転生したら女の子だった   作:カヤをいじり隊

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誤字報告ありがとうございます。
まだ残っていたのか聖闘士セイア…



飛び出し注意

 

「カヤ様、購入した家具の詳細を持ってきました。」

「こちらは離れを改築する際の要望書です。派閥全体から意見を募ったのでなかなかユニークなものもありますけれど」

 

「ふむ確かに。防衛用の地雷原に対空機関銃の設置と…本当に刺激的なものばかりですね。」

「あーこれは良いんじゃないでしょうか。避難経路の増築は離れの改修ついでに行えますし」

 

「「えっ?」」

「  どうしました?」

 

しばし書類を持ってきた子と見つめあう。

あれ?私おかしなこと言いましたかね?

 

あぁ、学校の施設をそんな好き勝手に弄っていいのかという話ですか。

大丈夫ですよ。離れの改修は学校に寄付という形で不知火家が請け負っているので、色々と付け加えたところで問題はありません。

 

そうこうしていると派閥で使うモノの買い出しと保管を任せてる子が帰って来ましたね。

 

「カヤ様、派閥で使う物の保管室確認してきました。寄贈してくれた大型冷蔵庫のお陰で数百人をお茶会に呼んだってへっちゃらです。」

「あと茶器やテーブルなど嵩張るもの保管場所なんですけど…」

 

「大人数で行うパーティで扱うものに関してはあなた達に任せましますよ」

「アンティーク品や貴重なティーセット、保管の難しい茶葉などはこちらで管理するので」

 

「…はい!お任せください。カヤ様に相応しい派閥となるよう私たち一層励みます!」

 

相変わらず元気が良いですねこの子。

まだお茶会の経験の足りてない派閥の子たちにホストの雰囲気を経験してもらう為に、そこら辺にいたのを茶会に呼んだ子の中にいた一人です。そのついでにトリニティの慣習などを教えてただけなんですけど凄く懐かれてます。

やはり分かってしまうのですね…

この私から溢れる隠しきれないカリスマというものが!

 

ふふっ、それなりに見る目もありますし、私の手足となってキビキビと動いてくれるので言うことはありません。

そして何より有事の際にはこの子たちが私を守る肉k…盾になってくれますからね!

 

 

 

「アシュリー様、勉強みてくれてありがとうございました。お陰で試験でも良い点が取れそうです」

「それは良かったですわ。いや本当に…あなたが赤点取ってしまわないかと少し心配していましたのよ」

「ははは…その話はいいじゃないですか。それでまた分からない所があったら教えて貰ってもいいですか?」

「はい、私が空いている時でしたらまたお教えしますわ」

 

 

「おーい、そこにいる子。そうそう、さっきから壁でぼーっとしてる君」

「えっと、その…はいなんでしょうか?」

「そんなところで突っ立ってないで、こっち来てお菓子でも食べよ?ここの菓子は旨いぞー」

 

 

まだ動き回っている子もいますけど、作業が一段落したので皆さんも寛ぎモードですね。私も改修案を纏めて業者に任せるだけなので気楽なものです。

 

『上品に仕事やお茶を飲んでいる貴族の子』、『私となじみの多い商家の子』、『なんでこの学校にいるのかわからない普通の子』が一緒になってわいわいとやっているのは良いですね。こんな風景を見ていると夏休みはアシュリーさんやタイガさんだけではなく、派閥の子たち全員でどこか出掛けても良いかもしれませんね。

 

 

 

 

 

そろそろ現実逃避は止めましょうか

 

目の前に置かれているとても手触りの良い手紙に目を向ける。

 

 

夜空に美しい天の川がかかると時節となりました。不知火様に置きましてはご健勝にお過ごしでしょうか

新しい環境にも慣れ、日々に落ち着きが生まれ始めた頃と存じます

予てよりお話しておりましたお茶会へのご案内をと、この文をしたためております

つきましては不知火様のご都合を伺いたいと……

 

 

まとめると『お茶会するので都合良い日時を教えて』ってことですね。

 

 

「・・・・・・」

 

逃がしませんよ、カヤさん?と言ってる様に聞こえるのは私だけでしょうか…

 

ま、まぁこれさえ乗り切ってしまえば夏休みですしナギサさんたちとのお茶会で得るものも多いですからね!

