十二神将って原作では瞬殺されたけど、あれって主人の神が弑逆桔梗の呪い受けた影響で弱ったからだと思います。
夜宵の見立てでは卒業生の半分程度の強さとありましたが、それも弱体化したせいだと私は考え、一体一体が卒業生クラスにしました。
まあ、ソレでも言い訳が立つように視肉を与えましたが。
「ック!」
呪いの嵐を突っ切って、変身を解除した螢多朗が姿を現した。
変身を解いて身代わり人形を利用したのだ。
式神が物理攻撃を伴わない呪いや霊的攻撃を行うと見抜き、咄嗟に変身解除。
霊的ダメージを人形に押し付けて消耗を抑えたのだ。
だがこの手法は何度も使えない。直ぐに見抜かれるだろう。
現に、式神共は武器を用いて物理攻撃を行おうとしている。
『Wake up!
『Bludgeoning Body!』
螢多朗は着地すると同時に変身。
遅れて式神共の攻撃が命中する。
撲殺魔魂。
瞬発力と敏捷性が低い反面、筋力と防御力が高い形態。
式神共の波状攻撃による激しい痛みと苦しみに耐えながら反撃に出た。
『Destroy! Omegadrive』
ガンガンセイバーをロッドフォームに変換してオメガドライブを発動。
接近する近接型の式神を薙ぎ払いつつ、遠距離攻撃を迎撃。更に次のアイコンを使うだけでなく、反撃の隙も確保。
しかも更に運の良い事に、突っ込んできた式神・天一にオメガドライブを直撃させ倒すことにも成功した。
これで残り9匹。これらのチャンスを存分に生かすべく、ファントムは最適のアイコンを瞬時に選択して行動に出る。
『Wake up!
『Driving hell』
音声と共に愛機のファントム―ディーがドライバから現れた。
ファントムーディーがパーカーゴーストに変形してファントムに装着すると同時、ファントムは上空に飛び上がった。
強盗魔魂。
他のゴーストチェンジと異なり、ファントムの専用バイクであるファントムーディ―が直接パーカーゴーストに変形して装着されるのが最大の特徴。
バイクのタイヤが二つ分れて変形した四基の回転翼によって飛行を可能としている。
ファントムはその能力を駆使して制空権を確保。
飛び回って敵の攻撃を回避しつつ、ガンガンセイバーガンモードで牽制射撃を行い、次の手に打つ準備を整える。
『Wake up!
『Deceive dupe!』
アイコンを切り替えた途端、ファントムが複数人現れた。
突如増えたファントムに式神は困惑しつつも対処しようと動き出す。
ある者は本物を看破する為に呪術を、またある者は迎撃しようと。
だが、ソレが隙となった。
『Wake up!
『Destroy! Omegadrive』
瞬間、炎の海に式神たちは飲み込まれた。
突然、死角から撃ち込まれた炎の弾丸。
ソレは式神が集まってた箇所で爆発し、散々盾にされて弱った式神や、炎に弱い式神を中心に燃やしていった。
詐欺族魂。
スペックは放火魔魂とほぼ同等、つまり肉体面の強さではなく呪力攻撃に特化した形態。
能力は幻影。実体のない分身を作り出す。
ファントムはこれで式神共を攪乱しつつ攻撃ポイントに誘導。放火魔魂の必殺技で一網打尽にしたのだ。
強盗魔魂で安全圏である空から爆撃ポイントを確保、牽制射撃で誘導。
詐欺師魂で自身の幻を囮に使って敵の攻撃範囲から脱出しつつ更に誘導。
