『シュガーラッシュ』   作:空っぽのティーポット

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※本作品はスマホ画面(縦)(執筆環境SE3)で
 読む方法を前提として書いています。
※これは後にシュガー・ラッシュ3を
 描くための基盤作りの物語です。


『レーサーに必要なもの』

「私のカートが!!」

サイ・バグの掃討が済んだカルホーンは

 フェリックス達のもとに向かっています

 

そこから見える

 マシーンの胴体部分から真っ二つなカート

   ピンク・ライトニングは

    タフィタの自慢だったカートです

 

タフィタはカートの前で泣いています

 その様子を見て

「何だ…フェリックス

 どうにかできないか?」

 

カルホーンがハンマーを振るジェスチャーをします

「複雑な物を直しちゃうと

 バグの原因になるかも知れないんです

 こればっかりはシステムに任せるしか」

 

フェリックスは

 腰にかけていたハンマーを取り出しますが

  おすすめできない方法なのだとか

 

 

ひとしきり泣いたタフィタにフェリックスは

 ハンカチを手渡します

「…」

「ごめんね、これくらいしか…」

 

ぶきっちょに笑うフェリックス

 タフィタはそれに構わず受け取った

  ハンカチで鼻をかみます

「ここら辺じゃ見ない顔だけど」

「僕はフェリックス

〈フィックス・イット・フェリックス〉って

 ゲームから来たんだ」

 

「そっちの兵隊のお姉さんは?」

「カルホーン軍曹

【名もなき惑星】から」

 

 

フェリックスが事情説明を始めます

〈フィックス・イット・フェリックス〉から

 〈ヒーローズ・デューティ〉へ

  そして〈シュガー・ラッシュ〉までの道のりを

 

「となるとあんたらのせいで

 私のカートがポシャったてことでも

 あるよね?」

先程のしおらしさ(・・・・・)から一変

 少し高圧的な雰囲気で

  フェリックスと

   カルホーンに問いかけます

 

「あ〜…そうだね。そうかも」

フェリックスが苦い顔をしています

 ナイスランダーとラルフが

  してしまったことを考えると

   とても否定できる要素がありません

 

「なら工場まで護衛してくんない?それでチャラ」

タフィタはチュッパチャプスを咥え

 毅然とした態度で交換を持ち掛けます

  彼女は余裕を見せています

 

フェリックスは手伝う気でいます

 ですがカルホーン軍曹からして見れば

  何の得もないため協力を渋っている様子です

「私を雇うってんなら

 それ相応の対価があるんだろうな?」

「あるわよ…お友達の方は知らないけど

 勲章のことなら知ってるかも」

 

タフィタは咥えていたチュッパチャプスの先を

  カルホーン軍曹へ向けます

「確かな筋からか?」

「えぇ、この目で見たことよ。ハッキリとね」

 

カルホーン軍曹の視線はタフィタの目にありました

 タフィタは気にせず手を差し出します

  短く笑ったカルホーンがそれを握り返します

「交渉成立だ」

 

 

「マトンファッジさん」

「タフィタでいい」

キャンディツリーの森を歩くタフィタ一行

 フェリックスは興味津々に話しかけます

 

「この世界のカートは凄いね」

「えぇそうね」

 

「ピンク・ライトニングはうちらに設定された

 専用機なの」

 

 

【ピンク・ライトニング】

タフィタ・マトンファッジの愛車

 レーサータイプの中でも加速と最高速度が

  ずば抜けて高いマシーン

   直線なら基本負け知らずの

    かなりの玄人向け

 

その代わりチェイサーとしての能力は低く

 抽選されるアイテムの数も少なく

  効力は控えめである

 

本当にレーサーの腕次第の機体

 タフィタはこのカートと

  自分の腕を自慢に思っています

 

   

「うちのカートは無理だったの?」

「うん」

 

 

【フェリックスの魔法のハンマー】

フィックス・イット・フェリックスJr

 先代フェリックス・イット・フェリックスから

  受け継いだ魔法のハンマー

 

一振りでなんでも直すことができます

 ですがフェリックスは

  自分のゲーム以外ではこのハンマーを

   極力使わないようにしています

 

フェリックスはハンマーを振る時に

 この抵抗が発生する時

  使用を控えるようにしています

 

 

「直す時にハンマーが拒否してたんだ」

「ハンマーに意思でもあるわけ?」

「なんて言うんだろう…直そうとすると

 弾かれる感じかな?軽くだけど」

タフィタは軽く相槌をうちます

 

「あっちは直せたのにね」

「そうなんだよ!不思議だよね!小さいのに

 見たところ同じエンジンがついてた!」

「…えぇ、いい腕(・・・)よね」

フェリックスが

 リケティ・スプリットの話をしますが

  タフィタはリケティ・スプリットがただの

   ガラクタの寄せ集めであることを

    言及することはしませんでした

 

タフィタは何処か不快そうです

「あ、ごめんね」

「別に…」

 

 

「なぁ、お前は何であそこにいたんだ?」

先の確認に行ったフェリックスをそのままに

 カルホーンがタフィタに質問をします

 

「レーサーとして自覚のない奴を叱ってた」

「自覚のない奴?」

「そうよ」

 

 

タフィタがヴァネロペのカートを見た時

 驚きと呆れが頭をよぎりました

 

驚きとは

 ヴァネロペのカートは足漕であることを除き

  完璧に整備されていたこと

 

呆れとは

 ヴァネロペに勝つ気が見られなかったこと

 

よしんば勝つ気でいたとして

 それらは自分を含めたレーサーへの侮辱と

  タフィタは感じたのです

 

「レーサーを舐めてた(・・・・)から叱ったそれだけよ」

もしも読者(あなた)

 タフィタに同行していたら

  声色から怒り…とはまた違った感情が

   確かに読み取れるでしょう

 

カルホーンはその話を真剣に聞いていました

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