超昂どうでしょう 謹賀新年! 2024年ルビーちゃんカレンダー撮影   作:環 藍河

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第二夜(夏)レインコートと天の川、そして真夏の釣りバカ決戦(秋)月夜のバニーと紅い影、そして幼女のピクニック、そして衝撃の十一月

こんばんは、超昂どうでしょうです。

年末に突然始まった、ダイビートのマスコット・ルビーちゃんと超昂戦士たちの2024年カレンダー撮影。

中の人、エスカ・サファイアの疲労疲弊ばかりが進む中、カメラマン・ライカさんと司会進行のイノリさんは何をくわだてているものやら。

今夜、その陰謀が明らかに…? それでは第二夜、ご覧ください。

 

2023年12月某日 08:44 JST

ダイビート基地 談話室特設フォトスタジオ

撮影タイムリミットまで 01:26

 

【六月】

「ライカライカ-、行くぞライカー。六月だー、装身だー。」

「…何よそれ。」

「お…? ジューンブライド、ライカの自前じゃない?」

「カメラマンが自分撮ってどーすんのよ。百歩譲ってエスカレイヤーさんかアメイズさん、ニルさんやチマちゃんとかのブライドフォームならアリだけど、あの人たち普段からメディア露出多いもの、カレンダーの目玉にはなんないわよ?」

「…六月は、花嫁じゃない?」

「ありきたりの絵ヅラじゃお客さん買ってくれないでしょ!」

ニルに聞かれたら串刺し待ったなしの失言。

 

「六月は…梅雨!」

 

「モデルさん入りましたー!」

「さあー、行ってみようっ!」

 

梅雨のモデルさん(閃忍おひとり、着ぐるみ一体)

 

「ふう…ん…。今どきはただの雨合羽も、こんな瀟洒に作るのね。」

「人類の浅知恵よね。実にあざとい。」

「おお…リコリスと…カエル?」

 

 カチッ(怒)

 

「リコリスのことは、リコリス様とお呼び。」

「ドラゴンを雑に爬虫類でくくるんじゃないわよっ、このノロイっ!」

「ふっ…アカネ、カエルは両生類だっ!」

「おだまりっ!」

 

…というわけで、六月モデルはレインコートに長靴で完全武装の、リコリス様とアカネ。

フードにカエルのキョロ目付き、そのまま水たまりでぴちゃぴちゃ跳ねても大丈夫。

見た目は幼女・中身はオトナのギャップ萌え。

ルビーちゃんは水玉模様の傘を片手に、2人をお迎えするお母さんスタイル。

 

「イノリっ、照明!」「あいさー。」

 かっ…!

「ん…?」「へえ…」

 

ミストを撒いた上空にイノリがライトを向けると、梅雨の晴れ間に虹が浮かぶ。

 

「それじゃリコリス様っ、アカネさん、1枚いただきます!」

 がしゃこん。

「はいオッケー! 次は七月、七夕でお会いしましょーっ!」

 

カメラマン・ライカさん、妙にハイテンション。

「ルビーちゃん、いいよー、撮れ高バツグンですよー。」

「……。」

…中の人(ヒビキ)がグロッキーだった。

 

 

08:54 JST タイムリミットまで 01:06

 

【七月】

 

「七月は…七夕デスか?」

メイキングの映像撮影担当・フェリニが確かめる。

「…まあ、そこは妥当なんだけど、ヒビ…サファイアさんがねえ…」

 

衣装替えの時間、ルビーちゃんの着ぐるみを脱いだヒビキが、扇風機で涼んでいる。

(身バレ防止のため、認識阻害のサファイアお面をかぶっているので安全。

 胸はサラシとスポーツブラで隠しているので安全。)

「12月なのに扇風機で涼むんだよ? ルビーちゃんの中ってどんだけ暑いんだか…」

「ふっ…経験者は語る。膨らませ用のバッテリーファンでギリギリ何とかしのげる。」

イノリも中の人経験アリだった(今日も1月だけ担当)。

 

「すると…やっぱり撮影のハードさがネックですネ…」

「次の撮影が七月分…やっぱり十一月あたりが怖いなあ…」

 

 …11月が怖い?

