愚王日誌~我は勇者を追放する~   作:I'mあいむ

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お待たせしました



幸福

 

夢を見た。

 

今までの人生を見た。地獄での死後を見た。前世の人生を見た。微睡みの中、覚えていなかったことまで蘇って流される。誰もが笑っている。皆幸せそうに笑っている。

 

笑い声が聞こえる。啜り泣くような笑い声が聞こえる。

ボロボロのクソガキが、いつかの俺が、涙を流しながら笑っていた。

 

あの頃から俺は何が変わっただろうか。俺は今、笑えているだろうか。

 

その答えは

 

 

 

「…………はっ、最高に笑えるだろ」

 

この喜劇に、幕が下りる。

 

◆◆◆

 

城内は静寂に包まれている。喧騒が何一つ聞こえない。鳥のさえずりだけが響いていた。

それもその筈。数日前からこの王都の住民は避難を開始したのだ。貴族や商人、他の王族達を惑わす為に残っていた者達も少しずつ離脱していく。今残っているのは汚職や非道に手を染めた家臣やメイド達だ。慈悲など要らない。

魔王軍がこの王城に辿り着くまでどれくらいだろうか。戦場はとうに崩壊。最終防衛ラインを破られたのは密偵を通して確認した。もうそろそろ詰めの部分に行きたいところだが。

 

「そろそろか…」

 

「陛下」

 

気付いた時には、彼が跪いていた。俺の信頼出来る部下であり、最も隠密と偵察に長けた者だ。いまや彼ともそれなりに長い付き合いと言える。

 

「首尾は?」

 

「全て滞りなく。名簿の人間は全員隣国への逃亡を完了しました」

 

よし、後は最後まで残っていた者達が上手く逃げれるかどうかだな。

 

「ご苦労。ならば君の職務も終わりだ。さあ、巻き込まれる前に急いで離脱しなさい」

 

「はっ」

 

彼ともここでお別れだな。最初はここまで成長するとは思わなかった。気紛れで拾ってきた孤児だったが、まさかまさかである。随分と懐いてくれたものだから仕事を任せてみたが、今では立派な密偵だ。

 

「……ああそうだ。少し頼まれてくれるか?」

 

「…勿論にございます」

 

正直、生き残ると思っては居なかった。生きて欲しいが、それなりに危険な仕事も任せていたのだから、どこかで限界が来ると、そう思っていた。しかしこの子はやり遂げた。この能力があれば何処へ行っても一人前として生きていけるだろう。

 

「いやなに、そんな危険なことではない。ただこれを公爵に渡して貰いたいだけだ」

 

「これは……」

 

差し出すのはあるブローチ。精巧な装飾が施されたこの世に二つと無い逸品。中央には我が国のシンボルが彫られている。公爵に託すべき物だろう。本来なら、俺が持っていて良い物でもなかった。

 

「そうだな……生活の足しにでもしてくれ、とでも伝えて欲しい。なにぶんこれは貴重なものだ」

 

そう、これは貴重なのだ。一つあれば城を一つ買えるような、余りにも貴重な物。歴史的観点から見ても、その価値は計り知れない。素材がアダマンタイトなのに加え世界樹の加護まである。俺みたいな人間が持つには重すぎる代物だ。

 

「どうか、宜しく頼みたい」

 

渡すと同時に頭を下げる。今なら彼は俺を殺すことが出来る。権力が無ければ俺は病弱な一人間でしかない。世の中物を頼む態度というものがある。少なくともこれぐらいは当然で、俺にはもうこれしか出来ない。

 

「へ、陛下!どうかお顔を!」

 

「……いや、もう良いだろう?今や俺に力は無い。王として扱う必要など何処にも無いんだ。ただの人間なら頭ぐらい下げる。幸い、こんなものが昔から得意でな」

 

意図的に、喋り方を変える。仰々しい口調は好きじゃないから。もうすぐ終わる人生なのに喋り方を拘る必要など一つも無い。

 

「陛下……喋り方が」

 

「これが素なんだよ。まあ、なんだ。死に往く者からの託しだと思ってくれ」

 

「……そんなことを仰らないで下さい」

 

「事実だろ。やりたくなければそれは君の物にしても良い。色々と迷惑をかけたからな。どうしたいかは君次第だ」

 

これは結局彼の手に委ねられるのだ。最悪これが失われないのなら彼が持っていても良いだろう。この国に縁がある者ならこれにどんな意味があるのかある程度推測できる。

 

「いえ、絶対にお届け致します」

 

「それならさっさと行くんだ。魔王軍はもう目前。命あっての物種だろ」

 

「……申し訳ありません」

 

その謝罪が何に対するものかはある程度分かる。俺が責任を取ることについてだろう。しかしこれは俺がやらねばならなかった。俺が望んだことなのだ。

 

「謝ることはない。俺が招いた結果だ」

 