放火魔魂で集まった式神共をオメガドライブによる爆炎で一網打尽にした。
全てファントムの予定通りにいった。
これで半数の敵は撃破出来た。
だが、代償は高くついた。
「ぐ……うぅ………っぐ…!」
ヨロヨロとその場で膝を付くファントム。
息を荒くして胸を抑え、身体が若干痙攣している。
即時パーカチェンジの多用による疲労と、式神共による攻撃や呪いのダメージ。
中でも集中砲火がまずかった。あの瞬間、装甲をいくらか貫いて生身に直接喰らっている。
本来ならもう戦える状態ではない。
早く変身を解除して休むべき。
だが、ソレを許してくれるような状況ではない。
「クソッ!」
ファントムボロボロの身体に鞭打って立ち上がる。
寝ている暇はない。まだ戦闘は続いているのだ。
疲れていようが、痛かろうが、そんなのは言い訳にならない。
動きを止めた者から死ぬのが戦い。
戦場に立った以上、最後まで戦わなくては生き残る資格すら与えられない。
敵は待ってくれない。現に、今まさにファントムの命を刈り取ろうとしている。
炎の中を突っ切って、生き残った式神が攻撃を仕掛けた。
爆発が弱かったり離れていた者、或いは防御力やフィジカルに優れた者。
ソレゾレの理由で焼却を免れた式神共が、ファントムに襲い掛かる。
「オオオオオォォ!」
雄叫びを上げながら迎撃するファントム。
ガンガンセイバー銃モードによる火炎放射で応戦。
しかしソレでも手が足りない。
火炎放射の迎撃を掻い潜った式神共がファントムに襲い掛かる。
「ぐわあッ!?」
ファントムの背後から式神が斬撃を繰り出した。
式神・青龍による日本刀での連続切り。
最後の斬撃が装甲を削り、内部まで刃が到達。背中を裂かれ血が流れ出る。
続けて式神・朱雀が弓矢を数本命中させ、式神・白虎が護手による正拳突きでファントムを殴り飛ばした。
『Wake up!
『Slashing knife!』
殴り飛ばされた事で距離を取った。
不格好だがコレをチャンスと捉えたファントムは転がりながらアイコンを変えた。
切裂魔魂。
接近戦に特化した形態。
刃の切れ味を上げる能力があり、刃物や刀剣類の威力や扱いが向上する。
ガンガンセイバーを二刀流に変え、迫り来る式神共に対応した。
「らあ!」
「ッ!?」
青龍が背後から日本刀を突き刺す。
咄嗟に振り返りながらガンガンセイバーを構えるファントム。
突き出された刀を片方のガンガンセイバーで受け流しながら、もう片方を捨ててドライバーのレバーを引いた。
『Destroy! Omegadrive!』
ガンガンセイバーにエネルギーが集中。
ソレはチェーンソーのように回転しながら切れ味を増すと同時、回転する事で敵の得物を受け流して更にバランスを崩させる。
「ッ!?!?!?」
一刀両断。
ファントムの必殺技と青龍自身の突進する威力がカウンターとして命中。
切り裂かれた箇所から霊的エネルギーが侵食し、青龍はその場で爆散した。
これで一匹減った。あと残り三匹…。
「うぐぅ!!?」
必殺技の反動で動きを止めたファントムに朱雀の矢が左足に刺さる。
再び迫り来る式神。
負傷した左足を庇いながら、ガンガンセイバーで迎撃するが、足を潰された剣では刃が届かない。
防戦一方。いや、もっと悪い。
被弾によって体力も精神も徐々に削られ、負傷箇所から血が流れ出る。
『Wake up!
