あと私事ではありますがお気に入り60を突破しました。あとUAも10000に行きそうで嬉しいです
「39.2度...参ったな〜。おかげで気分も悪いし...なんかクラクラするな...。頭痛も酷いし...力も入らないな...」
早朝から具合が悪く嫌な予感はしていたが体温計はその答えを僕に示してくれた。久しぶりに体調不良に見舞われたのもあって余計に気分が悪い。食欲もなければ動く気力すらない。
「とりあえずいろはに連絡して、今日は寝ておこう...。あ、なんか...やばい」
先程は感じられなかった冷たさがおでこにあった。おまけに枕もいつの間にか氷枕に変わっていた。
「起きたでござるか?!」
「...ああいろはか、おはよう...」
「もう!心配したでござる!こんなに拗らせてるなら呼んでくれてもよかったでござるのに」
「大丈夫かなって思ったんだ。だけどこんなに酷くなるとは...」
「酷くなるならないより前に、風真のこと頼って欲しいでござる。その...君殿の彼女なんだから...」
いろはの頬が微かに赤みがかっていた。それよりも今は僕の頬の方が赤く染まっているのだろうか。
「ごめんね。あんまり心配はかけたくなくて...」
「実はLIMEの返信がない時点で怪しいとは感じていたでござる。君殿が風真のことを気遣ってくれていることもお見通しでござるよ。だから今日は風真の言うことを絶対に聞くでござる」
「はは...全部当たってるよ。じゃあ今日はお言葉に甘えようかな」
「うん!どんどん頼って欲しいでござる!じゃあまずはお粥作ってあるから食べて欲しいでござる。食欲はあるでござるか」
「なんとも言えないな...。ちょっと気持ち悪い感じはするけど...いろはが作ってくれたのならいっぱい食べれそうかな」
「そ、そうでござるか...。じ、じゃあ温めてくるから待ってて欲しいでござる!!」
いろはは足早にキッチンへと向かっていった。
「はい!風真特性のお粥でござるよ。気持ち悪かったりしたら残しても大丈夫でござる」
「美味しそうだな。...いろは?食べたいからお粥とスプーンを渡して欲しいな」
「嫌でござる」
「え、じゃあどうやって食べ...」
「はい口開けて、ほらあーんでござる」
いろはは僕の目の前にスプーンを持ってきた。予想外の出来事に僕は少しばかり固まってしまった。
「...風真としても恥ずかしいから早く食べて欲しいでござる...」
「わかったよ。あーん...。うん、おいしい。丁度よく塩味も効いていて胃にも優しそうだよ」
「良かったでござる。あんまり濃いのは良くないなって思って少し薄めにしたのが功を奏したでござる」
「ずっといろはの料理、食べてたいなぁ...」
「...そ、そうでござるか...」
「じゃああとは自分で食べれるから...」
「ダ、ダメでござる!!。病人は大人しく風真の言うことを聞くでござる。はい、あーん」
主導権はずっといろはにあり、病人の僕に渡ることは決してなかった。でもお粥を食べさせてくれたいろははいつもより少し強気に見えたが、終始顔は真っ赤だった。
「これで最後でござる」
「うん。にしても美味しかったよ。流石いろはといったところだな」
「お粗末さまでござる。おかわりあるんだけど食べるでござるか」
「いや、いっぺんに食べすぎて気持ち悪くなったら嫌だから後でまた食べるよ」
「わかったでござる。...その...。あ、あーんはどうだったでござるか?」
「え、あ、恥ずかしかったけど...1人で食べるよりは...その、いろはに食べさせてもらう方が美味しかったと思う...」
「そ、それなら良かったでござる...。か、風真は食器片付けてくるでござる!!お水とお薬置いてあるから飲んどいて欲しいでござる!」
付き合って早1年が経つというのに、傍から見たら随分と初々しいのであろうか。お互いに今まで恋人がいたことはなく、リードしリードされるような、そんな関係だ。恋人っぽいこととなるとお互いに恥ずかしくなり顔は真っ赤に紅潮する。でもその度にいろはは彼女なんだなって時間する。台所に立って自分のために料理してくれて、あーんまでしてくれる
「...なんかお嫁さんみたいだな」
「!!」
「あっ」
思わず口から零れ落ちてしまった。
「お、おお、お嫁さん?!」
「うん、お嫁さん。いろはがお嫁さんだったら毎日美味しいご飯を食べれて毎日一緒にいてくれて、いつでも色んなところ行けてそれから...」
