転移したら王鎧武装出来る様になった件   作:仮面大佐

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第15話 うつろいかわる

 ある夏の日。

 リムルは、逃げ回っていた。

 

「うわ〜〜〜っ!!何でこんな服装ばっかなんだよ!!」

 

 バニーガール姿で。

 その背後には、女物の服を持った朱菜、紫苑が居た。

 

「よくお似合いですよ!リムル様〜!」

「まだまだありますよ〜!」

「や〜だ〜〜〜〜っ!!!!」

 

 リムルは逃げ回る。

 その際、ある女性は顔を赤く染めていた。

 そして、その女性を見つめるかの様に、一体の黒い蜘蛛型のシュゴッドの姿があった。

 どうしてこうなったのか。

 それを語るには、かなり遡らなければならない。

 ある日、皆を広場に集めて、俺たちは言う。

 

「という訳で、明日と明後日は、”お盆休み”という街の祝日にする!」

 

 そう。

 リムルがお盆休みを制定しようとしていた。

 それを聞いたゴブタが質問する。

 

「お盆休み?何すか?それ」

「お盆ってのは、ご先祖様に感謝して、家族や一族の絆を確認する日だ」

「直也の言う通りだ。うちは歴史の浅い街だが、暮らしている皆には、歴史があるだろう?」

「おお……………確かにな」

「うむ」

「そうだな」

 

 まあ、この街の住人は、最初に会った時に居たゴブリン達を除くと、移り住んできた者が多いからな。

 リムルが口を開く。

 

「一年に一度くらいは、家族や一族で宴を開き、自分たちの種族の成り立ちや家族、兄弟同士の昔話をしたりしてみてくれ」

「一族で!」

「宴!」

「そして、別々の種族でも、今は同じ街の家族だ。自分たちの過去を知ったら、それを教え合い、今の仲間達とも絆を深めて欲しい」

 

 リムルがそう言うと、リグルドとリグルがそう叫び、俺がそう締めくくる。

 すると、皆が歓声を上げる。

 

「流石、リムル様に直也様!」

「リムル様〜!直也様〜!」

 

 どうやら、受け入れそうだな。

 すると、ゴブタが口を開く。

 

「リムル様、直也様。ところで、お盆ってどういう意味っすか?」

 

 そういえば、お盆ってどういう成り立ちだったんだ?

 前世では、自然と定着してたし。

 すると、リムルが口を開く。

 

「えーっと……………あれだ!お盆にたくさんの料理を乗せて、家族と楽しむ!的な!」

「素晴らしい!なんて分かりやすいんだ!」

 

 まあ、分かりやすいのも良いかもな。

 その後、俺とリムルと紫苑と朱菜は、ある場所に向かっていた。

 そこは、リムルの庵と俺の庵があり、それの受け渡しがあった。

 隣同士にあり、俺は片方の庵に入る。

 

「良いねぇ……………こういうの」

「街のどの家よりも小さいですが、よろしいのですか?」

「良いんだよ。こういう場所でのんびり過ごすのも」

 

 そう。

 こういう場所が欲しかったのだ。

 それにしても、この狭さは、一人暮らしを始めた時に住んでたアパートみたいな感じがするよな。

 もしかしたら、忘れられないのかもな。

 あの感じを。

 

「良いねぇ………………」

「直也さん?なんでそんな切なげな表情なんですか?」

 

 俺がそう呟く中、朱菜はそう聞く。

 一方、ゴブタと白老は、川で釣りをしていた。

 カワセミの鳴き声が響く。

 そんな中、ゴブタがぼやく。

 

「あ〜あ。せっかくの休みなのに、師匠と釣りなんて……………。さっきから、全然当たりが無いっすよ〜」

「それは、お主に邪念があるからじゃ」

 

 ゴブタがそう文句を言うと、白老は釣り糸を垂らしながらそう言う。

 

「剣の道と釣りは、通ずる物がある。己を自然と一体化し、魔力の流れに溶け込むのじゃ。さすれば、魚はおろか、目の前の敵すらも、お前を捉えられは……………ん?」

 

