トレセン学園の謎〜ウマ娘達が消費する食料は何処から来ているのか?〜 作:筆先文十郎
とある大学の空き教室。
ウマ娘をこよなく愛するサークル、『ウマ娘LoveLove会』の会合が行われていた。
眼鏡をかけた太やかな男、ウマ娘LoveLove会の会長がホワイトボードの前に机に立つと、目の前に広がる会員に笑みを浮かべながら話し出した。
「諸君、私をウマ娘が好きだ。諸君、私はウマ娘が好きだ。諸君! 私はウマ娘が大好きだ!!」
会長は自身が一番に推すハルウララから認知度の低いウマ娘まで好きなことを語り本題へと移る。
「さて、本日4月12日より劇場版『ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉』が、とあるコンビニエンスストアの限定で「バンドル前売券」の販売が始まった。そこでだ」
会長は力強く目を見開き、会員達に質問する。
「皆にはより多くの者にウマ娘の魅力を知ってもらうため。そしてウマ娘の大いなる発展のため多くの者に前売り券を買ってもらう……その案をこの場で発表してもらいたい! 『我に秘策あり!』という者はいるか?」
《ハイ》
ボコーダーの強いエフェクトがかかった声で、古今東西の色々なロボット一堂に集結したゲームに登場しそうな2mを超える者が手を挙げる。
「
会長がそう言うと胸の部分が開き、中から可愛らしい顔立ちに厚化粧をした、実年齢を聞かなければ二児の母だと思えない小学生くらいの機械工学科の女子大生、
「うむ。アヤの策。それは前売り券を売るには……
「……ほう、なるほど」
会長は眼鏡をクイッと上げる。
「犯罪……これに目をつぶればこれほど簡単でかつ確実な方法はあるまい」
「し、しかし……それはあまりにも反発が! 警察が動く恐れも……」
会員の一人が恐る恐る進言する。その会員に会長は狂気の笑みで答える。
「警察……確かに恐ろしい。この行為によって我らへの向けられる世間の視線はより冷たく、より
しかし、と会長は切る。その後の言葉を強調させるために。
「警察が怖くてオタクはやってられないのだよ! その程度で我らのウマ娘に対する情熱は止めることなど出来はしない!」
会長の一片のよどみのない言葉に、会員達は心を同じくした。
「これより我らは会を三つに分ける。最上、
再びロボットの中に入った最上と、重々しい甲冑に背中に大太刀を背負い骸骨の仮面を被った武者風の男が大きく頷く。
「もう一つの別動隊。
呼ばれた三人がこくりと頷く。
「そしてこの私を本隊とする部隊は袋のネズミと化した学生を片っ端から脅して前売り券を買わせる! ……うむ、完璧な策だ! 犯罪という点を軽視すれば!」
邪悪な笑みを浮かべ、会長は高々に命令を下す。
「これより我らはウマ娘のためならどんな汚名をも喜んで着る修羅と化す。総員健闘を祈る!!」
会長
ウマ娘LoveLove会の会長。とある大学に在籍する男子学生。
最推しウマ娘→ハルウララ
最上 アヤ(もがみ あや)
機械工学科に所属する女子大生。会最年長の50歳で二児の母で小学生にしか見えない容姿。2mを超えるロボットの中に入り自身の身体のように操る。
力と飛翔に出てきた女の子と同一人物。そして迎えに来たのは両親ではなく息子と娘。
名前の由来は日本海軍重巡洋艦『最上』
最推しウマ娘→メジロライアン&ヤエノムテキ
仏宇野 学生(ふつうの まなお)
重々しい甲冑に背中に大太刀を背負った骸骨の面をつけた男子学生。
重く長い刀を閃光のように振る力と技を持つ。
名前の由来は『普通の学生』。
最推しウマ娘→グラスワンダー