トレセン学園の謎〜ウマ娘達が消費する食料は何処から来ているのか?〜 作:筆先文十郎
某日。
「……う~む」
自室で腕組みをしながら椅子に座るアストンマーチャンのトレーナー(以下マートレ)は考え事をしていた。
「……俺はアストンマーチャンを見続けて、彼女を忘れさせたくないと思い彼女のトレーナーになった。
出来るだけ広く、深く、日本中に、いや世界中に。アストンマーチャンというウマ娘がいたことを伝えて……。彼女がこの世界にいたという跡を
そのためにはどうすればいいのか?
レースで結果を残し、見た者の心に大きな印象を残したアストンマーチャン。しかしレースやウマ娘に興味ないものの方が多いのも事実だった。彼女を知る者にはより深く、知らない者には彼女の存在を知ってもらえる方法はないかとマートレは思案する。
「しかし自作のマーチャン着ぐるみを着て自作のマーチャンぬいぐるみを配布したり、ブログでマーチャンを題材にした四コマ漫画を連載したり、マーちゃん初勝利記念にマーチャン像を無許可で設置したりなど出来ることはし尽くした。……これ以上いったい何が出来るというんだ?」
それから数十分考えたが良い案は何一つ思いつかず、マートレは事前に用意していたカップラーメンにお湯を注ぐと出来るまでの暇つぶしにテレビをつける。
『何とそこから出てきたのは!?』
(……そう言ってすぐに何が出てきたか言わずに
ため息をつくマートレの予想通り、テレビは何が出てくるか伝えずにスポンサーのCMに変わる。
「……はぁ。こんな面白くもないCMでも『こういう商品がある』と認知はされるんだよな……ん?」
マートレは自分の発言を思い返す。
「……こんな面白くもないCMでも『こういう商品がある』と認知はされる、認知はされる……認知…………ッ!!」
ガタッ! と椅子が倒れるほど勢いよくマートレは立ち上がる。
「そうだ、CMだ! CMでアストンマーチャンを使ってもらえばウマ娘に興味がない人にもアストンマーチャンというウマ娘を知ってもらうことが出来る! よし早速……待てよ?」
玄関に向かおうとしていたマートレは足を止める。
「CMって言ってもどうやってアストンマーチャンをCMに起用してもらうんだ? 仮にCMに起用されたとしても地方の民放でちょっとだけとかだったら効果は薄い。やるからには超有名企業のCMで起用された方がより多くの人にインパクトを残すことが出来る……だが」
マートレは腕を組んで考え込む。
「超有名企業にどう使ってもらうように交渉するか……日本には日本で知らない者はいないと言われる超有名企業はいくつもある。しかし企業側がアストンマーチャンを使う考えがなければ意味がない。超有名企業でかつアストンマーチャンを起用するCMを作ってくれそうな
その企業に向かってマートレは走り出した。
つけっぱなしのテレビと麺が完全に伸びたラーメンを後にして。