仮面ライダーファントム   作:大枝豆もやし

27 / 44

この螢多朗を番外で他の作品に派遣したい。
裏世界ピクニックや見える子ちゃんで大暴れさせたい。
原作でも過去編やってたし、やろっかな?


Aダムの霊

 

 次に向かった心霊スポットはAダム。

 観光スポットとしても有名で俺達はバカップルと共に見学することになった。

 普段は公開してないところや関係者以外立ち入り禁止の所も今回は特別に見せてもらえるらしい。

 ということで監査廊というダムの管理用通路に入ったのだが、ここでアクシデントが起きた。

 なんとバカップル片割れ(男)と一緒に入った瞬間、いきなり鍵をかけられたのだ。

 流石に蹴り壊すわけにもいかないので片割れと一緒に廊下を歩いてると、いきなり襲撃を喰らった。

 

 寄生虫のような悪霊。

 半透明な芋虫やミミズのような外見で俺達に取り憑こうとしていた。

 直接触るのは嫌なのでガンガンセイバー銃モードで撃ち落とす。

 バックルから瞬時に召喚し、弱めの霊力弾で仕留めた。

 数は意外といたが動きはそんなに早くない。

 変身しなくても十分対処できる。

 

「な、ナニソレ!?銃!?けど見た目オモチャみたいなんだけど!」

 

 ガンガンセイバーを見て動揺するカップル片割れ。

 寄生虫みたいな霊に襲われた時よりも驚いている。

 いや、むしろこの反応こそ普通か。

 今までブッ飛んだ女しかいなかったせいで忘れてた。

 

「はあ!!」

 

 俺はドアを破壊した。

 ガンガンセイバー剣モードでドアの鍵を叩き切る。

 マスターキー代わりだ。

 

「お前はここから逃げろ。俺は元凶を潰しに行く」

「え!?でも・・・」

「いいからいけ!恋人が心配してるぞ!」

「ハイ!」

 

 少し脅してやると脱兎のごとく走り出すカップルの片割れ。

 これで足手まといを抱えることなく暴れられるな、ヨシ!

 

「じゃ、案内してくれよ」

 

 俺は寄生虫の霊を蹴り飛ばし、逃げる先に向かった。

 おそらくコイツ等は分霊。戻った先に本霊がいる筈だ。

 

「折角だから増えたアイコンも使ってみるか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここがあの霊のハウスね」

 

 

 Aダムの下にある岩の壁。

 夜宵たちは寄生虫霊に悪霊の髪の縄を括りつけて本霊の元に案内させていた。

 行先はこの岩壁。一見すると行き止まりだが、幽世の入り口となっており、岩肌に触れた途端通過。中は洞窟だった。

 

「ッ!?」

 

 中に入った途端、夜宵の目じりが不快感でピクリと動いた。

 床から伸びる鍾乳石に糸のようなもので男が何人も縛られている。

 全員若く顔が整っているが、恐怖と怯えのせいで台無し。殺してくれと言わんばかりの表情だ。

 少し離れた空洞はもっとひどい。中年或いはイケてない男たちが乱雑に詰め込まれ、衰弱している。

 枯れ木のように痩せ細った者や白骨死体まであり、ここでの酷い末路を物語っている。

 まさしく地獄のような光景。

 この有様を作った元凶、Aダムの霊は今、外敵と向かい合っていた。

 

 ファントム。

 ブラッドアイ魂になった彼は、捕らえられた男たちを背にして威圧を放っている。

 

「え、何ここ?何あのヒーローみたいなの!超カッコいい!」

「螢くん?でも悪霊は?」

「(一般人にはそう見えるのか)」

 

 霊感のない詠子とカップル片割れ(女)はこの地獄のような光景も、ソレを作り出した元凶も見えず、ただファントムだけしか見えないようだ。

 まあソッチの方がいいだろう。ファントムはデザインこそ禍々しいがヒーローのようでカッコいいのに対し、悪霊とこの地獄は両方とも精神衛生上よくない。見えない方がいいに決まってる。

 だが一人だけ、悪霊が見える者がいるようだ。

 

「な、なんだあのブクブクの女!?気持ち悪い!」

 

 片割れの男にはAダムの霊が見えているようだ。

 どうやら霊感が無くても男には見える仕様らしい。

 

 醜悪な外見の悪霊。

 全身が水死体のように膨れ上がり、顔面の真ん中だけ普通の女の顔。

 ソイツはニタリと気持ち悪い笑みをカップル片割れの男に向けている。

 

「かぁわいいねぇ」

「ッヒ!?」

「? どうしたの?」

 

 Aダムの霊が男に声をかける。

 引き攣るカップル片割れ(男)の声。

 悪霊が見えない女の方は何故怖がってるのか理解できない様子だ?

 

「(アレがAダムの霊か。二人に見えず男しか見えない。こうして本拠地に外部者が乗り込んだのに私たちには無反応。…いや、男には意識を向けているっぽいから女は眼中にないっていったところか)」

 

 ファントムと対峙しておきながら、男には意識を向けている。

 しかし女には無反応ということから、女には興味がないと夜宵は分析した。

 そして縛られたイケてる男たちと穴に捨てられたそうでない男たち。

 以上の事からこの霊の目的は好みの男性だけの逆ハーレムを作ることだと結論付けた。

 

「(好みじゃない男は養分。精気を抜いてハーレム要員に貢いでるといったところか。悪趣味な)」

 

 趣味の良い悪霊なんて聞いたことないが、これはこれで反吐が出そうだ。

 

「ん?お前合流出来たのか。よかったな」

「え?君もしかしてあの時の!?けど何その恰好!?」

 

 ファントムが振り返ることなくカップルたちに声をかける。

 その声からファントムが螢多朗だと気づき驚きの声を出す。

 

「その仮面外せ。邪魔。顔見えない」

「断る。お前の玩具じゃねえんだよ、俺もこの人たちも」

 

 腕でAダムの霊を制するファントム。

 この悪霊をぶちのめして男たちを解放する。

 アイコンが揃った今、ここでの目的はソレだけだ。

 

「折角だ、使ってみるか」

『アーイ!』

 

 ファントムは新たなアイコンを起動させた。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。