あの癖強面子だろうとこの不知火カヤが何事もなく平穏無事に終わらせてみせましょう。

 

 

 

…胃薬の準備をしておきましょうか

 

 

 

 

 

 

「ふぅ無事に引っ越しが終えられそうで安心しましたわ。ではカヤ様また明日」

「カヤちゃんまたね~」

「はい、お二人ともお疲れさまでした」

 

…ついにちゃん付けになりましたね、いや別に気にしないので良いのですが。

アシュリーさんとタイガさんと別れなんとなしに校舎を歩きます。今の時間だとまだお茶会を開いているところもありますのでね。参加はしませんが敵情視察…いえ何かあればラッキーといったところですか。

そうして他所のお茶会の様子を遠くから覗いたり、運動部や騎士団の訓練を眺めたり、いざという時の避難経路を確認したりしながら過ごしていると

 

「じゃあね、楽しかったよー☆」

「「は、はい!聖園様ありがとうございましたっ」

「そんな畏まらないでも良いんだけどね」

「まぁいいや。じゃあね、ばいばい~☆」

 

「み、ミカ様っ!お待ちください!」

 

ミカさんと頭を下げてお礼を言っている何人かの生徒、そしてミカさんお付きの…名前忘れましたねまぁ副官ちゃんでいいでしょう。副官ちゃんがミカさんを追いかけていく場面に遭遇しました。

 

またミカさんが派閥争いの余波を受けていた生徒を助けていたのでしょう。そのあと買い物にでも誘ったといったところでしょうか。

 

今派閥争いが佳境に入っています。

例年通りならば大派閥が3つか4つに中派閥が10個くらい、その下に小派閥が乱立するといった具合なのですが。

今年の一年生は有り得ないくらい豊作です。なんと言ったって大派閥の長になれる人が6人もいますからね。

 

現存する公爵家たる聖園、シスターフッドを取り仕切る大黒柱である歌住、サンクトゥス派の巫女である百合園セイア、ヨハネ分派と騎士団を預かっている蒼森、伝統ある伯爵家の桐藤、そしていずれこのトリニティのトップに立つ私不知火カヤ!

 

…こほん、まぁ今年は異常だということです。

トリニティはキヴォトス最大規模の総合学区であり、その中でも更に分派や家ごとに分裂して権力争いが続いていますが、分派の宗家がいると話が変わります。

宗家の元にその分派に所属する組織や家が集まるからですね。

 

つまり蒼森ミネがヨハネ分派と騎士団を纏め、歌住サクラコがシスターフッドに関係する者を率いて、そして百合園セイアがこの学校で()()()()()()を含むサンクトゥス分派の派閥全てを併合しました。

はい、トリニティの最大の規模を誇る三大派閥の一つを全て取り込みました。

 

その結果今まで最大派閥であった生徒会長の派閥が二番手に陥落し、まだ一年生であるセイアさんがこの学校の最大派閥の党首となりました。

 

またこれらの統合によって中小の派閥が半数ほど消えて、残った中小派閥も違う大派閥と合流を繰り返しています。現在では()()()()()にこの学校の生徒の大半が属している異常事態となっております。

 

そして最大派閥が入れ替わった事もありこれまで一番手であった生徒会長の派閥の構成員が不安定になってて校内の雰囲気が悪くなっていて…

 

 

はぁ…めんどくさ

 

因みに残る大派閥はナギサさんとこの私不知火カヤの派閥です。

えっ、ミカさんはどうしたって?

 

 

あの人が派閥の管理とかするわけないでしょ?

 

 

ミカさんは…何がそんなに楽しいのか色んな所に出掛けて遊びまくってるらしいですね。

 

ナギサさんやミカさんを慕っている子たち、あとはそこら辺に居た子たちに声を掛けて遊びに行ってます。

派閥とか関係なく声を掛けるので敵対中の派閥同士の子が居たりして見てる方が居たたまれないことが有るようです。

ミカさんからのお誘いとか一般生徒どころか爵位を持ってる貴族でもなかなか断れないですからね…

 

派閥争いや家同士の付き合いが当たり前のこの学校で派閥や人付き合いを気にせず過ごしている。

そしてその振る舞いを誰からも咎められずに許されているんですよね。

あぁ頭が痛いですね…

幼馴染のナギサさんには心底同情しますよホント。

 

