トレセン学園の謎〜ウマ娘達が消費する食料は何処から来ているのか?〜   作:筆先文十郎

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 ぱかチューブっ!でジャングルポケット(お笑い)がゲーム3周年へお祝いメッセージをされていたので。
 そして今回はナリタタイシンが特にキャラ崩壊しています。

 それでも良ければ読んで頂けると幸いです。


BNWでジャングルポケット(お笑い)の左遷をやってみた

 某企業の本社ビル。

 カタカタカタッ

 ビワハヤヒデは自分の部屋でパソコン作業をしていた。

「「……失礼します」」

 自分の許可なしに部屋に入るナリタタイシンとウイニングチケットに、ビワハヤヒデは素早く保存してパソコンを閉じた。

「どうした、二人とも。ノックも無しで入室とは……いささか失礼ではないか?」

「……これを」

「……ん?」

 ナリタタイシンが差し出す数枚の写真を受け取り、驚愕する。そこにはビワハヤヒデが高級料亭から出てくる写真、連日高級ホストクラブでシャンパンタワーを頼みホスト達を何人も(はべ)らす姿が写されていたからだ。

 ビワハヤヒデは悟った。自分が人事部長という権力を使い、成績や業務態度を無視して上層部に都合がいい人物を優遇し、逆に有能であっても会社にとって目障りな存在は適当な理由をつけて解雇したり左遷させたこと。その見返りとしてただの人事部長ではあり得ない高級料亭やホストに高頻度で出入りできるほどの裏金をもらったという証拠を握られたことを。

「……やってくれたな」

 ビワハヤヒデは二人をギロッと睨みつけながら腹の底から振りしぼる。

「人事部長。賢い貴女ならわかるでしょう。これが公表される前に自首してください。あとその写真を処分しても無駄です。証拠はこのUSBメモリーに──」

 ナリタタイシンがポケットからUSBメモリーをビワハヤヒデの前に見せつけた瞬間、ビワハヤヒデはバッとUSBメモリーを奪い取った。

「ふふふ、これで形勢逆転だな!」

「……し、しまった」

 自身の油断が招いた事態に傷心したナリタタイシンは後ずさり、そのまま地面に手をつける。

「ふふふ……私にたてついたのだ。ただで済むとは思わないことだ。……そうだな」

 顎に手を置き考えるビワハヤヒデは「そうだ!」と何かをひらめく。

「このまま私にたてつかず黙っていれば東京本社でエリート街道を歩いていただろう君たちには……奄美(あまみ)大島(おおしま)への赴任を命じるとしようか」

「え……奄美大島?」

 奄美大島。その単語にウイニングチケットが反応する。

「そうだ、奄美大島支店だ」

「え……あの鹿児島と沖縄の間にある?」

「そうだ」

「あの……ほとんど沖縄の?」

「そうだ」

「あの、海のめちゃくちゃ綺麗な?」

「その奄美大島支店だ。同期や後輩がこの東京でしのぎを削って出世街道を突き進む中、お前たちはウミガメと一緒にシュノーケルをしながら海で泳ぎ、砂浜のビーチで沈みゆく太陽を見ながら私にたてついたことを涙を流して後悔するんだな!」

「……!」

 ウイニングチケットの脳内に奄美大島で観光する自身の姿が思い浮かぶ。

「……めちゃくちゃ行きたいんだけど!」

 額に手を置き考えこむウイニングチケットに、怒りで身体を震わせながらナリタタイシンが立ち上がる。

「ふざけるな! 私はそんな脅しには屈しない……飛ばすなら飛ばせ!」

「どっちなの? それは本気? それとも行ってもいいと思ってる?」

 疑うウイニングチケットに振り返り真剣な顔で答える。

「私は私が信じる道を進む。それが私のプライドよ」

「ごめん、タイシン……」

 ウイニングチケットは下唇を噛む。奄美大島に惹かれたから左遷も構わないと思った自分を恥じて。

「ほほぅ、美しい同期愛じゃないか」

 USBメモリーをポケットに入れたビワハヤヒデが二人の間に歩を進ませる。

「それでは望み通り飛んでもらおうか。奄美大島支店と」

 そう言ってナリタタイシンの肩を叩き

「青森支店にな」

 ウイニングチケットの肩を叩いた。

「わかった、飛ばすなら飛ばせ!」

「ちょっと待って!」

 ナリタタイシンの覚悟の咆哮をウイニングチケットが涙目で訴える。

「タイシンは奄美大島、私はリアルに左遷先の青森……これは完全にフェアーじゃないよ!」

「バカ野郎!」

「ッ!?」

 ナリタタイシンの魂の入った拳にウイニングチケットの身体が地面に倒れる。

「ここに来る前に私たちは誓ったはずだよね。この会社の不正を正し……この会社を変えるんだって! そのためならどうなろうと甘んじて受けて、耐えて……そこから前を向いて歩こうって!」

