個性『不義遊戯』でいく! 僕の曇らせアカデミア!   作:波間こうど

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何かでNo.1になりたいね。


★No.1、努力の意地

 

「フフフ」

 

つい声が出た。というような体を取った。2人とも、期待に、希望に、理想に満ち満ちた顔してるねー! 今からラスボスを倒して世界を取り戻す! 平和を取り戻す! 俺たちはヒーローなんだって目! カッコいい、強い、たくましい、ヒーローであるって瞳!!

 

本当に、曇らせがいのある瞳だ。君たちには世界がどう見えているんだろうね? きっと、きっと素敵に見えているんだろうなぁ。魅力的に見えているんだろうなぁ。だからこの世界を守るんだ、救うんだって顔してるわけでしょ? そんなの最高すぎるじゃんか、そんなの輝いて見えて仕方ないんじゃないか?

 

「フハハハハハハハハ!!!!!!」

 

僕ほどじゃないだろうけど。

 

「おい、はしゃぎすぎるなよ」

「これがはしゃがずにいられるかッ!!」

 

弔くんの言葉に返して、全力で走り出す足元の小石を蹴り飛ばした。速度が早まっていく小石と入れ替わるように手を叩く。小石の先にいるのは、もちろん僕の一番の大獲物。

 

出久くんだ。

 

「絶望しろよ! ヒーロー! 俺がいる!」

「それは似合わないって! 君に教わった!」

 

出久くんの拳と僕の拳がぶつかる。黒閃と、彼のフルパワー。結果として、俺の拳が弾かれた。

 

…………一応乗用車1700台分の拳なんですケド……えぇ、なんなんだこいつ……強すぎない?

 

「ハッ!! やっと借り物の力を自分のものにしたのかよ!!」

「……ッ!」

 

出久くんの顔が歪んだ。あ、僕と戦うことは承知したけどそれはそれとして僕とやり合うのはまだ心が追いついてないんだ? いい曇り顔♡ いやでも全然足りないですね。もっとぐちゃぐちゃになった曇り顔が見たいから僕の前ではそういうキリッとした顔やめてくれないかな? 君は個性がないことを伝えられてパソコン越しにお母さんに泣きながら「ヒーローになれるかなぁ?」してた時の顔が最高に可愛かったからさ。

 

だから、君が最高に苦しいのはこういう言葉だろうって言葉をたくさん投げかけてあげるから。いくらでも投げかけてあげるから。全部受け止めてごらんよ。

 

そしたら最高の顔を見せてくれるだろう?

 

「殺し合おうぜ、ヒーロー。さぁ! さぁ! さぁ!」

「随分と物騒だね……僕が見たいのはそういう顔じゃないんだけどな」

「お前に見せる顔なんてキレてる顔か!」

「!」

「最高にぶっ壊してやりたいって感情を込めた笑顔だけだよ!!」

 

出久くんの無防備な上段に向けて蹴りを放つ。その足は黒いモヤによって阻まれた。スカしたような感覚が足を包む。

 

「ハーハッハッハッ!! フィクサー!!」

「援軍か?」

「あの個性……!」

「チッ、黒霧さんの個性を物間が使ってるのか」

 

さも知らなかったみたいな顔してますが、ラスボス先生の裏をかいた心操くんのテクニックとわかってんだけどね。わかった上で見逃してる。

 

いやー、バレないようにするの大変だったんだよ?

 

ラスボス先生は一応青山くんは潜り込ませてたみたいだけど、手引きしたのはほとんど僕だ。USJも合宿も、一応は青山くんから情報提供してもらったってことになってるんだけど、本当のところは僕が案内してる。

 

青山くんは100円ライター程度の価値しかない。そこに僕のように何度も何度も光を与える高級ジッポが現れた。そうなると彼がお役御免になるのは当然だった。自明の理というやつだ。いつか使えるかもしれない手駒、“お友達”として飼っておくという選択をするしかなかった。

 

でも、僕が裏切ることが確定してからはさらに興味が薄れていく、一般市民が雄英高校に避難するってことが起こらなければそもそも青山くんは使われるはずのないカードに成り下がっていた。そこで雄英内部の情報を抜き取るために使用する青山くん……を、早い段階で身バレさせ、ヒーロー側に時間をできるだけ早く整えさせる。

