輝く星になれたなら 作:ケジメファイア
「勝ったのは!サントノーレ!」
交流となる南関の三つの頂。
解放された羽田盃最後のトライアル、交流競走京浜盃を制したのは。
「やりました。ミックさん、オレ・・・!」
着順確定のために、順位板を通過してきたノーレちゃん。強豪を大きく突き放した興奮のままに駆けよってくる肩を抱きとめて、耳元に囁く。
「ノーレちゃん。今すぐメディカル受けて」
誰も気づかないうちに、記者たちから離さなければいけない。間近にいて、ほかの大井の子に声をかけていたマンちゃんが怪訝な顔をする。
「どしたの?ミック。ノーレのインタビューすぐ組まなきゃ」
「中止。先に医務室を閉鎖して」
「・・・分かった」
私だけが感じていた違和感。それは、五分後には明確になってしまった。
「いって~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~」
「はいはい、落ち着いて。水飲んで」
整体師の先生に見せた後、明らかに異常があったので軽く触診をした後アイソトープを通す。
「・・・うん、骨、だね」
医師の先生の言葉を聞いて、私たちは当人以上に頭が真っ白になった気がする。
サントノーレ、骨折。
南関地元勢の、しかも、トライアル交流勝利ウマ娘の直前になっての離脱。
何よりも彼女は、ダービーを制したいと大井に来てくれた。
羽田盃はもとより、ダービーも絶望的だろう。今年からJDDがジャパンダートクラシックとなって秋の開催。
ノーレちゃんは私をずっと見ていた。
「ミックさん・・・オレ」
「オレは三冠ウマ娘になりたくて」
「なりたくて来たんです」
分かってる。走りたくて、走れない気持ちは知っている。
「・・・でも、オレ」
「ゲートにすら、立てないんですね」
何も、言葉をかけてあげることができなかった。ただ、抱きしめることしかできなかった。
ずっと、努力しているところを見ていた。大井に来て、朝練だけは誰よりもかかさなかった。
走って、走って、ほかにも大物候補と呼ばれるウマ娘がいる中で、実力を発揮して。
ついにトライアルの交流を先頭で駆けたのに、ゲートにすら入れない。
「ノーレ」
「秋、見せてよ」
あの怪物を倒すところを。
今年、日本のダートウマ娘には怪物が現れた。
「フォーエバーヤング」
去年のダートジュニアを席巻し、すでに中東のダービーを制したウマ娘は日本のダート三冠ではなく。
ケンタッキーダービーに視線を向けていた。
編み込みの髪は、勝利するたびに、編み込みが増えている。
彼女は南関を、大井を故郷と呼んでいた。
祖父は大井の名トレーナー。幼いころ、大井のダートを走る教室にいたから、ダートを目指した。
全日本ジュニア優駿、ノーレちゃんは大差に近い三着で彼女の背中を見た。
「待ってる。ノーレちゃん」
「君が、三冠ウマ娘じゃなくても」
「絶対、ぜぇーったい、G1で一緒に走れるから」
勝たなきゃ、いけない。
今後の予定
四章目のエクストラストーリーは残り四話程度を見繕っています。川崎記念・生徒会選挙編、MCSからのちゃんぽんずカップ前後編、報知ASCとグランプリ表彰式・ノーレFS編の三話と、ミックのエンディングを考えてこのシリーズを完結させようと考えています。
もうエンディングというか、このシナリオにおいてのミックの心と成長、流れの結果に関しては決まっていて、そのあたりの布石は今回や改稿した本編内に仕込んであるので、ゆっくりとお待ちください。
しかし、毎年ダートの新馬は凄いの出てきますけど、去年のエバヤンみたいなのはなかなか出てこないというか、エバヤンってとんでもないんだなぁっていう、衝撃はこのシナリオにも含めます。
いや絶対あのケンタッキー勝ってたやろっていうのは、当時のオルフェIKZE信者の気持ちとおんなじなんやなって。
リアタイして絶叫したのはあのレースとでさいるとるがるんの単勝ぶち当てとすりみにょの単勝複勝ぜんつっぱぶち当てききょうS以来ですね。
もうねJDCと大賞典に至っては「うーんこれはもう負ける気せぇへん」ってなったんですよねあれはね。
でもエバヤンのケンタッキー以上に脳が焼かれたのはおミクのJDDなので、俺にとっての英雄はいつまでたってもおミックなんですよ。
それはそれとして、コール復活にも脳が蕩けました。
あ、そういえばこの前。浦和にミラーレスもっていって遠征しました。そうです。スピーディさんの引退式ですね。とてもよかったです。とても麗しかった。
次の更新→可能であれなフェブSまでに1話は