最強の下僕はサイヤ人   作:桂ヒナギク

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其の一

 地球の近くにドラゴンボールで作られたツフル星で超サイヤ人4に変身した(そん) 悟空(ごくう)が大猿ベビーと激戦を繰り広げている。

 優勢は悟空で大猿ベビーが押されていた。

(悟空のやつ完全に復活してやがる!)

「あばよベビー!」

 悟空のかめはめ波で大猿ベビーがダウンする。

 気功弾で大猿ベビーの尻尾を切り落とす悟空。すると大猿ベビーの体はみるみるうちに縮み始め、ベジータの姿へと戻っていく。

(こ……このままでは!)

 ベビーがベジータの体から離脱すると宇宙船に向かって逃げ出した。

「おじいちゃん、ベビーが逃げちゃうよ?」

 (まご)のパンの問いに悟空は返す。

「なに、逃しはしないさ」

 悟空は頃合いを見計らって、ベビーの乗った宇宙船に向かって、かめはめ波を放った。

 宇宙船はかめはめ波受けて、太陽に向かって落ちていった。

(ベビーの気が消えた!)

 悟空とベビーの戦いは、悟空の勝利で幕を下ろす……はずだった。

 

 

 ところ変わって、惑星ピタル。

 プランという端正な顔立ちをしたサイヤ人の女が、怪我人を病院に運んできた。

「この方の治療を急いで」

「はい!」

 医療スタッフが大急ぎで怪我人の緊急手術を行なった。

 術後、怪我人は個室で目を覚ました。

(ここは……)

 怪我人の目にプランの姿が映る。

「医療惑星のピタルです」

(まさかまたここに戻ってくるとはな)

 怪我人はプランの尻尾を見る。

「貴様、サイヤ人か?」

「ええ、まあ」

「なぜ俺を助けた?」

「誰かを助けるために理由が必要ですか?」

「貴様は正気なのか?」

「そうですね。けど、私はあなたの味方です」

「ほおう。正気でありながら、このベビー様に従うということか。いい心がけだな」

 ベビーは生きていた。太陽に落下する直前、ベビーはプランの瞬間移動で救出されていたのだった。

「一つ聞いてもいいですか、ベビー様」

「なんだ?」

「なぜカカロットじゃなくて、ベジータだったんですか? ベジータよりカカロットの方が強いんですよ? カカロットの体を奪えば、あなたは最強になれたはずです」

「ふん。悟空は俺に直接手を下そうとした。だから地獄へ送ってやろうと思ったんだが、確かに悟空の体を頂戴しておけば、最強だったかもしれんな」

「お怪我が治ったら、もう一度地球に行きましょう」

「今更行ったところで、俺様が悟空に敵うとは思えんがな」

 プランが袋を取り出した。中にはドラゴンボールが入っている。

「ドラゴンボールではないか」

「実はベビー様がご利用なさった後、大急ぎで集めてきたんですよ」

「ほおう。では早速——」

「待ってください」

「……?」

「ここで使ってしまっては、ピタルが滅んでしまいます」

「ではどこで使うのだ?」

「無人惑星で使いましょう」

「なるほどな。いいだろう」

 プランはベビーを無人惑星へと連れ出した。

「お母さん、おかえりー!」

 と、尻尾を生やした女の子がやってきた。

「こいつは?」

「娘のエッグです」

「おじさんは誰?」

「だ、ダメよエッグ! この方にそんな口利いちゃ!」

「構わん」

 プランはドラゴンボールを袋から取り出す。

「ベビー様、何かお願いごとはありますか?」

「貴様が集めたのだ。貴様が使え」

「と言われても、なにも思いつかないんですよね」

「ならばとっておいて何かの時に使え」

「そうですね」

 プランはドラゴンボールを袋にしまった。

 

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