夏油スグリは現在砂漠にいた。
そこはアビドスの土地であり、夏油スグリとは無縁の地でもあるのだが、呪霊を集めるためこの辺境まで歩いてきたのだ。
「・・・何もないね。呪いも人も。強いて言うなら建物が少し。」
ここはもうほとんどが砂で埋まっており、一部の建物のみが砂から飛び出ていた。
「見つけた。」
呪いの残滓。それはここの近くに呪霊はいたことをしめしていた。
ここに残っている呪いの残滓それはそこらへんの呪いとは一線を覆すものだった。
おそらく特級クラスの呪いであることは夏油スグリも気づいていた。
ここにいるとしたらどんな呪いだろうか?
呪いは本来生まれた場所にとどまるものである。
であるあらば、それがどんな呪いであるかなど明確であった。
「砂の呪い?いや、どちらかと言えば、砂嵐の呪いか。」
夏油スグリは呪いを見るやいなや近づく。
一撃。その一撃は強烈なものだったが、すぐに再生する。
「へえ。」
どうやらこの姿を現した呪いは本体ではないらしい。
そのため、たとえ、体が崩壊するような攻撃を受けてもすぐに再生できたというわけだ。
夏油スグリは本体を探す。
呪いである以上、そこには呪いであふれているはずだ。
「見つけた。」
夏油スグリは地面に手を入れると地面の中にいたであろう呪霊に傷をつける。
すると、ダメージを受けたようでやつが作り出した分身が消えた。
「まだ、降伏はしないと。・・・これは?簡易領域?」
それは夏油スグリが想定していなかったもの。領域展開ではない。
だが、普通の術式というわけでもない。
「簡易領域に術式を流すことって可能なのか・・・。」
その空間は砂嵐だった。
砂で視界が遮られる。
だが、それは夏油スグリ相手に意味をなさなかった。
「さっきも思ったけど、その戦い方をするなら気配を隠すことを覚えた方がいいよ。呪いであふれていては場所が丸わかりだ。」
夏油スグリが進む場所はただ一つ。本体のいる場所だ。
本体もそれを察していたのか無数の砂の弾丸を飛ばす。
「・・・なかなかの出力だね。」
しかし、それが夏油スグリを貫通することはなかった。それでも多少はダメージを負うというのはこの呪霊が特級であることを示していた。
「捕まえた。」
そう言いながら呪いを掴み地面に叩きつける。
そのダメージはこの呪いには大ダメージだったようで呪霊を取り込むことができた。
「これで・・・よし。それにしても特級ともなるとさすがに数が少ないね。」
そう思いながらも夏油スグリは街の方に戻るため歩くのであった。
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「だいぶ歩いたな。」
夏油スグリが思わず声にだしたその時だった。目の前から人が現れたのだ。
「こんなところで何してるのかな~?」
「・・・小鳥遊ホシノ。」
そこにはいつぞやの神秘と呪力にあふれたやつがいた。
「何をしている・・・ね。私が何をしようとかってじゃないか。それに小鳥遊ホシノ。君こそ、こんなところで何をしているんだい?」
「あ~。・・・それこそ何をしていようが関係ないじゃん。」
「それもそうか。」
夏油スグリにとって彼女は危険だとそう思っている。
呪力などなしでも夏油スグリと張り合える身体の硬度。
それに呪力が扱えるのだから。
「・・・何か考えてるみたいだけど、おじさん。今、君が想像している力は使えないんだよね。呪力っていったっけ?」
「・・・なるほど、感情の起伏によって一時的扱えていたというわけだ。」
「それで?話してくれないのかな?ここにいる理由。」
「まあ、戦力を集めるためだよ。」
「うへ~。またやる気なの?おじさん厳しいなあ。」
そういう小鳥遊ホシノの顔は口は笑っていても目は笑っていなかった。
「そういう君は?私に引導をわたしにきたのかい?」
「・・・そういうのじゃないかな。おじさんはただ、ここに思い入れがあって。たびたび来ただけだよ。」
「そういえば、なぜ私を偽物と思わない?君たちは私の頭を撃った人物とあったのだろう?」
「・・・先生が夏油スグリは本物だっていってたからね。」
小鳥遊ホシノの顔はどこか悲しい顔だった。
その時だった。
ドオオン
小鳥遊ホシノと夏油スグリの横に大きなロボットがでてきたのだ。
それはヘイローもちながら呪力であふれたロボット。
そしてこのロボットを夏油スグリは・・・正確にはその前世はみたことがあった。
「究極メカ丸絶対形態?」
そう呪術廻戦に登場するロボット。本来この世界にはいないはずのロボットにすごく似ていた。