トレセン学園の謎〜ウマ娘達が消費する食料は何処から来ているのか?〜 作:筆先文十郎
中央トレセン学園 エントランスホール。
「やぁ、トップロードさん!」
「こんにちは。トップロードさん」
ヒシミラクルから誕生日プレゼントを受け取った後。ヒシミラクルと入れ替わるようにテイエムオペラオーとアドマイヤベガがナリタトップロードの前に現れる。アドマイヤベガの手には先ほどヒシミラクルからもらったお菓子の詰まった誕生日プレゼントと同じくらい大きさの箱があった。
「二人ともこんにちは、その箱は……もしかして?」
今日が自分の誕生日ということもあり、ナリタトップロードは少しだけ期待した顔で尋ねる。
「はーっはっはっは。今日はトップロードさんにとって一年に一度しかない記念するべき日! 祝わないという選択肢は存在しないさ!」
「……中身は。まぁ、開けてからのお楽しみ。……きっとびっくりすると思うわ」
中身を知っているアドマイヤベガが少しだけ視線を逸らしながら持っていた箱をナリタトップロードに手渡す。
「うわぁ~、何だろう?」
二人に開けていいか許可を取ったナリタトップロードが箱につけられたリボンを解く。次の瞬間!
「
大量のハトと共にマジシャンの恰好をした大きな団子鼻に糸目、タラコ唇、そしてふくよかな体型が特徴的な中年男性が箱から飛び出した。
「ぎゃああああああぁぁぁぁぁぁッッッ!!??」
箱の大きさに収まると思わない男の突然の登場に、ナリタトップロードは驚き箱を落とす。
「ウゴッ……!?」
箱を落とされ、男は腰を強打して腰を抑えながら地面に転がる。
「だ、大丈夫ですか!?」
痛がる男に慌ててナリタトップロードが声をかける。
「あ、あぁ。大丈夫……」
腰をさすりながら男は脂汗を持っていたハンカチでぬぐう。
「……えっとところでこちらの男性は?」
ナリタトップロードは二人に尋ねる。
「あぁ、こちらの男性はとあるラーメン屋で不定期で屋台をされている方さ!」
「トップロードさんの誕生日ということでお呼びしたの。トップロードさん、前に見た時あまりの盛況で並んだけど売り切れで食べられなかったって言っていたから」
「……あぁ、あのラーメン屋さんの!」
突然の登場とマジシャン風の恰好だったこともありすぐに思い出せなかったナリタトップロードだったが、アドマイヤベガの説明にマジシャン風の男と屋台の店主がイコールで結ばれる。
「え、じゃあ……あの屋台のラーメンを作ってくれるんですか!? 私のために?」
「えぇ。今日はナリタトップロードさんに食べてもらうためにナリタトップロードさんをイメージしたラーメンを開発しました。ぜひ食べて下さい。あ、テイエムオペラオーさんとアドマイヤベガさんも……!」
「おぉ! それは光栄だ。このボクにはぜひこのボクにも負けない
「私はふわふわを感じられるラーメンを」
「あ、そちらはまた次の機会に……」
その後ナリタトップロードはテイエムオペラオーとアドマイヤベガと共に男が作る特製ラーメンに舌鼓を打つ素晴らしい夕食を過ごした。
「ら、ラーメン……」
「あ、あの時のおじさん……」
男が作るラーメンを美味しそうに食べるナリタトップロードたちを、ファインモーションとシュヴァルグランが遠くから見ていた。
筆先文十郎の一言。
「小槻、質量保存の法則って知ってるか?」