 

「モデルさん、スタジオ入りましたー。」

「どれどれ…うわっ!?」

 

中にはメイファール・カペラ・セラフィール・アスマール・ベガ・イザナエル…VTuberチームが一斉スタンバイ。

「つまり、織姫役は…」

「今日のアマツは恋する織姫なのです。神の子たちよ、年に一度の逢瀬、ともに見届けてくれますね。」

写真には写らなくとも、カナデの演じるアマツの凛とした声は、モデルの心を引き締める。

「織姫なら同じ星の名を抱くわたくしが…とも思いますが、Vアマツなら2000%大丈夫です!」

 

そして、彦星役。

「思い焦がれる織姫のもとへ、銀河を超える一つ星!

 キミの彦星・ブルーフェアリー、ここに参上っ!」

 

 (どがああああんっっ!!)

 

一瞬誰もが、リンドウの背中で爆風が吹き上がる錯覚に見舞われた。

 

「…ところで、このリアカーは何?」

「ライカは教養が足りない。これはリアカーではない。彦星の牛車。」

「うっさい!」

 

 牛車。

 

「遅くなりました。ルビーちゃん入りマース!」

「…ぶははははははははっ!!」

 

 ルビーちゃん、角に見立てたカチューシャと、牛ビキニにしっぽ付き。

(…牛車を引けばいいんだろ、引けば。)

 中のサファイアがムッとふてくされていることを、カメラマン(ライカ)は知るよしも無い。

 

「はいモデルさん、ポーズ取ってー。撮りまーす!」

 がしゃこん。

 

和装のリンドウを乗せた牛車を引くルビーちゃん。天の川の向こう岸で彦星を待つVアマツ。

新旧ファンの多い三人の不思議なショットで、七月撮影・完了。

 

「うう…つくもちゃ~ん…ボクなんかで、ちゃんとお客さんに魅力のあるカレンダーになるのかなあ…」

「ああーっもう! 年の瀬にうじうじするとっ、新年まるごと福が逃げるわよっ!」

相変わらず、スタジオをはけると一転弱気のリンドウさんであった。

 

 

09:11 JST タイムリミットまで 00:49

 

【八月】

「装身・天衣霧縫。」 しゃきいいい…んっ。

「夏と言えば私。閃忍イノリ、上弦流・夏満喫の型でここに推参。

ライカはファインダーが涙で見えなくなるまで写すといい。」

 

イノリさん、モデル志願。

 

「アホかあーーっ! ノロイのアンタを前面出したら、よい子が泣き出すわっ!」

「むう…人とノロイの共生社会は今なお道の途中…。」

 

即・却下。

 

「いるでしょ? 四月の入学式や六月のアマガエルに、敢えて切らなかった切り札がっ!」

 つまり、ロリ枠。

 

「モデルさん、入りマース!」

 

背景は…渓谷での釣り。

セットに渓流まで人工的に用意…はできず、VRだが。

モデルはラメールとリーマが、仲よく釣りバカスタイル。

山の幸と海の幸が共存するシチュエーションを追求して、こうなったらしい。

ルビーちゃんもライフジャケットを着込み、釣り竿を振り回す。

 

「はいっ時間ないよー! 三人並んで、釣り糸下ろしてー!」

 

がしゃこん。

じゃこっ、じゃこっ、がしゃこん。

 

……。

 

「どうも絵ヅラにパッションが足りないのよねー。」

ほのぼの。

 

「そう? これはこれでいい。平和な夏の涼しげな3人。」

「…ルビーちゃん、いろいろ動いてくれない?」(!?)

モデルに注文を付け始める、カメラマン・ライカ。

 

ぶんっ、ぶんっ。「違うなあ…」

がばっ、ぶんぶんっ。「…ダメ。」

爆釣入れ食いの演技や、釣らずに二人を大漁旗で応援してみるも、ライカのインスピレーションには全く刺さらないらしい。

 

「あのさあ、ルビーちゃん! 着ぐるみに頼らないで、もっと素顔のルビーちゃんが迫ってくるような動きをつけなさいよ。バカなの?」

 

 カチッ(怒)

 

しゅたたたたっ…どぼおっ!「ぶげっ!」

サファイアさん…もといルビーちゃん、怒りのスターバースト・エスカレーション。

「おお…中の人の怒りが見えた。」

……

「サ…サファイアさんは、頑張ってマス! 八月は最初の1枚、ほのぼのカットでいただきマス!