 白老はそう言いながら、空を見上げる。

 ふと気づき、ゴブタの方を向くと、そこには、胸元に『オサラバっス』と書かれた板がぶら下げられている案山子があった。

 それを見て、白老は目を見開き、驚く。

 

「なっ………………!?あのゴブタが、わしの目を欺くとは……………」

 

 白老はそう言いながら、手を顔に当てる。

 

「はぁ……………弟子の成長は、嬉しくもあり、寂しくもあるのう……………。明日からの修行の量は、成長に合わせ、10倍じゃな」

「冗談っす!ここに居るっす!!」

 

 白老がそう言うのを聞いて、ゴブタが草むらから出てくる。

 一方、俺たちは、部屋に入る。

 そこには、紅丸が木の板と睨めっこをしていた。

 紅丸も、随分と変わったよな。

 最初に会った時は、野武士みたいな感じだったのに、今や、立派な軍司令官だな。

 そう思っていると、リムルが紅丸に声をかける。

 

「よっ。何してんだ?」

「部隊の編成を見直しています」

「大変だな」

「街も大きくなって、人員も増えましたし」

 

 紅丸はそう言って、木の板を揃えて、カップを持って、洗い場に行く。

 

「白老のしごきのおかけで、皆の腕もメキメキ上がっています。大きな戦のない今こそ、小さな穴も見逃さず、無敵の軍団を!」

 

 紅丸はカップを洗い、机を拭く。

 紅丸も、頼もしいよな。

 すると、ドアがノックされる。

 

「失礼します」

「ん?」

「お茶をお持ちしました」

「ありがとう」

 

 朱菜が入ってきて、洗い場の方に向かう。

 リムルは、紅丸に向かって言う。

 

「お前、変わったな。」

「ハッハハ。俺は今も昔も変わらず、俺ですよ」

「そっか」

 

 リムルの言葉に、紅丸はそう返す。

 すると、朱菜が笑う。

 

「フフフ」

「ん?」

 

 朱菜の反応に、紅丸が振り向くと、朱菜は棚の上を指で擦る。

 埃が溜まっていたようだ。

 

「うわぁー……………!!」

 

 紅丸がそれを見ると、即座にその棚の方に向かい、布巾で拭く。

 

「いや、変わったよ」

 

 それを見て、俺はそう呟く。

 確実に朱菜の尻に敷かれてるよな。

 突然だが、隠密の仕事は多岐に渡る。

 護衛、密偵、そして調査と暗殺。

 私情を挟まず、音もなく、冷徹に、完璧に。

 全ては、主人のために。

 それが、隠密の定め。

 そんな蒼影は、蒼華と銅金を連れて、歩いていた。

 

「コボルトの集落の抗争だが……………会話のニュアンスも正確に報告する必要がある。内容は覚えているか?」

「はっ!」

「一言一句、漏らさずに。」

「では、西の族長と東の族長。お前達はどちらをやる?」

 

 蒼影の質問に、蒼華と銅金がそう答えると、蒼影はそう聞く。

 

「は?え?えっと……………では、西の族長を」

「……………ツッコミ役か。随分と自信家になったな。では、銅金はボケを頼む。語尾はワンだ!」

「え?分かりました」

「ツ……………ツッコミ?は…………はい!ですワン……………」

 

 そう言って、蒼影達は、俺たちがいる部屋の中に入る。

 ちなみに、俺とリムルには、大ウケした。

 その後、鬼人達が集まっていた。

 そこには、大鬼族の里の半数の同胞達の墓があった。

 墓の前には、途中で折れ、ボロボロの刀が飾ってあった。

 紅丸達は、お供えをした後、お酒を飲み、朱菜が作ったおせちを食べる。

 他の鬼人達も含めて。

 白老は、酒を飲み終えると、口を開く。

 

「うんっ…………はぁ……………若のお姿、亡き殿に似てまいりましたな」

「んだ。紅丸様は、里にいた頃より、ずっと逞しく見えるだよ」

「そうだね」

「煽てるなよ。全て、リムル様と直也様のおかげさ」

 

 白老と黒兵衛と蜘蛛丸がそう言う中、紅丸はそう答える。

 紅丸は、置いてある刀を見て、白老に質問する。

 

