第1話 転生
目が覚めると俺は森の中に居た。
身体中が痛いがひとまず外傷はないようだ。
手首が異常に細い。どうやら
状況把握のため辺りを見回すと38(t)の残骸があった。
「またか...」
38(t)の残骸ということは十中八九ドイツの支配地域だろう。
正直負けるのはもう飽きた。ここ最近負けてばかりだし。
俺の名前は...なんだったかな...もう忘れちまった。
ともかく前はオリヴィア・ミュラーとかだった気がする。珍しい名前でもないし今回もこれで行くか。
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歩き回ってたら学校の校舎らしきものとセーラー服を着たおかっぱの少女を見掛けた。
詳しい状況とかを聞いてみるとしよう。
「Entschuldigung, wo sind wir und welches Jahr haben wir jetzt?」
「それ、何語なんですか?」
「えっ日本語話せるの!?」
「当たり前じゃない!ていうかあなたうちの制服じゃないわね...あなたお名前は?」
これは驚いた。目の前の少女はドイツ語を解さない上に日本語を話せるのは当たり前だと言っている。
つまりここは恐らく日本なのだろう。
これはラッキーだ。
俺はこれでも自認は日本人だし母国語は日本語だ。
名前は...この体は女だし...そうだな、白石遥、でどうだろう。
確か5回くらい前の名前だったと思う。
「...あー、えっと、名前は白石遥です。」
「白石遥さんね...うちの名簿にはないわね。ここの生徒じゃないでしょ?学校の敷地に入った目的は?」
「なんというか、信じて貰えないでしょうけど、目覚めたらあそこの森の中に居たんです。」
「...まぁいいわ、とりあえず住所は?」
「それが、住所がないんですよね。」
「...え?」
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杏side
腰の辺りまで伸ばした、白銀の髪が綺麗な子だった。
顔立ちもキリッと整っていて、お人形かと見間違えそうになる。
しかし、よく見ると手首や鎖骨が痩せこけていて心配になる。
私より背が低いことも相まってとても庇護欲が湧く。
しかし彼女の放つオーラは、なんというか悟りでも開いたかのような真っ直ぐさと、その気になれば人を失神させられそうな威圧感がある。
間違いなく「大人びている」とかのレベルじゃないねこれは。
なんでも、いわゆる孤児だそうだ。自分の名前は覚えてるみたいだけど、両親や住所なんかは忘れたらしい。
小学生かとも思ったが、本人曰く16歳、つまり高校生の年齢らしい。
その小さな体で高校生というのも驚きだが、高校生の年齢の子って捨てられるもんなのかな...
いずれにせよ、捜索願もなかったし、役所に行ってもそんな人は住民票にないとの事なので、うちの学校で引き取ることにした。
遥side
池に反射した自分の体を初めて見た時はてっきり小学生と思っていたが、俺の本能が自分は16だと言っている。
こう言う時の本能が外れた試しはないので16なのだろう。
役所に行っても捜索願どころか国籍すらないらしい。
この体は多分どっかの孤児の遺体かな?
どうしようかと思ったが、あの学校の生徒会長が何とかしてくれたらしい。生徒会の権力強すぎだろ。
試験も問題なく満点で合格した。こちとら伊達に数千年も生きてない。
学校の寮に住ませて貰えることになったし、生活費は生徒会の仕事を手伝えばその給料として貰えるとの事だ。
ともあれ、この体で生きていく基盤は出来た。
そういえば、この世界はどうもガルパンの世界みたいだ。
ガルパンは2回くらい前に現代日本で生まれた時に知ってハマった。まぁアニメなんかにどハマりしたせいでろくな死に方しなかったが。
インターネットのニュースなんかを見ても原作とかけ離れたところは無さそうだ。
ほぼ原作通りに話が進むのだろう。
...........つまり平和に生きれるってこと!?
次回はオリ主ちゃんの過去です