レジェンドオブアストラル   作:Yukimidaifuku

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プリンセスナイトとクエスト発生

機械都市フレスベルクは機械と道具の街だ。

プレイヤー達のほとんどが多様な機械に乗って移動したり、空を飛んでいる。

ルピを支払って買うことのできる様々な種類の機械があった。

機械都市フレスベルクに着いたのに、街巡りはウェンティとサキ、ルリの加入で後回しになっていた。

今日はみんなそれぞれ別行動をしている。なのでシロウはレメと街を見て回ることにした。

 

「なあなあ、あの機械を見にいってみようぜ!」

「うん、いいよ」

 

二人はNPCの店に向かい、多くのプレイヤーが移動用に使っている機械を見る。

複数人が乗れる車型のものもあれば一人用のものもある。

ただ、それらは結構高かった。

 

「オイラ、これに乗ってみたいぞ!」

「レメは飛べるからいらないんじゃ……」

「飛んでるだけでもけっこう疲れるんだぞ! それにこれがあれば移動が楽になるぜ」

 

レメの言う通り、この機械があれば移動が便利になる。

それにみんなを乗せて空を飛ぶのも面白そうだと思った。

興味もありじっくりと機械を見ていると、シロウはあることに気づいた。

 

「これ、ネジとか使ってないのか。近未来って感じだね」

 

ネジなどはどこにも見当たらなくそしてとても軽かった。

シロウはしばらく眺めると、街の散策を再開する。

レメが買ってとねだってくるが、結局は買わずに眺めているだけにとどまった。

目的もなく歩いている途中、獣人族ビーストぞくの老人に話しかけられた。

その獣人族の老人はサングラスをかけていて白衣を纏った、とても怪しい風貌だ。

 

「そこの若いもん、ちょっと頼みがあるのじゃがいいかのう?

「えっ? あ、はい。僕ですか?」

「うむ、そうじゃ」

 

 

★クエストが発生しました。

 

◾️個人クエスト

【頼みを聞いてみよう】

□未達成

□報酬 ???

※このクエストはいつでも始めることができます。

 

 

とりあえずシロウはクエストを受けることにし、二人は戸惑いつつも老人の後をついていく。

老人の後を追い、工房の中に入った。

工房に入ると作りかけのような機械がある。

 

「ワシはトトじゃ。気軽にトトでもトト爺さんと呼ぶがいい、お前さん達は?」

「シロウといいます。よろしくトトお爺さん」

「オイラはレメだ。よろしくなトト爺」

 

トトが差し出してきた手を握り、自己紹介をする。プレイヤーじゃない人とちゃんと知り合いになれたのは初めてだった。

 

「トト爺、オイラ達になんのようだ?」

「ふむ、実はそこにある機械があと一歩のところで完成するのじゃが、ある部品が足りなくて完成しないのじゃ。そこでお主達に頼みがある」

「僕達にできることなら」

「この街の中心に立派な建物があるじゃろう? あそこには【機神】がおってのう、移動用機械もその【機神】が生み出しておるんじゃ」

「【機神】……ですか。ふむふむ、面白そうですね」

「【機神】の作り出す機械はどれも製造方法が全くわからん、叩き割って調べたんじゃが……中にはなーんにもなかった。それこそネジも歯車もバネもじゃ」

「ほうほう……」

「まあ、この辺りはみんなが知っていことじゃ。ここからじゃよ」

 

シロウは興味津々でトトの続く言葉を待つ。

 

「実はな、今の機神は二代目なんじゃよ」

「二代目……ですか?」

「ああ、一代目は機械を知らぬ者達に夢と希望を与えてくれたんじゃ。そのおかげでここを都市に発展させるまで至った」

 

トトの言うように、機械の概念がない所に与えられた機械は全て夢と希望の奇跡の塊だったことは間違いない。

 

「しかし……一代目はとうとう寿命を迎えて壊れた。そして今は一代目の後を継いだ二代目が継いているのじゃ。じゃがの、二代目に代わってからは以前あった機械はなくなり、都市には二代目が作った新たな機械が溢れておる。今はもう、一代目を知これで話は終わりじゃ。お主達にはワシを連れて、その一代目【機神】のコアを一緒に取ってほしいのだ。【機神】のコアがあればこの機械は完成する」

「えぇ……眠ってる一代目のコアを取るだなんて、罰当たりじゃないですか?」

「そうだぞ、そんなことしたらやばそうだぞ」

 

トトから一代目【機神】の話を聞いて興味深かったが、壊れて動かなくなった一代目のコアを取ってくるのは気が引けた。

 

「うむ、確かにそうじゃが、使わないのはもったいないじゃろう? それに一代目も使わないより使った方が喜んでくれるはずじゃ。きっと許してくれる。 一代目は【機械の墓場】に眠っておる。ただ、そこは深い深い崖を超えた先の山にあるのじゃ、しかも濃霧のせいで視界も悪く大変でもある」

「なるほど、わかりました。コアを取るのは別としてトトお爺さんの話は興味が湧いたので行ってみたいです。」

「それならば善は急げじゃ。すぐに出発するぞ」

「別にそんなに急がなくても、トトお爺さんの予定に合わせますけど……」

「何を言っておる、ワシはこの機械を早く完成させたいのじゃ。ワシが開発した陸海空仕様機械にとっと乗るがよい」

「それって安全ですか?」

「なんだか不安だぞ」

「ほほほ、なーに心配無用じゃ。ちゃんと安全性を確認してあるから大丈夫じゃよ」

 

トトはいつの間にかバイクのような機械に乗り、二人を急かす。横にはサイドカーがあり六、七人は乗れるほどの大きさだ。

トトは安全だというが二人は不安があった。

 

「うわぁー!? トト爺、スピード出し過ぎだ! もっとスピードを落としてくれー!!」

「うぷっ……吐きそう……」

「ほほほ、しっかりと捕まっておるんじゃぞ」

 

機械に乗り空を飛ぶプレイヤー達がいるが、それを上回るスピードで走り抜けていく。

途中、プレイヤーにぶつかりかけることもあり、トトの運転はとても危険だった。

レメは悲鳴をあげ、シロウはトトの運転の荒さでゲーム内で酔ってしまった。

目的地に近づいてくると霧が立ちこめる。

霧が立ちこめる深い深い崖を超えた先にそびえる山が目的地だ。

崖では横殴りの突風が吹き、視界も霧で視界が悪かった。

トトはスピードを落とし、慎重に進む。

崖を登りきるとシロウは現在地を確認すると、エリアには【機械の墓場】と表示されている。

 

「到着じゃぞ」

「おい! トト爺、オイラ達死ぬかと思ったぞ!」

「ほほほ、快適な旅じゃっただろう?」

「どこかだー!!」

 

トトは愉快そうに笑い、そんなトトにレメは大声でツッコミを入れる。

シロウはツッコミする気力がなく、グロッキー状態になっていた。

数分後、なんとか呼吸を整えてシロウは立ち直ったのだった。

 

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