転生したら女の子だった 作:カヤをいじり隊
ちょこちょこ更新再開します
緑が力強く根付き始め、虫や鳥が騒ぎ出す頃
離れのテラスで安らぎの一時を過ごしている生徒が二人。
「お疲れですか、カヤさん?」
「……はい」
心配そうにのぞき込んでくるアシュリーさんに気が抜けた声で頷く。
「最近は他の派閥の方と込み入った話が多くてですね…特にセイアさん関係ッ!」
「? そうなのですね、しかしそれはカヤさんが他の派閥から重要視されるようになったという事…誇らしいですわ」
「…そう、ですね」
中学とはいえトリニティで政治をつかさどるティーパーティ…そのホストを毎年輩出しているこの学校はその分大きな権限を持つ。その権限はそこら辺の中小高校の生徒会が持っているものに等しく
その
で、そんな栄えのある学園の力ある派閥の№2が顔を突き合わせて秘密裏に話している内容が『如何にセイアさんの毛並みを良くするか…』なんですよね…
はい、アデラさんとの会議の半分くらい毛並みを良くする為のブラッシングや保湿液について話し合っております。
百鬼夜行から職人の手がけたブラシを輸入したり、山海経から珍しい漢方を仕入れたり、肌艶を増すために食べ物なども他所の学区から取り寄せたものを調理してみたり…
…これが三年後トリニティを率いることになる№2同士のやることか?
こんな情報の為に決死の覚悟で会議に入り込んでくるスパイがバカみたいじゃないですか!
しかも仮に情報流出の為の符丁*1で話してると思われて会話内容を解析してもただセイアさんの毛艶について話してるだけだから意味なんてないという…
セイアさんの髪質について細かい変化を暗号だと思って真面目に解析している場面なんて見たら笑えますよ。
じゃあやるなって話なんですけど…
…でも報酬が!
提供される情報が…っ!
破格、すぎるのです‼
悔しい!
いや、仕事をしていないという訳ではないのですよ?
学園の運営についてもキチンと話してはいるのですけど…私たち一年生が入る前にジュキさんとアデラさんは充分に話し合っていた訳でそれを再確認すればいいだけですので。
それに他学区からの物資の流通ルートの構築するのに時間と手間がかかりますしね
くっ…これが怪物はびこるトリニティの派閥政治を生き抜いてきたアデラさんの力ですか――
私の扱い方がよく分かっていらっしゃる。
正直貴族主義に傾倒して読みやすいジュキさんより数段やり難い相手です。
そういう訳で最近のセイアさんの肌つやは以前より仕上がっています。
…我が家の他学区へのコネクションとサンクトゥス派の情熱の成果です並では終わりません。
まぁセイアさんが何か言いたげにこちらを見つめてくることも増えましたけど…
お礼でも言いたいんでしょうかね()
(じーっ)
「如何されました?」
目の前にいるアシュリーさんにもぜひともこの苦悩を分かち合って貰おうかと思いましたが…
あの狂信者どもの相手は荷が重いでしょうし…なによりあんな真実を知るのが可哀そうなので却下、しますか
でもお泊り会はセイアさんに加えて…ミカさんまで来るのですよね?
憂鬱ぅ…誰か変わってくれないでしょうか
あの二人を相手することを考えたカヤの目から光が消えた。
「そういえばあの子たちが張り切っていましたよ『いつもカヤ様が用意しているから今度は自分たちがカヤさんを持て成すんです』なんて慕われていますわね」
「はぁ…そんな大したことをした覚えもないのですが。あとそれを言うならアシュリーさんも凄い慕われているじゃないですか。一部ではファンクラブまで出来ているとか」
「ふふっ、それこそまさかですわ」
クスクスとアシュリーさんがおかしそうに笑う。
いやガチでファンクラブ出来てるみたいですけど?
