読む方法を前提として書いています。
※これは後にシュガー・ラッシュ3を
描くための基盤作りの物語です。
〜『少し時間を遡り』〜
「ここがインターネット…」
ヴァネロペ王は呆気に取られていました
高層ビル、光り輝くネオン群
行き交う大勢の人
『シュガー・ラッシュ』の夜に灯る
ライトアップされたお城は
見たことがありましたが
眠らない町とはよく言ったもので
今までとは比較にならない
光量と高層の建物、人の数
ヴァネロペ王は呆気に取られた
ゲームセンターの数十
いえ数千倍の賑わい
或いはそれ以上の賑わいです
「これがWi-Fi?」
形作っている情報群のロータリーで
立ち尽くすヴァネロペ王は辺りを見回します
「あの?すいません…」
道行く人々に声を掛けようとしますが
ヴァネロペ王を意に介すことなく
スタスタと歩いていってしまいます
◇
「何これ?」
とある一般人のパソコンに
見知らぬメッセージ飛んできていた
『あの?すいません…』
SNSなどのアプリ経由ではなく
ただの文字列として
返信をしようにも不可能であり
発信元の住所とメッセージだけと
不気味な事この上ない状況です
「SNSに上げてみよう」
◇
「何よ感じ悪い…」
無視されては声を掛けての繰り返し
肉体的な疲れ以上に
精神的な疲れでへたり込んだ
ヴァネロペ王は
「なんか…最近思い通りにいかない事ばっか」
項垂れながら人の行き交う
様子を見ていた時
その法則性に気がつきます
「コンパス?」
ロータリーやバイパス
そこからハブに到着後
その多くが高層ビル『仮称:コンパス』へと
歩を向かわせていた
「そんなに人気なの?」
訝しんだヴァネロペ王は腰を上げると
アバターがひっきりなしに出入りする
その高層ビルへと向かった
◇
【仮称:コンパス】内は人がひしめき合っていた
アバターはその中で身なりを整えるもの
アバター同士で手紙を交換しているもの
カウンターに向かう者でひしめき合っていた
カウンターには『検索バー』と書かれており
カウンターの奥から先ほど乗った
高速船の便がいくつも出て行くのが見えます
『どうかされましたか?』
入り口で観察を続けていたヴァネロペ王に
何やら声を掛ける存在
浮遊する虫眼鏡がいました
『お客様ヘルプサービスでございます』
「あ、どうも」
『何かお探しですか?』
「あの、ここは?」
『ここはSafariです』
「サファリ?」
『探している物はなんですか?』
「えっと、あたしと似ている人を探してるんだけど」
『特徴をお願いします』
「えっと〜」
『詳しい特徴を入れれば
より質の高い返信が可能です』
それから数時間ヴァネロペ王は
Safariの検索を行い『3件の完全一致』を
見つけることに成功した