読む方法を前提として書いています。
※これは後にシュガー・ラッシュ3を
描くための基盤作りの物語です。
※王=黙字です
ヴァネロペ王と表示されますが
コレ読み易さの差別化です
◇
コンセントが空いてから数日後
ゲームセンターでのことです
リトワクさんが何やら
新しいものを箱から取り出しています
非常に小型な何かを箱から取り出しています
それにもコードが付いています
リトワクさんはコードを引きづりながら
おおよそ子供達の手に届かない場所に
電源を差し込むべく
背中を丸めてコンセントにプラグを近づけます
◇
「よぉ、ソニック」
「久しぶり、ラルフ」
時間は夜です
子供達や大人達も帰宅している時間帯
人気キャラクター達も暇を持て余しています
そんな時間帯の導入とあって
大勢のキャラクターたちが
空席だったコンセントの前に集まっています
どんなゲームが新しく設置されるのか
ゲーム・セントラル・ステーションの中では
噂話で
大勢のキャラクターがごった返しており
皆が早く知りたい思いで
ザワザワとしています
「早いねラルフ」
「ヴァネロペ王、ヴァネロペは?」
「今日もバイト…レストランだって」
「金遣い粗いんじゃないか?」
「少しは注意してるんだけどね」
ヴァネロペの行動に呆れるヴァネロペ王と
心配するラルフでした
◇
「ラルフにヴァネロペか…」
「軍曹?サイ・バグは大丈夫なの?」
「何かあれば通信が入る、気にするな」
「なら良かった」
少しして〈ヒーローズ・デューティ〉の
キャラクター、カルホーン軍曹が
ラルフとヴァネロペに合流します
夜間の仕事がある身分ですが
人手が足りているようで
緊急時の備えをして来ているようです
「どんなゲームが来ると思う?」
「メタルスラッグだといいな」
「血生臭いわね…」
◇
「もう、つながったの?」
「いいや、まだだ」
「こんばんはフェリックス、Qバート」
「これはヴァネロペ王」
『こんばんは』
〈フィックス・イット・フェリックス〉の
キャラクター、ゲストキャラクターが
続けて合流します
「レースゲームだと個人的にいいな」
「最近ハマってるな…」
「まぁね〈ミッドナイト〉の景色が良くてね」
◇
〈ミッドナイト〉
深夜のハイウェイを疾走するレースゲーム
スピード感と美しい景色
高品質のグラフィックが魅力のゲーム
◇
「あんたらもう来てたの?」
「元気そうだな、タフィタ」
「カルホーンも元気そうじゃん?」
タフィタが
コンセントの前に合流したタイミングで
プラグがコンセントに差し込まれていきます
歓声が響く中
文字が点灯しました
〈Wi-Fi〉
「何て読むんだ?」
「ウィファイ?」
「ウィフィー?」
「ワイフィ?」
「ワイファイって読むんだ、みんな」
「ワイドのワイか…」
「一本取られたな窓もウィ、風もウィってな」
「勝った時とかね」
「冬もそういうよね」
読み方の話題で盛り上がる中
Qバートがソニックに話しかけます
「オレのゲームはWi-Fi対応でね
インターネットにつなげて
データをやり取りしてるんだ
『データ?やり取り?』
「最近になってからだけどな
全国のプレイヤーとスコアを競うんだ」
◇
「Wi-Fiって凄いんだね」
Wi-Fiの機能に興味津々のゲームセンター内
そこに遅れてヴァネロペが到着します
「ねぇ?みんな何の話をしてるの?」
◇
「プレイヤーの子達がよく見てるあれのこと?」
ヴァネロペがこれまでの話を聞いていると
ふと、プレイヤー達が板を凝視していたのを
思い出します
その板は不思議な感じがしました
板は光っており、その光が
チラチラとしているのです
それはまるでゲームセンターを
その板に閉じ込めたかのような様子です
「でも、耳に当ててた人も居たよ!」
「ポケットの中にしまってる人も!」
ヴァネロペの話に
キャラクター達は口々に
情報を追加していきます
最早どれが正しい情報か分からないレベルです
それでもキャラクター達は目を輝かせました
興奮の高まる中
ヴァネロペが〈Wi-Fi〉に近づいていきます
◇
ですが中から現れた
検査係のサージが
ヴァネロペに下がるように
両手で静止します
「サージ?Wi-Fiはサージが主役なの?」
みんなが驚く中
突然現れたかと思えば止められ
ヴァネロペはやや不機嫌です
「いえいえ、みなさん
それに読み方も違いますよ
ワイファイではなくダイファイ
すなわち」
集まったキャラクター達の喧騒が一瞬にして止みます
「ダイ=死を意味するのです」
みんなはシーンと静まり返ります
◇
「ダイ=死を意味するのです」
「おい!WにIで何でダイなんだよ」
「ソニックの知ったか?」
「Shi⚫︎、そんな筈は」
ラルフが驚きのあまり、サージに叫びます
「みなさん、冗談ですよ!
冗談、ははは、笑うところです!」
これはサージなりの冗談だったみたいです
みんなはあっけにとられてポカンとしています
冗談はどうやら滑ったようです
サージは、恥ずかしいのを
とりつくろうように
〈Wi-Fi〉の前を封鎖してしまいました