『シュガーラッシュ』   作:空っぽのティーポット

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※本作品はスマホ画面(縦)(執筆環境SE3)で
 読む方法を前提として書いています。
※これは後にシュガー・ラッシュ3を
 描くための基盤作りの物語です。


『30周年:省かれラルフ』

ラルフがナイスランドに戻ってきたタイミングで

 30周年の花火が上がる

「これは悪くない」

 ラルフはあがった花火の

『祝!30周年!』の文字に気分が良くなる

 

しかし、続いて上がった花火がきっかけで

 不機嫌となる

 

 

 

力強く扉を叩く中からする咀嚼音は〈パックマン〉

〈フィックス・イット・フェリックス〉と並ぶ

 長寿筐体のヒーローだ

「あいつは部外者だろ…」

 

僅か数秒の間にも苛立ちが込み上げてくる

 開いたと思った瞬間閉じる扉

「おい、みんな!ラルフだ!」

声の主であるジーンが叫ぶと

 部屋の中が絶叫に包まれる

  ナイスランダーが右往左往する中

   フェリックスは扉に向かいます

 

「フェリックス!」

「?任せてよ」

快活な様、好青年なフェリックスは扉を開ける

 

 

「やぁ!ラルフ」

「よ、よぉフェリックス。アパートの上で何か

 爆発したみたいだから心配で見にきたんだ

 みんな大丈夫かい?」

「あれは花火だよ!ラルフ」

「なんだ花火だったのか…俺はてっきり」

「それより、お帰りラルフ」

 

 

扉の先でフェリックスとラルフが喋る

「悪役の会はどうだった?」

「ん?あ、あぁ…楽しかったよ」

「てっきり朝帰りになるかと思ってたよ」

「あぁそうだな」

「どうしたの、ラルフ?」

「いやぁ…その」

ラルフが言い淀むと

 それを心配する様に

  フェリックスが続けようとした時

 

「フェリックス、そろそろ戻ってくれよ

 もうすぐケーキが出てくる」

「よお、グレン!」

「やぁ」

笑顔で挨拶するラルフに

 グレンはそっけなく答え、乱暴にドアを閉める

 

「気にしないでグレンはいつもこうだから」

「あぁ、それよりケーキって言ったか?

 名前は聞いたことあるけど

 まだ食べたことないな」

「よかったら一緒に食べようよ!」

 

 

「「サプライズ!!」」

勢いよく入室したラルフとフェリックス

 しかし、ラルフの入室した勢いと

  巨漢により頭が部屋にぶつかり揺れる。

 

その直後、天井に亀裂が入り

 砂埃と共に天井の一部がフェリックスに直撃する

【残機の減る音】

 

ナイスランダーのどよめき

 ラルフが心配をした直後

 

上向きに倒れ込んだフェリックス

 胸の前で一輪の花を掴んだ姿から

【復活した音】

点滅と共にフェリックスが元気よく飛び上がると

 懐から魔法のハンマーを掲げ

  何事もなかったかの様に【復活】を終える

 

「みんな、僕は大丈夫!ピンピンしてるよ」

青ざめていたナイスランダー達が

 胸を撫で下ろします。

 

「はは、久しぶりにやられたよやるね…」

「何でこんな奴を中に入れたんだ?」

フェリックスとラルフに割って入るジーン

 

「ケーキを食べさせたくてね、お皿取ってくる!」

ジーンに端的にことの経緯を話し

 フェリックスは部屋を出ました。

 

「なんだよ」

「壊し屋何しにきた」

「ケーキを食べにきたんだよ

 フェリックスが言ってたろ」

食ってかかるジーンに

 ラルフは然とした態度で言い放ち

  部屋中に緊張が走ります。

 

「わー、凄いケーキを作ったんだね」

「見て!屋上にみんな(・・・)がいるよ!」

一触即発の雰囲気を他所に

 ナイスランダー達がケーキを見ながら喜び

  皆の興味が喧嘩からケーキに移ります。

 

ただ1人ラルフはビルを模したケーキの下

 泥に模した中に倒れ込む不男に目が移ります

「アパートのお部屋は

 それぞれが好きなフレーバーにしたの」

メアリーはケーキについて説明を始めました。

 

 

「ノーウッドはレッド・ベルベットでしょ?

