魔法少女?いえ、ただの吸血kあっあっあっ……   作:妄想の塊

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お気に入り2000以上って、マジか。
ご期待に添えるよう天か地にシュ-トエキサ(略)されるまで続けていくので初投稿です。

話の構成をネルネルネルして書いては消してを繰り返して遅くなっちまった。


黒い魔法少女? / なんて日だ!

 【黒い魔法少女?】

 

 黒竜に至ったある男がいた。

 かつての本名は    。今はファルズフと名乗っている。

 

 その男は被害者であり悪人であった。

 

 男は恵まれていた。

 魔法少女の目覚ましい活躍により魔物の襲撃とも無縁で、裕福な家庭で育ち人並以上の努力によりいい会社に入ることも出来た。

 客観的に見れば恵まれた環境であるが、男は退屈な人生だと思っていた。

 

 男は魔法少女を、妹を妬んでいた。妹の成績が悪くても魔法少女というだけでチヤホヤされて、男がどれだけ努力しても誰も見向きもしない。自分もあの魔物を倒す力があれば認めてもらえる、だが魔法少女になれるのはあの胡散臭い妖精が選ぶ女だけ。

 なぜ?なぜ女だけ特別なんだ?男というだけで魔法が使えないのはおかしいだろ?こんなのは不平等だ!!

 

 男がどれだけ妬もうが何も変わるはずもなく時計の針は回り続けた。

 

 そんなある日、転機(厄災)は訪れた。

 30年前の黒竜首都襲撃事件。突如、空に何の前触れも無く出現した巨大な孔から現れた黒竜により首都は壊滅的な被害を受けた。黒竜そのものは当時の『万華鏡』『白雪』『箒星』の異名を持つ3名の魔法少女の尽力により孔に追い返すことに成功した。

 

 だが、その爪痕はあまりにも深かった。

 その日は家族で食事に出掛けていたが、黒竜のブレスから家族を、男を守ろうとした妹が身を挺したが灰すら残らなかった。

両親は瓦礫に押し潰された。男は妹のおかげで灰にならなかったが全身に致命的な大火傷を負った。

 男は突然のあまりの理不尽な不幸に絶望したと同時にその何もかも焼き尽くす黒い炎に魅せられていた。

 

 首都が悲鳴や怒号で混乱してるなか男が暗くなる視界で近づいてくる小さな影『謔ェ鬲』と名乗る存在に出会い、とある契約をして生還した。

 

 そこから男は黒竜()を求めて狂っていった。

 非人道的な行為の数々、誘拐、殺人、詐欺、人体実験、人質、企業や魔法少女の弱みに付け込み手駒にする。

 全て『謔ェ鬲』の予言という協力もあって順調に進んだ。

 

 数多の無辜の屍を積み重ねた末にあの時、魅た炎についに手が届いた!『謔ェ鬲』の言ったとおり何の障害も無く私は竜に成れた!

 これからは魔法少女の小娘や胡散臭い妖精どもなんかに頼らず、この私が全てを焼き尽くす!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 だから、これはきっと幻覚だ。

 

「なんだと言うのですっ……!?」

 

「繧医♀縲√け繧ス逵シ髀。?」

 

 ようやく私はスタートラインに立てたのに

 

「全て……全てが、順調…予言通りだったはずなのに!」

 

「縺ヲ繧√∴縺ョ縺帙>縺ァ驟キ縺?岼縺ォ縺ゅ▲縺溘?」

 

 また……理不尽に、奪われるのか?

 

「く、来るな!?近づくんじゃない!わわ私が居なくなったら、誰が人類を救うガッぐっ、ぉぉっ!!?」

 

「縺溘□縺ァ豁サ縺ュ繧九→諤昴≧縺ェ繧茨シ溽衍繧翫◆縺?%縺ィ縺悟ー丞アア縺サ縺ゥ縺ゅk縺九i縺ェ縺?シ」

 

 全部、夢だったのか?都合のいい走馬灯なのか?