気づいたら僕はもう夢の中に吸い込まれていた。もう既に夕日が差し込んでいて、そろそろ町には黒いカーテンが貼られる時間になっていた
「何時間寝たんだろ。いろはが来た頃はお昼時だったし結構寝ちゃったな」
おかげでだいぶ熱は落ち着いた気がした。そして僕の左手には、いろはの手が握られていた。おそらく僕が寝ている間ずっと繋いでいてくれたのだろう、いろはも寝てしまっていた。
「ありがとういろは。おかげでだいぶ楽になったよ」
さらさらな髪の毛を撫でる。部屋は暗くてよく分からないが、微かにはにかんでいるかのように見えた。
後日
「なんでぇ〜!」
「僕が終わったら今度はいろはが熱か〜」
「面目ない...」
「じゃあ今日は僕の言うことを聞くこと、いいね?」
「はい...」
思えば看病してくれている時にマスクをしていないことを思い出した。それが今回の原因だろう。僕は反省を活かしマスクをすることにしよう。
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『結構熱が出ちゃって具合が悪い』
『え?!大丈夫でござるか?!』
『うーん。あんまり』
『熱は何度くらいあるでござるか?』
『おーい』
『大丈夫でござるか?』
彼からの連絡が途絶えた時、風真は家に行くことを決心していた。マメに連絡を返してくれる彼からの返事がない。よっぽどのことだと思った。
彼にもしものことがあったら?もし熱なんかじゃなかったら?そんな不安に煽られていたらもう既に彼の家に着いていた。
おそらく3回目と思われる合鍵を使って彼の家にお邪魔する。部屋に入ると彼は魘されていた。苦しい顔をしていた。とりあえず買ってきた冷えピタを貼り、持ってきた氷枕を彼の頭へと忍び込ませる。
そしたら次は何か腹を満たしてくれるものを作る。今回はお粥が最善策だと思った。卵がゆでも良かったがオードソックスな塩味のお粥にすることにした。味に気を使いながらお粥を作る。彼の台所を借りて料理している自分はお嫁さんのように見えるのかな、なんて思ったりして。
お粥を作り終わったあとはずっと彼の元を離れなかった。さっきよりも柔らかい表情になっていてひとまず安心した。
彼の頭を撫でる、ほっぺなんかも触ってみる。熱い。熱が何度あるかは聞けなかったが、かなりあることはこの時点でわかった。
気づいたら彼は目を覚ましていた。いつもよりも張りのない声。明らかに弱々しく見えた。
<今日は風間の言うことを絶対に聞くでござる>
そうでも言わないと彼は風真に心配をかけさせないと遠慮するはずだから。
弱っているのもあって彼は従ってくれた。だから初めてあーんもしてみたりした。おそらく風真の頬はトマトのように真っ赤。どちらが病人かなんて分からないくらいに。美味しそうにひと口ひと口を食べてくれる彼を見て風真はとても満たされた。
<いろはの料理だったら食べられる>
そんなことを言われて喜ばない彼女はいるのだろうか。おかげで風真もいつもより手によりをかけて作った。まあ作ったものはお粥だけど。
<なんかお嫁さんみたいだな>
と彼は言ってくれた。彼は私との生活を語ってくれた。言われてばっかじゃない。風真だって言いたいことがあった。でも彼は疲れ果てたのか寝てしまった。先程よりも深い深い眠りに誘われた。おそらく赤面している風真を背に1人で寝てしまった。
寝てくれたのなら一安心。だけど今は少し違った。今日風真は照れさせられてばかりだった。ここは仕返しひとつでもしてやらないと気がすまなかった。
「ばーか...でござる。こんなに風邪拗らせて、最初から風真に頼るでござる」
「ずっと料理食べられるって言ったんだから、これからずっと食べてもらうでござる。そしてぜーんぶあーんして食べさせるでござる。もちろん毎回毎回美味しいって言ってくれなきゃダメでござる」
仕返しって言っても彼の耳には届かない。ただの風真の自己満足。
「お嫁さんみたいって言ったんだから風真のこと、早く君殿のお嫁さんにして欲しいでござる。風真はウェディングドレスか和服だったら和服がいいでござるな。だからその時までずっと待ってるでござる」
「好きでござるよ。〇〇殿」
そして彼の無防備な唇にキスを落とす。1回、2回、3回。これ以上は彼が起きてしまう気がした。彼の手を握り、風真も一緒に眠りについた
まあそりゃ風邪も移りますよね
次話、何期生で書けばいいでしょうか?
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