 

僕がいることで敵連合側の戦力が増強され、僕がいることで戦力十分だと感じたラスボス先生が突っ込んでいかないように手綱を取り、彼が青山くんのご両親を操っているように見せかけるために、僕側の雄英生徒としての端末、“舞妓譲葉”の端末で連絡をとって早い段階から準備を始めさせる。

 

青山くんのお母さんからの連絡にも、青山くんからの連絡にも僕は立ち会った。かっちゃんにまとわりつくガキを殺そうとした時にかかってきた電話がそれだったのだ。つまり、僕の張り巡らせた作戦がうまくいくかの確認だったわけ。かっちゃんがなんかいなかった段階からできるだけ準備させてあげて、かっちゃんが帰ってから休息挟めるようにしたつもりだったんだけど……かっちゃん結構ズタボロそうだな。彼の体の疲れとかは一応後で適当なモブに押し付けといてあげよう。原作通りの活躍して貰わないとね。

 

「フィィィクサァァァァァァ!!」

「うるさいです! なんなんですか!」

「キチガイだよ」

 

とはいえ、ヒミコちゃんの言うところのあのうるさいの、僕の言うところのキチガイはちゃんと優秀なヒーローだ。モブキャラのアシスト個性持ち、そんな奴だがアシストという面においてあの個性は特別強力な力を持つ。

 

「物間の個性は強力だ。だけど……」

 

ただし、戦闘経験が乏しく、A組のメンツや敵連合の面々に比べれば肉弾戦が弱い。

 

「本人が脆弱だからなァ!」

 

手を叩いた。物間の近くのヒーローと自分の場所を入れ替えて叩こうと……したのだけど個性が発動しないんだが。え? 僕一応ここで乱戦にしてさっさと曇らせたくさん作るプランニングしてたんだけど? なんで個性発動しないわけ?

 

ん? 個性が発動しない?

 

「悪いな。片目でも少しくらいは役に立たせてもらうぞ」

 

物間の側から出てきたのは我らが担任、相澤先生だった。片目を眼帯で隠しているが、左目は個性の発動を示して赤く光っている。

 

なるほど、向こう側からしたら相澤先生は弔くんの個性を封じるための大事なキーマンだ。だからこのタイミングで投下せずに物間が使えるようにマニュアルさんと雄英で待機してるはず、いや、原作ではそうなっていたという方が正しい。

 

だけど今この場において、乱戦ではなく各個撃破したいヒーロー側として一番邪魔な存在が誰なのか。そんなの考えるまでもないではないか。弔くんか? 荼毘くん? それともラスボス先生?

 

いや、そうじゃない。本当に乱戦にしたくて、乱戦が超絶得意な個性持ち。頭も切れるナイスガイ。その上で原作にも居ない異分子で、個性を消さなきゃ個別に押し込むこともできなくなる個性を持った厄介なヤツ。

 

つまり、僕だ。

 

「……! ほんっっっと! カッコいいぜ!! イレイザーヘッド!!」

「相澤先生だろう馬鹿」

 

え? まだ除籍されてないの? 甘すぎない? 合理的に考えても倫理的に考えても刑法に照らし合わせたって僕は犯罪者、クズのヴィランなわけだけど流石に除籍しててくんない? 

 

つまり僕が心の奥底まで入ってるってことらしい。君の心の奥底で僕が蠢いて、未だに理想のヒーロー、生徒としていてくれているのなら! 僕ほど君のことを曇らせたいと考えてる人間もいないぜ!! 愛してるぞ!! 相澤消太!! その顔を!! 見せろ!!