 

「や、やめっ!ぬわあーーーーー!!!!」

 

 やっと、妹に

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 ファルズフが吸血鬼にナニカされる10時間前。

 

 魔物対策本部が動き出した昼頃にて、主要都市にあるビルから昨日の超巨大魔物と同レベルの魔力を検知した。

 日常を謳歌していた多くの人々は血相を変えて避難する者や危機的状況を撮れ高と思いカメラを回す者もいる。

 

 そんな現場に駆り出されたのは3人の魔法少女。赤、ブラッド・サンシャイン。緑、クロス・ロザリオ。青、シルバー・グラスだ。

 

「あーもう!?せっかく行列を並んで次で人気のパフェが食べれそうだったのにぃい!」

 

「また並べばいいのですから、ほら行きましょう!」

 

「勝子、今度こそ魔力を過剰に送らないでくださいね?」

 

 3人の魔法少女は互いの手を重ねて『転移』を発動させた。

 

 景色が一瞬で変わり、ビルの屋上の上空に飛んだようだ。

 3人が見下ろすと魔法少女を凄まじい形相で睨みつけるトカゲ顔の魔物がいた。

 

「ゴフッやはり来ますか……まあいいでしょう。いつの日かこの私が魔法少女よりも優れていると証明しようと思っていましたが、前倒しです。今ここでこの完成した肉体が魔法少女を超えると証明して見せましょう!」

 

 上半身半裸、全身黒い鱗に覆われたトカゲ顔の魔物。

 一言で言えば竜人の様な見た目である。

 

 魔法少女たちは竜人の前に着地した。

 

「えっ?今日本語喋ってたよね!?」

 

「あれだけ規模の大きい魔力があったはずなのに、魔力を感じない?」

 

「まさか、貴方は魔物を使って力を手に入れた人間…ですか?」

 

「ふん、胸に栄養を吸われた小娘でもそれぐらいの察しは付くようですね。いかにも、あなた達のように役立たずな羽虫などに頼らずとも人を超えた」

 

「羽虫って、妖精のことを言ってるの?あなた…」

 

 ブラッドが詰め寄る前にクロスが前に出る。

 

「一つ、答えてください。白い髪で赤い目の女の子は知ってますか?」

 

「ああ、あの脱走したモルモットですか。ええ、よく知ってますよ。彼女の献身的な協力によりこうして力を手に入れた。そして、たった今」

 

 竜人は魔法少女たちの後ろを指差し、トカゲ顔を不気味に歪ませる。

 

「ご褒美に自由にしてやりましたよ」

 

 ブラッドが振り向くと、地面が真っ赤になって溶けている。その光景にブラッドは既視感があった。初めて魔法少女になって目の前の魔物を無我夢中で焼いた時のようだ。

 ブラッドは目の前の敵を見る、目の前に居るのは竜人。竜と言えば炎のブレスが定番。

 

 じゃあ、あの子は……

 

「さあ、さっさと戦いましょう。そして、この私の新たな人生、いや竜生の礎になっていただきましょう!」

 

「…………」

 

「ブラッド!何をボーっとしているのですか!?」

 

「シルバーちゃん、あなたは『魔晶炮烙(クリスタル・ディッシュ)』の準備を。私は『豊潤の雨(ヒーリング・レイン)』を展開しま」

 

「ごめん、2人とも」

 

 ブラッドが前にいる2人の肩を掴む。その声は震えていた。

 恐怖で?

 

 いや、これは

 

「本気で、やる」

 

怒りだ。

 

「『全力全開(フルパワー)』!!!!!」

 

 ブラッド・サンシャインの体がその名に相応しい太陽のように輝き、全身が燃え上がる。

 

 ブラッドの必殺技の一つ『全力全開』。

 持続時間は僅か3分、その上に魔力・体力・精神ともに消耗が余りにも激しいため使った日は魔法少女として活動ができなくなる。

 

 だがそれらを踏まえても破格の力を発揮する。

 

「ブラッドの魔力が10倍に!?」

 

「それは…ブラッド!まだ使っては…!!」

 

「何です?この忌々しく焼けるように鬱陶しい光は、潰れなさい!」

 

「だああぁあぁあ!!!」

 

 ブラッドが踏み込むとコンクリートの硬い地面が飴細工のようにひび割れて吹き飛ぶ。竜人も同じく踏み込みブラッドと同時に飛んだ。

 

「ふんっ!」

 

「おおおっ!!!」

 

 ドゴオ!!!

 

 両者の拳が激突して衝撃波が発生する。

 その衝撃波に飛ばされないようシルバーとクロスがシールドを張って耐えているとさらに衝撃波が飛んでくる。

 

 ズガガガガガガガガガガガガ!!!!

