わない。そのため除虫・除草は全て手作業、24時間体制で昼夜交代制。
三食バランスよくかつアレルギーや好みなど考慮した食事に、週に一度クリーニングされた布団で一室5~6名の大部屋での共同生活という環境だというのにだ。
(大半のやつはここでの生活を満足している。でも俺は違う!)
俺は懐に入れている封筒から皇恋グループの会長、
(このマニカがあれば嗜好品を買ったり施設内の個室や映画館などを利用することが出来る。そして、時間に限りがあるとはいえ施設から出て自由に過ごせることも……)
「外に出さえすれば金を稼ぐことが出来る。そうすればこんな生活ともおさらば出来る!」
俺はマニカを封筒に戻すと再び
だが、俺は知らなかった。皇恋グループが債務者を逃さない罠を。それは月に一度マニカが支給される日の夜のことだった。
ファル子ちゃ〜〜〜んッ!!!!
「ファル子ちゃ〜〜〜んッ!!!!」
この強制労働施設では定期的に『ウマ娘ちゃんのご厚意による慰問ライブ』が行われている。最初こそ俺は「ウマ娘なんかに時間を、ましてやお金をかけるなんて馬鹿のやること」と馬鹿にしていた。しかし班長に「ライブに参加してくれたら特別にマニカをあげるから」とライブに訪れたのが運の尽きだった。
ライブの熱気、舞台で笑顔で踊り俺達に応えてくれるウマ娘に俺の心は奪われた。気がつけば俺は稼いだマニカを全て握手券やグッズに使っていた。
ライブが終わり握手会で「応援してます、また来てください!」と言ってホクホクした気持ちで大部屋に帰った俺は、
「俺は何をしているんだ……」
~後日談~
馬数寄邸
「クククッ……!」
映画館なみの大画面の前で、皇恋グループ会長を務める
「いい……いいぞファル子ちゃんも……後ろで踊るウマ娘ちゃんも…………!!」
馬数寄の視線がステージで踊るウマ娘から応援する観客席に移る
「さぁ、
醜悪な笑みを浮かべたまま、馬数寄は手にしたトウカイテイオー好みの『固め濃いめ多め』のはちみーを飲み干した。
1月10日 後日談追加