一応言っておくとミカさんの派閥はちゃんとあります。といってもミカさんがどうこうしているのではなく聖園家お付きの子たちが頑張ってるだけですが…

…それも家が聖園家に大恩があるとかで一方的に聖園の家臣を名乗ってる上に、聖園家からも放任されてるだけで正式には認められてないのですけどね

 

しかもミカさんが手伝ってくれないし、自分の派閥とか関係なく接するせいで更に悲惨なことになっています。

誰に対しても優しい人は皆平等に無関心とまで言いませんが、派閥内の人と派閥に入ってない人を同じ扱いにするのは、ねぇ?

 

だってそんなことしたら普段は他の派閥に入っておいて、何か困ったことがあったらミカさんに助けて貰おうって人が出るのは当然でしょう?

ミカさんの周りにいれば話す機会は多いので、その分恩恵にあずかれる回数は増えるでしょうが…

 

うん、それだけです。

気まぐれでミカさんが助けていた子を勧誘していますが…うん無理ゲー。

あそこの面子全くもって代わり映えしませんからその成果はお察しでしょう。

 

ミカさん、家の格は一番高いので貴族派の旗頭となれる筈なんですよね。だから最大派閥の党首となって医者ドラマよろしく沢山のお供を引き連れて校内を闊歩していてもおかしくなかったわけですが…

 

たまに副官ちゃんが黄昏ているのを見かけます。

分かりますよ。ミカさんの元で大人数を指揮する自分の姿を思い描いていたんでしょう?

そのためにいっぱい勉強して大派閥を率いるミカさんを支えようとしたのでしょうが…主人がアレですからねー

そんな状態なのに小規模とはいえ派閥を維持出来ているのです。凄いですよほんと

 

…そんな罰ゲーム私は絶対にやりたくありませんけどね

 

 

 

(ガラっ)

「あっ」

なんて考えていると目の前の扉が開いて、ナギサさんと目が合いました。

 

「あら」「おや」

「カヤさん。ごきげんよう」

「ご、ごきげんよう。ナギサさん」

 

茶髪の髪を靡かせ優雅に一礼してくるナギサさん。正しく貴族令嬢の鏡ですね。

じゃあ私!じいじの迎えが来るのでここら辺で帰りますね!!

 

「ナギサさんはお茶会でお疲れでしょうしまだ話したい方もいるようなので…私はこれで失礼しますね!」

「あっ、カヤさんお待ちに…っ」

 

淑女として出せる全速力でこの場から離脱します。後ろから何か聞こえたような気もしますが私は何も聞こえなかった、良いですね?

あの角を曲がれば私の勝ち…

 

(ガンっ)

「っ! …った~~~!」

「わぉ、びっくりした☆」

 

ちょうど曲がって来ていたミカさんの腕が私の顎に直撃しました。

 

「~~っ!」

「カヤちゃん、大丈夫?」

「った… ぁいえ此方こそすみません。きちんと前を見ていませんでした」

「だね~綺麗に入ったもんね。なんだっけ…ラリアット?」

 

心配半分興味半分の瞳で覗いて来るミカさん。

 

「そんなことも知ってるんですね…これは少し腫れてしまうかもしれないですね」

「でしたら此方をお使いください、痛みも少しは引くでしょうから」

「ありがとうございます」

 

濡らされたハンカチを受け取って患部を冷やす。冷たくて肌触りの良いハンカチがジンジンと疼く痛みを引き取っていく。

 

「あー、だいぶ良くなってきましたよ。どなたか存じませんがありがとうござい…」

 

「あっナギちゃんお茶会終わった?」

「はいミカさん。先ほど終わり皆さんと挨拶していたところです」

「そうなんだ。相変わらずナギちゃんは大変そー」

 

どことなく疲れているナギサさんを見てケラケラと笑うミカさん。

相変わらずナギサさんとミカさんは仲良いですねー(現実逃避)

 

「…ミカさん?」

「っ、いや大変だなって思っただけだよ。」

「あっそうだ! テスト終わったしみんなでお茶会するって言ってたけど何時になるのかなー。…なんて」

「はぁ。あなたは何時も… いえ、お茶会の話でしたね。ちょうどここにカヤさんもいらっしゃるので決めてしまいましょうか。セイアさんの予定は伺っていますしね」

 

はぁー漸く痛みが引いてきました。

…にしてもお二人は成長著しいと言いますか。まだ小学校を出たばかりなので子供らしさも残っていますが、育ちの良さや私より背が高いこともあり成熟した雰囲気があるといいますか。

 

 

…明日から毎朝牛乳を飲みましょう!いえ別に何がという訳ではないのですが…私はこれからですしね!