「なあ、白老。父上は若い時、どのようなお人だったのだ?」

「……………あの頃は、まだ里も小さく、そして殿は……………ホホホホホ。若とは比べ物にならぬほど、とんでもないワルでした」

 

 紅丸の質問に、白老はそう答える。

 それを聞いた紅丸と朱菜は、驚きながら口を開く。

 

「えっ!?」

「あっ………………そんなお話、聞いたこと……………」

「無いでしょうなあ。何せ、お二人が生まれるずっと前の話じゃ。フッホホホ……………。いやあ、まったく。良い日和じゃ」

「初耳だな……………」

 

 紅丸と朱菜がそう言うと、白老は笑い、紅蓮は呟く。

 そして、白老はそう言う。

 何を思ったのか。

 一方、ブルムンド王国のカフェでは。

 

「ふぅ………………」

「どうしたでやんす?」

 

 3人組がカフェで過ごす中、女性が口を開く。

 その女性は、エレン。

 かつて、シズさんと共に旅をした人だ。

 仲間のギドがそう聞くと、エレンは口を開く。

 

「うーん…………なんだろ。久々にシズさんの夢見ちゃった」

「あっ、俺も見た」

「あっしもでやすよ」

「あ……………」

「墓参りでも……………って、墓とか無いんだよな。弔ったのは魔物の街の旦那だし」

「リムルさん、元気でやすかね……………」

 

 三人はそう話す。

 その後、3人はシズさんに対して祈った。

 しばらくして、三人は歩き出す。

 

「そういや、夢ん中のシズさん、どうだった?」

「えーっとねぇ。バニー姿で、魔物に追っかけられてた」

「あ〜。ふっ。似合ってたな」

「そういう趣味だったんでやんすね〜」

 

 三人は、そんな風に話していた。

 それを見ていた透明なシズさんは。

 

「待って待って!なんか間違ってる!」

 

 そんな風に慌てていた。

 一方、シス湖にある蜥蜴人族(リザードマン)の里では、蒼華と銅金が帰省していた。

 

「ほう。お盆とな。素晴らしい祝日だな」

「はい」

「そして、我が一族の逸れ者より、こちらを」

「近う寄れ」

「「はっ!」」

 

 アビルがそう言うと、銅金が持ってたフル・ポーションを渡す。

 

「そうか。元気でやっているのだな」

「はい。相変わらずですが、イキイキと働いています」

「ふん。全く、あいつは……………。大儀であった!」

「はっ!それでは、私達はこれにて。」

 

 アビルはフル・ポーションを見て、そう思う。

 蒼華達が下がろうとすると、アビルが声をかける。

 

「待て。時に蒼華」

「あっ………………!」

「あっ」

「そなたに縁談が。そなたに縁談が……………」

 

 アビルがそう言うと、蒼華は振り返る。

 ただし、蒼華の目から、光が消えていた。

 アビルは、配下から木の板を受け取り、蒼華に見せる。

 

アビル「ほれ!この男など、どうだ?」

 

 アビルが見せた絵には、薔薇の花を咥えた蜥蜴人族が居た。

 それを見た蒼華は。

 

「ご辞退申し上げます」

(即答だなぁ……………)

「んんんん!?それなら……………これで!」

「結構です」

「ダメか!じゃあ、こっち!やっはー、いやいや、こいつもなかなか……………!うーん……………あっ、えーい!もう好きなの一枚抜いてみいよー!!」

 

 蒼華が即答したのを見て、アビルは別の人の絵を見せるが、断られる。

 アビルがそう叫ぶ中、蒼華は思った。

 

(これだから帰りたくないんだよなあ……………)

『蒼華。モテモテですね』

『揶揄わないで』

 

 蒼華がそう思う中、銅金は思念伝達で揶揄う。

 一方、傀儡国ジスターヴでは。

 

「(この世界には、魔物を統べる王、魔王が居る。そう。私こそが、このジスターヴを統べる……………王だ。)フフフフ……………」

 

 クレイマンが笑う中、雷鳴が轟き、時計が不気味な声を出す。

 クレイマンは、時計を止める。

 