「……ごめん、タイシン! 私、間違っていた……」

 親友を疑ったことを恥じて、口から流れる血を袖でぬぐうウイニングチケット。

「ほう、素晴らしい。本当に素晴らしい……一枚の絵画に収めておきたい友情だ」

 ビワハヤヒデは支店先が書かれた紙ファイルを開く。

「その友情に免じて……二人は青森支店に行ってもらおう!」

「望むところだ!」

 ビワハヤヒデの言葉に力強く言い返すウイニングチケット。そんなウイニングチケットに対して

「うぅ……」

 ナリタタイシンはその場に崩れ落ちた。

「ど、どうしたの……タイシン?」

 涙をこぼす親友にウイニングチケットは優しく問いかける。

「これが組織の中で生きるということなのか……私たちは所詮、歯車に過ぎないということなのか?」

「えぇ、今さっきのカッコいいセリフは何だったの!?」

 ナリタタイシンの急な心変わりにウイニングチケットは動揺する。

「ふ、青森支店は嫌か? 幸いうちの会社にはお前たちを飛ばせる支店はいくらでもある。……そうだな。だったら宮古島支店に飛ばしてやろうか?」

「飛ばすなら飛ばせ!」

「元気になっちゃった……」

 立ち上がりビワハヤヒデを睨みつけるナリタタイシンにウイニングチケットはドン引きする。

「他には長野支店」

「私たちは所詮は歯車でしかないのか!?」

「最低だよ、タイシン!」

 再び崩れ落ちるナリタタイシンにウイニングチケットは批難をぶつける。

「あと岩手支店」

「私たちは歯車でしかないのか!?」

「寒いの嫌なだけじゃない!?」

 ウイニングチケットが思わず呟く。

「北海道支店」

「……ほ、北海道のどこですか!?」

苫小牧(とまこまい)支店だ」

「やっぱり私たちは歯車でしかないのか!?」

「タルマエちゃんに謝りなよ、タイシン!」

「茨城支店」

「やっぱり私たちは歯車なのか!?」

「栃木支店」

「歯車!」

「秋田支店」

「嫌だよ!」

「もう本音出ちゃってるじゃん!」

「だったら広島支店」

「広島……?」

 ナリタタイシンはスマートフォンを取り出し広島県の情報を検索する。

「私は貴女には屈しない!」

「……いい所だったのね?」

 ナリタタイシンの変わりようにウイニングチケットは呆れていた。

「最後に鳥取支店!」

「あんな鳥取か島根かわかんないようなところなんか絶対に嫌だ!」

「鳥取の人に謝りなよ!!」

 鳥取に対するとんでもない発言に、ウイニングチケットは思わずツッコミを入れる。

「ちょっとそれ見せてください」

 立ち上がったナリタタイシンはビワハヤヒデが持っているファイルを覗き込む。

「えっと……ここからここまでは歯車ですね……」

「えぇ、ここからここまで歯車!? ……だったら日本海側は?」

「あ、歯車です」

「……そうかこの辺りも歯車かぁ……あ、だったらここなんかはどうだ? 少し行けば桜や紅葉が有名で少し車を出せば海も山にも両方行ける。春は花見、夏は海水浴、秋はハイキング、冬はスキーと春夏秋冬楽しめて結構人気みたいだぞ?」

「へぇ~、それはいいですね!」

「なんか旅行先決めているみたいになっているよ……」

 先ほどまで不正を正す雰囲気がなかったかのように和気あいあいと話し出すビワハヤヒデとナリタタイシンに、ウイニングチケットは呆れかえりながらその光景を見つめる。その時だった。

「はい、私です……ッ!?」

 机の上の電話が鳴り取ったビワハヤヒデが、一変する。

「ちょっと待ってください、専務!? 私は貴方の指示に従ったまでで……もしもし! もしもし! ……クソッ!!」

 苛立ちをぶつけるよう受話器を元に戻したビワハヤヒデは自嘲しながら二人の方へ振り返る。

「良かったな、二人とも。お前たちの左遷は取り消しだ。……つい先ほど別ルートで私の不正が明らかになった。……フフフ、ここまでのし上がってきたのにハワイでフラダンスや海で楽しみながら出世していく同期や部下を沈みゆく太陽を通して涙を流す日々が来るとは……」

 遠くを見つめるように呟くビワハヤヒデに

 

「「……うらやましい」」

 

 とナリタタイシンとウイニングチケットは呟いた。




筆先文十郎の一言。
ジャングルポケットさんがお祝いのメッセージを送る中で劇場版ウマ娘が上映されることを言われてました。

昨日の小説を投稿する前に言えや!!(理不尽)
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