 …ルーシーはレモンでしょ

 ジーンはラム

 フェリックスはブル…」

各々のケーキ、その階層の味を説明し始めます

 確認作業の様な受け答えの中

 

「なぁ、メアリー」

「えぇっと」

ラルフに声をかけられ萎縮したメアリーですが

 ラルフはお構いなしに質問を続けます。

 

「俺?がアパートの下の地面ではまってる

 この足元のぬかるみは何の味なんだい?」

「それは、チョコレートよ」

「チョコレートか。あんまり好き(・・・・・・)じゃないけど」

ラルフはその答えに苦笑いで返します

 

「あら、そうだったの。知らなかったわ」

「それに、文句ばっかり言いたくないけど

 この怖い顔した人形も

 屋上でみんなと一緒にしてやった方がきっと

 喜ぶんじゃない?ほら」

ラルフは人形を摘み上げ、みんな(・・・)のいる

 満員の屋上に無理やり押し込みます。

 

「この方が嬉しそうだ!」

「あぁ、私のケーキが」

メアリーはそんな光景に耐え切れず気を失い

 それに不満を持ったジーンがラルフの人形を

  摘み上げます。

 

「いやいや、分かるだろ?

 ここは狭いから君のような大男には無理だ」

「なら場所を開ければいいだろ?交代させよう」

ジーンが満員の屋上からラルフを突き落とす

 ラルフはそれを摘み上げると

  フェリックス人形をチョコに立たせ

   変わりにラルフ人形を屋上に置きます。

 

「フェリックスは屋上にいなくちゃ

 メダルを貰うんだからな」

「たまにはフェリックスだけじゃなくて

 俺にもメダルをやったらどうなんだ?

 それで世界が終わるわけじゃないし」

 

「何をふざけたことをいってるんだ?

 メダルはヒーローしかもらえないんだ

 君は一体なんだ?ヒーローじゃないだろ!」

売り言葉に買い言葉

 終いには

  ジーンがラルフの逆鱗に触れてしまいました。

 

そんな中

 お皿を持ってフェリックスが帰ってきます

「たっだいま…みんなどうしたの?」

「その気になれば、俺だってメダルを貰える!」

「そうか?だったら

 貰ってくれば良い。話はそれからだ」

 

「もし、俺がメダルを貰ったら

 みんな(・・・)と一緒にのせてくれるかい?」

「ああ、もしメダルをもらったら

 この一番眺めの良い部屋をやろうじゃないか

 どうせ無理だろうけどな!君は何でも壊す(・・・・・)

 悪役なんだから!」

ラルフが吠え、ジーンが叫び返す

 

「違う!そんなことはない!」

気にしていることを突かれラルフは興奮し

 思わず振り下ろした拳で

  ケーキを粉砕してしまいました。

 

部屋中に飛び散るケーキ

「ほら見ろ!壊し屋」

カッとなった行動を顧みてラルフは

 居た堪れなくなりながら絞り出すように告げます

 

「今に、見てろよ!

 俺は絶対にメダルを貰って見せる

 誰も見たことのないピッカピカのメダルだ!」

フェリックスはジーンとラルフの口論を横目に

 ケーキを魔法のハンマーで直します。

 

「おやすみ…。今夜は呼んでくれてありがとう」

「え?おやすみ…ケーキは?」

フェリックスは手持ち無沙汰に

 ケーキののったお皿を眺め続けました。

 

「みんなどうしたの?」

「何にも」

フェリックスは蚊帳の外です…。

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