 

「荼毘!」

「デケェ声出さなくてもわかってるよ!」

 

荼毘くんが飛び出して両手に纏った蒼炎をエンデヴァーに向けて叩きつけた。

 

業火は、ヒーローたちを焼き尽くす灰燼の剣となって、ヒーローたちへと迫っていく。

 

「ここで会えるとは思わなかったぜ! お父さん! まずはお仲間の葬式だなァ!!」

 

炎は人を燃やす……ことはなかった。大きな氷に、その炎が相殺されたからだ。

 

「ハハッ! 焦凍ォ!」

「させるかよバカアニキ……!」

 

轟くんの氷は最早僕たちに向けて放たれるだけで簡単に僕たちの行動を制限してしまうほどの力を秘めている。

 

だからといって、止まってやるつもりもないが。

 

「乱戦だな。弔くん。薙ぎ払え!」

「……俺は巨神兵か」

 

弔くんの“伝播する崩壊”が地面に触れる──よりも数瞬早く、僕たち幹部それぞれに対して何処からか檻が被さった。

 

「なんだ!?」

「檻……?」

 

システムトロイヤ。檻で僕たちのことを囲って黒霧さんの個性に押し込み分断する作戦。ヴィランを各個撃破することを目的としたこの作戦は原作でも使用された有効手段。

 

これだとみんなの曇り顔一気に見れないからダルいと思って乱戦にするつもりだったのに!!

 

「なるほどね……! 荼毘!」

「こんな檻ィ! 3秒も保たねぇよ!」

「その3秒が欲しかった!!」

 

動きを制限して小分けに分断する。秒間の先手、確実に分断するため、だよね。

 

「ハッ、間に合わないか……」

 

いやぁ、まさかここで相澤先生が出張ってくるとは……やめてよね。原作以上に狂う展開。唆るけど唆られないっての。

 

じゃあ、この場において僕がすべきなのは僕が曇り顔を見るまで全員に死なないでいて貰うことだな。僕の目的の完遂には、全員の曇り顔を見るってオプションも付いているんだ。むしろメインまであるけどね。

 

「総員に告グ!! お前ら全員!! 死んでも死ぬな!!」

「そういうのはヒーローのセリフだろう!!」

「大事な人に死んで欲しくないのは、ヒーローだろうがヴィランだろうが関係ねぇだろボケ」

 

エンデヴァーに毒を吐いてワープを潜り抜ける。さて、雑魚どもはどうなってもいいんだけど……僕と一緒に飛ばされてきたのは……。

 

「おや、譲葉と一緒か」

「ありゃ、先生と一緒?」

 

え? 僕は僕専用のステージが用意されてるわけじゃないの? そうなら十分暴れて誌面的にOKになったらトンズラするつもりだったのに……よりにもよってここか……ということは。

 

「いらっしゃい!」

「危ないって」

 

ホークスもいるってことね。

 

翼で不意打ちかましてきたホークスの攻撃を避けるように空中で身を捩る。ホークス的には狙いは僕よりもラスボス先生に向かっていたようで、僕を透かしてラスボス先生に一撃を入れた。個性がない状態であんまり攻撃してこないでくれない? 変身モノって変身してる時は攻撃しないのが暗黙のルールなんじゃないの? 僕もそれなんだけど。キュアホワイト! 人の心を曇らせる! ん? それならグレーかクラウドか? いやこの辺りなんか本家にもいそうだな……見たことあんまりないから黙っとこう。家にテレビなんてなかったんだわ。

 

「エンデヴァーさん、やっぱ俺の力程度で割れるようなもん被ってこないすよ」

「期待しとらん。それよりユズを仕留めろ」

「それも無理っす。あれ当てたつもりだったんですけど? サーチ今ないんすよね? 不意打ちになんで気づくんすか?」

 

くるってわかってる攻撃は不意打ちとは言わない。それに、今の貴方は「剛翼」が爛れてろくにスピードも出ないんだろう? そんな状態でよくいけると思ったな? 舐めてるだろ僕のこと。

 

「AFOの持つ泥のワープが黒霧の劣化版だということは神野の戦いで割れている。転送距離は大幅に短く、自身はワープできない。雄英バリアもそれに合わせて強化されている。全てお前の自惚れと自業自得の結果だ」

 

うーん、原作と差異はないように見える……けど、僕がここにいること自体がデカすぎる差異なんだよなぁ。というかラスボス先生ごめんなんだけど猫持つみたいな持ち方やめてくれる? 首絞まるから。死ぬ死ぬ。

 

「僕らを分断し、各個撃破か……いいプランだ。譲葉はどう見る?」

 