「いつか我々もそちらに向かいますので、その時にまたお会いしましょう」

 

「……そうだな。またいつか会ったら、宜しく頼むよ」

 

それが叶わないことを、俺は知っている。彼らは天国行きだ。当たり前だろう。これだけ人々の為に従事した人間が天国へ行けなくて誰が行くんだ。俺はまあ、秘密を知りすぎたな。末端が切られるのは世の常だろう。それは神も変わらんらしい。こんな世界を作るだけあって、ほとほと愚かなものである。

 

彼は気づかぬうちに居なくなっていた。最初から居なかったかのように、忽然と。あの子は安全に歩んで欲しいものだ。俺のような結末は、あの子の幸せではないから。

 

「さて、行くか」

 

干からびたような足で城を歩く。魔力を必死で回す。一時期は魔導師様に教わっていたのだから、熟練度だけはそれなりである。

 

「くそっ………うっ……ぐっ……はぁ……」

 

それでも苦痛が伴う。ここからが本番だというのに、この体は最後まで使い物にならない。しかも数分回しただけでこれだ。魔力切れさえ見えてきている。懐から出したエリクサーで何とか誤魔化しているが……時間の問題だ。

 

「……ここだ」

 

ある書斎に、辿り着く。隠し扉の先の先。本棚をどかして、彫像の魔法陣を起動し、その先にある秘密の書斎。

 

ここ十数年、俺が王位についてからの裏の指示や伝達、歴史についてなどが全てここにある。まあ、つまりは知られてはいけないものだ。

 

色々、知られると不味いんだよなあ。民が知ると何かと面倒なことも書いてあるし。裏社会についてもあるから余り残せる類いの物では無いのは確か。

地球にもある一定の者しか知らないような、裏の秘密があったのだろう。こんな不可思議な世界なら尚更。無いわけがない。

 

これが明るみに出たら……さっさとやるか。

 

もう一度、懐から物を取り出す。今度はエリクサーの入った瓶と拳大の魔石、そして、数ヵ月間書き続けた日誌。この魔石には相当量の魔力が込められている。今の状態でもきっと使える筈だ。

 

「………」

 

息を整え、最大限魔力を回す。自身の出来る限りのことを、百二十点を出さなければならない。そうでもしなければ体の崩壊は免れない。

 

いつの日かあの方に教わったことを思い出す

 

『魔力は血液と似ている。しかし全く同じじゃないよ?心臓から送られる血液を感じて、それと似て非なるものを感じるんだ。送り出すんじゃなく、回すんだ』

 

回す、回す。身体中を循環して、また進み続けるよう。これ以上回せば危ないと言われる、その先まで。

 

「ゴホッ……いくか……」

 

また、思い出す。暗い暗い空の下に居た頃を。数千年の痛みを、その最初の恐怖を。

固めた景色と誓いを言葉にして吐く。

 

「我が唱えるは再演の標……がぁっ!?ぐっ……!」

 

千切れるような痛みが迸る。脆弱な命に罅が入った。

 

只でさえボロボロな体だ。こんな馬鹿みたいなものを使用すれば寿命は一気に吹き飛ぶ。しかしまだ俺にはやるべきことがある。それまでは、この足で生きなければならないのだ。

 

「この檻に誓うは、理…故の犠牲……ぁ……がぁ…」

 

魂の焼ける音が聞こえた。耐え難い苦痛と何かが喪われていく恐怖が襲ってくる。しかしまだだ。

 

「禁忌、をっ!…今……捧げん」

 

例え魔石やエリクサーの補助があったとしても、とてもじゃないがこれを使うには足りない。本来ならば不要な詠唱等という失われた技術を駆使しても、それでもまだ、足りないから

 

「ぐっ………こんな時ぐらい、力を寄越せクソ共……てめえらの後始末だろうが……!魔王を殺したきゃ、……ァ……少しはっ、手を貸せ…!」

 

脳が擦りきれそうな程神経から悲鳴が訴えられる。人間という存在が、器の小さい魂が耐えきれるような行為ではない。それでも、ド派手にいくなら、それならば、魂くらい賭けてやる。

 

「永久なる、浄罪の扉よ…悠久の時を得て、顕現せよ…」

 

だからどうか、俺に応えてくれないだろうか。こんなクソッタレな生の最後くらい、俺にも幸運を授けてくれ。

 

「…………嗚呼、懐かしいな」

 

赤く揺らめく灯火が、指の先に宿された。

 

 

◆◆◆

 

「おもーいついたらあるいていけ、こころのこりのこさないよーにー」

 

歩く、歩く、暑苦しい廊下を、苦しくなる程燃え盛る王城を、剣を引きずりながら。うろ覚えの歌詞を掠れた声で紡ぎながら。何の歌だったか思い出せやしないが、この灰に還る王都もじきにそうなるのだろう。

視界は赤々と揺らめく炎と黒煙に満たされている。床からは甲高い金属音。少々耳障りだが仕方ないだろう。

 

「何故城が燃えて……くっ!メイドは何処!!ちょっと!!」

 

「ね、姉さん!服が燃えて!?」

 

誰かの声が聞こえる。この城にまだ居るのは汚職を働いたメイドや家臣、もしくはそう、彼らだ。そこの部屋だな?