噂によるとお姉さま~と声をかける順番とか決まってるらしいですし、アシュリーさんを雑用に使った時睨んでくる子いましたし…
アイドルの追っかけみたいですね
いえ
アシュリーさんもなんだかんだ慕ってくれる子たちのことが気に入っているみたいですし放っておきましょう。
まぁ貴族のどろどろとした世界を知る我々からすると年相応の邪気のない子たちは眩しく映るのも道理ですし
「ですがカヤさんの予定が空かなくて困っているようですね」
「最近やることが多かったですからねー」
最大派閥に返り咲いて学園の権限を取りまとめているジュキさんには及びませんが荒れかけた派閥同士の関係を軟着陸させるために色々と手を回しています。
アデラさんとの話し合いもそっちが主題のはずなんですけどね…どうして?
とはいえ派閥の子たちがそんなことを言ってくれるのは嬉しいです。
それに私は貴族や商人のお茶会には詳しいですが、庶民の茶会ともなると全く知りませんからね。
貴族向けの商売は儲かりますが貴族より無名の庶民の方が圧倒的に多いのです、今後の商売のためにもどのようなものが流行っているのか知っておいて損はない
「私もですわ。手際が良いとは言えませんけど彼女たちなりに精一杯持て成してくれるようですしゆったりと待ちましょうか」
「そうですね、いやぁどんなものが出てくるのでしょうか」
さてどんなものが出てくるのやら。
Purr…おや、ジュキさんからです。
となると前にやりたいと言っていた披露宴についてでしょうか
「はい、不知火です。…やはりそうでしたか。ジュキさん生徒会長に就くに当たって大規模なお披露目会をしたいと言ってましたからね」
『そうですわ準備はそちらに任せたいですわ。こちらの要望としては二つ。『高校になってからの影響力も考えて大規模なものにしたいこと』『同時に貴族の子女だけを集めた茶会を開きたいこと』以上ですわ』
「分かりました、では一般生徒用のセレモニーはこちらに一任して貰うとして…有力者となるモノたちへのお茶会に関してはジュキさんの意向を取り入れたものにしたいでしょうし後ほど詳しい話しを致しましょうか」
『そうですわね、ではカヤさんお手並みを拝見させて貰います』
「はい、では……」
会話を聞いてどんな指示を出すか思案していたアシュリーさんへと向かい合う。
「ジュキさん就任の披露会ですか、大掛かりなものになりそうですわね」
「ですね、貴族は面子を大事にしますし…ジュキさんからしてみれば三年後のティーパーティ就任の前祝いともなりますからこちらも気合を入れていくとしましょう」
就任会までに学園の混乱を治めて学園を正常に運営させ私こそがトップに相応しいと示したいのでしょう。
それから有力者である貴族を招いた茶会で信用を集めたい、なので一般生用の披露宴はおまけ程度の感覚なのでしょう。
開催するまで期間もありますし人手は余るほど居りますので何とでもなるでしょう。
「カヤ様~」
「はい、どうしました?」
これからの就任式を見据えて計画書を作っていると、いつものお茶会の買い出しに行かせている子が来た。
前に
「えっとですね。いつも
「おや前も収納場所がないと倉庫を拡張したのにもう一杯になったのですか」
私がそう言うと申し訳なさそうに身を縮こませた。
あぁ彼女たちに一任している
そんな畏まらなくても良いのですけどね。
「前にも聞きましたが消耗品といっても期限があるわけではないのでしょう?なら別に…もう少し少なくしても良いとは思いますけど」
前々から報告は受けていますけどそんなにたくさん
実は自身の派閥とはいえ全くグループの違う庶子用の茶会に使うモノということもあり、更にはジュキさんやアデラさんたちとの調整で忙しかったのであまり確認出来てないんですよね。