 

 ブラッドと竜人がお互い防御もせず、一歩も引かずにひたすら殴り合っていた。

 

「このぉ、小娘がぁ!いい加減倒れなさい!!」

 

「ぜぇっったい、やだ!!!」

 

 『全力全開』状態のブラッドの拳は結界を張る高ランクの魔物でも一撃で撲殺される威力、それを何発、何十発、何百発を喰らっても引かない竜人の鱗の硬さにブラッドは内心で焦る。

 一方、竜人も最初の一撃で自身の鱗を貫くものではないと判断して殴り続けているが全く倒れないブラッドに徐々に焦りを感じ始める。

 

「くっ、クロス!支援を!!」

 

「はい!母なる海よ!命を癒す恵の雨を!!『豊潤の雨(ヒーリング・レイン)』!」

 

「魔力の結晶化、円形、構築、再現!『魔晶炮烙(クリスタル・ディッシュ)』!」

 

 シルバーが結晶で生成した杖を地面に突き刺し魔法が発動すると今にも崩れそうだった地面は円形の結晶に変化しする。クロスの魔法は晴れにも関わらず淡く緑色に光る雨が降るとブラッドの傷が癒ていく。

 

 ブラッドの限界が来る前に2人はさらに追撃を叩き込む。

 

「第一魔法『魔晶縛(クリスタル・ロック)』!第二魔法『魔砲(キャノン・ストライク)』!!」

 

「支援魔法『踊り蠱(ダンス・ビート)』結界魔法『守護山(プロテクト・マウンテン)』!」

 

 踊り子の衣装を纏った複数の子供ぐらいの大きさの虫、Gが現れてはダンスを披露して魔法少女たちの魔力を高めると同時にブラッドを包むように丸い結界が現れる。

 さらに竜人の足元の結晶が鎖になり独自の意思を持って雁字搦めにする。シルバーが杖から放った大きな結晶混じりの魔力は精密操作により竜人の背中を穿った。 

 

「ちぃ!お前たちがどれだけ攻撃しようとも、私の黒竜の鱗を突破することなどふ ぶっ!?」

 

「だったら!お腹の傷はどうなの!!?」

 

 ブラッドが鱗が薄い腹部に、恐らくあの白い子が傷つけた腹に拳をめり込ませて残りの魔力を集中させる。

 

「『始まりの輝きの星(サンシャイン)』」

 

 めり込ませた拳から小規模の太陽が現れ、そのまま竜人をアッパーで上空に殴り飛ばすと小太陽は腹部を貫通して竜人を内部から焼き尽くしながら徐々に膨張し始める。

 

「ヲヲヲォオォノォオレェエ!!?マ、ダダァア!!!」

 

 竜人は最期の悪足掻きをしようと口を大きく開けて特大のブレスを吐こうとし

 

 

 

「縺?♀縺翫♀??シ∵ュサ繧薙〒縺溘∪繧九°縺ゅ≠縺ゑシ?シ?シ」

 

 

 

 体が真っ二つになった。

 

 ゾワッ!

 

 全身が栗立つ。

 今までにない程の強烈な魔の気配、街中から魔物の出現を知らせる警報がかなり遠くからも鳴っているのが聞こえるほどの規模の大きい魔力。

 

「━━━はっ?」

 

「こっ━━こ、この、魔力の、規模はッ!?」

 

「ふ、2人とも!気をしっかり持ってください!!」

 

「縺ャ縺翫♀??シ溘%繧薙↑螟ェ髯ス謫ャ縺阪↑繧薙◇縺ォBBQ縺ォ縺輔l縺ヲ縺溘∪繧九°縺√???シ?シ」

 

 ソレは上と下で2つになった竜人をゴミのように捨てると膨張し続ける小太陽を両手で左右から挟むように受け止めるといとも簡単に押し潰した。

 

「う…そ…」

 

「あれは……魔法、少女?」

 

「…魔物、ですか?」

 

 ソレは、翼が生えた黒い魔法少女だった。服も髪も目も真っ黒だ。

 だがその身から放たれるドス黒い魔力や人類に対する憎悪を直に感じて理解する。

 

 あれは魔法少女(仲間)じゃない、あれは妖精(友達)じゃない、あれは異物()だ。存在してはならない化け物(魔物)だ!