 

「嘘っ!?熱い!熱い!!?」

 

「おっ、やあ元気?」

 

ビンゴだ。俺以外に生き残っている王族の甥と姪。やっと見つかったな。

 

「陛下!?どうしてここに!」

 

「助けて下さい!姉さんが!!」

 

はは、随分と錯乱しているらしい。いつもの人を値踏みするような視線が無い。所詮は甘い汁ばかりを啜っていたガキに過ぎないのだろうな。死を前にして正常ではいられないか。

 

「ん?いやあ?その必要はねえよ」

 

「………逃げるわよ」

 

おっ、流石だな。下の兄さんみたいな顔をし始めたじゃないか。死に近づいたのが要因かもしれない。まあ、もう遅いが。

 

「姉さん?」

 

その顔をするのがあと数年早ければ君は大成出来ただろうに。悔しいよな。当たり前だ。なら全てを恨むといい。君達は何も悪くないんだから。

 

「何か変よ!いそっ」

 

あと一手早ければ避けられたのにな。こんな時ばかり世界は俺の味方らしい。

先に行っていてくれ。このクソッタレな世界を見せるわけにはいかない。俺に残ったせめてもの、慈悲だ。

 

「あっ」

 

遠心力に任せて、しかし軌道をそらしながら振るわれた銀閃が首を刈り取る。気付いた時には遅く、驚愕の表情をした顔が床に転がった。

 

「ね、姉さ、ひっ、姉さん!どうして!?」

 

「……どうしてもなにもない。死に価値や意味なんてものもない。ただ君達は死ぬだけだ。報いだとか天罰なんてものじゃないんだよ」

 

「い、嫌だ!何でこんなことにならなきゃ」

 

「それなら明白だろ。俺達が愚かだったんだ」

 

俺が手を汚さずに全てを終わらすなんて、そんなことをするつもりはない。だから今、ケジメをつける。俺達はこの屍の上に立っている。そしてその最後が俺だ。

 

再度銀閃が煌めいた。愚かな王は狂ってしまったのである。

 

「さようなら、またいつか」

 

◆◆◆

 

 

「勇者!」

 

「っ!?……クソッ」

 

燃え盛る街の中、進行してきた魔物達を掃討する。狙われた勇者が間一髪で避けたが、随分数が多い。これでは終わりが見えないね。

 

「大丈夫か?一旦下がっていてくれ」

 

「……ああ、助かるよ」

 

…………妙だ。さっきからこの炎に違和感を感じる。

時折赤黒く変色してるのもそうだけど、何よりこの粒子のような何か。淡く青い光を放ちながら舞っているのはなんだ?それに微々たる物だがこれらから魔力も感じる。この状況は余りに異質だ。

 

それに今回の騒動には確実にあの子が関わっている。

あの子は恐らくあの城にまだ居るだろう。何を狙っているのか完全には分からないが、何かを隠しているのは確実。出来れば探りたいところだけど。

 

「この状態じゃ難しいかなあ……!」

 

さっきから魔物達に囲まれて動けずにいる。全く何処から湧いているのやら。何故か火だるまのまま向かって来るからやりにくいことこの上……火だるま?

………うん、何かおかしい気がする。

 

「勇者!ヴィス!少し時間を稼いでくれるかい!」

 

「?……分かった!」

 

「任せろ!」

 

恐らく耐えるだけなら何時間でも可能。けどこの騒動を終わらせるなら後数分で何とかしたい。その間にこの炎の効果だけでも調べないとね。

 

「──!」

 

「───!」

 

「………やっぱり」

 

この炎には何かカラクリがある。魔力の流れもここ一帯はおかしい。何か見落としてるのか?魔法によるものであるのは明らか。けどこの魔法の正体が見えてこない。私の感覚がこの炎が危険だと恐怖を通して警告しているのに、その理由が分からない。

いや、そもそも何故違和感を感じたんだ?この魔物達が火だるまになりながら向かってくること?微かな魔力が感じられること?普通とは色が異なること?

 

確かに魔物達が火を消さないのは明らかにおかしい。そんな命知らずな奴らではないのに。水系魔法で消すことぐらいは出来るだろう。魔法を使える魔物は何体も居るのにやらない理由はない。消火魔法のような簡単な魔法は魔法使いなら当たり前に………そういうこと?火を消す手立てがない……いや、消せないのか?

 

消えない炎……消せないという方向性を付与された………マズイ、そうだとしたら…マズイ!!