『Happy trigger!』
銃殺魔魂。
銃撃戦に特化した形態。
連射性や命中性などの銃に関する性能を引き上げ、銃の扱いが向上する。
ファントムはこの形態でガンガンセイバー銃モードで応戦。
牽制射撃で式神共を抑えようとするが、徐々に接近を許し、被弾も増えていった。
「ッ!?」
ファントムの体勢が崩れる。
ソレをチャンスと見た式神・朱雀が弓矢に呪いをチャージ。
狙いを定めながら弓を引き絞る…。
『Destroy! Omegadrive!』
崩れた体勢の勢いを利用して、放たれた矢を回避。
同時、空中で朱雀の方に振り向きながら銃口を向け、ドライバーのレバーを引いた。
「ッ!?!?!?」
一発必中。
放たれた特大のエネルギー弾。
倒れながら空中で放たれたソレは、不安定な体勢で撃たれたというのに、矢を放って硬直している朱雀に命中。
朱雀の胴体を貫いたと同時、爆発エネルギーとなって木っ端微塵に粉砕した。
受け身を取るファントム。
勢いを利用し、地面を転がって着立。
瞬間、待ち伏せしていたかのように構えていた白虎が両腕の巨大な護手で殴り掛かった。
咄嗟にガンガンセイバーを盾にして防ぐ。
しかしそのせいでファントムは得物を弾き飛ばされ、素手で応戦することになった。
「うぐぅ…!?」
白虎の右拳を左腕で受け流そうとするファントム。
だが、受けるタイミングが悪かった。ビキッと嫌な音を立てて受けた腕にヒビが入る。
いつもならこんな失敗などしない。
たとえ肉弾戦に向いてない形態でも、格闘の心得がある螢多朗なら受け流しくらいなら出来ていた。
戦いの疲労と痛み、そしてダメージのせい。
蓄積されたソレらはファントムの肉体を蝕み、枷となって彼の動きを鈍らせ、呪いのようにファントムを弱らせていた。
数が減っても不利な状況に変わりない。むしろ時間が経てば経つ程生身であるファントムは不利になっていく。
「ッグ!」
白虎の左ストレートがファントムを殴り飛ばした。
今度は上手く衝撃を逃がせたおかげで大したダメージは受けてない。
むしろ殴られる前に後ろへ飛んだ事で、殴り飛ばされて距離を稼ぎ、アイコンチェンジする隙を獲得した。
『Wake up!
『Knock down knuckle!』
パーカーゴーストを着用。
両手がグローブのようになった形態へと変化した。
拳闘士魂。
肉弾戦に特化した形態。
装備された専用グローブは拳の破壊力や速度を引き上げ、格闘能力が向上する。
ファントムがボクシングスタイルに構えた瞬間、白虎も護手を構え直して殴り掛かった。
『Destroy! Omega drive!』
ほぼ同じタイミングで放たれる両者の拳。
瞬間、ファントムがドライバーのレバーを操作。
ファントムの右グローブに霊的エネルギーが集中。
白虎の右ストレートを掻い潜りながら、ファントムは必殺技を繰り出す。
「ッ!?!?!?」
クロスカウンター。
顔面スレスレで避けながら繰り出されるファントムの拳。
ファントム自身の威力と白虎のストレートパンチの威力が乗った拳が衝突。
白虎の頭部を粉砕しながら霊的エネルギーが浸透し、その場で爆発を起こした。
「はぁ…はぁ………っぐ!!?」
息を荒げて膝をつくファントム。
瞬間、彼は突然吐血した。
腹を刺されたのだ。
下手人も凶器も見えない。
上腹部から背中まで風穴が貫通していた。
「クソッ!」
迎撃しようと腕を振るうファントム。
しかしそのグローブが敵を捉えることはなく、ただ腕を振り回すだけに留まった。
見えない敵からの奇襲。螢多朗自身の霊感も存在を察知で出来なかった。
おそらく隠匿の呪術に特化した式神。
これを見つけ出すには、相応の能力を持つアイコンが必要。
『Wake up!
『Chasing my honey!』
盗撮魔魂。
探索に特化した形態。
視覚や聴覚情報を処理し、不可視の術式を突破。
下手人の位置を特定した。
「そこかッ!」
「!?」
ガンガンセイバー銃モードで迎撃。
自身の術式を看破されるとは予想していなかった式神・太陰は銃撃をモロに浴びて怯んだ。
同時に解ける太陰の術式。その間にファントムは本来のファントム形態に戻る。
『Destroy! Omeg adrive!』
「らあッ!」
「ッ!?!?!?」
繰り出される必殺技。
霊的エネルギーをチャージしたガンガンセイバーを投擲。
怯んで動けなかった太陰を串刺しにして内部からエネルギーを爆発させ、爆裂四散させた。
これで式神は全て倒した。
残るはただ一人…。
「今度はテメエの番だ!」
瀕死とは思えない程の気迫でファントムは神に向かって吠えた。
フォームチェンジを繰り返してソレゾレの特性や能力を駆使して戦う展開大好き。
分かってくれる人いますか?