Another world trigger   作:@往生堂

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2話

会議を終えた夏凪は緋山の復帰を自身の隊のオペレーターである早坂に伝える。夏凪隊の隊室ではおよそ半年ぶりに隊員全員が揃っている。

「復帰おめでとう。」

緋山は自身の隊室で早坂と軽く今回の会議についてを話す。

「今回の侵攻は渚のオペだけでわさびのオペは本部が持つってことでOK?」

「多分そうなるな。それよりランク戦のブース行ってていいか?勘を取り戻しておきたい。」

「了解。大規模侵攻ですぐ負けましたじゃみんなの笑い者だよ。」

「うるせぇ」

そう言って緋山はランク戦のブースへ向かう。

(とは言っても平日の昼間だしなぁ。本部待機の隊員かくらいしかランク戦なんてしてないよなぁ)

ランク戦のブースに来てみたのは良いものの平日の昼間ではランク戦をしている正規隊員も少ない。いくら謹慎していたとはいえ元A級部隊のエースである緋山の相手はB級の中位程度の隊員では相手にならないだろう。そんなことを考えながらブースでランク戦を眺めていると、

「おぉ、今日から復帰か?早速バトろうぜ?」

カチューシャをした隊員が緋山に話しかける。

「米屋じゃん。久しぶり、三輪から聞いてんだろ?」

「復帰するってことは聞いてたけどまさかこんなすぐ会うとは思ってなかったぜ。とりあえずブース入れよ。」

「勘を取り戻したいしここは25本勝負でいいか?相手になる隊員が少ないから少し回数が多いけど」

「いいぜ。やろやろ」

そう言って米屋はブースへと消えていく。米屋は出水や緑川と合わせA級3バカと呼ばれており、米屋本人は槍バカなどと呼ばれ、戦闘狂であることは多くの隊員に知られている。

 

〜ランク戦が終わって〜

「流石に半年のブランク込みなら勝てると思ったんだけどなぁ」

米屋はそう言いながらブースから出てくる。緋山は半年ぶりとは言え米屋とのランク戦の結果は16対9で緋山の勝利となった。

「最後のはホーネットか?近接に持ち込んでスコーピオン二刀流してんのに合成弾練ってたのか?」

米屋の言う最後のとは25戦目スタート時に距離が5メートルで転送という極めて攻撃手の有利な間合いでの戦闘となり突っ込んで来る米屋に対しスコーピオン二刀流で応戦していた際に緋山のSEにより撃たれたホーネットらしきもののことを指している。

「あれは弾道が限りなくハウンドに近くなるように設定したバイパーだからホーネット見たいに見えるんだよ。」

緋山はその種を明かす。米屋は緋山の最大3つのトリガー同時使用が可能ということを知っており、二刀流スコーピオンと軌道からハウンドと予測した射手トリガーの合計3つのトリガーを使用していると判断しハウンドを対象すべく動いていた。しかし実際はホーネットのような強い追尾性を見せたために対応できず緊急脱出するはめになった。

「俺のSEはトリガーの同時使用上限が一つ増やせるって利点が大きくてみんな意識するけどやっぱりこのSEと相性が良いのはリアルタイムで弾道を引くバイパーなんだよ。」

実際緋山の言う通りでありバイパーをリアルタイムで引くのみならずSEによって大幅に向上された知覚速度を活かし軌道をより鋭くしたり、今回のようにホーネットを偽装したりできる。バイパーの名手と言われる出水や那須ですらバイパーをハウンドに偽装するといったことはしない。バイパーを緩い弾道に制御して敵に当てるというのは難しく、ましてやハウンドと完全に誤認させる程の精度で行うことはボーダートップクラスの射手の2人であっても不可能だろう。

「とりあえず個人109連勝だな。また大規模侵攻が終わったらバトろうぜ。」

米屋はそう言って去っていく。

それから少しした時だった。三門市全体が薄暗くなり、聞き慣れたゲート発生の警報が至る所で鳴り響く。

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