 

「二人とも!その炎に触れるな!」

 

「えっ?」

 

「くっ……何か分かったのか!?」

 

「恐らくその炎は消すことが出来ない!火が移ったら仲良く御陀仏だっ!」

 

もしこの推測が当たっているとして、本当にそんなことがあり得るのか?消えない炎なんて、それが可能ならば術者は相当の実力。もしかしたら私以上かもしれない。魔王軍の幹部でさえそんなことは不可能に近い筈。なら誰が……

 

「………サプライズ?」

 

これをあの子がやった?あり得ない。有り得る筈が無い。仮にそうだとして、どうやって?

……分からない。しかしあの時と同じだ。確信がある。何故なのだろうか。気付いてしまえば彼がやったとしか思えない。

 

この炎について思い当たるのが一件だけ、私の古い記憶に存在する。最早今となっては滅び忘れ去られた国。亡国の神話に消えない炎についての文献があった。

 

曰くそれは

 

「……地獄の業火」

 

伝説上にしか語られない代物。『地獄の業火』それ自体は古代神話や文献に時折姿を現す存在だ。多数確認されているからこそ彼の国のそれも解釈や伝承の一つだと思っていた。この景色がそれを真実にするとして、またそれは地獄の存在証明にもなる。

 

疑問なのは地獄の炎を作り出したのが彼だということ。これだけのことが出来たのに、どうしてこんな選択をしたんだ。君は私達に何を託したいんだ。

 

自分が愚かだと分かっていたんだろうに、そんな目をしていただろうに。とてもじゃないが君の目は狂気に曇っても、真実から目を背けてもいなかった。それでも進む理由が君にあったのなら、私達は今、何をさせられているんだい?

 

燃える城下町。赤黒く、聞いたこともない炎に囲まれている。火の壁を抜け向かってくる魔物共。そして、誰も居ない国。

もし、最初からその構想があったとしたら。それを只一人が起こしたんだとしたら。

 

「本当に、世界を変えたんだね。君は」

 

青き灰が舞い、赤黒い炎が燃え盛る。全てが崩れ去っていくその渦中で、有り得たかもしれない可能性、その一端が煌めきを放っていた。

 

◆◆◆

 

「陛下!!」

 

王城最上階、執務室の扉が蹴り壊される。木片が舞い頬を掠っていく。この騒動の中俺を訪ねてくるとは勘が良い。

 

「……随分と遅かったな、ヴァイズ」

 

派手な登場を果たしたのは男か女か分からないクソ野郎、この計画の障害の一人である俺の秘書だ。

 

「やはり貴方が起こしたのですか……!」

 

「……へえ、お前は意外に頭が回るな」

 

俺が自分を待ってたのを察したんだろうが、そこからこの一連の騒動の首謀者に辿り着いたのか。些か理論が飛躍してるような気もするが……そこまで優秀だったのかよこいつ。

 

「……よくそこまで落ち着いていられますね」

 

「逆に何故、焦る必要がある。全て俺の筋書き通りなのに、どう取り乱せば良いんだ?」

 

ここまで緻密な、本当に緻密な計画だった。ただ一ミリのずれも許されない、そんな挑戦をあのクソ女神と行ってきた。可能性を最大限に上げるために。そして今に至るのだから、取り乱しなどしない。

 

計画の失敗は全ての喪失を意味する。真の意味で全てを失うだろう。阻止するしかないのだ。

 

「っ……自身の死まで計算済みでしたか……とても正気とは思えませんね」

 

「それはお前もだろう。俺達は誰もが正気なんかじゃなかった」

 

平和の為に、世界の為に、そんな高尚な人間じゃあない。正気じゃないから、自分の為に犠牲を強いる。それだけでしかないから、俺は決して善人などではなかった。

 

「ええ、それでも、この国を滅ぼして何が生まれるのです。貴方がしたことは悲劇を生んだ。民を犠牲にした!」

 

今更だ。今更過ぎる。それを言うには、どうしても遅すぎんだよ。どれだけ犠牲にしたかなど、数えきれる訳がない。それでも進むしかない。もしその犠牲に報いたいのならば、更に積み重ねるしかない。それが何かを成すということだから。

 

 

「それに何の目的が「魔王討伐」………え?」

 

 

理解出来ないだろう。だがそれで良い。どんなに聞いても理解出来ない。だからこそ伝わることが無いのだから。

 

「この国を滅ぼして、この命を賭して、魔王討伐。それが俺達の終わりだ」

 

ただ一つ、それだけを望んだ。

 

奴は、俺達が居ないような遥かな未来で、誰かの声が美しくあれるようにと。

 

世界は、星を、宇宙と可能性を守り存続出来るようにと。

 

俺は、永遠の幸せを、尽きることのない平穏で笑えることを。

 

