トレセン学園の謎〜ウマ娘達が消費する食料は何処から来ているのか?〜 作:筆先文十郎
4月8日。
「う~む。明日4月9日はメジロラモーヌちゃんとヴィブロスちゃんの誕生日。メジロラモーヌちゃんはすでに手配しているがヴィブロスちゃんには何がいいか……やはりセレブな生活に
結局何が良いのかわからなくなった馬数寄はすぐに最高幹部の一人、
4月9日 中央トレセン学園エントランスホール。
「……」
ナリタブライアン、否。ナリタブライアンのそっくりさん、ナリタブライオンが椅子に座って聞き耳を立てていた。聞き耳を立てる先にはサトノダイヤモンドとヴィブロスが何かを話していた。
「ヴィブロスさん、ごめんなさい! お誕生日になってもプレゼントが決められなくて……!」
「いーよいーよ~! てゆーか、それくらい真剣に考えてくれたんだよね? えへへ、うれしいな~期待しちゃうな~♡」
申し訳なさそうに言うサトノダイヤモンドに嬉しそうに右手をパーにしてにやける顔を隠す。
「はい、ヴィブロスさんが本当に喜んでくれるものを、と考えまして……でも、やはり心配なことも多く……」
「なんの心配なの~?? ねねっ言ってみて! 私も真剣に答える!」
考え込むサトノダイヤモンドにヴィブロスは真剣な顔で両手をグッと握りしめる。
その真剣な目にサトノダイヤモンドも覚悟を決める。
「では……お尋ねします! ライオンとクルーザー! どちらがよろしいでしょう!?」
「えーーーー!?」
ヴィブロスは手で口を隠すほど驚く。しかし
「どっちもほしーーーーっ!!」
と両手で頬を抑えて無邪気に喜ぶ。
「やはり! ライオンを飼いたいとおっしゃっていたので! クルーザーは父の知り合いから譲りうけられそうでして! でも……」
サトノダイヤモンドは人差し指を顎に当てて考え込む。
「お世話やお手入れが大変とお聞きしますし……どうしたものかと……!」
「あ~、確かに……」
ヴィブロスは「しまった……」と頭を
「今ライオンが来ても幸せにしてあげられないかも……。クルーザーも置く港もないし~……」
組んだ手を頬に当て、うっとりとした表情でヴィブロスはサトノダイヤモンドを見る。
「今は、気軽に身につけられるものとかがいいな! アクセとか、そういうのー!」
(なるほど。利根澤先生に報告せねば……)
必要な情報を得たナリタブライオンは本物のナリタブライアンとかち合わないように気をつけながら、中央トレセン学園を後にした。
ナリタブライオンから情報を得た利根澤は、サトノダイヤモンドとの会話を伝え「手頃なアクセサリーをプレゼントされては?」と提案。しかし馬数寄は違った。
「ならばすぐにライオンが飼える土地と専属飼育員、そしてクルーザーを置ける港を手配しろ! 今すぐに、だ……!」
「……ッ!?」
(ば、バカな!? ……)
予想だにしなかった馬数寄の発言に利根澤は激しく動揺する。しかし馬数寄の命令に逆らうことは皇恋では死と同異議。
(くっ、仕方がない……)
利根澤は馬数寄に一礼すると手配の準備に取り掛かった。
数日後。
馬数寄の元にヴィブロスから手紙が届いた。
『馬数寄のおじいちゃん、ライオンとクルーザーをありがとう! でも私にはまだ両方とも早い気がするの! だから私がもっと強くなってライオンやクルーザーが似合う女になったら改めてちょうだいね! でもおじいちゃんの気持ち、すっごく嬉しいよ! 愛してる♡』
「利根澤」
「はっ、早速……」
控えていた利根澤が「手頃なお菓子を手配します……」と言おうとしたのを馬数寄が止めた。
「ワシは感動した……! 今すぐ世界中の珍獣を用意し、ワシ専用に作らせていた豪華客船タカイザー号をヴィブロスちゃん専用の豪華客船仕様に変更しろ……! 今すぐに、だ……!!」