 

「……あなたは、何者?」

 

「縺ゅ?窶ヲ窶ヲ窶ヲ縲主ク碁㊧陜呵擒縲」

 

「え?あの、ごめん、何語なわ、わっ!?蝙蝠あぶぶぶぶぶ!!!」

 

 黒の魔法少女の片手から視界を覆うほどの蝙蝠の大群が飛び出す。制限時間を超えたブラッドは蝙蝠の大群になす術なく揉みくちゃにされた。しかも、何故か蝙蝠がべちゃべちゃしてて大変気持ち悪い……。

 

「ブラッド!この!離れろ!!」

 

「シルバーちゃんどいて!『結界破(シールド・バースト)』!」

 

 クロスの杖の先端から球体の結界が射出され蝙蝠の大群のど真ん中に行くと結界が大きく爆ぜて蝙蝠の大群をどかした。

 

「ブラッド、無事ですか?」

 

「シルバーちゃん、ブラッドちゃんは!?」

 

「きゅう〜〜〜」

 

「さっきの反動でしょうか?変身解除して気絶しています」

 

「………みたいですね」

 

 目を回して気絶しているブラッドを神妙な顔で見ていたクロスは、ふと周りが静かになっているのに気づいて見渡すと黒い魔法少女が居なくなっていた。竜人の死体も消えていた。

 

「…不気味ですね。シルバーちゃん、ひとまずは帰りましょう」

 

「そう、ですね。色々と気になることが多いですが、クロス、もう1人分の魔力をお願いします。ブラッドは気絶しているので」

 

「はい、魔力はまだ残っていますよ!」

 

 気絶しているブラッドの手に2人が重ねると光に包まれて消えた。

 

 

 

 

 

 

 

 後日。魔物対策本部にて、3人以外に後から駆けつけた魔法少女たちや現場に向かった魔物対策の職員がビルを調査すると地下に非人道的集団の本拠地を見つけたうえ、既に壊滅していて、しかも手駒になっていた未登録の魔法少女4人が自首してきて職員たちが宇宙猫になった。

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 【なんて日だ!】

 

 魔法少女たちが駆けつけてくる4時間前。

 

 主要都市の朝。

 2つの影があらゆる警備を掻い潜りビルの地下施設に潜入して、外の日常の始まりを過ごすしてる人たちには誰にも悟られることなく暴れていた。

 

「あの……本当に大丈夫ですか?何処か痛いところがあったらすぐに…」

 

「何度も言いますが大丈夫よ、この程度の傷は大したことない。ほら、爪で引き裂いてもすぐに治るだろ?」

 

「……大丈夫なのは分かりましたが、心臓に悪いのでもうやらないでください」

 

「化け物の心配をする前にさっさと用事を済ませるぞ」

 

 やあ皆んな!ただの吸血鬼こと俺だ。

あの後、この猫耳に休息の暇すらなく連れてこられて悪人をしばき倒してる真っ最中だ。

 

 なんで猫耳にしつこく大丈夫かと聞かれてるのかって?

 まあ悪人の手駒になってた魔法少女たちとドンパチしたからな、どんな事情があったかは知らんが敵なら子供でも容赦はしない。

 

 まず1人目。大楯を持った魔法少女。

なんでも秘密のルートとやらで近道していると、耳が早いのか唯一の出入り口の前で通せんぼしていた。

猫耳曰く盾自体尋常じゃないぐらい硬いのとある一定の攻撃を防ぐと反射してくる厄介な性能らしい。

 

 めんどくさ!

 大楯が何かごちゃごちゃと言ってるが今、俺はここ最近眠れなくてイライラしているんだよ!だから大楯ごと持ち上げて下水に一緒にランデブーしてやった。

 どんなに硬かろうが生物である限り呼吸が出来なきゃ死ぬ。抵抗が無くなったのを確認して引き上げると猫耳が無茶しないでと怒ったきたが心配すんな、聖水じゃないから死にはしない。

 

 猫耳が扉を開けて先に様子を見ている間に大楯に息があるのを確認して、ちょっとだけチューチューして眠気もマシになった。

 あともう少し野菜食ったほうがいいぞ、大楯。

 

 

 そして2人目。赤い槍使いの魔法少女。

 何か実験を始めようとしていた研究者をしばき倒していると、ふと天井裏から魔力が高ぶるのを感じ、咄嗟に猫耳を突き飛ばすと綺麗に心臓をぶち抜かれた。

 惜しいな。吸血鬼的にそれが木の杭なら少しは効いたかもしれんが、殺った!っと言うにはまだ早いぞ!てか、全身青タイツのプリケツがエッチだな!

