バカとテストと召喚獣〜The Another Story〜   作:ぷろとうぃんぐ

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10話 昼食と名案

Dクラス戦を終えた翌日、昼。

昨日、船越先生を待たせた吉井君だったけど、罪を坂本君になすり付ける形で、更なる不幸を呼んだ、というのはまた別の話。

結局やったことは自分に返ってくるという格言だったよ。

 

「はぁ………やっと終わった……」

「そうじゃのう……やっとお昼、という感じじゃ」

「……同感」

「よし、昼飯でも買いに行くか。今日は中華だな」

「ん?吉井達は食堂に行くの?一緒していい?」

「うん、別に構わないよ」

 

今日は補充試験をぶっ通し受けていたので、相当疲れたのだろう。吉井君達は学食でお昼を食べるみたい。

それじゃ………私達はどうしよっか。

 

「蓮、どこでお昼ご飯食べる?今日は自炊してないけど……」

「そうね。学食かしら……どんなメニューがあるのか、気になるし」

「少なくとも中華はあるみたいだよ?」

 

南山高校にいた時は購買だけだったから、学食はすごく新鮮な気がする。

でもなんだろう、何か忘れているような………

私がんー、と唸っていると、

 

「あ、あのぉ………皆さん………」

「ん?姫路さん。一緒に来る?」

「いえ………えっと、昨日の約束の………」

 

姫路さんがモジモジしながら、ここまで言いかけた時、木下さんが手を打った。

 

「おお、もしや弁当の話かの?」

「は、はいっ。よろしければどうぞっ!」

 

そう言うと右手に持っていた大きいバスケットを出す。

そうだそうだ、姫路さんが弁当を作って来てくれる、とか言ってたね。

ダメだなぁ、私もうこの年で老化が始まってるのかなぁ。

 

「ありがとう姫路さん!!これで僕はもう少し長生き出来るよ!」

「吉井君………そろそろ餓死症状が発症してくるわよ………」

 

蘭がジト目で吉井君を見る。うん、このままだと本当に死ぬ。今日も塩水(ソルトウォーター)飲むつもりだったらしいし。

暑いから塩分補給と水分補給は足りてると思うけど、栄養的に傾きすぎだよね。

そんなわけで、流石にこの混沌とした教室で食べるわけにもいかないので、屋上へと避難した。

 

屋上は日差しが照りつけられて、絶好のピクニック日和だった。

でも、私達が1番乗り、というわけではなかった。

それは、手製のサンドイッチをほうばっていた………

 

「は、はう?どうしたんですか、皆さんご一緒で」

「月風さん」

「翼さん、呼び方固いですよ?鳥花って呼んで下さい」

 

頬を膨らます鳥花さん。屋上は解放されているから、誰もいないということはないとは思ってた。

島田さんが聞く。

 

「いつもここで1人で食べてたの?」

「そんなことないですよー。今日は天気が良かったので。いつもは学食か、別の場所にいます」

「へぇ………ところで鳥花も一緒にどう?姫路さんのお弁当、興味ない?」

「めっちゃ興味あります!!」

 

蘭さんの誘うような問いかけに、目を輝かせる鳥花さん。そりゃ、Aクラス確実の人のお弁当だ。それに美貌。興味を持たないほうが変。

ある程度準備はして、皆で輪になって座る。丁度10人だ。お弁当は9人分しかないけど、私は少食だから、そこまでいらないよ。

 

「自信は、そこまでないんですけど………」

 

そう照れ臭そうに言う姫路さん。大丈夫、大体その場合美味しい。

姫路さんが重箱をとった瞬間、私達は思わず、おおっ、と歓声が零れた。

唐揚げやエビフライ、ポテトサラダなど定番メニューがぎっしりと詰められていた。すごく美味しそう。

姫路さんって勉強も出来て、料理も出来るんだね。さすがは優等生。

すると、ここで動いたのは蘭さんだった。

 

「んー………このまま食べるっていうのもいいけど………ゲームをする気はないかしら?」

『『『ゲーム??』』』

 

私達は一様に繰り返す。ここでゲームって、一体何を………

そ、と1つ言って皆をぐるりと見渡す。

 

「このまま食べるのもいいけど、私のゲーム脳は<つまらない>と嘆き言っているわ。そこで………取り出したるは、このサイコロ2つ」

「何をする気よ、蘭」

「このサイコロ2つを投げて、出た目の弁当を食べれる……というのはどうかしら?」

 

ん、面白そうなゲームじゃん。それにルールも簡単で分かりやすそう。

 

「それだけじゃない。食べた後、料理についての感想もしっかりね。約30文字くらいで」

「成る程………食べられない料理もあるからな」

「運次第で食べられるお弁当が変わる………ってことですね?」

「楽しそうですね!イタリアンルーレットみたいで!」

「そんなのあるの!?」

 

イタリアンルーレット………ロシアンの方は聞いたことあるけど、どんなのなんだろう。すごく気になります、私。

 

「それで、料理の種類は3つに絞るわ」

「3つじゃと?」

「えぇ。まずは姫路さんの弁当が出目は1と4と6。ここにある鳥花のサンドイッチが2。私が用意したこの東雲弁当が3。それで--------吉井君がよく口にしてる塩水+砂糖水+炭酸水のコンビが5」

「………5はハズレ」

「まずは1人1口ずつ食べて、それからその料理についての感想を言う。それでようやくその料理を食べれるってことよ」

 

ゲームの内容も単純明快。今回のお昼は姫路さんのお弁当が主なメインだから、2分の1に設定したってことなんだね。

そこまで考えるなんて、流石に自称ゲーム脳だよ。

ルールを聞いた皆の反応は、

 

「面白そうだね。どう思う、雄二?」

「そうだな。やってみるか」

「…………乗った」

 

2回サイコロを振ることが出来るので、料理が重複することがある。

ダブル5………なんて災難は避けたいところだね。

結果はこうなりました。

 

坂本君→1、5

吉井君→4、6

島田さん→2、2

姫路さん→2、3

木下さん→2、4

土屋君→3、6

私→1、2

蓮→3、4

蘭さん→5、6

鳥花さん→2、5

 

さらに纏めると、

姫路さん弁当は、島田さん、姫路さん、鳥花さん以外の全員。

鳥花さん弁当は、島田さん、姫路さん、木下さん、私、鳥花さんの5人。

蘭さん弁当は、姫路さん、土屋君、蓮の3人。

吉井君弁当は、坂本君、蘭さん、鳥花さんの3人になった。

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