雑な持ち方やめろ。首根っこ掴むな。こんな情けない状況で現ヒーローのNo.1、No.2と対峙してるの情けなくて仕方ないぜ。No.8なんだよ? 一応。いや、うん。だいぶ前に返上したと思うけどさぁ。流石に消されてるよね? いや、今僕がヒーローじゃなくてヴィランになったとかバレたら大問題か。

 

 

【挿絵表示】

 

 

「この持ち方なんとかならない? ……いや、分断ってのは理解できる。いい判断だと思うぜ? でも……俺と先生が同じ場所とは……随分と判断を違えたんじゃないか?」

「いや、間違えていないさ」

「個性を消したお前は一般人も同然だ。そうなればお前のことは止められる。AFOもお前のことを庇いながらの戦闘ならば隙を見せるだろう」

 

ホークスとエンデヴァーがベラベラと話してくれるが、まぁ、そんなこと言われてもって感じがするんだけど? ラスボス先生が僕を庇う? 今も盾みたいにしてるのに? ……うーん、どうだろう? 流石に今すぐ捨てたりしないだろうけども、でも隙があれば弔くんがいなくて、個性が使えない今のうちに処理したいと思ってると思うけどなぁ……。

 

ラスボス先生からすれば僕は異分子だ。

 

自分が配置したわけでも、心を掴んだわけでもなく、いきなり懐に入り込んだ奇妙な個性を持つ少年、それが僕なんだから。そう考えたら、先生的には僕って存在がさぞかし怖いことだろう。僕が基本的に出久くん裏切るマンとして動いてきていて、その動きに一貫性もある上、名実ともにヒーローを裏切っているから本格的にヒーローのスパイだとかって線が消えてるだけで、邪魔者には違いないと思うぜ? 嘘はついてない(バレるため)けど、嘘じゃないだけのことはたくさん言ってるしね。

 

「お前のことを見たイレイザーヘッドは別の場所で待機してる。目はこの戦いが終わるまで閉じない! 乾燥しないように水分を摂取しながら開くようにしてある」

 

マニュアルさんの使用が過剰すぎやしないか? 別にいいんだけどさ、死なない? いや、原作では片目の相澤先生はあんまり個性使えないとかなんとかだったけど少しくらいなら問題ないみたいな感じだったし、マニュアルさんがついているなら個性を使いっぱなしにできるってわけね。もうチームアップしろよ。

 

それにしても、なんだ。

 

「なるほどねぇ……随分と……」

 

ついつい顔を手で覆ってしまう。なんて不幸だ。

 

「舐められたもんだなぁ……」

 

馬鹿にしているのか? 僕が曇らせを見たいって言ってるんだぞ? 個性の使用不可(このていど)、ハンデにすらならないよ。

 

「先生」

「わかってるさ」

 

先生が風を起こす個性で僕の体を包んだ。いや、うん。これ、神野で全裸の時に包まれてるからあんまり好きじゃないんだけど今更贅沢も言ってられないもんね。仕方ないから僕が乗ってあげる。感謝してよね。

 

「お前らは俺のことを無個性だと少し喧嘩が強いだけのヤツって思ってるのかもしれないけど……一応俺の肩書きもう一回言っとくな?」

 

さて、ここにおいて僕がすべきことはなんでしょう。僕はワイルドカード、切り札としての役割が強いはずだ。もしくはジョーカー? なんだっていいけど、原作の中に登場しないオリジナルの存在である僕は紛れもなく異分子であると言うことができるだろう。なら、そんな僕のことを異端に魅せること。それがこのページ見開きの意味だろう?

 

「敵連合、作戦参謀。そして並びに、超常解放戦線、総指揮作戦総括参謀……弔くんに次ぐNo.2。それが俺の仕事だ。先生の代わりに作戦考えることもあったんだぜ? 悪いが、レベルが違うわ」

 

冷たい目、蔑んだ目、笑わない口元、浮いた青筋、全部ちゃんと表現できる。僕はこの十五年間、ずっと本音を出さずに演技をしてきて、魔王さえも2年欺いた男だぞ。

 

演技には、定評があるんだ。

 

「先生、右」

「おっと」

 