 

 仕留めた油断した槍使いの腕を掴み、鳩尾と喉に一発ずつ拳を入れたのち後頭部に一撃を入れて気絶させる。泡吹いてるけど息があるのでヨシッ!

 

 その後は慌てふためく猫耳を落ち着かせるのに苦労したが、いや穴にそんな布突っ込んでも意味ないから、いちいち謝らんでくれ、そんな泣きそうな顔されると謎の罪悪感に襲われるんだよ!

 というかお前、俺の首を落としたの忘れてるだろ!

 

 首を切り落としたことを思い出してやっと落ち着いた猫耳。にしても、どう考えても化け物なのによく普通に接してるな。それ以上の地獄を見たから今更気にしないってか?

 疑問に思いつつ先に行った猫耳に置いていかれる前に槍使いをヂュルルルルして追いかける。念の為に『魔力隠蔽』掛けとくか。

 

 

 んで3人目。絵画の魔法少女。

順調に地下施設を侵略していると、空の額縁を持ってニヤニヤしている血色の悪い魔法少女。猫耳が何か言う前に失礼にも俺のことを見るなりマーライオンして大慌てで逃げようと足を滑らせ階段から転げ落ちて気絶した。

 

 えぇ…何この子?

おん、なになに?猫耳曰く他者の記憶を読み取ってトラウマを絵画にして精神攻撃するらしいが、俺の残りカスみたいな記憶を見たところで逃げるか?

 絵画には何が描かれ………これサトゥ……あー、俺じゃなくて私の、しかもよりによってその記憶見ちゃうか…。

 俺が軽く同情しつつ絵画からブチューしてあんっっっま!!こいつ食生活どうなってんだよ!?その歳で糖尿病はヤベーぞ!!?教えはどうなって(以下略)

 ゲロ甘だが、魔力は優秀なおかげで虚脱感も完全に消えた。

 

 

 以上3名の魔法少女とのナガククルシイタタカイダッタ。

 自分で言うのもあれだが、まあ相手が悪いよ。大楯も水辺がない場所なら今の俺だと突破キツイし、槍使いも普通なら即死もの。絵画の奴は……うん、どんまい。

 

 え?『魅了』は使わないのかって?

 魔力切れでカチ割れた体でやってみ(物理的に目が)飛ぶぞ。

 

 何だかんだで大方しばき倒した所で現在に至る。

 

「それで?あと何人しばけば俺は眠れるんだ?」

 

「………えっと、お腹が空いたのですか?」

 

「…?いや、小腹は空いてるけども」

 

「でしたら、レーションですがどうぞ」

 

 貰えるならもらうが、なんか時々だが会話が噛み合わないような気がするが気のせいか?

 

 猫耳からスティック状のレーションを受け取った吸血鬼は一口で食べた。相変わらず口の中には少し硬い固形物の感触しかない。

 

「ングっで、あとは誰を」

 

「もう一本欲しいのですか?」

 

「違う!」

 

 吸血鬼が両腕でバツマークを作ると猫耳がクスッと笑ってレーションを胸の谷間にしまった。そこにしまうのかよ、自分の胸を見ると悲しくなるわ。

 

 気を取り直した吸血鬼は目の前のいかにも厳重そうな扉を指差す。

 

「あそこに黒幕的な奴がいるのか?」

 

「……ここまで魔法少女たちが妨害しているのに警報が一切鳴らなかった。向こうが気づいてないことはない、私たちが来るのを待ち構えているのでしょう」

 

「あの時のハゲみたいに魔物もどきになって襲ってくるわけか。どれどれ」

 

 扉に耳を当てて室内の様子を探る。

 

「確かに1人分の呼吸が聞こえるな。緊張でもしてるのか、えらく深呼きゅぅ………もしや、ヤバいか?」

 

「━ッ!離れて!!」

 

ゴウッ!!!

