トレセン学園の謎〜ウマ娘達が消費する食料は何処から来ているのか?〜 作:筆先文十郎
某地方。
レースに出場し帰りの時間まで食事を取るようにトレーナーに言われたツルマルツヨシは、同じく食事をするため繁華街に向かおうとしていたオグリキャップに行動を共にしていた。
二人とも初めて訪れる場所ということもあり、ツルマルツヨシはスマートフォンでグルメサイトのページを開く。
「見てください、オグリさん。あそこのお店、評価が4,5で高評価ですよ! 行ってみましょう! ……あれ、オグリさん?」
指さした店へ動く気配のないオグリキャップにツルマルツヨシは同じように立ち尽くす。
すると
「……たく、何だよ。この店! 評価は高いのに味も接客も最低だったぜ!」
「……こんな店、二度と来るかってぇの!」
ツルマルツヨシが行こうとしていた店から不満を言いながら店を後にするカップルが出てきた。
「……やっぱりな」
「え? ……『やっぱり』って?」
驚くツルマルツヨシにオグリキャップは続ける。
「あの店。店の入り口に盛り塩をしているが
オグリキャップの分析力にツルマルツヨシは思わず「な、なるほど……」と漏らす。
「それではオグリさんがオススメするお店は?」
その言葉にオグリキャップは目をカッ! と大きく見開き、耳をせわしなく動かし、鼻をスンスンと鳴らして視覚・聴覚・嗅覚を最大限まで鋭くさせる。
「よし、あれだ! いくぞツヨシ!!」
ロックオンした店へと早歩きで向かうオグリキャップに、ツルマルツヨシは慌ててついていった。
後日。
ツルマルツヨシはスペシャルウィークと共にまだ行ったことのない地区に足を運んでいた。
目的は新たなる店の開拓。「ネットとかで調べなくていいの、ツルちゃん?」と不安そうに尋ねるスペシャルウィークに、ツルマルツヨシは「心配しないで、スぺちゃん!」と胸を大きく叩く。
「私はつい
ツルマルツヨシは視覚・聴覚・嗅覚の感覚を最大まで上げてチェックする。
看板のデザイン、外観や食品サンプルなどの色あせや日焼け、かすかに聞こえる調理や食べている客の会話、店から漂う匂い……一つ一つ厳しく確実にチェックしていく。
「ッ!! ……見つけた、あの店だ!!」
三つの感覚から得た情報と自らの直感に従いツルマルツヨシは走る。
「ま、待ってツルちゃん!!」
スペシャルウィークの制止も聞かず。その結果。
「ギャアアアアアアァァァァァァッッッ!!??」
店に向かうことに全集中していたツルマルツヨシは気がついていなかった。自身が車道に飛び出していたことに。運転手が慌てて急ブレーキを踏んだものの車は完全に止まることは出来ず、ツルマルツヨシはその場に倒れ込む。
「ツルちゃん!!」
スペシャルウィークはツルマルツヨシの元に駆け寄ると、彼女の身体を抱える。
「……す、スぺちゃん……私、もう……」
そう言ってツルマルツヨシは目を閉じ、スペシャルウィークの胸の中で気を失った。
「つ、つ……ツルちゃ~~~~~~ん!!!!」
スペシャルウィークの悲痛な叫びが繫華街に響き渡った。
その後、ツルマルツヨシは二週間の入院生活を余儀なくされた。