バカとテストと召喚獣〜The Another Story〜   作:ぷろとうぃんぐ

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13話 連戦と挑発

ということで、1日空きの連日決戦。今日も午前まで補給テストを行い、午後からはBクラス戦と少し厳しい環境下で行う。

昨日より静かな昼休みを終えて、戦争直前のミーティング。

 

「さて皆。補給テストご苦労だった。今回の作戦はまず開始直前に起こるであろう渡り廊下戦を制すことだ。今回の敵に勝つには、教室に押しやる必要性があるからな」

「じゃが、相手はBクラスじゃ。渡り廊下戦だけでも厳しい戦いになるじゃないかのう?」

「そのために前線の指揮者に姫路瑞希を推薦する。異論はないな?」

『あるわけがないだろう!』

『姫路さんと戦えるなんて……眼福じゃあっ!!』

『俺が姫路さんを守ってやるんだ!』

 

恐らく守られる側になる……とは言わないでおいた。間違いなく、今回の戦いは防戦になりそうだしね。

でもこの士気(モチベーション)なら………もしかすればいけるかも。

 

キーン、コーン、カーン、コーン………

 

昼休みの終わりと戦争の開始を告げるチャイムが鳴り渡った。これで私にとって2回目の戦争が始まった。

………絶対に、勝つよ。この勝負、落とせない……!

 

「よし、行ってこい!!俺たちに必要なものはシステムデスクだ!!」

『『『うおぉぉぉぉおおっ!!!』』』

 

ダダダダダッ、と全力ダッシュで教室から飛び出していく男子たち。これはまずはどれだけ早く廊下を占拠出来るかが鍵になってくる。

……そんな中、私、蓮、蘭さん、鳥花さんたちはまだ教室の中に残っていた。

 

「私たちはどうすればいいの?代表」

「そうだな。翼。お前はウチの最大戦力になっているが、前線に向かってくれ」

「うん?いいの?」

「ああ。恐らくお前が学年1位を競うヤツっていうのは、向こうは把握しているはずだ。行くだけでも脅しになるだろう」

「そういえば、蓮と鳥花はどれくらいの成績よ?」

 

蘭さんが蓮と鳥花さんの2人に尋ねた。すると蓮はんー、と唸りながら、

 

「他のクラスがどれだけ取ってるか分からないけど……そうね、200点前後……ってところね。よくて300点かしら」

「!ほう、Aクラスの中でも強者レベルか……転校生2人がまさかここまでとは思わなかった」

「私はBクラスくらいです。悪くてCクラスとかそんなものですよ」

「………そんなに取れて、どうしてお前はFクラスなんだ」

「え!?……えーっと………すっごくお恥ずかしいのですけど……」

 

鳥花さんは紅潮しながら言う。

 

「解答欄を、綺麗に1つずつずらしてしまいましたです」

「………ある意味天才だな」

「むしろ天然かしら」

「天然じゃないですーっ!!」

 

坂本君や蘭さんに口々に言われる始末。

ムギャー、と蘭さんの方に向かってタックルをしようとするも、先を読んだ蘭さんによって止められた。

うん、天然だよ。だってコッペパン加えながら突っ込んで来たし。色んな意味で天然だよ、それ。

 

「とにかく、小林。前線は姫路と何とか指揮を取り合ってくれ。お前ら2人に勝てる奴はいないからな」

「はいはい、了解です」

 

私は早足でクラスから飛び出した。

戦局としてはこっちが押しているみたいだね。推定だけど、向こうの前線部隊が5人しかいないからね。

私行かなくても勝てるんじゃない?

