バカとテストと召喚獣〜The Another Story〜 作:ぷろとうぃんぐ
Dクラス戦を終えた翌日、昼。
昨日、船越先生を待たせた吉井君だったけど、罪を坂本君になすり付ける形で、更なる不幸を呼んだ、というのはまた別の話。
結局やったことは自分に返ってくるという格言だったよ。
「はぁ………やっと終わった……」
「そうじゃのう……やっとお昼、という感じじゃ」
「……同感」
「よし、昼飯でも買いに行くか。今日は中華だな」
「ん?吉井達は食堂に行くの?一緒していい?」
「うん、別に構わないよ」
今日は補充試験をぶっ通し受けていたので、相当疲れたのだろう。吉井君達は学食でお昼を食べるみたい。
それじゃ………私達はどうしよっか。
「蓮、どこでお昼ご飯食べる?今日は自炊してないけど……」
「そうね。学食かしら……どんなメニューがあるのか、気になるし」
「少なくとも中華はあるみたいだよ?」
南山高校にいた時は購買だけだったから、学食はすごく新鮮な気がする。
でもなんだろう、何か忘れているような………
私がんー、と唸っていると、
「あ、あのぉ………皆さん………」
「ん?姫路さん。一緒に来る?」
「いえ………えっと、昨日の約束の………」
姫路さんがモジモジしながら、ここまで言いかけた時、木下さんが手を打った。
「おお、もしや弁当の話かの?」
「は、はいっ。よろしければどうぞっ!」
そう言うと右手に持っていた大きいバスケットを出す。
そうだそうだ、姫路さんが弁当を作って来てくれる、とか言ってたね。
ダメだなぁ、私もうこの年で老化が始まってるのかなぁ。
「ありがとう姫路さん!!これで僕はもう少し長生き出来るよ!」
「吉井君………そろそろ餓死症状が発症してくるわよ………」
蘭がジト目で吉井君を見る。うん、このままだと本当に死ぬ。今日も
暑いから塩分補給と水分補給は足りてると思うけど、栄養的に傾きすぎだよね。
そんなわけで、流石にこの混沌とした教室で食べるわけにもいかないので、屋上へと避難した。
屋上は日差しが照りつけられて、絶好のピクニック日和だった。
でも、私達が1番乗り、というわけではなかった。
それは、手製のサンドイッチをほうばっていた………
「は、はう?どうしたんですか、皆さんご一緒で」
「月風さん」
「翼さん、呼び方固いですよ?鳥花って呼んで下さい」
頬を膨らます鳥花さん。屋上は解放されているから、誰もいないということはないとは思ってた。
島田さんが聞く。
「いつもここで1人で食べてたの?」
「そんなことないですよー。今日は天気が良かったので。いつもは学食か、別の場所にいます」
「へぇ………ところで鳥花も一緒にどう?姫路さんのお弁当、興味ない?」
「めっちゃ興味あります!!」
蘭さんの誘うような問いかけに、目を輝かせる鳥花さん。そりゃ、Aクラス確実の人のお弁当だ。それに美貌。興味を持たないほうが変。
ある程度準備はして、皆で輪になって座る。丁度10人だ。お弁当は9人分しかないけど、私は少食だから、そこまでいらないよ。
「自信は、そこまでないんですけど………」
そう照れ臭そうに言う姫路さん。大丈夫、大体その場合美味しい。
姫路さんが重箱をとった瞬間、私達は思わず、おおっ、と歓声が零れた。
唐揚げやエビフライ、ポテトサラダなど定番メニューがぎっしりと詰められていた。すごく美味しそう。
姫路さんって勉強も出来て、料理も出来るんだね。さすがは優等生。
すると、ここで動いたのは蘭さんだった。
「んー………このまま食べるっていうのもいいけど………ゲームをする気はないかしら?」
『『『ゲーム??』』』
私達は一様に繰り返す。ここでゲームって、一体何を………
そ、と1つ言って皆をぐるりと見渡す。
「このまま食べるのもいいけど、私のゲーム脳は<つまらない>と嘆き言っているわ。そこで………取り出したるは、このサイコロ2つ」
「何をする気よ、蘭」
「このサイコロ2つを投げて、出た目の弁当を食べれる……というのはどうかしら?」
ん、面白そうなゲームじゃん。それにルールも簡単で分かりやすそう。
「それだけじゃない。食べた後、料理についての感想もしっかりね。約30文字くらいで」
「成る程………食べられない料理もあるからな」
「運次第で食べられるお弁当が変わる………ってことですね?」
「楽しそうですね!イタリアンルーレットみたいで!」
「そんなのあるの!?」
イタリアンルーレット………ロシアンの方は聞いたことあるけど、どんなのなんだろう。すごく気になります、私。
「それで、料理の種類は3つに絞るわ」
「3つじゃと?」
「えぇ。まずは姫路さんの弁当が出目は1と4と6。ここにある鳥花のサンドイッチが2。私が用意したこの東雲弁当が3。それで--------吉井君がよく口にしてる塩水+砂糖水+炭酸水のコンビが5」
「………5はハズレ」
「まずは1人1口ずつ食べて、それからその料理についての感想を言う。それでようやくその料理を食べれるってことよ」
ゲームの内容も単純明快。今回のお昼は姫路さんのお弁当が主なメインだから、2分の1に設定したってことなんだね。
そこまで考えるなんて、流石に自称ゲーム脳だよ。
ルールを聞いた皆の反応は、
「面白そうだね。どう思う、雄二?」
「そうだな。やってみるか」
「…………乗った」
2回サイコロを振ることが出来るので、料理が重複することがある。
ダブル5………なんて災難は避けたいところだね。
結果はこうなりました。
坂本君→1、5
吉井君→4、6
島田さん→2、2
姫路さん→2、3
木下さん→2、4
土屋君→3、6
私→1、2
蓮→3、4
蘭さん→5、6
鳥花さん→2、5
さらに纏めると、
姫路さん弁当は、島田さん、姫路さん、鳥花さん以外の全員。
鳥花さん弁当は、島田さん、姫路さん、木下さん、私、鳥花さんの5人。
蘭さん弁当は、姫路さん、土屋君、蓮の3人。
吉井君弁当は、坂本君、蘭さん、鳥花さんの3人になった。