 

「で、カヤさんの都合はどうでしょうか?」

「私はいつでも大丈夫だよ♪」

「ミカさんには聞いてないです!」

 

あぁ、ナギサさんが私に尋ねていますね。

「すみません。少しボーっとしていました、もう一度言って貰えますか?」

「はい、前に集まった6人でまたお茶会をしたいという話です。カヤさんの予定を教えてくれませんか?」

「…あー。あれですね。」

 

もう逃げようがないですね。それにどのみちやらないといけないことでしたし…でも一人くらい予定合わなくて欠席してくれないかな

「それでしたら離れへの引っ越しが終わるのが3日後なので…」

「では、こちらの日の放課後はどうでしょうか?」

「その日なら大丈夫ですね」

「私も空いてるよー☆」

 

話を聞くだけで飽きたのかミカさんが割り込んでくる。そしてそれを何事もなかったかのように流すナギサさん。

 

「分かりました、この日でミネさんたちにお誘いしましょうか」

「えっ、あっはい。それでもしその日がダメだったらこちらの日はどうです?」

「あれナギちゃん?」

 

「良いですね。ではこちらの日かその翌日にお茶会の準備をしておきます」

「(チラッ)では、よろしくお願いします」

「ナギちゃん、ナギちゃーん?無視は良くないy…ぅぐ!」

 

あっ流れるような手つきでミカさんの口に茶菓子を突っ込んだ。

「っぐ。ぅぅ~っ!」

 

悶えているミカさんを尻目にナギサさんに前に提案していた席替えの件を確認する。

 

「あっ、そうですナギサさん。前にお伝えしていた席替えの話は…」

「あぁ確か…前回あまり話せなかった人とも話がしたいから席をシャッフルしては?ということでしたね」

「そう! それです! どうでしょうか?」

 

一考し始めたナギサさんの様子に手ごたえを感じました。

やった!これであの相性極悪の光の闇の間に挟まれることが無くなる!

 

そう思ったのもつかの間、無情な宣告がなされた。

 

「そうですか…ミカさん良かったですね」

「んぐ。ナギちゃんどうかした?」

「はい、カヤさんが今度のお茶会でミカさんとお話したいそうです」

 

 

 

 

 ? 

 

 

 

 

「えっ、そうだったの!?」

「それなら早く言ってくれれば良かったのにー。私ならいつでもお話したのにね☆」

「はい、そういうことで。ではカヤさん…次のお茶会を楽しみにしております」

 

そう言うとナギサさんが去っていく。

 

「あっ、そうだ!今度カヤちゃんのところのお茶会に招待してね」

「みんなからカヤちゃんの所は珍しいものが沢山あるって聞いてたから行ってみたかったんだよね♪」

 

「」

 

「あっナギちゃん待って!一緒に帰ろうよ」

そうしてナギサさんを追ってミカさんも行ってしまった廊下にぽつんと一人。

 

 

「…えっ?」

 

 

他の()と話したかったって言いましたよね!?

断じてミカさんと沢山話したかった訳ではありませんよ!

 

いや、ほんと待ってください!

ふれあい広場でキツネや白鳥と戯れるの想像してたら、サファリパークに生身で放り込まれたんですけど!

 

 

ていうか思ってたんですけどナギサさん私に棘がありませんか。

なにか気に障ることでもしてしまいましたかね?

このままだと少し面倒なことになりそうです。

 

「はぁ…」

思わずため息が溢れる。

 

「そろそろ生徒会長さんにも話を通しておかないといけませんし…」

帰りの車で今後の予定を調整して過ごした。

 

 




周年にセイア来なかったですね。安心と共に残念な気持ちが…


あとブルアカ公式フォロワー数100万人突破おめでとうございます
でも三周年のメンテ中…しかも延長してる間にフォロワー100人突破するのは面白すぎない?
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