プロトマーリンに褒められたい男……スパイダーマッ!! 作:妖精狩りの男……スパイダーマッ!!
1評価をつけられて咽び泣く男……スパイダーマッ!!
という冗談はさておき、1をつける人もできればでいいので何が悪かったのかを書いてくださるとありがたいです。
いや、ほんとできるだけでいいので。
時間に余裕がある人だけでいいので。
何卒宜しく頼みます。
ということでショック死したあと蘇ったので今回が初投稿です。
俺の中で時が止まったように感じれるほどに一秒が長く、永遠に思えた。
人は恋をしたとき、心に火が投げ込まれたというが俺の場合は核弾頭が落とされたと思えるほどマーリンに恋をしてしまったのだ。胸が苦しく痛むのになぜか幸せに感じる。前世も合わせて30年近くの人生の中でこれほど一人の女性のことで頭がいっぱいになったのは初めてだ。
彼女は本当に美しい。
透き通すような真っ白なで艶やかな髪、ここからでもわかる花の匂い、吸い寄せられ全てを奪われそうになるような赤い瞳、この世の者とは思えないほどに整った顔、女優じゃ比較にならないほどのローブ越しでもしっかりとわかるプロポーション、きめ細やかですべすべな指、アーサーと並んでわかったがお姉さんのような雰囲気なのに女性の平均と同じぐらいの身長、すべてが完成されている。
俺の理性が120点の好意を示しているのに本能が猛毒に対する警戒心のように危険だと信号を送ってくる。例えるのなら毒性植物……美しく妖艶な花を咲かせながら人を簡単に殺してしまうほどの毒。
それほど危険だとわかっていながら、あの人になら全てを捧げたいと思えてしまう。
「…………っ!!ピーター!!まさか!」
あの白い髪を引き立たせているのはあの少し赤い髪飾りのおかげなのだろうか…ああ、あのタイツのようなものも素晴らしい!彼女の太ももからすごくエロスを感じる。ものすごく興奮してきました!!
「マーリン……魅了の魔術でも使ったかい?」
「失礼なことを言うねアーサー、ボクは確かに夢魔だが無差別に魅了の魔術を使うことなんてしないよ。これは…アレだね。純粋にボクに惚れ込んだとか?」
アーサーは動揺してピーターの肩を大きく揺らす。その表情は家族が宗教にハマったり、リボ払いで散財しているところを目撃したように地獄へと進むかもしれない親友を止めようとしていた。
「えっ………ピーター!しっかりするんだ!相手はマーリンだぞ!どんなに綺麗な見た目をしていても人間をおもちゃとしか見ていないような人物だぞ!!」
その時に俺の意識は正常に戻る。
「うぇ、あ、アーサー?どうしたんだそんなに俺の肩を揺らして……そういえば選定の剣が抜けたんだったな。これから王としての修行も忙しくなるな。たしか少し旅をしてブリテン中を見て回った後に王様になるんだろ」
まるで何事もなかったかのように会話をする。
まずいまずい本当に惚れてしまうところだった。いやでもこれで惚れない人間はいないでしょ。どんなに性格が悪かろうがそれはそれで最高では?
そんなことを考えているとマーリンはゆっくりとこちらに近づき俺の目の前で止まる。その後天使のような素敵な笑顔で挨拶をしてくれる。
「君がピーター君かい?初めましてだね。
ボクはマーリン、花の魔術師でみんなの愛され系お姉さんだよ」
あー、顔が良すぎる!目を瞑れば我慢できるか?あ、無理だ、やばい女の子特有の匂いの中に花の匂いが混じってめちゃくちゃ良い匂い!!
しかも僕っ子とか最高すぎるだろ!!
「えっと……その、初めまして、おr…僕がピーターです。あ…アーサー君とは親友をさせてもらっています。これから長い付き合いになると思うので、よろしくお願いします」
するとマーリンは差し出した手を優しく握り返し握手してくれる。
惚れたわ(惚れたわ)
というかめちゃくちゃ手が柔らかいし小さいんだけど!!