エンデヴァーの拳を予見する。というか、僕が他の人よりも優れている部分として、僕がもし挙げるのならそれは“目”だと思う。

 

サーチを持っているという意味じゃなくて、みんなのことがよく見えるのだ。これは生まれつき、出久くんがかっちゃんの攻撃を右の大振りだと見抜いていたように、僕にはみんなの攻撃がよく見える。流石に、全盛期オールマイトは厳しいけど。でも、それ以外の攻撃は全て見える。

 

「下。ホークスが後ろ」

「流石に僕一人でも……と思ったが……手数だけでいえばオールマイト一人よりも厄介か?」

「一撃の重さが違うでしょ。そっちの鳥頭は軽い攻撃しかできないし……努力(エンデヴァー)なんて女々しい名前つける男の攻撃が、まさかオールマイトほどな訳がない」

「なるほど……なら、僕が負けるわけがないね」

 

舐められたら困る。僕が個性を使えないからといって、正直どうだって構わないという風に見せる。他のヒーローたちよりも、僕の方が優秀であるように、ヒーローであるということを見せつけるみたいにラスボス先生のアシストをする。これは神野のオールマイトを助けた時の逆に見えるだろう?

 

ほら、こうやって時間を稼げば、僕の曇らせの時間になる。完璧な采配だ。

 

『荼毘!! 確保!!』

 

その言葉は、確かに響いた。

 

「……は?」

 

確かに、いいね。よく聞こえてくるよ。わざわざその言葉が聞こえてくるまでラスボス先生を留めておいたんだ。

 

ここまで原作軸に抑えてくるなら、僕も原作通りに、みんなの曇った顔が見たいからさ。

 

「……いい情報戦だなァ、ヒーロー……先生、早く殺して荼毘くんを助けに行こう」

「君一人でも行ってくればいい……それとも、僕が行くから君が残るかい?」

 

ありゃ、なんだ? その返答は少し予想外なんだけど。

 

「譲葉は個性が使えなくてもこの程度なら相手にできるだろう」

「俺のことなんだと思ってんの? 流石に無理だわ」

 

ラスボス先生は過大評価してるねぇ……まぁ、先生的には僕は邪魔だろうけど、メリットもあるから殺せないって感じかな? 殺されたら困るんだけど。今は個性使えないからラスボス先生を止める方法がないし……ラスボス先生を止めることができるのは、完全に、完璧に、個性が回復して、僕の作戦が実行に移せるタイミングだ。

 

「というかエンデヴァー……轟に任せて、荼毘くんと結局向き合わなかったな……お前のことをあんなにも憎んで、悪んで、それでいて……あそこまで憧れていたのに」

 

親指を下に向ける。とことん馬鹿にしろ。コケにしろ。今、僕はヴィランとして、翼を広げて大きく見せなければいけないのだ。僕という存在をよく見せるために。

 

この後の曇らせのためにね。

 

「お前は最低だよ。DV野郎」

「……そうだ、俺は愚かだった」

 

ポツリと、エンデヴァーが下を向いて語った。しかし、馬鹿にしてなお、その瞳には。

 

努力によって培われた、炎が煌めいている。

 

その輝きを、僕は知っている。

 

「……俺も同じく過ちを犯した咎人だ……だからこそ、息子の学友の過ちは正さねばな!!」

「あ〜……ごめん先生!」

「ん? 何がだい?」

 

炎は、強くなる。

 

強風に吹かれて。

 

「煽りすぎた」

 

距離にして50メートル弱、そこまで離れていてもわかる熱さ。熱気。これ、熱量だけならあの時のかっちゃんよりも──。

 

「赫灼熱拳!!!!」

「先生、それは受けちゃダメなヤツだ!!」

 

咄嗟に叫ぶ。嘘だろ? まさか僕が。

 

 

オールマイトとAFO以外に「ヤバい」って思うなんて。

 

 

「避けて!」

「ぬゥゥン!!」

 

目の前で、太陽が爆ぜた。

 

「プロミネンス・バーン!!!!!!」

 

刹那。炎が光となって、世界を焼き尽くした。

 





三ヶ日楽しんでますか? 僕は楽しんでますよ。

今年はたくさん更新しますので、応援よろしくお願いします!!

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