思いが錯綜し可能性を選んでいく中で、それでも望みだけは変わらなかった。

 

「何を言って」

 

「あの勇者を追放したことも、この戦争を始めたことも、貴族共の粛清も、この魂を焼く炎も。全てが、その為にあった。そして、お前が死ぬことも」

 

揺らがない。どんな予想外が起ころうとも、俺の戦いはここで終わりだ。

 

「私が死ぬ?………ッ!!まさか!?」

 

足音が聞こえてくる。死の気配を一層強く感じるのは、破砕音を伴いながら奴らがここへと辿り着いたから。

 

「さあ、主演の登場だ」

 

業火の先には、救世主が居た。

 

◆◆◆

 

魂の灰が舞う。

 

「───!」

 

赤黒い業火は浄罪の証。

 

「───!!」

 

騒がしいものだ。燃え盛る炎と誰かの声が聞こえる。

 

煩わしい。今は良いとこなんだ。黙っていてくれよ。

 

「勇者ァ!」

 

叫ぶ。ありったけの声量で目の前の怨敵を威嚇する。ハリボテの演技は今お前を騙せているだろうか。

 

勇者。この国に代々伝わる救世主。魔王を倒す者。この王国の初代国王もまた、勇者だった。勇者によって始まり、勇者によって終わる。勇者王国という名がふさわしくなるな。

 

「───!」

 

ヴァイズも無事に殺され、残るは俺一人。あと、ほんの少しで俺は完遂できる。地獄へ行ける。だから無駄に残った寿命を使いきる。この視界が暗闇に沈むまであと少し。それまでは吠える。負け犬らしく、醜く滑稽に。本来の俺のように。

 

「私は、絶対に貴様を許さんぞ!!いつか、貴様に地獄を見せてやる!!」

 

剣を手に取る。このままではもしかしたら殺されないかもしれないから。慈悲など掛けさせてはいけない。復讐は虚しいがそれでも曖昧になるよりは良い。ここで死ねなきゃ、俺がやってきた意味が無くなる。

 

「─────、──────!」

 

「勇者アアァア!!!」

 

そう、それで良い。お前は勇者だ。正義ではないかもしれないが、勇者なんだ。

 

走馬灯がよぎる。力が抜けて、もうあと一歩も動かないのに、それでも体が前へと進んでいく。犠牲にしてきた者達に報いるようにと、巡る因果に背中を押され、足が自然と踏み出していく。

 

剣を上げる余裕は無い。構えとも言えぬような形で下段からの切り上げを狙う、ように見せる。実際は引きずらないだけで限界だ。そこまでの余力はどこにもない。

気迫一つで全てを謀る。何度も見てきた強者達の殺気で。魔王も悪魔も邪神も、何千年と見てきた。なら、出来るだろう。死ぬ間際なんだ。ちゃんと死ぬことぐらい、俺にだって、できるはずだ。

 

「ガアアァァ!!」

 

騎士団長と魔導師様の顔が見える。そんなに悲しそうな顔をしないでほしい。俺達はそこまで親しくも無かった筈だろう。勇者の前では気をつけて欲しいものだ。

 

さて、そろそろもう、死が迫って来ている。

 

嗚呼、なんて綺麗なんだ。これが、これこそが勇者の剣閃。美しいと言えるほど鮮烈な殺気。どれだけ恵まれれば、どうすれば、こんなことが出来るんだろうか。俺にもこれぐらいあればな。

本当に、嫉妬なんて最後まで醜い。けどそれが俺らしいと、そう思ってしまう。

愚かでも、滑稽でも、例え才能が無くて努力も出来ない人間でも、ここまで来れたのならどうでも良い。やるべき責務は果たしたのだから。

 

お前の幸福を、神ではない何かに願っている。いつかその運命から解き放たれてくれ。その時は地獄から祝福を送ろう。

 

「お先」

 

すまない、一人で背負わせて。その先には全てを用意しておくから、どうか、その責務を果たしてほしい。

この数え切れない程に立った墓標を踏みしめて、その先で生きている遠い誰かに、君達の声が届くように。

 

ああ、嗚呼、勇者。俺も、お前であれたら───────────────────熱いなあ─────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………」

 

いつの間にか白が見えた。白い、真っ白な空間。掠れた記憶の中で、微かに見覚えのある場所。死んだ筈なのに意識があるということは、これが現実だと見て良いのだろう。

 

「お久し振りです。女神様」

 

前方には純白の衣に身を包んだ女。背から生えている三対、六つの翼はそいつ自身を覆える程大きい。

 

「……ええ」

 

未来と過去の女神、テスディア。この計画を、数え切れぬ程膨大で多すぎる犠牲を払った、壮大な、壮大すぎる後始末を企てた張本人。

 

「…本当に、申し訳ありませんでした」

 

謝罪、か。それで済む話では、無いんだよな。

 

「……いえ」

 

「敬語は止してください。私にその資格はありません」

 

「…なら遠慮無く」

 

何から、言えば良いのだろうか。本当に、本当に膨大で果てしない後始末だった。どれだけの被害が出たのかも分からなければ、ここまで大きすぎれば、最早何から言及するべきかなど見当もつかない。

 

「まず」

 

「…はい」

 

「どれだけあんたらを罰すれば、事の採算が取れると思う?」

 

そう、この失態への報い。俺は、どれだけのことを要求すれば良い?

