セルフ脳破壊で過酷なソロぴょいをしてしまうカワイイカレンチャン   作:名無しの権兵衛

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年齢は適当なので、あまり気にせずお楽しみください。


夏祭り

「あっ、お兄ちゃんこっちこっち!」

 

「お待たせ、カレン!」

 

 今日はお兄ちゃんと一緒に夏祭り! せっかくだから浴衣を着てメイクもばっちり!

 

 待ち合わせ場所につくとすぐにお兄ちゃんが駆け寄ってきた。

 

「ううん、全然待ってないよ♪」

 

「よかった…… その浴衣かわいいね、似合ってるよ」

 

「ありがとう❤ お兄ちゃんも似合ってるよ♪」

 

 今日のお兄ちゃんは甚兵衛スタイル、セクシーな胸元が見えて押し倒しそうになっちゃうけど我慢我慢♪

 

「それじゃあ行こうか、はい」

 

「……どうしたの?」

 

「人混みがすごいし、はぐれないように手をつなごうか」

 

 っ❤ もう、お兄ちゃんどれだけカレンのことキュンキュンさせれば気が済むの❤

 

 これはもう誘っているということでいいんだよね?

 

「そうだね❤ はぐれちゃったら大変だし、仕方ないよね❤」

 

「ちょっ、カレンさすがに腕を組むのは……」

 

 せっかくなのでお兄ちゃんの腕を取って、恋人みたいに一緒に歩く。

 

 せっかくの夏祭りデートだし、ちょうど虫よけにもなるしね♪

 

「さてと、何か食べたいものある?」

 

「えっとね、それじゃあ……」

 

 お兄ちゃんと恋人気分を味わいながら、お祭りの屋台をいっぱい回っていく。

 

 一緒にチョコバナナを食べたり、ベビーカステラをわけっこしたり、たこ焼きを食べさせあったり……

 

 金魚すくいですぐに破けたお兄ちゃんの代わりにいっぱい掬ってあげたり、くじを引いて残念賞をもらったり、型抜きに初めて挑戦してみたり……

 

 お兄ちゃんと一緒に、夏祭りをいっぱい堪能して回ったの♪

 

「おいし~」

 

「ははっ、綿菓子って祭りに来ると食べたくなっちゃうよな」

 

「そうだね♪ でも子どもっぽいかな?」

 

「そんなことないさ! それに、ふわふわだからアヤベも買ってそうだし」

 

「あぁ、確かにアヤベさんは買ってそうだね♪ それになんだか似合いそう……」

 

 浴衣を着て綿あめを片手に歩くアヤベさん…… なんだろう、すごく似合う気がする。

 

 今度アヤベさんも誘って夏祭りに行こうかな?

 

「うわぁぁん、ままぁぁぁぁ!!」

 

 そんなことを考えていると、何処からか子どもの泣く声が聞こえてきた。

 

 私がどこにいるのかあたりを見回そうとするよりも早く、腕の中からお兄ちゃんの腕がするりと抜けていってしまった。

 

「お嬢ちゃん、どうしたんだい?」

 

「うぅ、ぐすっ、ママとはぐれちゃったの……」

 

 気が付けば、お兄ちゃんが小さいウマ娘の女の子と目を合わせてお話をしていました。

 

 お兄ちゃんは女の子を安心させるように優しく声をかけてから、事情をしっかりと聞いて女の子と手をつないでカレンのところに戻ってきた。

 

「カレン、この子が迷子みたいだから一緒にお母さんのところまで連れて行ってあげよう」

 

「……うん!」

 

 そこにいたのは、あの時私を助けてくれた、かっこいいお兄ちゃんだった。

 

「わっ、カレンチャンだぁ!」

 

 そして女の子は、カレンのことを見るなり目をキラキラさせて喜んでいた。

 

「わっ、カレンのこと知ってるの?」

 

「うん! 私カレンチャンの大ファンなの!」

 

「そっか、いつも応援ありがとうね♪」

 

「さて、とりあえず迷子センターに向かおうか」

 

 私とお兄ちゃんで女の子と手をつないで、迷子センターへと向かっていく。

 

 なんだかこうして手をつないでいると、親子でお祭りに来ているみたいでドキドキしてしまう。

 

「えへへっ、カレンチャンと一緒だぁ♪」

 

「ふふっ♪」

 

「君はそんなにカレンのことが好きなんだな」

 

「うん、だってとってもかわいいし! レースも強くてすごいんだよ!」

 

「ありがとう♪」

 

 なんだかこうやって純粋にほめてもらうと、ちょっと照れちゃうな。

 

 でも、お兄ちゃんもとってもうれしそうにしてるし、女の子も元気になってよかった。

 

「私ね、カレンチャンみたいに強いウマ娘になるんだ! さんかんだってとっちゃうよ!」

 

「すごいね! 応援してるよ!」

 

「本当!? お兄ちゃんも応援してくれる?」

 

「あぁ、もちろんだよ」

 

 女の子の夢を聞いて、頑張れ! って応援する。

 

 本気だ、そう目が語っている。

 

 彼女の夢は、子どもの頃の壮大な夢のように聞こえて、確かな闘志を感じる。

 