 

 猫耳が扉に耳を当てていた吸血鬼を両腕で掴んで横に飛んだ数秒後に厳重で頑強な扉が溶けたバターのようにドロドロになり、直後に灼熱の炎とともに飛び散った。

 

(ふぁー、マジか……こんな芸当できんの成体になった竜くらいだろ?魔力を感じなかったから魔物もどきなんだろうが、前回のハゲとえらい違いだぞ)

 

「無事ですか!?」

 

「問題ない、それよりあいつが黒幕でいいんだな?」

 

 溶けた扉から出てきたのは、恐らく190㎝以上はある上半身半裸、皮膚は黒い鱗に覆われていて顔は恐竜を彷彿させる眼鏡オールバック金髪野郎だ。

 一言でいえば竜人のような姿だ。

 

「よく来ましたね。実験体に裏切り者の魔法少女。やはり予言通りになりましたが、なに、今ここであなた達を灰にすればまた組織は建て直せる。見なさい、この完成した神々しい肉体を!」

 

「ファルズフ…!」

 

「喋る暇あるなら拳をッ!!」

 

 ガンッ!!!

 

(硬ッ!?)

 

 眼鏡竜の脇腹を今出せる全力でぶん殴ったが、想定外の硬度で逆に拳の骨がひび割れ血が噴き出す。

 

「ほう、脱走した時よりも強いですね。調整がなければその辺で野垂れ死ぬはずですが、お人好しな凡人にでも拾ってもらったのです、か!!」

 

(早いが、まだ避けれないほどじゃ)

 

「左!防いで!」

 

 ドゴォッ!

 

 頭部を狙った拳の振り下ろしを吸血鬼はバックステップで回避するが、眼鏡竜のフェイントで左から尻尾攻撃がくる。猫耳の言葉にもろ胴体に入る前に左腕で受け止めるが、吸血鬼の軽い体重では衝撃を殺せずに横に大きく飛ばされた。

 

(おっもい!モノホンの竜に及ばないが、今の俺だと負けはしないがキツイ!魔力は4割、左腕は折れてない、猫耳の爪攻撃は通じないだろう。ははっ、異世界でも日本でも外に出るたび強敵に出逢うとか、めんどくせぇ運命だなあもう!!)

 

「シャアアッッッ!!!」

 

 猫耳が透明になり眼鏡竜に攻撃を仕掛けるが、金属音が響くだけでびくともしない。

 

「あなたの『シュレディンガーの猫(アンノウン)』この私でも知覚は困難ですが、その貧弱な爪では鱗すら突破できないでしょう!」

 

「ちぃ!それでも、私は妹のために!お前を!!」

 

「クドイ!」

 

(まずい、さっきの炎が来る!)

 

 猫耳がさらに攻撃すると眼鏡竜が口を大きく開けて喉が赤く光る。吸血鬼は即席で魔力を練りサッカーボールくらいの大きさにして眼鏡竜の頭に目掛けて蹴飛ばした。

 

「グブッ!?」

 

 ただの魔力の塊なので威力は無いが、火炎ブレスを阻止できたのでヨシ!さらに追撃するべく全力疾走してドロップキックを叩き込む。

 

「ゴバッ!このぉ!鬱陶しいモルモット風情がぁ、何度攻撃しようが無意味なのがその作りものの頭では理解できないようですねえ!」

 

 このまま2対1を続けてもジリ貧、ならば!

 

「おい猫耳!俺はこの眼鏡を外に叩き出す!お前は魔法少女を片っ端から呼べ!」

 

「あなた、何を!?」

 

「はいだらーーーーー!!!」

 

 ドロップキックした勢いのまま眼鏡竜を殴り続けて道中見つけたビルの屋上に続くエレベーターに一緒に入ると同時にエレベーターの赤いボタンを押す。

 何かトラブルがあった際の緊急脱出のために作られたのだろう。通常のエレベーターよりも圧倒的なスピードで上昇する。

 

「くくく、あの小娘を助けるためにぶッ!」

 

「ごちゃごちゃうっさい!」

 

 屋上に到着するまでひたらすら殴ったり蹴ったりして火炎ブレスを吐かせないようにする。最初、扉の向こうでかなり深く息を吸っていたからモノホンみたいに一息でブレス吐けないだろうな。

 

 攻撃は確かに通じてない、だが殴られた衝撃で深呼吸ができず火炎ブレスが吐けないならいい。ただ鱗が硬すぎて手足の皮膚や肉も裂けて骨まで見えてきた。痛み?弱点なら痛いが、それ以外はほとんど感じないな。

 それにこいつ、戦い慣れてないな。大振りな攻撃だからこの狭い空間で手も足もでていない。

 

 ポーン

 

 エレベーターが屋上に到着した。

 眼鏡竜のベルトを掴みエレベーターの外にぶん投げる。

 

 ほんの数十秒の時間だったが、吸血鬼の攻撃を喰らい続けてもなお無傷の眼鏡竜。

 

(クソが、硬すぎだろ!オデノ手足はもうボトボトダァ!)

