暗殺教室 〜奈落を生きた暗殺者〜   作:ヴァリアス

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皆さん、こんにちはヴァリアスです。
今回から暗殺教室✕奈落のクロスオーバー作品を書いていきたいと思います。
どうぞ、のんびりと見ていってください!
(知らない人の為に補足すると、奈落とはnama氏によって、ふりーむに投稿されたフリーホラーゲームです。是非、プレイしてみてください!話脱線www)


~プロローグ~ そして、暗殺教室へ

奈落...

 

それは、この世の地獄。

言うならば、この世のドン底で穢れを受け止める受け皿である。ある王都にも、人間の穢れから生まれた地獄。奈落が存在した。そんな奈落を生み出した一人でもあるオリバー・G・ロベリアは、命を落とした...

 

 

 

しかし、気が付くと......見知らぬ部屋に居た。

そして、そんな自分を物珍しげに眺める人物が居た。

???:「やあやあ!目が覚めたかい?オリバー君」

見知らぬ相手からの突然の馴れ馴れしい喋りかけに意識が急激に覚醒する。

オリバー:「誰ですか...?どうして、僕の名前を知ってるんですか!?」

???:「...」相手が沈黙する。

オリバー:「それに、ここはどこですか?」

オリバー:「少なくとも僕が知っている場所ではないですよね?」

???:「...」さらに、相手の沈黙は続く。

オリバー:「な、なんですか?黙ってないで答えたら...」

???:「ねえ、いつまでも演技してなくて良いんだよ?」

???:「ねえ?オリバー・G・ロベリア...」

オリバー:「...何だ。俺の事を知ってる奴なのか...」

少しばかりの沈黙の後に、オドオドとした口調から冷静な口調へと変わる。一人称も「僕」から「俺」へと変わる。

???:「うんうん。そっちの方が君らしいよ、オリバー君」

相手も、先程までの立ち振る舞いが演技であったことを分かっているのだろう。素の口調に戻ったオリバーに、男はにこやかな笑みを返す。しかし...

オリバー:「それなら、こちらも言わせてもらうが...」

オリバー:「そのふざけた作り笑いを辞めたらどうだ?」

???:「...本当に君は面白いなぁ~」相手の顔が変わる。

笑顔が消え、相手を値踏みするような眼と真っ向から視線がぶつかる。

???:「まあ、良いや...少し話しそうか、オリバー君」

オリバー:「まずは、こっちの質問に答えるのが先だろう?」

???:「アハハ!!君、肝が据わってるね~この状況で、その態度...」

???:「まあ、それぐらいじゃないと困るけど...」

オリバー:「どういうことだ?」

???:「ええっと、まず誰かという質問には答えられない...」

???:「まあ、案内人。とでも呼んでくれ...」

案内人:「後の質問に答える前に君に一つ知ってもらう必要がある」

案内人:「君、死んでるから...」

オリバー:「そうか。だから、なんだ?」

案内人:「ええ...反応うっす...!?」

オリバー:「いや逆に、ここで取り乱せば良かったか?」

案内人:「君、可愛げないね...」

オリバー:「男に好かれる趣味はない...他を当たってくれ」

案内人:「違うわ!?んな訳ないだろ!!」

案内人:「てか、オホン!話が脱線した...」

案内人:「まあ、君は死んじゃったので...ここはあの世ってやつだよ」

オリバー:「冗談もここまでくると笑えるね...」

案内人:「信じてないね?」

オリバー:「逆にどこをどう信じろと?狂人の妄言に付き合ってる暇はない」

案内人:「じゃあ、どうするの?今、君は椅子に縛り付けられてるんだよ?」

オリバー:「こんなロープぐらいで捕えておけるとでも?」

オリバー:「...!?おい、何をした?」

案内人:「はて?何のことかな?」

オリバー:「俺の体に何をした?」

案内人:「何もしてないよ?君の腕やら脚やらの機械に関しては」

案内人:「君さあ...さっき言ったじゃん?死んだんだよ、だから」

呆れた様子でそう繰り返す相手の顔を見るに胡散臭いが嘘を言っている様子はない。となると本当にここがあの世という場所なのか?そんな自分自身の考えをすぐに否定する。

オリバー:「そういう事か。お前、ロベリアの人間だな?」

オリバー:「どんな方法を取ったかは知らんが、計画が失敗した僕を始末しに来たか?それとも何かしらの実験体にするか?」

案内人:「どうしても信じたくないみたいだね?」

オリバー:「当たり前だ。何度、言われようと答えは変わらない」

案内人:「そうか...」

しばし、黙り込んで考え事に耽る男を他所に、ここからの脱出方法を考える。こいつがロベリアの一員では無いのは分かっている。

男が纏っている特異的な気配には覚えがある。それは魔人だ。その考えを裏付けるように男の眼は赤色だ。恐らくは、この男は上級魔人なのだろう。上級魔人には、異能に目覚めるものが居る。そして、こいつは恐らく失敗作たちの中に紛れて逃げたサンプルの一体が何かしらの要因で突然変異した存在だろう。

こいつをロベリアに連れて帰れば、俺の計画の失敗など打ち消して余りあるおつりがある。エンリに固執する必要どころか人工的に完全な魔人を量産する事すら出来る!