 

「ッ!!」

 

「この件の大元、あんたが、あんたらがあの秘宝を盗まれなければこんなことにはならなかったわけだ」

 

「……その通りです」

 

この計画の、最初の最初。どうしてこうなったのか、どうしてこいつが動いたのかという話。それは俺の記憶が存在するよりもずっと、遥か昔の話、だそうだ。俺自身、勇者が来たあの日にこいつから知らされた真実。

 

ことの発端は神々の秘宝が盗まれたこと。

 

当時はまだ旧時代の世界とやらから今の世界、別次元や異世界等も含めた全てが作り変わって新しくなったばかり。

神々の歴史上最も大きな戦争が落ち着いて、新天地でやっと平穏が訪れた、そんな時代だったんだとか。

 

当時のこいつは下っ端も下っ端。天使より階級は上なものの、神としては一番下。大天使なんて呼ばれる連中より軽んじられる、神としてあってはならないような情けない下積み時代。

そんなだったからこいつは、神のくせに秘宝の護衛なんていう任務を任されていたのだとか。天使からしたら最重要な任務の一つでも神からしたら汚れ仕事。同じような立場の神達と秘宝の周囲、最奥の間で守りを固めていたらしい。

そんな時、その秘宝の安置された神殿に盗みが入った。当時巷で騒がれていた何でも盗む盗賊。遂には神の宝までターゲットにし、見事成功。神殿内外全ての天使と神が欺かれたと。勿論上司部下女神も含めて全員に罰が下った。

 

まあ、そこは良い。問題は盗まれた秘宝、そこに備わった力だった。何処のクソ野郎が生み出したのか、それは最悪な代物だった。

 

『神殺しの秘宝』

 

普遍的な呼び名をしているが、その実神に対して絶対に勝利するという力を持った物だ。神の力を無効化し、神と対峙すれば運命も現実も全て捻じ曲げ勝利という事象に上書きする。

 

つまり、この件に関して神は下手に手を出せなかった。更に厄介なのは、無力化した神を使用者の力として取り込むことが可能だった点だ。

 

それが周り回って今回の魔王の手に渡ってしまったんだから、最悪も最悪。勇者に加護を授ければその力を無条件で取り込まれ敗北する。

 

そしてあの勇者が負ければ、魔王軍の勢いは止まらなくなり最終的に神々は敗北。この世に存在する世界、異世界や別次元、平行世界に外宇宙など全て食い荒らされる未来が待っていた。

 

それは地獄もまた例外ではなく、抗えはしない。誰も止められぬ、考えうる限り最悪の未来が待ち受けていたのだ。

 

世の中トロッコ問題というものがあるが、流石にこれは大多数を選ばねばならないだろう。人類どころか世界滅亡などと、センスも無ければ笑えもしない。

 

そしてその未来をこのクソ女神が感じ取ったのが千年前。こいつの未来視が今の状態にやっと覚醒し、そのタイミングで取り返しの利かない未来が奴の思考に流された。

 

どの未来を視ても世界は滅亡。その全てが今代の魔王によるものだった。随分と焦ったらしい。必死で存続の道を探し出せば、辿り着いたのは俺を使った勇者召還。

 

今まで、こいつがどれだけの事象に介入したのかは知らない。だが、ただ一つ言えるのはその被害が星一つ、こいつの首一つで済むような量で無いのは確か。

 

魔王の手に秘宝が渡らないという可能性は存在せず、どう介入しても防ぐことは出来ない。魔王討伐以外に道が無い状況で、こいつは千年間、自身の後始末の為に動いてきた。

 

これが、この笑えない喜劇の概要。クソッタレな世界の現状と末路だ。俺達は、俺とこいつは、今にも割れそうな薄氷の上を歩いている。

 

他人事では無かった。俺が望んだ平穏が跡形も無く崩れ去るなんて、到底許容はできない。進むべき場所を見つけ、決意をあの日に固め、躊躇いはあの夜に置いて、こんなところまで来てしまった。

間違いでは無いが正解では無い道。こいつが見通せない、不確定な未来を選ぶことも出来た。しかし俺は選んだ。俺が選んだ、あの日の決意。それは終わりを告げ、託し、夜明けが始まった。

 

もう、俺はやりきったんだ。なら

 

「………全て終わったら、あの秘宝を壊せ」

 