 

「無駄です。モルモットごときが竜に勝てるわけないでしょう」

 

「どうしてお前みたいな奴はペラペラとよく喋るんだが…」

 

 吸血鬼は空を見上げると、薄くだが膜のような物が見える。十中八九廃ホテルにあった『魔力隠蔽』と似た膜と同じだろう。

 

「確かに全快してない状態の俺だと勝つのは難しいかもな、だったら手を借りればいい話さ」

 

 猫耳に頼んだが、こっちの方が確実だろう。

 下手したら魔物認定されて討伐されるかも、それにせっかく4割も貯蓄したのに、まーた無くなるよちくしょうめ。

 

「この私を外に出して何をするつもりか知りませんが、大人しくモルモットに戻るなら……待て、何だその黒いのは。魔力だと!?」

 

 スライムのコアに2割の魔力を食わせてゴスロリ衣装を纏う。吸血鬼の『魔力隠蔽』が解除され、さらにビルを覆っていた膜をも貫通した魔力を装置が感知して警報が鳴り響く。

 

「馬鹿な!?ヤツとの契約はまだ続いて……いや、まさか、この土壇場で魔法少女として覚醒したのおぶぉっ!!?」

 

「戦闘中に考え事は程々にな!」

 

 向上した基礎スペックで眼鏡竜に腹パンを決める。鱗にひびが入るのを見てさらに追撃を叩き込む。

 

「『串刺し公(ドラキュラ)』!」

 

「グブアァァッ!!?きさ、ぼっ!?」

 

 吸血鬼の右手が赤く溶けると、ひび割れた鱗に貫く血の槍に変化した。さらに追撃で頭を左手で掴み地面に突き刺さるほどディープキスさせて、一度距離を取る。

 やっと手応えあるダメージ与えれたが、自身の状態は芳しくない。

 

(纏えたが不安定…そのうえジクジクと体を蝕むような感覚がキツイ……魔力切れの強制解除のダメージが深い、ん?)

 

「…くっ、ふふふ。モルモットと侮ってましたが、流石は私、やはりあの黒の女王の血を入れたのが正解でしたか…」

 

 眼鏡竜が地面に突き刺さったままもごもごと何か喋っている。さっきからお喋りだなと呆れていると地面が一瞬で赤熱化する。

 

「だからこそ!ここで消えろ!!異物(イレギュラー)!!」

 

コォォォッ!!!

 

(熱線!?あの一瞬でうおっ!)

 

 眼鏡竜が顔を上げると同時に口から炎のビームが真っ直ぐ吸血鬼を灰燼に帰さんとし、それを吸血鬼は直撃……したかに見せてビルから飛び降りる。ゴスロリを解除して『魔力隠蔽』『姿隠し』『音殺』の3コンボ発動させると翼を生やして上空に羽ばたく。

 このまま上から不意打ちで即死を狙おうかと考えていると覚えのある魔力を何もない空間から感じる。

 

(これは、あの時の3人か。今思えばあいつらに見つかった時から立て続けにこんな面倒なことに巻き込まれたんだ。丁度いい、押し付けるついでに彼女らのお手並み拝見させていただこうか)

 

 現れたのは赤緑青の3人の魔法少女。

 眼鏡竜の前に着地するとまた長々とペラペラと喋り始めた。

 

 魔法少女も聞いてないでさっさとしばいて欲しいものだが、おっ、始まるか?さあどんな戦いをすジュ

 

 一瞬何が起きたのか分からなかったが、赤いのが光った瞬間に両目が焼けた。

 

(あっづううううぅう!!!???なん、え、なんでなになになんでなんで!!?また聖魔法?ちがう、これ、太陽か!?俺のシールド貫通するのかよ!!!ちくしょうめええええええええ!!!!!)

 

 声にならない悲鳴を上げて上空でバタバタしているが、魔法の効果は継続しているので幸か不幸か誰にも気付かれず悶え続けている。

 パニックになりながらも体内に留めていた粘液を両目に集中させて修復すると同時により強力なシールドを貼って魔法少女を見る。

 

(なんか眼鏡がこっちに突っ込んで来るんですけどおおおおお!!!!????)