ダメならここまでの写真から、イケてるルビーちゃんを見つくろって合成しマス!」

楽屋にルビーちゃんを引っ込め、必死でなだめるフェリニ。

 

「ライカライカー、どうする? このまま撮影リタイア?」

「うう…中がヒビっさ…サファイアさんじゃないと、十一月まで引っ張る意味が無いからなあ…」

 

 …サファイアの、十一月?

 

※なお、後日フィルムを現像したところ、ルビーちゃんの怒りの一撃と、ラメール&リーマがあっけにとられる奇跡の一枚が残っており…ほのぼの3ショットをワイプに入れ、そちらが八月のメインに採用された。

 

 

09:29 JST タイムリミットまで 00:31

 

【九月】

「♪うーさぎ、うさぎ。なに見て跳ねる♫」

九月の月見の書き割りセットを前に、メロディなのに棒読み調で口ずさむイノリ。

「…そりゃお月見ネタならウサギでしょうけど…適役残ってたっけ?」

きゃんきゃんの魔力因子持ち・ピカはもう入学式に投入済み。

「ルビーは出ない? てっきり入ると思ってた。」

アステライズフォームでバニーガール経験のあるエスカ・ルビー。

まさに九月に打ってつけのヒロインだが…スタジオに見当たらない。

 

「理由①ルビーちゃんとカブるから ②現在クルーズ船でツアー客のアテンド中だから」

「おお…また駆り出されたか…。」

NAUクルーズ主催・超昂戦士と会える豪華客船ツアーが大好評で、本来任務の合間を縫い、旅行閑散期の12月直前に急遽、ツアー第2弾大募集となっていた。

「凄いですっ! 例年12月は閑古鳥のあとらんてぃっく・のあ号が、一転ドル箱ですっ!」

狂喜乱舞のクラリスを横目に、アカリと沙由香・ハルカ・エリスは現在船上でツアー客を歓待中であった。

 

「他にウサギ役…ダイビートにいた?」

「お待たせしましたー。モデルさん、入りマース!」

「…ぶふっ!!」

 

「ひい~ん、何で私なんですかぁ~!」

カノープス・リバースバニーであった。

 

そしてルビーちゃんを乗せる三方が、台車で運ばれる。

和装はともかく、ツーサイドアップをお団子に丸め、さらに頭にお盆を乗せて月見団子を飾る。

(私は…月見団子役か…)

 

先ほど大層ご立腹だった中の人・サファイアだったが、一度怒りを発散してスッキリ、さらに連続撮影で反発する精神力が残されていなかったせいか、異議を全く唱えず、素直に三方に正座する。

 

満月とすすき野原を背景に、露出大のウサギとぷにぷにルビーちゃんの2ショット。

 

「はい撮りまーす!」がしゃこん。

「よーしオッケー、次は10月、遠足でお会いしましょーっ!」

ライカさん、もはや巻くこと最優先。

 

 

09:43 JST タイムリミットまで 00:27

 

【十月】

「ライカ、いよいよ例の十一月。」

「大丈夫かイノリ…? 相手はあのエスカ・サファイア、最後まで油断するな。」

「気をつけろ、紙袋。」「わかってるぜ、ノロイ。」

 

 …?

 

「モデルさん、入りました!」

「おお…」

リュックサックに体育着とスニーカー、学童帽で登場の…クルル・こもり・1024・マリア。

「ぴい…ウチ、小学生じゃないのに…!」

「うう…こもりは集団遠足なんて絶対休むのに…!」

「こもりお姉ちゃん、頑張ろう! 私も一緒だよ!」

「山頂までひとっ飛びのハイパーシューズだよ! みんなも使う?」

 

さらに引率のお姉さん役が2人。

「はうう~~~っ!! か…かわいいっ、かわいいよお~!!」

ロリに発情する駄馬ニコールほどではないが、こちらもまあまあ大変な母性の塊・閃忍アヤカ。

「こもりさんも1024さんも、新しいお友達と仲よく、最後まで歩きましょうね。」

くせ者揃いの久世を身も心もとろかす想破の良心・くさり。

 

そして…「ぶっ!」「わははははははははっ!!」

ルビーちゃんの登山スタイルは…ピッケル片手にジャケットとジーパン、登山ブーツ。

「本当は登山帽もかぶらせないと、ダメなんですけどね~。」

アケビ監修のガチ登山スタイルで、ルビーちゃんが山頂を目指す。

 

(…う゛う゛っ。)

背中のナップザックには簡易テントに非常食も入り、相当の重量級だった。

 

「はーいっ、これはもう急いで撮っちゃいます! 全員整列! 目指せ山頂!」

「《『[おーーっ!!]』》」

 

がしゃこん。…はっ。

 

(…つられた…! ううっ…こもりのキャラじゃないのに…!)