そう、そうするべきだ。

 

「それは……」

 

「出来ない訳じゃないだろう。それに、全て終わった後なら知られることは無い」

 

秘宝が壊れたことを報告したところで、俺が関与した証拠にはならない。本来神がここまで現世に干渉するのは不正以外の何物でもない。だがバレなければ良いのだ。

 

秘宝を失ったことでこいつにはそれなりの処分が下る。神としての格が下がるか、それともか。それならば俺が何かをする必要もない。

 

「しかしそれでは貴方が」

 

「……どうあったって、俺の地獄行きは免れない筈だ。それが、地獄と天界の規則だろ」

 

俺は全て知っていた上でこの計画に加担した。女神の不正に協力した者として裁かれるだろう。どちらであっても変わりはしない。

 

「あんたを失えば人類は建て直しが効かなくなる。そんなことの為に俺はやったんじゃない。ここまで来たのならやり通せ。ただ一部のズレもなく、完璧に。永遠に人類の守護者として戦い続けろ。それがあんたへの罰だ」

 

永遠、永遠の罰。もしくは永遠の…………それは言葉にする程簡単では無い。無限地獄と同じ罪状なのだ。こいつには、それぐらいが丁度良いだろう。

 

「……ありがとうございます」

 

「これは誓いだ。今ここで、俺と交わせ。この罰が色褪せぬよう」

 

「…はい………誓約と契約の神の下に、未来と過去の神、テスディアの名を懸けて誓います」

 

契約の神……最高神の誓いに神名まで懸けるか……充分だな。

 

「……じゃあ、これで俺の仕事は終わりだな」

 

「……はい」

 

「これからも頑張れよ。あんたらの結末を俺は見通せないが、良い物語になるのを信じてる」

 

どれだけ嫌いでも、どれだけ恨みがあっても同じ結末の為に歩んだ野郎だ。それなりの別れは言わないと、後悔することになる。

 

「……本当に、ありがとう、ございましたっ」

 

「…泣くなよ。そんな資格は俺達には無い」

 

踏みにじってきた人間が今更被害者ヅラして涙まで流すなんて、愚弄以外の何物でも無い。あってはならないことだ。

 

「泣きたいのはあっちで、本当に許されないのは俺達だ。魔王なんかよりも、よっぽど度しがたい」

 

「そう、ですね……」

 

「覚えとけ、あんたも俺も外道だ。永遠にな」

 

神だとか悪魔だとか関係無い。存在なんてのはどうでも良い。結局そいつが何をしたかだ。たとえ善性を以て何かに挑んだところで悪事を為せば外道だ。俺のようにな。

 

「それじゃ、お疲れ」

 

「はい……お疲れ様でしたっ!」

 

「勇者を頼んだ~」

 

誰にも成せない筈の偉業を成せば、それは良い人生だろうか。大手を振って世を歩き、誰からも称賛されるだろうか?

 

まあ、そんな上手くはないのが人生だ。だとしても生きるしかない。それが辛いなら死ねば良い。ただそれだけでしかないから、美しく残酷なんて言われるんだろう。

 

目を閉じ、開く。真っ白な光は無く、暗がりと赤黒い空が支配する何処か。恐怖が煽られるような陰鬱とした空気が満ちている。

叫び声が聞こえる。怨嗟と苦痛が溢れている。

 

「久しぶり、閻魔様」

 

「貴方は……嗚呼、お久し振りです……!」

 

阿鼻叫喚の幸福が、そこにはあった。

 

 

◆◆◆

 

赤い空、黒い雲。今日も今日とて景色が最低なここは地獄、というところだ。罪のある魂達に罰を与え、その汚れを浄化する場所。

魂によって汚れの量も違うから、どれだけ居ることになるかは分からないのがこの地獄の辛い部分だな。

 

「ふんふん~」

 

「案内人!!案内人はいるかっ!?」

 

「ん?獄卒様、どうされました?」

 

随分と急いでやってきたのは獄卒様。黒い肌に誰かを殺せそうな顔。頭から生える二本の角が立派な黒鬼だ。ここで罪のある魂達に責め苦を与える方々。閻魔様の部下でもある。

 

つまり俺みたいな罪人とは根本から違う存在の筈だが、どうしてそんなに焦ってるんだ?