案内人:「あのさ、まさか元居た世界に帰れると思ってる?」

案内人:「君は、あの世界には帰れないよ。君は地獄逝きだからね?」

オリバー:「...何の話かな?」

思考を読まれた事に対しての驚きが表情に出ない様に意識する。しかし、その行動が更に相手に不信感を与えたのか。男の顔が険しくなる。

案内人:「成程ね。こいつがこっちに送られた理由はこれか」

相手の意味の分からない言葉の真意を探るように相手の顔を見ると

案内人:「まあ、とりあえず...ここがあの世だと信じて貰わないと」

案内人:「いつまで経っても話が進まないか...」

相手がこちらに歩みを進める。咄嗟に身構えるが、すぐにそれが無意味だったと知ることになった。

案内人:「ちょっとばかし、地獄を体験してきな...」

そんな男の言葉に反応する隙も無く、景色が変わる。赤い空が広がる荒野。現実ではないと一目で分かる場所に飛ばされる。

オリバー:「今度は転移か...これは更に捕まえる理由が増えたな...」

そこで自分自身の立つ地面にヒビが入る。すぐに飛び退ろうとして、転倒する。

オリバー:「首輪!?いつの間に、な!?これは...!!」

ほんの数秒前までは無かった首輪以外にも、腕や足などの至る所に鎖が巻き付いている。それらは地面に伸びていて、微動だにしない。

鎖に繋がれて、身動きの取れない彼に地割れを避ける術は無かった。パックリと口を開けた地割れの間に吸い込まれる様にして落下する。

だが、すぐに俺は認識を改める必要があったのだと思わされた。地割れに落ちたはずの自分がいつの間にか高度数千メートル近い上空に居たのだから。

オリバー:「!?この高さはまずい...!!」

この高さでは、機械の体でも助かるか怪しいのに、どういう訳か機械化した体は生身へと戻されてる。これでは助かる事など不可能だ。

オリバー:「くっ...!!」落下の速度が上がるが、重力などは感じないし、風もない。地面に衝突する。全身がひしゃげる音すら聞こえない。それどころか、痛みすら感じない。気が付けば、先程の椅子の上に座っていた。

