レジェンドオブアストラル   作:Yukimidaifuku

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プリンセスナイトと迫り来る脅威

セレナは【機械都市フレスベルク】の中央区の噴水広場でシロウ達が来るのを待っていた。

 今日は二つ目のソルオーブを手に入れるつもりでいる。

 

「セレナ、私達の仲間になりなさい」

「いきなり勧誘とは常識がなってないのでは?」

 

 セレナの前に現れたのは【カレイドブラッド】のメンバーだった。

 

「どうしても私たちの元へ 来るつもりはないのですね?」

「さっきも断るって言ったはずです。 私は貴女方の仲間にはなれない」

「カレイドブラッド!  何しに来たのさ!」

「数日前からつきまとわれているんです。 仲間になれって散々言われてきましたけど、ずっと断り続けてるんです」

 

 ここ数日、セレナはカレイドブラッドのメンバーから勧誘されていた。もちろんセレナはPKギルドなんて入るつもりなく何度も断っていた。

 

「……交渉決裂ですか。 残念です。これからワタシたちはアナタを倒すべき敵と認識しました。ワタシたちはアナタがたをアストラルから必ず排除します……!」

「ふん! やれるものなら、 やってみればいいよ。 私達はアンタ達負けないよ!」

「そうだ! そうだ! お前等なんてシロウ達がボコボコにしてやるぞ!」

 

 ヒナタは挑発してそれに続いてレメは、虎の威を借る狐のようにカレイドブラッドを挑発する。

 

「あのー……二人共挑発をしないでくれると嬉しいんだけど……」

「構わないよ。倒すか倒されるか。 これで話がわかりやすくなったよ」

「そうだぜ、シロウ達なら負けるつもりはないだろ?」

「それはもちろんだけど。どんな相手が来ても勝つつもりでいるよ」

「この街を出た瞬間から、アナタ達はカレイドブラッドの敵です。 せいぜい気をつけてください……」

「大丈夫だよセレナさん。 あの人たちと戦うことになっても私はセレナさんの味方だよ!」

「私達がそばにいるから。 みんなで一緒に戦おう! セレナちゃんを守るために!」

「皆様、ありがとうございます」

 

 カレイドブラッドメンバーが去っていく。シロウ達はカレイドブラッドを迎え撃つために準備をする。

 カレイドブラッドとシロウ達が言い争いを離れた距離で見ていた者がいた。

 

「おやおやなんだか、面白そうなことが起きそうだね♪」

 

 離れて見ていたのはフブキだった。

 フブキは猫の獣人族(ビーストぞく)でアストラルの世界で起きてる事件を調べてまとめて記事にしているのだ。

 フブキは記者プレイヤーとして活動している。記者プレイヤーはフブキ以外にも活動をしているプレイヤーは他にも結構いる。

 

 

「カレイドブラッドと戦うのはいいとして、どうする?」

「んー、【クリスタル洞窟】でカレイドブラッドを迎え撃つのはどうかな? そこの洞窟は複雑に入り組んでるからトラップを仕掛ければ人数は減らしていけるはず」

「それは良いアイディアね。私がトラップを作るからみんなは設置をお願いね」

「了解です」

 

 ラピスから貰ったクエストの報酬でユニークシリーズを手に入れたおかげで、リサは自分の力を試す時が来た。

 

『錬金術士のゴーグル』

【DEX+40】

【天邪鬼な錬金術】

【破壊不可】

 

『錬金術士のロングコート』

【DEX+50】

【AGI+20】

【魔法工房】

【破壊不可】

 

 

『錬金術士のブーツ』

【DEX+20】

【AGI+30】

【新境地】

【破壊不可】

 

『錬金術士の杖』

【DEX+80】

【INT+80】

【MP+100】

【MP消費軽減(大)】

【錬成】

【生成】

【破壊不可】

 

【天邪鬼な錬金術】

 ルピを一部の素材に変換することが可能になる。

 

【魔法工房】

 あらゆる場所で工房を使用可能になる。

 

【新境地】

 新アイテムの製造が可能になる。

 

【錬成】

 鉱物の形を変えたりくっつけたり、加工できる。

 

【生成】

 MPを消費して素材を生み出す。

 ランクが高い物ほどMP消費は上がる。

 

 これによりリサは際限なく貯めることが出来るルピから火薬や薬草を生産することが出来るようになった。

 また、高難度の生産も可能になった。

 つまり、次々に爆弾を生産し【投擲】でぶん投げることで生産職らしからぬ貢献が可能になってしまったのである。

【クリスタル洞窟】は予定ではエリアボスを倒すはずだったが、カレイドブラッドを迎え撃つことに変更した。

【クリスタル洞窟】は複雑に入り組んでる。攻略はされてマップは公開されているので迷うことはない。

 シロウはマップを確認せずモンスターを倒しつつスイスイと進んでいく。

 

「マップを確認して進まないと迷路のように迷うって聞いたけど、大丈夫なの?」

「マップは頭に叩き込んであるから大丈夫だよ」

「それってどういうこと?」

 

 セレナ達はシロウの記憶力がいいことを知っているがウェンディはそのことを知らなかった。

 

「シロウは記憶力がいいんだぜ」

「そうなの、すごいねー」

 