 

「おお!やっと見つけたぜ!急げ!お前を女神様がお呼びだ!!」

 

「………え?」

 

 

 

 

 

「め、女神様に下賤な魂がご挨拶申し上げます!」

 

「…………え?」

 

ヤバいヤバいヤバい。え?なんで女神様が居るんだ?俺何かしたか?いや地獄の規則は守っていた筈。天界の方々が来るだけでも有り得ないのに女神様なんて……

 

「ど、どうかなさいましたか?」

 

「……いいえ、気にしないで下さい」

 

……綺麗な方だなあ。オーラ?雰囲気?みたいなやつも凄い。一目見てこの方は何もかもが違うって理解させられたな。まるでこの世の者では無いような、有り得ないものを見たような感覚だ。いや、あまり見てはいけないか。粗相の無いよう細心の注意をしなければ。

 

「今日は貴方に会いたいという方を連れて来たんです」

 

「……会いたい方?」

 

……全く見当がつかない。俺に知り合いなんて……

 

「…久し振りじゃな」

 

現れたのはこれまたとても綺麗な人だった。透き通るようなブロンドの髪を靡かせる女性。深緑の瞳に荘厳な髪飾り、尖った耳が特徴的な、所謂エルフだ。

 

「………ええ」

 

「……積もる話がある。貴様に言いたいことが山ほどあるが、時間が無いからのう。私はあまりここに居れないから、少しだけじゃ。貴様が託したものはやり遂げた。あの時、私達が気付けなかったのは本当にすまぬ。今更だと言うことも分かっておる、じゃから」

 

「あー……」

 

「ぬ?」

 

これは、……そうか、そうだな。

 

「いや、もう良いんです」

 

「は?」

 

いや、は?って、そんな反応をしなくても良いだろうに。

 

「……な…何故じゃ?」

 

なんでって、そりゃあ……

 

「終わったことですから、全部」

 

「だからと言って……」

 

「そんなに気にしないで下さい。や、やりたくてやったので」

 

 

だって、そうだろう?

 

 

「………それでは貴様が、報われぬではないか」

 

「なら、忘れて下さい。そんな人など居なかったのだと、それで良いんです。……きっと」

 

 

きっとな。分かるさ。きっとそうに決まってる。

 

 

「………そうか。それならばもう、何も言わん」

 

「ええ、ありがとうございます」

 

「……貴様への感謝は忘れん。私達がしてもらったことは絶対に。……では女神様」

 

………

 

「そうですね、そろそろ」

 

「……お二方、お体にお気を付け下さいませ」

 

「ああ、またいつかな」

 

「……ええ」

 

光が辺りを包み、いつの間にか誰も居なくなっていた。しかし、真っ白な羽が空に舞っているんだから幻の類いではなかったんだろう。

 

「……はあ~」

 

疲れた、本当に。全くあんな神聖な方が来るなんて、俺には荷が重い。

 

「終わったか?」

 

「ん?おお、お前か。久し振りだな」

 

「……なあ、今の誰だったんだ?」

 

「さあ?誰なんだろうな」

 

「なに?」

 

「もう覚えてねえんだよ、全部」

 

地獄に来てから数億年、様々な地獄を渡った俺にはもう、生前の記憶なんて無い。いつの間にか忘れてしまったのだ。己の罪さえ、彼女が誰だったのかさえ。何一つ、思い出せない。

 

「……ああ、そうか」

 

「ってかよお、俺が知るわけねえだろ。少しは考えれば分かるだろ?!なあ!?」

 

「えぇ…いやお前のことだろ…俺に言うなよ…」

 

それでもただ一つ、忘れられないものがある。ある女性の笑顔が、今でも頭から離れない。本当に綺麗な、世界一の笑顔。これが誰の笑顔で、俺はどんな人間だったのか。そんなのとうに忘れてしまったが、きっと大切な人だったんだろう。

 

 

「さあ!仕事するぞ!罪人共から頼まれてんだ!」

 

「ほどほどにしておけよ。あまり誉められた行為じゃねえ。目を付けられたらまずい」

 

「ははっ!そうだな!」

 

 

何故か思う。こんなところなのに、俺は最高に幸福だと。

 

 

「取り敢えずお前も行くぞ!」

 

「おい、俺は他の地獄には渡れねえんだぞ!」

 

「そんなの気合いでどうにかしろ!」

 

 

この地獄こそが幸せなのだと。

 

 

「はいはい………あれが世界を救った王なんて、誰が信じるんだろうな……」

 

 

誰かが、そう言ってる気がした。

 

 

 

 

 

「遅いぞ、マオウ!」

 

 

 

 

 

 

─◆─

 

 

 

歴史に埋もれ、誰もが忘れていく、その裏にはどれだけの墓標が立っているだろう。

 

平穏は犠牲無くして成り立たないから、王様は今も、地獄で笑っている。

魂が焼ききれて灰に舞う、その時まで。

 

 

 

 




ということで本編終了です。今まで本当にありがとうございました。番外編はやりたいと思ってます。

皆様からの感想で女神に報いが欲しいと言われてたんですが、正直女神の一人勝ちにする予定だったので、これ以上思いつきませんでした。すまぬ。

書いて欲しい番外編があったら是非活動報告の方にお願いします。それでは重ねてありがとうございました!

番外編は必要ですか?

  • 要るに決まってんだろ舐めとんのか
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  • どちらかといえば必要
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