オリバー:「ッ...!?さ、さっきのは...!?」

案内人:「分かった?君は死んだ。そして、地獄逝きも決まった」

案内人:「さっきのは、地獄の中だと楽な方だよ?」

案内人:「それでその様なら、君が本来、行くはずだった地獄だったら」

案内人:「君は、果たして...正気でいられたかな...?」

オリバー:「幻覚も見せられるのか?」

案内人:「頑なだね?どうして、そんなに認めたくないの?」

オリバー:「俺がここに居て、身体がある。これ以外に理由が必要か?」

案内人:「う~ん...じゃあ、もう良いや」

案内人:「そんなに言うなら、先に君の質問に答えようか?」

オリバー:「...ッ!!」

案内人:「僕はこれでも神様でね?地獄逝きが決まった君に取引を持ち掛けに来たんだよね。その為に、地獄の下層地獄逝きの詰め所に君を呼んだんだよ...」

次から次へと出てくる妄言とも聞こえる言葉たちと、この男の胡散臭さで、既に嘘と真実を判別する術を失った俺は黙って聞き続ける他ない。

案内人:「君は元居た世界で色々な罪を犯したみたいで、閻魔も最高刑を決めたのよ...」

案内人:「無間地獄。事実上の転生権の剥奪を意味する地獄の最高刑だよ」

案内人:「そこでちょうど人出が必要だった僕が閻魔と交渉して、君の無罪放免と身柄を勝ち取ったってわけ」

そう言って、目の前に胡坐をかいて座る男に一つの疑問をぶつける。

オリバー:「どうして、俺を選んだ?」

オリバー:「もしも、ここが本当に地獄なら他にも人は居ただろう?」

案内人:「やっぱり、苦労して君を連れてきて良かった...!!」

男がニヤリと笑みを浮かべる。それが本心からの笑みなのは言うまでもない。

案内人:「君の戦闘センスとその狡猾さを買って...」

案内人:「冗談だよ...そんな怖い顔するなって」

煙を巻くような発言に対しての俺の苛立ちを感じ取ったのか、ふざけるのを辞める。

案内人:「まあ、実際のところさっきの発言も嘘ではないよ?」

案内人:「特に今回の仕事が暗殺だったんだよ...」

案内人:「君、そういうの得意でしょ?」

オリバー:「暗殺者にでも頼めば良いだろう?」

案内人:「それじゃあ~ダメなんだよ...これが」

オリバー:「どういうことだ?」相手の発言から真意が読めない。

案内人:「君には...ある中学校に行ってもらいます」

オリバー:「成程...ただの暗殺者を送れない理由はそこか」

案内人:「そういう事。ただの暗殺者に中学生の振りをしろってのも無理に等しい事だからね~それなら君にやってもらおうと思ってね」

案内人:「君なら、簡単な事だろう?」

オリバー:「それを俺がやるメリットは?」

案内人:「君の無罪放免と転生権の復活。転生権が復活すれば君はあの世界に戻れる...願ってもない条件だろう?」

オリバー:「それを君が守るって、保証はないけど?」

案内人:「そう思うなら、この提案を蹴ればいいよ?」

案内人:「そしたら、君は地獄に即刻、強制送還だよ」

オリバー:「つまり、受ける以外の道はない。って事か...」

案内人:「決めるのは君だよ...どうする?」

ここで、相手の提案を蹴る事のメリットはないが、逆に受ける事のメリットも無いに等しい。だが、答えは既に決まった。

オリバー:「一度は落とした命が手に入るなら受けてやる。その取引を」

案内人:「そうか...そう言ってくれて良かったよ」

案内人:「それじゃあ、とりあえず...これから君には...」

そこで相手の言葉が不自然に止まる。相手の顔を見て、どうして言葉が止まったのかを理解した。この表情は何も考えてなかった様だ...

案内人:「だ、大丈夫大丈夫!!とりあえずは身体能力向上に努めてくれ」

オリバー:「さっきの選択が既に心配になってきたんだが?」

案内人:「だ、大丈夫さ!!神様を舐めてもらっちゃ困るよ」

案内人:「とりあえずは、容姿はそのままで良いね」

案内人:「うーん。才能は運動神経と刃物、銃火器の扱いに振っておくね」

オリバー:「ちょっと待て!!才能?それも選べるのか?」

案内人:「そりゃあ、勿論!神様ですから...まあ、全部思い通りは無理だけど」

オリバー:「なら、他にもどんな才能があるんだ?」

案内人:「あっ...君には元から映像記憶の才能が付いてるんだね...」

案内人:「それなら勉学の方よりも身体的な能力を上げた方が...」

オリバー:「勝手に決めないでくれ!実際にやるのは君じゃないだろう?」

案内人:「いや、才能を上がられるって、言ってもね...」

案内人:「現段階であげられる才能にも限りがあるんだ」

オリバー:「つまり?」

案内人:「君は頭の方は優秀だから、肉体的な面を機械から生身に戻った分、強化していく必要性があるって事だよ。前世みたいに動く事は出来ないからさ?」

そんな事を言う案内人が見せてきた紙には、細かに色々な情報が書かれていた。それを見ながら、案内人に説明を受けながら、自分の才能を振る、という奇妙な体験をする事、数十分...

案内人:「了解~これで体の方は作らせてもらうね~」

オリバー:「融通が利かない神だな...もう少しくらい譲歩しても罰は当たらないだろうに、まったく...」

オリバー:「はぁ...片づけるべき問題が山積みだな...」

結局、案内人の振れる才能が少ないのは、他世界からそれも地獄から現世に戻すために減ったと言われれば、納得する他ない。

案内人:「まあ中学三年まで、時間はあるから...」

オリバー:「その間に下準備をしろと...そういう事だね?」

案内人:「うんうん♪話が早くて助かるよ!」

案内人:「それじゃあ、そろそろ行こうか?」

そう言った男の前に扉が現れる。「ここに入ったら、もう現世だよ」などと言いながら、案内人が手を振る。これからの苦労に頭を抱えながらも歩き出す。

オリバー:「必ず、あの世界に返り咲いてやる...!!」

そんな言葉を自身にそして、案内人に呟く。そして、扉の先へとオリバーの姿が消えていく。そして、扉が閉じる。

案内人:「フフフッ...まったく、面白い男だよ」

案内人:「オリバー君。君は一体、どんな運命を歩むのかな?」

その扉の前で一人の男は、これからの未来を描いてほくそ笑む...

 




プロローグはいかがだったでしょうか?
次回から本格的にお話が始まっていきます。
ついに暗殺教室へと向かうオリバー君。彼を待つ殺先生や3年E組の生徒たち...
これからどうなる!?
投稿頻度に関しては、未定です!まったく決まってないので、急に投稿が止まっても気長に待ってください。
それでは次回、第一話でお会いしましょう。さらば~
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