「そろそろ、魔王達の宴(ワルプルギス)の企みの時間です」

 

 クレイマンはそう言って、部屋から出る。

 しばらく歩くと、厨房に入る。

 中に入ると、自動的に灯りが灯される。

 クレイマンは、お茶の準備をしながら思う。

 

「(魔王カリオンは、粗野だが、本物を見極める目と、素直な感性がある。急遽参加のフレイ。女性らしさと繊細さは、私と共感出来るだろう。そして……………ミリム・ナーヴァ。最古参の魔王とはいえ、既にその嗜好は念入りに調査済み。)対策は万全だ。さあ、早く来い魔王達よ。私の野望の為に!」

 

 クレイマンはそう言いながら、ミトンとエプロン、バンダナを付ける。

 

「ふ〜んふんふん。(お手製の美味しいスコーンも、もうじき焼きあがる)」

 

 クレイマンは鼻歌を歌いながら、スコーンを焼く。

 それを見ていたティアは。

 

「……………楽しそうだね、クレイマン」

 

 そう呟いた。

 一方、俺は突然、震えがした。

 

「っ!?」

「どうした?直也」

「なんか……………誰かに目をつけられた気がするな……………。ちょっと、水を飲んでくる」

「うん?」

 

 俺が震えると、紅蓮はそう聞く中、俺はそう答える。

 なんか、ついでに見定めるみたいな感じををされた気がするな。

 喉も渇いたので、井戸水を飲みに行くことに。

 途中、リムルと合流して、井戸の方に向かう。

 井戸には、リグルが居た。

 

「あっ!リグル〜!」

「ん?あっ、リムル様、直也様!」

「水をもらえないか?」

 

 俺たちがそう言うと、リグルはコップに水を入れて渡す。

 

「どうぞ。地下水だから、冷えてますよ」

「サンキュー!」

「ありがとう」

 

 俺たちは、水を飲む。

 暑い日には、冷たい水は良いよな。

 すると、リグルが口を開く。

 

「いやぁ……………街も立派になりましたね」

「ん?」

「ちょっと前からは、考えられない光景ですよ」

 

 リグルはそう言う。

 確かに、この街は発展していっている。

 すると、リムルが口を開く。

 

「なあ、思ったんだけど………。」

「ん?」

「どうした?」

「森でお前達に最初に出会った時にさ……………。あの時、リグルが俺に話しかけてくれなかったら、この街は出来てなかったかもしれないんだなあって」

「そう言われれば、そうなんですかね?」

 

 確かに。

 森でリムルと会った時、口を開いたのはリグルだった。

 そういう意味では、リグル達との出会いが、この街を作ったんだなと思うな。

 ちなみに、俺はその話を聞いていた。

 

「そう思うと、面白いよな」

「そうですよね」

「アッハハハハ……………だろ?大事にしなきゃ」

「ええ。何せ、今日はゴブリン邂逅祭ですから」

「そうだったな」

 

 そういえば、そんな感じだったな。

 その夜、俺たちは宴会を始める。

 俺とリムルは、挨拶をする。

 

「えーっと……………今日はなんだっけ……………」

「第一次都市計画完了!大浴場開設!第三農場開墾!」

「あと、黒兵衛鍛治工房新設!ヒポクテ草栽培ノルマ達成!第6回ゴブリン邂逅祭!えーっと…………その他諸々の記念で……………まあ、とにかく乾杯だ!」

 

 リムルが言う事を忘れる中、俺がフォローして、乾杯の音頭をする。

 祭りの会場からは、賑やかな声が多く響く。

 それを、シズさんはにこやかに見守っていた。

 その翌日、リムルは鏡を見ていた。

 シズさんの肉体は、リムルはコピーさせてもらったらしい。

 シズさんの体をコピーさせてもらったからには、情けない真似は出来ないというのを聞いた。

 そう思う中、リムルはある事に気づく。

 

「うわっ……………って!なんだこの服!?」

 

 そう。

 バニーガール姿だった。

 リムルが戸惑う中、朱菜、紫苑が現れる。

 

「とーってもよくお似合いですよ!」

「もっとたくさんお着替えしましょうね〜!」

 

