転生したら女の子だった   作:カヤをいじり隊

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入学式

 

壇上の上には周りの学生とは雰囲気の違うお嬢様*1その周りには軍人みたいな高校生が控えている。そして左を向けば落ち着きの無さそうな子が優等生然とした子から注意されている、右を向けば見ていると何故か寒気がする笑顔の小さな聖女さまが真摯に激励の言葉を聞いている。

 

そんな育ちも品も良い小さなお嬢様に囲まれた私は…

 

 

ゲボ吐きそ…う

 

全身からだらだら冷汗を流し、さりとて姿勢は真っすぐに、表情もたおやかにして全力で話を聞いていた。

ポーカーフェイスの練習をしていて良かった…内心ドキドキで、服はびちゃびちゃで、頭はガンガンしてるよ…

 

「大丈夫?顔色悪そうだけど?」

「は、はい。少し体調が優れなくて…」

 

そうこうしてる内に壁に控えている軍人みたいな人から声を掛けれられた。

私がそう言うと彼女は目配せをして行動から連れ出してくれた。

 

「気分が良くなったら何時でも戻ってきて良いからね」

「えぇ、ありがとう…ございます」

 

私がこれからの学校生活に緊張してると思ったのか案内する途中で色々な学校生活のことを教えてくれた彼女*2は去っていった。

 

ポフン

保健室のベットに転がって、周りに誰も居ないことを確認して

 

「なんですかここ!テロリストの養成所じゃないですかっ!!」

 

いや、だってそうでしょ!

この虫も殺したことの無さそうなお嬢様たち…

壁に控えてる人たちはランチェスター短機関銃、右隣の人はスターリング・サブマシンガン、左の人はアサルトマシンガン、そして壇上の人に至っては対戦車ライフルなんて携えてるんですよ!

そんな紛争地帯も真っ青な場所にいるとか…ガリガリと精神が削れて行きます!

 

しかもレプリカじゃない!

はーい注目してとばかりに撃った弾丸は講堂の天井を一部粉砕し虚空に消えた。

それに対して驚愕するでも怯えるでもなく前を向いて話を聞こうとするお嬢様候補たち、何も起きなかったように壁に控え続ける軍人、ロボや犬などの教師は銃声を意に介さず今年の新入生に対する評価をしていた。

 

「なんで!?天井ぶっ壊れたよね!?」

「なんで誰も( ´_ゝ`)フーンみたいな反応なの!というか犬とかロボットが居るのは何故?あと銃のセーフティ何で付いてないの!?」

 

「一体、どうなってるんですかここ…」

 

安心出来る場所に来たせいか緊張の糸が切れて意識は落ちていった。

 

 

 

 

「んんっー!よく眠りました」

保健室で一眠りして完全に回復出来た。学校に入ってから感じていた居心地の悪さも消えていた。

 

「一体なんだったのでしょうね」

少しだけ考えて思考を切り替えた。

 

「いえ、それよりも最初の挨拶を出来なかったことを気にするべきですか…」

陽が傾き始めた校庭を見ながらそんな思いにふける。

私の記念すべき学校生活の1歩で躓いてしまったのは痛い。お母様も初めが肝心だと語っていましたし…

 

「ふふっ、ですがこの程度不知火カヤにとっては容易い事です、この遅れすら簡単に取り返して見せましょう!」

「そしてゆくゆくはこのトリニティを…」

 

おっと口が過ぎました。誰に聞かれているか分かりませんし今の私は女スパイ、本心を誰にも悟られず胸の内に秘めてその時が来たら華麗に目的を果たす。

ふふっ、さてその為にもまずは自分の勢力を作らなければ…

 

 

改めて上機嫌に歩いていると入学式が行われていた講堂が見えてきた。ティーパーティの方に壊された天井は既に修復されていて何事もなかったかのように部活動が行われていた。

ふむ…

 

「流石ミレニアムの発明品ですね」

今やキヴォトスで当たり前となったミレニアムの自動修復装置、壊れた壁や建物を10分と経たないうちに復元してしまう装置。流石に完全に支柱から壊れてしまったら使えないようだがそれでも凄まじい技術だ。

 

「うん?凄い技術なのですよね」

 

家の床や壁に落書きした時に使う便利な消しゴムだと思っていましたがこれは。

10分程度で建物の修理・リフォームが出来てしまう夢のような装置。これがあれば●●家屋の老朽化問題の半分は解決されるだろう。どんな仕組みなのかぜひ知りたい。

 

「トリニティこそ私に相応しい至高の学校だと思っていましたが…」

「ミレニアム、侮れませんね」

他にも有用な技術があるかもしれない。何か良いモノを見つけたらお母さま褒めてくれるかもしれませんし。

 

「じいじに調べてもらいましょう」

帰りの連絡と一緒にミレニアムのことについて調べて欲しいと伝えた。

 

 

 

 

 

 

 

あれから一月ほど経った。

私は学校の中でも指で数える程度しかない派閥を率いていた。

 