 

「はいオッケー! モデルさんお疲れさまでしたーっ!!」

ライカがスタジオ(談話室)いっぱいに響く声で撤収を指示した。

そしてこの後…恐るべきライカの計画が、赤い人に炸裂するのである…!

 

 【ルビーちゃんに一体何が!!】

 

 

09:55 JST タイムリミットまで 00:05

 

「ルビーちゃん、お疲れでしょ? この場で脱いで休んで! フェリニさん、ルビーちゃん扇いで!

大道具ー、十一月のセット、設営前にここで簡単に組み立てて!」

「あいよー。」

イノリさんが軽々と運び入れたセットは…船首を模した書き割り。

 

「サファイアー、あそこに立つ。立って、両手を横に伸ばす。

 フェリニはサファイアの後ろ。」

(…わかった。)

イノリのディレクションを理解した2人。

 

じゃこっ、じゃこっ、じゃこっ…がしゃこん。

「おおーーーっ!! イイっ!」

撮れた絵ヅラは、某有名映画の名シーン。

(…サファイアさんとワタシ、前後が逆じゃないデスか?)

(黙ってて! ヒビっさんをおだてなきゃ!)

ライカ、フェリニの異議申し立てをアイコンタクトで却下。

 

「サファイアー、これ首に巻いて、これかぶって敬礼。」

さらにイノリが取り出したのは…船乗り帽とスカーフ。

 

がしゃこん。

 

船のデッキからの1ショットは、サファイアの凜々しさが画角いっぱいに。

「イイっ! イイっすよヒビ…サファイアさんっ!

 よお~し、このカメラマン・ライカちゃんの!! インスピレーションがあふれ出すうううっ!!」

 

若干あきれ顔のサファイアに…

 

「船、乗りましょうっ!」

 

 …?

 

「十一月の1枚は、クルーズ船のデッキの上で、ルビーちゃんを撮りますっ!」

 

 …??

 

理解が追いつかないサファイア。

 

「サファイア、サファイア-。コレも用意してある。」

「…なああああーーーーーっ!!」

 

イノリが取り出した、とどめのお見舞いは…パスポート。

「サファイア、海外、初めてだった?」

スタンプゼロ、まっさらのパスポートだった。

 

「船に乗りますっ! サファイアさんを拉致して、クルーズ船に乗りますっ!!」

 

  【エスカ・サファイア、CAPTURED!!】

 

……

「…ライカとイノリに、私が…だまされたのか?」

事態をおぼろげに理解し始めたサファイアが、やっとのことで発した第一声だった。

 

「それでは、船に向かうヘリの用意が出来ておりますっ! サファイアさん、行きましょうっ!」

「ま…待てっ、私をどうする気だ…。」

 

 がしっ。「?!」

「よーしサファイア、行くぞー。出撃だー、乗船だー。」

「…い…嫌だっ、あああああーーーーっ!!」

 

悲鳴もかき消されたスタジオは静けさを取り戻す。

後に残された船首の書き割りが転がる談話室では…

 

ぴっ。「ぴかっぽんっ、スイッチっ♫」

 

残骸が散らばる雑然とした周囲を気にせず、ドミノ映像に没頭するハルカリバースだけが残ったという。

 

……

 

さあ、第二夜、いかがでしたか? 今回はここまで。

拉致されて船に乗せられるルビーちゃん。哀れマグロ漁船でエサと化すのか、はたまた大逆転があるのか!

大団円まであとわずか! 第三夜にご期待ください!

 

 




筆者です。悪ノリ120%で書き散らかしています。
最初の方をガマンしてお読みいただけると、だんだんクセになる…かもしれません。
もうちょっとだけ続くんじゃ。第三夜(完結編)でお目にかかります!
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