 そう言って、朱菜はメイド服、紫苑は、スク水を持ちながら迫ってくる。

 それを見て、俺たちは。

 

「いや!や〜だ〜!!」

 

 リムルはそう叫んで逃走する。

 その後、俺たちはお供えをしていた。

 シズさんへのお供えだそうだ。

 

「待たせてごめんな、シズさん。線香に似た物なら作れたよ」

 

 リムルはそう言うと、シズさんの仮面を置き、手を合わせる。

 俺も会ってみたかったな。

 すると、どこからともなく、鯨の鳴き声が聞こえてくる。

 

「鯨の鳴き声?何でここで?」

「まさか……………」

 

 リムルが首を傾げる中、俺はそう呟く。

 その鯨の鳴き声には、聞き覚えがあるのだ。

 背後を見ると、扉が開いていた。

 

「何だあの扉!?」

「死の国、ハーカバーカへの入り口か…………!?」

 

 そう。

 あの扉は、死の国ハーカバーカへの扉だ。

 俺たちが驚く中、その扉が開き、ある人物が現れる。

 その人物を見たリムルは、驚きの表情を浮かべる。

 

「……………シズさん?」

「久しぶりだね、スライムさん」

「あの人が……………」

 

 リムルがそう言うと、その女性はそう言う。

 井沢静江。

 かつて、リムルが出会った異世界人だ。

 

「どうして……………?」

「お盆だから、死の国の扉が繋がったのか…………?」

 

 リムルがそう言う中、俺はそう言う。

 お盆は、先祖の霊が来る行事なので、ハーカバーカへの扉と繋がる可能性はある。

 

「俺……………色々と頑張ってるんだ。シズさんから受け継いだこの体に恥じない様に。今じゃ、テンペストの盟主にもなったしな」

「うん。スライムさんは本当に頑張ったよ」

 

 リムルがそう言うと、シズさんはそんな風に言う。

 それは、まるで姉妹の様に映っていた。

 すると、シズさんは俺の方に顔を向ける。

 

「あなたが、矢野直也君だよね?」

「ああ」

「スライムさんの事、よろしくお願いね」

「ああ。任せろ」

 

 シズさんがそう聞いてくるので、俺がそう答えると、シズさんはそう言い、俺はそう答える。

 

「……………シズさん、もう行っちゃうのか?」

「うん。いつまでも、留まっている訳にはいかないからね」

 

 リムルがそう聞くと、シズさんは名残惜しそうにそう言う。

 すると、一体の蜘蛛がシズさんの方に寄ってくる。

 

「……………この蜘蛛は?」

「タランチュラアビスか……………」

 

 シズさんが首を傾げる中、俺はそう呟く。

 タランチュラアビス。

 キングオージャーに登場するシュゴッドの内の一体だ。

 すると。

 

「久しいな」

「あんたは……………!?」

 

 そんな声と共に、ある男が死の国の扉からやってくる。

 その男とは……………。

 

「ええっ!?」

「……………デズナラク8世」

 

 そう。

 そいつは、デズナラク8世。

 キングオージャーに登場した、ジェラミーの前のバグナラクの王だ。

 

「どの様なご用で?」

「ふん。この世界にも、あやつら(キングオージャー)の様な者達が居ると知って、挨拶に来たのだ。まさか、ここでまた会うとはな」

 

 俺がそう聞くと、デズナラクはそう言いながら、タランチュラアビスを持つ。

 タランチュラアビスからしたら、友との再会だろうからな。

 

「………………それと、ある事を伝えに来たのだ」

「ある事?」

「井沢静江だったな。ライニオールからの言伝がある」

「……………何?」

「お前は、こやつ(タランチュラアビス)と共に、この世界で生きろ」

 

 デズナラクはそんな風に言う。

 シズさんがそう聞くと、デズナラクはそんな風に伝えた。

 

「………………え?それは、どういう事?」

「お前に未練があるのが分かるだそうだ」

「…………………」

「未練?」

 

 シズさんがそう聞くと、デズナラクはそう答える。

 俺がそう聞くと、リムルが答える。

 