 だから、頑張ってほしいと思う。

 

 きっとあなたの夢は大変な道のりになるけど、どうか最後まであきらめないでと、思ってしまう。

 

「君の夢はかなうよ」

 

 でも、お兄ちゃんは違った。

 

「だから、応援する」

 

 力強い言葉に、一瞬時が止まったのかと勘違いしてしまう。

 

 その言葉を、声色を、視線を、表情を、感じ取って思い出す。

 

 そうだった、お兄ちゃんはそういう人だった。

 

 微笑ましいと流すのではなく、できるかできないかを考えるのではなく、

 

 ただ純粋に、心の底から信じて応援する。

 

 この子ならできると、夢をかなえることができるのだと……

 

 あの日、あの場所で私がしてもらったこと。

 

 今のカレンの根幹、始まり。

 

 私の大好きな人の、本質。

 

「……私も、応援するよ」

 

「カレンチャン?」

 

 だから私も、あの時救われた一人として、本気で応援してあげないと。

 

 この女の子の夢に、ちゃんと向き合わないと、失礼だ。

 

「絶対に頑張って、トレセン学園に来てね」

 

「……うん!」

 

 その後迷子センターまで行くと、ちょうどこの子のお母さんが探しに来ていた。

 

 二人は泣いて抱き合うと、カレンとお兄ちゃんに何度もお礼を言ってくれました。

 

「……お兄ちゃん」

 

「うん、なんだい?」

 

 そろそろお別れをしようとしたとき、女の子がお兄ちゃんの袖をつかんで話しかけてきた。

 

 お兄ちゃんは目線を合わせて、微笑みながら話を聞く。

 

「お兄ちゃんとカレンチャンは、カップルなの?」

 

 どきんと、胸が高鳴る。

 

 そういう風に見られたいと思っていたけど、いざそういわれると、胸がドキドキしてしまう。

 

 お兄ちゃんは、いったいなんて答えるのだろうか?

 

「いやいや、俺はカレンのトレーナーだよ」

 

「トレーナーって、レースの?」

 

「うん」

 

 ……まぁ、そうだよね。

 

 お兄ちゃんまじめだし、実際付き合ってないけど。

 

 でも、少しくらいドキドキしてくれてもいいのに……

 

「そっか! それじゃあ私がトレセン学園に入学出来たら、その時はトレーナーになってくれますか?」

 

「あぁ、もちろんだよ」

 

 バチッ

 

 ……それじゃあ?

 

 それってどういうことかな?

 

「そして……」

 

 バチバチッ

 

 女の子はもじもじして、顔を赤らめながら口を開く。

 

 ちょっと待って、それって……

 

 バチバチバチッ

 

「もしも、私がさんかんを取ったら、結婚してくれますか?」

 

 バチンッ

 

 あああああ゛あ゛あ゛ぁぁぁぁぁ!!!!!!

 

 言った、行っちゃったよこの子!

 

 そんな約束、カレンですらしてないのに!!

 

「そうだね、もしも俺が結婚してなくて、君が結婚できるくらい大きくなっても同じ気持ちだったならいいよ」

 

 ちょっとお兄ちゃん!? そんな約束したらだめだよ!? 確実に狙われちゃうよ!!

 

「本当!? 約束だよ、絶対!」

 

「あぁ、約束だ」

 

 あぁぁぁぁ、指キリまでしてる。

 

 だめだよお兄ちゃん、もう完全にこの子の男性観を粉々にしちゃったよ!

 

 きっとこの子、子どもの頃のこの思い出を後生大事に抱えて、運命の人とか言ってぐいぐい迫ってくるやばい女になっちゃうよ!?

 

「本当にありがとうございました。ほら、行くわよオルフェーヴル」

 

「うん! お兄ちゃんもカレンチャンもありがとー!」

 

 女の子が手を振って歩いていく。

 

 まぁ、悪い子じゃないし、大丈夫かな?

 

 ……あれ、なんか唇が動いてる?

 

『ぜ っ た い に ま け な い か ら』

 

 ……へぇ、いい度胸だね?

 

 それならあなたがトレセン学園に来る前にお兄ちゃんを私の虜にしてあげる。

 

 これも勝負だから、仕方ないよね❤

 

「さぁ、俺たちも行こうか。もうすぐ花火の時間だよ」

 

「……うん❤」

 

 お兄ちゃんと腕を組みながら、花火が見える場所まで移動する。

 

 事前に調べて置いた絶景スポットだ。

 

 ……ちょっとカップルが多いみたいだけど、そういうこともあるよね♪

 

「おっ、上がったな」

 

 花火が上がり、音が鳴り響く。

 

 その衝撃が、胸まで響いてドキドキを加速させる。

 

 お兄ちゃんと一緒に、恋人気分に酔いしれながら、空を見上げる。

 

「綺麗……」

 

 お兄ちゃんの肩に頭を預けて、脳を回復させながら花火を見る。

 

 今日は花火が、いつも以上にキラキラして見えた。

 

 もしかしたらそれは、初恋の瞬間を思い出したからかもしれない……

 




お兄ちゃんの秘密

実は、今まで5人ほど女の子の男性観を粉々にしたことがある。
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