 シロウは覚えることに特化した力。

 つまり高い、いや高すぎる記憶力を持っている。

 神様から貰った能力で身体能力も上がったが、記憶力も底上げされている。

 記憶力がいいものの、苦々しい思い出も残っているので場合によっては考えものだった。

 シロウ達は【クリスタル洞窟】に来ると襲ってくるモンスターを倒しつつ、ボス部屋前までやってきた。

 ボス部屋前は広い空間になっていて戦うにはちょうどいい場所だ。

 星門を使ってトラップを作成しているリサを連れてくるとセレナ達に指示を出す。

 

「時間がないからね。みんなで分担して、防衛機構を完成させよう」

「「おおっ!」」

 

【クリスタル洞窟】内には他のプレイヤー達がいないことをしっかりと確認したシロウ達はリサからアイテムを受け取って、早速トラップを仕掛けていく。

 落石トラップに落とし穴、催眠トラップなど様々だ。

 

「あ、おかえりなさい。もうトラップ設置は終わったのかしら?」

「はい!大丈夫です!」

「きっちり準備してきました」

 

 リサは最後の仕上げとばかりに迎撃エリアに向けて砲台を設置して、一気に襲ってこないように壁を作り、ふぅと一息つく。

 

「結構大仕事になったわね。でも、いい経験になったわ。それに楽しかったもの」

「す、すごいですね。かなり素材を使ったんじゃないですか?また集めないと……」

「貴重なものはそこまで使っていないわ。でも、また今度お願いするわね」

「了解しました! 素材が必要になったら呼んでください。私はいつでも大丈夫です!」

 リサとユキにヒナタがでそうやって話していると、残りの六人も罠を設置しきって戻ってきた。

 

「設置してきました。しかし、しくじったら死ぬようなのも多くてやばいですね」

 

 全員が同じような感想を抱いているようで、うんうんと頷いている。

 

「そうだ。戦いが終わったら罠は回収するんだよな?」

「うん、もちろんだよ。他のプレイヤーに迷惑がかかるから。戦いが終わったらさっさと回収するよ」

 

 今のところプレイヤーがいないのが幸いだがいつ来るかわからない以上、さっさと倒して罠を回収したいところだった。

 

「皆様とりあえず、構えて待っておきましょう」

「そうだね。どんな感じで出てくるかも分からないし」

 

 ボスエリア前と迎撃エリアの境で、リサが建てた壁に身を隠しつつ、いつでも攻撃ができるように、それぞれが武器を構える。

 

「ユカさん、ルリちゃん、【鷹の目】を使ってもらっていいですか?」

「うん、いいけどどうするの?」

「はい、わかりました」

 

 二人は不思議に思いつつも言われ通りにスキルを使用する。

 

「【透視】【視覚共有】」

 

 全員に視覚を共有すると壁の先が透けて見えて【鷹の目】で入り口まで見えた。

 

「わわっ! なんですかこれお兄ちゃん」

「スキルでみんなの視覚を共有したんだ」

「こんなスキルまであるんだ」

 

 スキルをいくらでもストックできるので、使えるものから微妙なもの使えなさそうなスキルまでストックしてある。

 

「はっ! これなら弟くんの弟くんが……」

「姉さんそれ以上はいけない。先に言っておくけど、僕はそんなつもりでスキルを取ったわけじゃないからね。それにプレイヤーには効果がないから」

 

 裸を見られたらアウトだ。それを悪用するプレイヤーがいたらとてもまずい。

 セレナとウェンディがシド目を向けってくるが、【透視】を使ってあわよくば裸を見ようとなんて考えたことはない。

 シロウも男なので興味はあるが、たとえ使えたとしても悪用する気はなかった。

 そうしていると、カレイドブラッドが仲間を百人くらい引き連れてこのダンジョンの中に入ってきたことが分かる。そしてその中にツカサがいた。

 

「来ました」

「いつでも攻撃できます」

 

 緊張した空気が漂う、カレイドブラッドは罠の存在を知らずに進んでいく。

 案の定、カレイドブラッドは罠に引っかかり混乱している。ただ一人、ツカサは冷静で罠に対処していく。

 一人二人三人と数を減らしていくき、ツカサは愉快そうに笑っている。

 罠を解除持ちのプレイヤーはいないみたいだ。

 

「アイツ、楽しそうに笑ってないか?」

「だね。それにしてもノウェムくんとヤエさんはいないみたいだけど」

 

 あの悪党コンビは見当たらず、いるのはツカサだけだ。

 罠を仕掛けたおかげでカレイドブラッドは減っていき百人ぐらいいたメンバーを大幅減らした。

 

「それじゃあいくわよー♪」

 

 リサは設置してある砲台を何発も発射した。

 

「「ぐわあああぁぁっ!!」」

 

 発射された球を避けきれなかったカレイドブラッドは吹っ飛ばされる。

 球を避けきれなかったカレイドブラッドはさらに数を減らしていった。

 

「罠を仕掛けて不意打ちとは卑怯だぞ!」

「ふふふ、これも策のうちです」

「シロウ様、これでは私(わたくし)達が悪役にしか見えませんよ」

 

 悪い顔をするシロウにセレナがジト目を送ってくる。

 ツカサだけは全ての罠を避けてダメージはなく、他のメンバーは罠に嵌ったり砲台から発射された球を受けてボロボロの状態だ。

 

「やあ、初めまして俺はツカサ。プリンスナイトだ。俺は迷宮寺昴(めいきゅうじすばる)のプリンセスナイトと戦う。他のメンバーはその仲間達を頼むよ」

「「はっ! お任せください」」

「俺を楽しませてくれよ!」

 

 ツカサのプリンスナイトとしての力は未知数でシロウ達は警戒するのだった。

 

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