「あの子供達のことか?」

「……………ええ。でも、私はもう……………」

「いいんじゃないか?」

 

 リムルがそう聞くと、シズさんはそんな風に言う。

 すると、俺はそんなふうに言う。

 

「え?」

「アンタは、十分に色んな人を助けてきたんだろ?なら、少しは我儘言っても、許してくれるんじゃないか?」

「我儘……………」

「アンタはどうしたいんだ?」

 

 俺はそんな風に言う。

 リムルから、その子供達の話は聞いていたのだ。

 少しは我儘を言っても良いとは思うからな。

 ヒメノ・ランもそんな感じだったし。

 それを聞いたシズさんは、少し黙ったのち、口を開く。

 

「私は……………あの子達を助けたい!あの子達が大きくなっていくのを見守りたい!」

「……………それで良いんじゃないの?ところで、仮にそうする場合は、肉体はどうするんだ?」

「それに関しては、そこのソイツなら分かっているはずだ」

 

 シズさんはそんな風に涙を流しながら吐露する。

 俺はデズナラクにそう聞くと、デズナラクはそう言う。

 リムルなら、何か分かるかもしれないわけか。

 

「どうなんだ?」

「今のシズさんは、精神生命体みたいな状態だから、タランチュラアビスのシュゴッドソウルを依代にすれば、この世界でも活動が可能だってさ」

 

 俺がそう聞くと、リムルはそう答える。

 なるほどな。

 俺はタランチュラアビスに問いかける。

 

「なあ、タランチュラアビス。力を貸してくれないか?」

 

 俺はそんな風に聞く。

 タランチュラアビスは、頷いた。

 すると、タランチュラアビスからシュゴッドソウルが出てきて、俺の手に落ちる。

 俺はタランチュラアビスのシュゴッドソウルをリムルに渡す。

 

「リムル」

「ああ。それじゃあ、行くよ、シズさん」

「うん」

 

 リムルに渡すと、リムルはシズさんにそう言う。

 すると、シズさんが光り、タランチュラアビスのシュゴッドソウルの中に入る。

 リムルのスキルも使っているのだろう。

 すると、タランチュラアビスのシュゴッドソウルが光り出し、人の形になっていく。

 

「シズさん……………!」

「感じるよ、タランチュラアビスの心が。よろしくね」

 

 リムルがそう呟く中、シズさんはそう言うと、タランチュラアビスを抱える。

 タランチュラアビスは問題なく動いた。

 恐らく、キングオージャーのゴッドクワガタと同じ様な状態になったのだろう。

 それを見たデズナラクは。

 

「……………井沢静江(シズエ・イザワ)

「……………はい」

「……………頼んだぞ」

「うん」

 

 デズナラクは言葉短めにそう言うと、シズさんも頷く。

 そうして、バグナラクの王は、死の国へと帰還していった。

 これは、お盆の日に起こった奇跡だった。

 ちなみにその後、皆にも話して、受け入れられる事になった。

 そして、タランチュラアビスの力を受け取った影響なのか、シズさんも、タランチュラアビスカラーのスパイダークモノスに変身が可能になったそうだ。




今回はここまでです。
今回は、お盆の話です。
そして、シズさんが復活。
タランチュラアビスという蜘蛛の垂らした糸によって、シズさんは復活しました。
バグナラクの王の意思を受け継いで。
ちなみに、シズさんは、ある意味ではギラと似た様な状態になっています。
どういう感じにやるのかで迷って、投稿出来ませんでした。
蜘蛛の糸は、古来より地獄に繋がっていると言われていますからね。
ちなみに、ライニオールからの許可は貰っています。
次回は、ガゼル王との戦いになる予定です。
感想、リクエストは絶賛受け付けています。
メモリアル版のクモノスレイヤーも予約が開始されたり、キングオージャーのスピンオフである”IN SPACE”で、空蝉丸などの登場が明らかになったり、キングオージャーVSキョウリュウジャーの形態も登場したりするみたいですね。
今後の展開などでリクエストがあれば、活動報告から承っております。

シズさんを復活させる方法はどうするか

  • 永遠の命の代用
  • タランチュラアビスのシュゴッドソウル
  • その他
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