『シュガーラッシュ』   作:空っぽのティーポット

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※本作品はスマホ画面(縦)(執筆環境SE3)で
 読む方法を前提として書いています。
※これは後にシュガー・ラッシュ3を
 描くための基盤作りの物語です。


『北を指さないコンパスのアルゴリズム』

〜『少し時間を遡り』〜

「ここがインターネット…」

 ヴァネロペ王は呆気に取られていました

  高層ビル、光り輝くネオン群

   行き交う大勢の人

 

『シュガー・ラッシュ』の夜に灯る

 ライトアップされたお城は

  見たことがありましたが

 

 眠らない町とはよく言ったもので

  今までとは比較にならない

   光量と高層の建物、人の数

 

 ヴァネロペ王は呆気に取られた

  ゲームセンターの数十

   いえ数千倍の賑わい

    或いはそれ以上の賑わいです

「これがWi-Fi?」

 

 形作っている情報群のロータリーで

  立ち尽くすヴァネロペ王は辺りを見回します

 

「あの?すいません…」

 道行く人々に声を掛けようとしますが

  ヴァネロペ王を意に介すことなく

   スタスタと歩いていってしまいます

 

 

「何これ?」

 とある一般人のパソコンに

 見知らぬメッセージ飛んできていた

 

『あの?すいません…』

 SNSなどのアプリ経由ではなく

  ただの文字列として

 

 返信をしようにも不可能であり

  発信元の住所とメッセージだけと

   不気味な事この上ない状況です

 

「SNSに上げてみよう」

 

 

「何よ感じ悪い…」

 無視されては声を掛けての繰り返し

  肉体的な疲れ以上に

   精神的な疲れでへたり込んだ

    ヴァネロペ王は

 

「なんか…最近思い通りにいかない事ばっか」

 項垂れながら人の行き交う

  様子を見ていた時

   その法則性に気がつきます

 

「コンパス?」

 ロータリーやバイパス

  そこからハブに到着後

 

 その多くが高層ビル『仮称:コンパス』へと

  歩を向かわせていた

 

「そんなに人気なの?」

 訝しんだヴァネロペ王は腰を上げると

  アバターがひっきりなしに出入りする

   その高層ビルへと向かった

 

 

【仮称:コンパス】内は人がひしめき合っていた

  アバターはその中で身なりを整えるもの

   アバター同士で手紙を交換しているもの

    カウンターに向かう者でひしめき合っていた

 

 カウンターには『検索バー』と書かれており

  カウンターの奥から先ほど乗った

   高速船の便がいくつも出て行くのが見えます

 

『どうかされましたか?』

 入り口で観察を続けていたヴァネロペ王に

  何やら声を掛ける存在

   浮遊する虫眼鏡がいました

 

『お客様ヘルプサービスでございます』

「あ、どうも」

『何かお探しですか?』

 

「あの、ここは?」

『ここはSafariです』

「サファリ?」

『探している物はなんですか?』

「えっと、あたしと似ている人を探してるんだけど」

『特徴をお願いします』

「えっと〜」

『詳しい特徴を入れれば

 より質の高い返信が可能です』

 それから数時間ヴァネロペ王は

  Safariの検索を行い『3件の完全一致』を

   見つけることに成功した

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