マーリンを見ているだけで心臓の音がうるさくなり、体がとても熱くなるのを感じる。もう何も怖くない……
「早まるなピーター!!」
アーサーが俺の腕を掴み、マーリンとの距離を離す。
「五月蝿いぞアーサー!!親友の恋を邪魔するんじゃあない!!」
せっかくマーリンが俺の手を握っていたの無理やり引き離された。
俺はキレてアーサーの腕を掴み、後方に全身全霊で投げ飛ばした。すると自分の予想をはるかに超えて、アーサーは遠くへ飛んでいった。そしてアーサーは驚きながらも冷静に対処して空中で何回転もしてきれいな着地を決める。
「えっ?」
そんな感嘆を口に出してしまうほど驚く。だって俺の身体能力ではアーサーを本気で投げても100メートル飛ばすことなんて絶対にできない。なのに俺とアーサーの身体能力の差がひっくり返ったように、いとも簡単に投げ飛ばせてしまった。
飛ばされたアーサーも驚きの表情を浮かべ、隣にいるマーリンは何やらおもちゃを見つけた子供のようにニヤリと笑っている。
「ピーター!?いつのまにそんな力を身につけたの!?僕より筋力あるんじゃないかい?」
アーサーは走ってきて早々に俺の腕をペタペタと触りながら力について聞いてくる。
俺は自分の右手を震わせ、左手で抑え込み中二病のようにふざける。
「クックック、俺の秘められた力が……というおふざけは早々に辞めるとして、やっぱりアーサーもおかしいと思うよな。俺もどうやってあんな馬鹿力を出せたのか皆目見当もつかないぞ」
その場で何度かジャンプをしてみると軽々と10メートルは跳べた。走ってみるとありえない速度で動き、制御できなくて顔面から勢いよくスライディングしてしまう。
「………なんでお前が剣を抜いたら俺が強化されてるんだよ!!」
「僕にもわからないよ!体のどこかに異常とかないの?」
そう言われて腕や足などをよく見ていると一部分だけ真っ赤に腫れていた。多分さっきの蜘蛛かな?マーリンに見惚れていてあまり気にしていなかったや……
するとマーリンが俺の腕を覗き込む。
その時にマーリンの髪の毛が俺の頬に触れて思ったのだが……めちゃくちゃサラサラしてる。
「その傷口から何か不思議な力を感じるね。魔術とも違うし、呪いや祝福の類でもなさそうだ。何か心当たりはないかい?」
「えっと、さっき蜘蛛に噛まれた場所なんですけど」
「ふむふむ……手から蜘蛛の糸を出せる?」
そんなことをすごくいい笑顔で聞いてくる。
それにしても蜘蛛の糸か……まるでスパイダーマンだな。
………スパイダーマン?俺の名前ってピーターだよな……
もしかして、もしかして、もしかして…………俺ってスパイダーマンになってしまった?
「うわぁぁぁぁぁ!!!俺スパイダーマンよく知らねぇよ!!!」
頭を抱え込前かがみの姿勢で倒れこむ。
だって俺は東映版のスパイダーマッ!のネタと本家スパイダーマンのなんとなくのあらすじ。あとはネットで流れてきた情報ぐらいしか知らないんだよ!!
なに?これが転生特典?ふざけんな!もっとわかりやすいやつ渡せ!!もっと魔術の才能とか武器の才能とか色々とあったでしょ!!
「ピーター!大丈夫?どうしたんだい?」
「あ、アーサー……俺って、ほんと馬鹿……マーリンに見惚れすぎてやばい蜘蛛に噛まれたことに気づいていなかったよ」
自然と涙が流れ落ちる。
アーサーが心配してくれることへの感謝の気持ちと、スパイダーマンという原作を知らないとあまりにも戦い方がわからない能力を付与されたあげく面倒なことになりそうな絶望感で泣いてしまう。
「その蜘蛛がその力の原因なんだね?もしかして何か大きな代償が……」
「それすらもわかんねぇ!」
いやごめんて、本当に俺にもわからないんだよ。スパイダーマンなんて糸を出すのは機械で本人の能力は壁を登れるのと怪力があること以外知らないよ!
そうして落ち込んでいると俺の女神様が俺に声をかける。
「とりあえず彼はボクの方で調べてみようか?僕も彼の力にはとても興味がある」
まさに救いの言葉だった。この得体の知れない能力を知るということはめちゃくちゃ大事なことだとわかっていたから。
マーリンがそのような提案をするとアーサーは本当に大丈夫なのか?といった目線でマーリンに送る。しかし彼女ほど魔術や神秘を知っている人物は知らないからか苦虫を噛み潰したような表情で答える。
「くっ!!……マーリン……任せるよ。僕の
少しいつもよりドスの聞いた声でニコニコしながらアーサーは言った。
「任せてくれたまえ!彼にはアーサーを奮い立たせてくれた恩もあるからね。このマーリンお姉さんが責任を持って調べようじゃないか」
こっちもいい笑顔でそう答えた。
……つまり俺はマーリンに引き取られるということだよな?
スパイダーマンの能力も案外悪いものじゃないな。最初は使い方がよくわからないものだと罵ってすまない。解析すれば他の能力もわかるかもしれないし、何よりもマーリンとお近づきになることが1番のメリットだ。
そんな手のひら返しを脳内で決めているとアーサーが俺の肩をがっしりと掴み、すごい剣幕をしながら囁く。
「いいかいピーター、前も話した通りマーリンを信用や信頼をしてもいいけど身を任せてはいけないよ。もう君がマーリンに惚れていることは何も言わないけど一度身を任せたら破滅するタイプの相手だからね」
するとマーリンがアーサーの後ろからスッと現れる。
「君、わざと聞こえるように言っていないかい?」
「わざと聞こえるように言ってるんだよ。もしもピーターがマーリンの言いなりなんかになったら僕は立ち直れないかもしれない」
それはどっちの意味で言っているんだアーサー!マーリンの言いなりの方が重要なのか?それともピーターの部分が重要なのかによって話は変わってくるぞ!!
「と、とりあえず俺はマーリンに色々と診てもらう。アーサーは王になるための修行の旅をする。そしてその旅に後々から追いつく。
これでいいよな?」
そう言った後、アーサーと別れの言葉を交わし、再会を誓い合った。