というかそもそもこんなに一般の生徒を抱えるつもりなかったので…放置してたんですよね
ぶっちゃけ私の派閥がこんなに大所帯になったのってお茶会の経験が乏しい子たちにホスト役を経験して貰いたくてそこら辺にいた子を数合わせに呼んでたせいなんですよね~
幾らトリニティとはいえ中学のうちから派閥内でバリバリやり合うのなんて貴族の子しかいないのですよ。
貴族でも組織にも所属していない子たちは派閥とは名ばかりの仲良しグループでわちゃわちゃするくらいです。
なのでお茶会(しかも取り巻き役)に呼ばれたくらいでそこの派閥に入るなんてこと普通しないんですけど…
なんかそのまま入っちゃう子が多くてですね。
貴族同士の場に庶子が居ると不利になるから居ない方が良いんですけど…
別にそういう政治に興味を持つ訳でもなく、寧ろなんちゃってお茶会の練習相手として付き合ってくれている。
私としても邪魔しないなら別にどうでも良かったですし、なんかあった時に盾として使えるならば無理に放り出す必要もなかったので放置していたら増えていたって感じです。
けっこう人数も居ますし、一応は派閥の一員なので茶代と参加する時の作法くらいは整えてあげようと必要なものを自分たちで買いに行かせてたという訳です。
今では貴族の子たちが復習のためかホスト役の作法とかも教えているみたいですけど、楽しそうにしていますけどあなた達ホスト役なんてする機会ないでしょうに…
しかしまぁそんなに在庫が増えていたとは…
彼女たちにはお茶会に必要なものや買い出しの給料代わりにと余裕を持って
…そうです。お茶会に使われるものですし一般用のパーティでの試供品としてジュキさんに送ってしまいましょう♪
ついでにざっと試算したこの見積もりの書類も届けてきてもらいましょうか
「いえ丁度いいですね。消耗品ならジュキさんの就任式で大量に必要になるでしょうし…そちらへ回してしまいましょうか♪」
「えっ⁉」
どうしたのでしょう?
何故かアシュリーさんが反応しましたけど
「 ? 」
「なにかおかしなことを言いましたか?」
「…えっと、本当にジュキさんの就任式に(あの銃弾や兵器群が)必要になるのですか?」
「そりゃあ…一般生徒も参加しますし
「それは…そう、ですわね 反乱でも起きると?しかし残っている反抗的な勢力は殆ど力をなくしたはず――いえ、でもあのカヤさんがここまで言うのですから…」
妙に歯切れの悪いアシュリーさん。
倉庫にしまうほど余せているものが再利用出来るのですから喜んでいいのではないでしょうか。
確かに中古と言えるものを出すのはジュキさんから眉を顰められるかもしれませんが…
一般生たちが使うモノですしね、言わなければ分かりませんよ?
「じゃあこの見積書と一緒に溢れたものは試供品として渡してきてください。同盟もまだ結んだばかりです大丈夫とは思いますが失礼のないようにお願いしますね」
「はい、受け取りました!じゃあ量が量なのでいつも買い出しに行っている子たちも一緒に連れて行っていいですかー?」
「いいですよ。では、ジュキさんからの返事が来るまではゆったりしておきましょうか…アシュリーさん?どうしたのですか」
「その書類…なるほど、そういうことですか」
「ん、何がです?」
アシュリーさんが深く頷き見てくるのですが心当たりがありません。
「あっ、買い出し隊のみんなを見つけたのでいってきまーす」
「はい、気を付けてくださいね」
そうしているうちに買い出し隊の子が仲間を見つけて見積書と
…ここまでカヤと周りに認識の差があるのには当然理由がある。
まず不知火家は貴族であることが力を持つトリニティにおいて
こと金銭に関してならば不知火家はトリニティでも抜きんでている。
当然そんな家で生まれ育ったカヤは他の貴族たちと比べても金銭感覚がズレていた。