 

 両目を修復してる間に何があったのか、眼鏡竜が真っ直ぐ吸血鬼に向かって吹き飛ばされている。しかも、よくよく見れば小っちゃい太陽みたいな奴も一緒に来てるぅうぅうううう!!!?

 

「うおおおおおお!!!死んでたまるかあーーー!!!!」

 

 速攻でゴスロリを高速で纏い眼鏡竜を全力の手刀で両断して、さらに飛んでくる太陽を両手で受け止める。

 

(あつあつあつあつ!!!流石に本物じゃないけど、ゴスロリごしでも普通にダメージもらうのおかしいよ!!もおおおおお!!!あいつらに会うたび何でこんな目にいいいい!?)

「ぬおおお!!!こんな太陽擬きなんかにBBQにされてたまるかああああ!!!???」

 

 ゴスロリ衣装が蒸発する前に力づくで太陽を押し潰した。

 ゴスロリを纏っていなかったらと思うと非常にゾッとする。見てよ、両手が炭一歩手前だよ!ちくしょう!

 

「……あなたは、何者?」

 

 え?あっ、スゥーーーー。

 

 今俺って魔物気配を垂れ流すゴスロリの不審者だよな?やることは一つよ。

 

「あーーー、『希釈蝙蝠(ウザ・バット)』」

 

 片手から蝙蝠の大群を魔法少女にぶつける。

 

 

全力で逃げるんだよぉぉーーーー!!!!!

 

 撹乱してる間に全力の逃亡を選択した。あ、あと眼鏡もついでに回収しといた、まだ息があるみたいだから。

 

 それと、もうあの3人を見かけたら逃げよう。そうしよう。あー、もう、両手がイタイヨ〜。

 

 

 ゴスロリを解除した吸血鬼が涙目になりながら何処かに羽ばたいて行った。

 




 猫耳の魔法少女

名前:山梨 幸 (やまな さち)

年齢:19歳

身長:172㎝

体重:ストレスで痩せ気味

特長:乱雑に切った短髪の黒い髪・目元に濃いくま・猫背

性格:家族思い・妹のために他者の命を奪う冷徹さ・奪ったの命の罪悪感で押し潰れそうになる。

能力:自身の存在を希薄にする・高い身体能力・鋭い爪・人間では聞き取れない音を聞き取る。

家族:両親は飛行機事故で他界。姉と妹のみ。


 トカゲ顔の魔物+眼鏡竜ことファルズフ。

名前:

年齢:54歳

身長:187㎝ 魔物形態:215㎝

体重:標準的 魔物形態:非常に重い

特長:金髪のオールバック・眼鏡・眉間の皺が深い・他人の弱みを付け狙う執念深さ

性格:疑心暗鬼・自尊心が高い・他者の弱みを嗅ぎ回り手駒にする

能力:黒竜の遺伝子を使用した肉体強化・鋼鉄を一瞬で溶かす高火力のブレス・並の攻撃や魔法を弾く黒い鱗・魔法少女に迫る身体能力

家族:


『謔ェ鬲』

・上げて落とすのが好き♡
 

 おまけ
 吸血鬼の質問コーナー パチパチパチパチ

 …ん?ここどこ?
 え?なに、お前誰だよ!?何で脳髄だけなんだよキッショ!
 質問に答えて?だから誰なんだy

Q.お名前は?
A.いきなりかい!ただの吸血鬼だよ!

Q.好きな魔法は?
A.う〜ん、攻撃なら『鉄の処女』日常だったら『潔癖魔』だな。

Q.今までで1番痛かった瞬間は?
A.400年前に引っ越しする時にうっかり聖水に頭からダイブした時。

Q.結婚したことは?
A.……………俺は無いが私はある。

Q.恨んでる人は居ますか?
A.俺を引っ張り出したクソ神と私を吸血鬼にした大馬鹿夫。

Q.好きな食べ物は?
A.それ吸血鬼に聞くか?強いていうなら処…やめておこう。

Q.日本で何がしたいですか?
A.引き篭もってゲーム三昧したい。

Q.友だちは居ますか?
A.…何人かいた。

Q.魔法少女のことはどう思う?
A.こんな面倒な戦いに巻き込まれて不憫な子たちだなと思う。

Q.最後の質問ですが処女ですか?
A.………俺の答えはこれだ。『鉄の処女』!!!

 みなさん、次の質問コーナーでお会いしまブシャ!!
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