私はやけに固まって行動しているFクラスの中に入り込んだ。

 

「小林さん?どうしてここに」

「坂本君からの指示でね。で、どうなってるの?」

 

前線部隊の副長である島田さんに状況を促す。ただ、聞かなくても何と無くは分かった。

 

「あと残り5人だけど、こっちは既に10人の戦死者が出たわ……」

「Bクラス相手に、善戦してると思うけど………」

 

実力的に坂本君曰く、Fクラスの3倍ほどの差があるみたいで、1VS1(タイマン)ではまず勝てないらしい。

それを10人で抑えるなんて、すごいことだよ。

でも、向こうも黙ってばかりではなかった。Bクラスの1人だろうか……生徒が大きな声でこう言った。

 

『Fクラスの吉井明久が怪我をしたらしいぞ!出血もしている!これは大変だぞ!!』

 

え………?私は絶句していた。

本当か、嘘か………ううん、嘘。かつて私たちが流したように、これは偽情報………フェイクだ。

確かに吉井君は見てないけど……なんでBクラスの人がわざわざ伝えるのか、筋が通らない。

保健室は都合上、Bクラスの真下……つまり1階に位置している。様子を見に行くにはいいけど、多分罠だった場合、待ち伏せしている可能性は大いにある。

 

「嘘……吉井が!?」

 

島田さんはあのスピーカーに話を聞こうとしたのか、一歩歩み寄った。

------その前に私が右腕を出して牽制する。

ここが正念場。1番騙されちゃいけないところ。

 

「……!!でも、吉井がっ……!!」

「………私が話を聞いてくる。嘘か本当か分からない以上、鵜呑みにも出来ない。私の合図があるまで、ここから動かないで」

 

下手に動いて人質でも取られれば、こちらとしても答える。それだけは避けたい。

いざとなれば「能力」で捻り潰すしかないかも……

 

「それは本当?スピーカーさん」

『ああ。本当だ。気になるなら、俺の横を抜けて1階に降りろ。そうすれば保健室があるはずだからな』

 

あくまで不敵に笑うBクラスの面々。あれ……もしかして私、全然警戒されてない……?そんなことはないはずなんだけど………

情報が入ってないの……?

周りを伺いながらゆっくりと歩を進める。

スピーカーさんを横切った時に、空気が一瞬だけど変わった。

 

「嘘に決まってるだろ馬鹿がぁぁ!!」

「っ!!!」

 

私は即座に後ろに飛ぶと、やっぱり狙い通り本性を出して来た。ですよねー。

偉そうにニタニタしながらこちらに近付いてくる5人の男子生徒。1人の女子を5人で迎え撃つのって、それ人間としてどうなの?

 

「飛んで火にいる夏の虫……ってのはこのことだなぁ!!」

「嘘とは知らずにノコノコ近寄ってくるなんて、お前もつくづく馬鹿だ」

「……で?」

「お前を人質にして攻撃させないようにしてやる……いくら女だからって手は抜かねえぞ……3VS1でも恨むなよ……!試獣召喚(サモン)

「へっへっへ………試獣召喚(サモン)

「ふっ、試獣召喚(サモン)

 

やっぱ意地汚い代表がいるクラスも生徒まで根が腐ってるのね……仕方ない。

あとにひくことだって、当然出来る………でも、都合がいいかな。

 

全員まとめて、ぶちのめしてくれる………っ!!

 

「--------試獣召喚(サモン)ッ!!」

 

私は前の5人を睨みながら召喚する。試召戦争では、1人に対して仕掛けられて4人まで。それ以上は規則を破る扱いになってしまうらしい。

それがここにきて好都合。1VS5は流石の私も無理だよ。

あとの2人は温存のためなのか、ハチマキさんと、スピーカーさんと、背高さんが相手になるみたい。

 

「はっ、捻り潰してやるぜ!!」

 

ハチマキさんが素手で私の召喚獣に近付く。

それを私は右に避けてかわすと、左手に持っている剣で、まずは一閃。

それから右左右の4コンボを喰らわせる。

ここからが勝負どころかな。

 

【Fクラス 小林 翼 日本史 517点】

VS

【Bクラス 鈴木 二郎 日本史 132点】

【Bクラス 佐藤 良英 日本史 81点】

【Bクラス 合間 雄大 日本史 170点】

 

『『『は…………!?』』』

 

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