端的に言うと『
更に家としての積み重ねが他家と比べて圧倒的に足りていない不知火家がカヤに与えられるもの…それは商人としての心構えと築き上げた財で得られるものしかない。ゆえにカヤには惜しみなく最高のものが与えられている。
自由に使える資産は勿論、家庭教師や執事なども最高峰の人材が宛がわれた、学校だってトリニティでも貴族の子女…
それでなくとも一定のステータスを持つ家の子しか通えない場所である。
つまりこの学園はトリニティの中枢にありキヴォトスであり得ないほどに治安が良かった
更に周りの大人や生徒も暴力的な人物が居ない。位の高い貴族には『戦闘という行為は最終手段であり政争に負けた証であることから恥である』という暗黙の了解があったことも大きい。
なのでカヤの周りに表面上は戦闘を行うモノは存在しなかった。
更には不知火家の唯一の武器である金を得る手段…商人としてのノウハウを骨身に継ぎこまれた。
それはどのようにすれば人が動くのか…相手との交渉術に契約書を見る際の注意点、時勢の見極めや流行の興し方など多岐に渡った。
契約を破ったり信用を失うことは最終的に自分に不利益をもたらすのだからやるべきではない
自分も契約を守るのだから当然相手も守るという前提を無意識に持つようになってしまった。
お金持ちの集まるトリニティですら最高の資産を誇る家で培われた金銭感覚
一杯で中古の兵器が買えてしまうようなモノを常用しているほどに…
自身がポンと渡していた資金について周りがどう感じるのか正しく把握できていなかったこと
キヴォトスの中で礼儀作法が重要視されるほどの衣食住揃った場所トリニティという場所で
その中でも更に最高の環境に身を置いた
貴族社会で銃を出すのは最終手段だ。政争に敗れたものが最後の悪あがきとして銃を使うことはあってもいつも撃ちあっている訳ではない。
特に周りからの視線が多い派閥の長ともなると銃を撃つ機会もほとんどなかったこと
周りにいるのはは金で雇われた最高の人材
キヴォトスで希少ともいえる理性的な知識人たち
そもそも争いを起こすような人が周りにはおらず皆理知的に行動する。そんな状況で銃撃戦が起きたとは聞いても他人事にしか感じない。ゲヘナという蛮族国家のことは知っている為、自衛の為に銃を持つし撃つこともある程度の認識しかなかったこと
カヤ自身も商人として契約の重要性を理解している
契約は必ず履行しされなければならないという商人としての意識
その認識を自分は契約を守るのだから相手も当然守るだろうという無意識の思い込みが加速させた。
…何故か最近銃に対して忌避感、いや
「銃撃戦?遠い国の話でしょう私には関係ないことですが…一応戸締りはしておきましょうか」
なんてキヴォトスにあるまじき危機感ポワポワなカヤちゃんが爆誕してしまったわけ…
しかし残念ながらここは学園都市キヴォトス
銃の引き金がポテチ一枚より軽い世界
世紀末なゲヘナは勿論、路地を行けば学校からあぶれたヘルメットやスケバンがたむろしている治安崩壊都市
…そこで生まれ育ちその業を背負った少女たちは備えてしまったのである。
いくら治安が安定しているトリニティとはいえ襲撃される可能性は高い…しかし一向にその事に対処しようとしない
庶民である自分たちにも貴族の茶会マナーを学ばせてくれる。
その一因としていつも銃で
一年生なのにトリニティの派閥抗争にて凄まじいと言える実績を残し続けている人が本拠地をノーガードで放置しておくだろうか?
カヤ様には何か狙いがあるのではないか?
そう考える子たちが出てきてもおかしくない…寧ろそう考えた子の方がはるかに多かった。
そんな中で渡される
茶菓子買ってくる為にブラックカードを渡すのはおかしくない?
