元トレーナー(勤務0日)と不屈の王 連載版   作:アズール

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ここからが色々アニメと変わっていくシーンですねぇ!


第8R お節介かもしれないけど

 

 今日も変わらず月曜の営業が終わった。しかし、変わった所があるとするならば、毎週のように来てたキングがしばらく来れないそうだ。それもそうだ。そろそろ安田記念がある頃だ。それに向けてのトレーニングに勤しむため来られないそうだ。

 

 

 しかし、そうなると、勉強をする時間が長くなるって以外の利点がなくなってしまう。それはそれで良いのだが…

 

 

 「あー…どうしよっかな…いっそもうちょい長く開店しとけばよかったかなぁ…」

 

 

 そう思っていると、カランカランとドアベルが鳴った。閉店の札はちゃんと掲げたはず…と思いつつ振り返ると、そこに立っていたのは先日訪れたトウカイテイオーだった。

 

 

 「いらっしゃいませ。どうされましたか?忘れ物などは特にお預かりしておりませんが…」

 

 

 「あ、ううん。また来たくて寄ってみたらclosedって書いてあって…でも電気ついてるからもしかしてって思ったんだけど…ダメかなぁ?」

 

 

 あ、なるほどね。まぁ、電気ついてたらそりゃまだお店やってる可能性もある。だから一回聞きに来たって奴か…うん!

 

 

 「もうすぐ閉店だったんですが、ちょうど予定が空いてまして。よろしければ私の日課に付き合って頂けますか?お代は頂きませんので。」

 

 

 「ウェ!?いいの?」

 

 

 本当はここに来るキングがしばらく来られないらしいからなぁ…夏合宿もあるし、暫く話し相手とかに困ってたんだ。キングには悪いがトウカイテイオーに付き合ってもらうとしよう。

 

 

 「はい、まぁ、そう固くならないで?後、営業外だから口調は少し崩させて貰うな?」

 

 

 「うん!いいよ!ヤッター!ニシシ、ただで美味しいものがたべられる~!」

 

 

 さて、俺は喜んでいるテイオーを横目に紅茶の準備をする。茶葉は…今回はディンブラで良いかな?ストレートでミルクはお好みにして。お茶請けはクッキーとかの方が…ハチミツクッキーにしておくか??あのハチミー(劇物)飲んでるし大丈夫でしょ。

 

 

 「はい、お待たせ。紅茶はディンブラを、クッキーはハチミツを使ったクッキーを用意したよ。」

 

 

 「ウワーアリガトー!…で、何するの?」

 

 

 「うん?簡単だよ。少し世間話とかそこら辺」

 

 

 まぁ、日課というか…キングの話を聞いてたら日課になったと言いますか…そのせいで誰かと話さないと気が済まなくなってしまった。故に今回はトウカイテイオーに犠牲になってもらうとしよう。

 

 

 「うーん…あんまり学校の事とかは話せないよー?企業秘密って奴!」

 

 

 「あ、そうなんだ…」

 

 

 あれ?おかしいな?俺キングから目茶苦茶レースとかトレーナーの事とか聞いてたんだけど…いかんのか?

 

 

 「じゃあ何か話せることでも良いよ?」

 

 

 「ウーン…僕が話せるのは…今の僕の姿ぐらいだよ?」

 

 

 足元を見つつ、悲しげな表情をするトウカイテイオー。彼女は東京優駿…いわゆるダービー後に怪我が発覚。菊花賞は絶望的だと言われている……唯一、治せるとすれば…

 

 

 「はぁ…もし、"秘伝の軟膏"が本当に在ればいいのになー!」

 

 

 ……そう、それはウマ娘達に広まっている薬。それを使えば治るかもと縋りつこうとするウマ娘も少なくはない。しかし、多くのウマ娘達はそれを見つけることすら出来ずに回復…あるいは引退をしている。それはそうだ。そのような夢幻に縋るより己の体でもう一度走るか走らないかを決断しないと…アスリートでもあるからな…

 

 

 では、そのような幻の薬は本当にあるのだろうか……()()()()()()()()()()…家に置いてあるそれは、じいちゃんが死に物狂いで探して、作ってきた。実物は1度も使われずに効力が失われないようにずっと保管されてる…。

 

 

 "秘伝の軟膏"…それはウマ娘界隈での噂話となっている。曰く、()()()()使()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()…特別な配合で作っており、作れるも人も、じいちゃんが3年かけて見つけたらしい。…生憎、場所などは教えられるものではないらしく、

 

 

 …だが、それを…俺は使っていいのか…?使うことのなかった奴だが…それを使って、俺は何をしたい…?そもそもなぜじいちゃんがそれを作ってきたんだ…?わからねぇ…

 

 

 「…あれ?どうしたの?店主さん?」

 

 

 「っ!あぁごめん。考え事をね…確かにそんな夢のような薬、誰でも欲しがるのは仕方ないよなぁ…」

 

 

 危ない、思考の海にどうやら漂いすぎたようだ。まぁとにかくここは悟られないように話を合わせておくか…それとも…

 

 

 そう考えていると、不意に後ろで物音がした。振り返るとそこには飾りで置いてあった木の置物が落ちており、その上にはじいちゃんの遺影があった。そのとき不意に耳元に風が吹く。

 

 

 ───ワシは別に使っても怒らん。それはお主がもし担当したウマ娘にそのような事態が起きたときに使わせるために昔のツテをわざわざ思い出して作らせたもんじゃ…自由に使え…

 

 

 「……じいちゃん…?」

 

 

 「え?あぁ、あの上の遺影の人、店主さんのおじいさんなの?」

 

 

 どうやら、声に出てしまっていたらしい。それほどまでに、俺は動揺していた。…もし、あれが幻聴だったとしても、俺は…決めた。もし、天国からわざわざ戻ってきて怒られるならそれもいい。だからこそ、俺は…

 

 

 「…なぁ、テイオーさ…いや、トウカイテイオー。君がもし、走りたい。もしくはまだ走るために全力で努力すると誓うなら…明日。君のトレーナーを連れてきてほしい。」

 

 

 「……え?」

 

 

 俺はそうテイオーに伝えると、キッチンからお持ち帰り用のデザートを何個か用意し、車の鍵を持つ。

 

 

 「話に付き合ってくれた礼さ。寮まで送ろう。大丈夫さ、これでも何回か学園には行ったことあるから」

 

 

 「え?!ウェ!?」

 

 

 有無を言わせない様にテイオーを抱え松葉杖を持ち、車に乗せる。…思えば、キング以外に乗せたことなかったけど、まぁ良いだろう。そしてあれよこれよと寮まで送り、近くにいたウマ娘に代わりにデザートを持ってもらって帰ってもらった。…まぁ相手の出方次第だなぁ…

 

 

 

 

 明日、来なかったら来なかったで寂しいけど…どうだろうね?

 

 

 

 

 

 

 




こんな薬あるわけ無いだろ!と思ったけどゲームのシナリオでいろんな薬あることに気付いたのは最近です

今の話が終わったら、次に出すウマ娘候補です。多かった順からストーリーを作ります。一番多かったのは長めに、その他は意外なお客様形式にです。

  • キングヘイロー(原点回帰)
  • マンハッタンカフェ
  • アグネスのやべー方
  • アグネスのヤヴァイ方
  • カイチョー
  • ギャルを信じてください
  •  
  • ミホノブルボン
  • ユニヴァァァァァァァス
  • キタサンブラックRX!
  • サトノダイヤモンドは砕けない
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