「今日は珍しいモノを持ってきましたよ。山海から仕入れた最高級の烏龍茶、百鬼からは玉露を…もちろん紅茶も用意していますよ。」

「嗅いだことのない香りですわ。でもほんのり落ち着くような」

「流石はカヤ様ですね」

「こ、こんな高そうなもの…私が頂いてよろしいのでしょうか」

「勿論ですよ〇〇さん。他の学区のものはお口に合わない場合も有りますからね、少し試して気に入ったらそこにある茶器に注いでください。一段と香りが楽しめますよ」

 

「あっ、凄くさっぱりしますわ。クリームがいっぱい入ったケーキと合いそうです。あぁ…これ以上食べたらダメなのにぃ~!」

「このお茶菓子も口の中でほどけて…このようなもの初めて食べましたわ」

「気に入ったものがありましたらお土産にどうぞ。ふふっ、少し多めに仕入れてしまいましたので」

「まぁ、こんなにも」

「いつもありがとうございますわ、カヤ様」

「あ、ありがとうございますカヤ様」

 

 

週に2~3回開いている私主催の茶会の様子だ。

家柄多くのモノに触れていた私はよくトリニティ生が罹る紅茶以外は認めない病に侵されていない。山海のウーロン茶も、百鬼の緑茶も、DUのコーヒーもそこそこ飲んでいる。最近は緑茶の割合が増えているけど。

そんな事情もあり私のお茶会では普段の茶会で見られないモノが多くある。だからトリニティから出たことがない生徒から私のお茶会の評判は高く、そのまま私の派閥へと入ってくれる人も多い。お土産として持たせてい財力もアピールしているため私の勢力は順調に拡大している。

 

まぁ、当然のことですね。

不知火家といえばトリニティで知らぬ者は居ない大富豪。トリニティの様々な組織に関係を持ち、山海や百鬼、ミレニアムなどとも取引をしている大財閥ですから。

金に物を言わせて地位すら手に入れ資金力は潤沢ともなればそこらの貴族とは格が違うのです。

 

伝手も多く柵に縛られていないので高校に上がればティーパーティ、シスターフッド、救護騎士団どこだろうと私が選ぶことが出来ます。そして私に選ばれた組織から『よく来てくれた!これでここも安泰だ』ともろ手を挙げて歓迎される立場なのです。

だからそんな私の作る派閥ともなればトリニティで有数のモノになります。

えぇ私は選ばれた者ですから、不知火家と並ぶような家はトリニティ…いやキヴォトス広しといえども30を下回ります。

 

 

 

 

そう    

 

「ようこそ私のお茶会へ。ホストとして私から挨拶をさせていただきます桐藤ナギサ*3です。

こうして皆様とお話しするのを楽しみにしていました。入学からひと月経ち皆様の環境も落ち着かれたと思いこうした場を開かせていただきました。お互い様々な立場があるでしょうが、この茶会の間だけはただの一学生としてお話しできればなと思い…」

「あー!もうナギちゃん前置きが長いからお茶が冷めちゃうよー!」

「ミカさん、私がまだ話しているのですが…あまり格式ばってもよくないですね」

 

並みの

 

「じゃあ次は私ね!知ってる人もいるけど聖園ミカ*4だよ。ナギちゃんの幼馴染で、あんまり難しい話とかしたくないから皆も肩の力抜いてお話しよう☆」

 

貴族とは

 

「騒がしいのは好きじゃないんだがね…」

「百合園セイア*5、こっちのはペットのシマエナガだ。よろしく頼むよ」

 

格が

 

「皆さんはじめまして…歌住サクラコ*6と申します。このような場に呼ばれることが少ないので拙いところがあるかもしれませんがよろしくお願いします。」

「あっ、私はいつも教会に居ますので気軽に声かけてくださいね」

 

違う

 

「蒼森ミネ*7です。この学校はどこか淀んでいるように感じます。皆さんの周りで危うい雰囲気を持つ方が居ましたら私に連絡をください。」

 

 

はずだった

 

「不知火カヤです。実家が商いをやってますので他所の学区にも伝手があります。なにか入用でしたらお声がけください」

 

 

澄まし顔で味のしない紅茶を飲みながら明後日の方向へ思考を飛ばす。

普通は私クラスの家柄を持つ生徒は学校に3~4人程度いれば多いってなるんですけどね…

 

 

 

 

 

 

 

 

おかしい! なんか私の世代だけバグってない???

 

 

 

*1
ティーパーティ?というらしい

*2
正義実現委員会という治安維持組織らしい

*3
由緒正しい伯爵令嬢

*4
公爵家令嬢

*5
サンクトゥス分派の中核に戴かれる予言者の直系

*6
枢機卿を務めるシスターの一族

*7
大昔に起きたゲヘナとの大戦でも団長を務めていた騎士団の家系




三が日忙しい…
ブルアカやること多い!
今年の抱負3日目でポシャった!?

取り戻す為にもぼちぼち書き始めなきゃ 
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