「分かる!」
「まだ使う時緊張するよ…」
「え~!いいじゃん自分がお金持ちになったみたいで」
「なら今度からあんたに預かって貰うようにカヤ様にお伝えする」
「謝るからそれだけはやめてぇ!」
なんてやり取りがあった後に一人が呟いた。
「つまり
「「「「「それだ!」」」」」*2
しかし彼女たちの考えも理解できるのだ。
いくらトリニティとはいえカヤが普段使っているようなものを常用する貴族はまずいない。それが庶民ともなれば当然、廉価品*3を使うのは当たり前だ。
そしてそんなものを幾ら買いだめしたところで痛くもなんともないブラックカード。
更に不知火家がカヤの為に寄贈した離れには防衛の為に取り付けようとした『砲台』も『対空砲』も『対戦車地雷』も却下され無防備そのもの
しかも派閥では最低限行われるはずの銃撃戦の訓練や派閥員の連携なども行われていない…
「つまり
「「「「なるほど」」」」
「しかしカヤ様は兵器など不要だと他の派閥へ向けても宣言していましたよ?」
カヤ様は争いを望んでない勝手に私たちが軍備を整えるのは越権行為なのではないのかと考える子もいたが…
「はぁ何のために私たちなんかに
「つまりー?」
「不知火様たちは戦力を持たないことで相手を警戒させずに交渉する。しかしもし手を出してきたものがいるならば…私たちがこっそりと用意していた防衛兵器で返り討ちにするということです」
「そうでもなければ私たちみたいな木っ端な生徒へこのようなモノ渡すはずがない…間違いありませんわ!*5」
「なるほどー!」
そうして不知火派閥の一般生にこの結論が周知され茶菓子のついでに銃弾や爆薬は勿論、時には戦車や軍用ヘリさえ購入されるようになり
「これは一体…なんですの?」
買ってきたモノの品目を確認していたアシュリーの目に留まり
「あっ、アシュリーさま!カヤ様からブラックカード渡されてからずっと買ってきていた銃弾と兵器です‼ほらここの離れに防衛兵器なんてなかったじゃないですかそれで……」
「なるほど。そうでしたのね。前々からこの離れの防衛力については私も気にかけていたところでした。カヤさんにそのような考えがあったとは*6…杞憂でしたわね」
華麗なスルーを決められた。
実家が救護騎士団と仲良く、キヴォトスの治安の悪さを知るアシュリーからしたらカヤは無防備が過ぎた。さらに派閥規模の軍備を整えられる資産をカヤの承認なしで使うことは不可能である
ならば当然この計画にカヤが噛んでると判断してしまうのは責められないだろう。
「ではこのことは内密にしておきましょうか。あなた達もみだりに口外しないでくださいね」
「「「はーい」」」
アシュリーのサポートを得た彼女たちはより効率的になり
…また誰が敵なのか分からない貴族派には念入りに秘匿されるようになったことで、この問題が表に上がることがほぼなくなった。
当然公の場でこの防衛力強化の詳細が話されることはなくなり
「カヤ様、(銃弾や兵器で)倉庫が一杯になってしまいました。どうしましょうかー?」
「ふむ、もうですか。(うちは人数が多いですし庶民は色々入用なのですね…)まぁ場所はありますし拡張しますか」
主語が覆い隠された会話が繰り返されるようになった。
なおこのことはアシュリー及びカヤ派の商人には公然の秘となっている模様*7
しかし待てど暮らせど戦闘が行われることはない。
当然だ、そもそもカヤはそんなものが用意されてるとは知らないしそれらの物を使う想定すらしていないのだから
天座ジュキと協力してお互いを敵視している者たちを潰した時でさえ、カヤはタイガという個人的な武力を用いた。
故にそれらの武器が日の目を浴びることがなかった。
そうして今日まで勘違いしたままそれら武器を集め続けた結果
「では、各組織の領分は今まで通りということでよろしいですわね」
「はい」それでよろしいかと」
「何人か
「これが派閥間の摩擦が一番少なくて済む方法ですしね」
「では学校の運営方針は決まりましたわ。あとはカヤさんに頼んでいた披露宴と私が主催するお茶会についてですね…。ふふっ、こんなに大きな茶会なんていつぶりでしょうか♪」
会議を終えたジュキが自分がホストとなるお茶会について考えを馳せていると
「じゅ、ジュキ様大変です!」
「騒がしいですわ!貴族たるものいつであれ優雅にありなさい!――それで報告は?」
折角良い気分でしたのに…入ってきた伝令を一睨みして報告を促した。
「失礼しました!それで披露宴に向けてと大量の銃弾と爆薬…さらには兵器までが不知火派の生徒から贈られてきました」
「えっ?」
「それも戦争を起こせるほどの量が…っ!」
文字通りの爆弾となって天座ジュキへと贈り届けられた。