バカとテストと召喚獣〜The Another Story〜 作:ぷろとうぃんぐ
そして迎えたAクラス戦当日。
今日勝てば、もうこの教室も使うことはない………
その壇上で、坂本君は皆に向けて告げる。
「皆!これまでご苦労だった。周りからは絶対不可能と言われていた作戦が、ここまで上手く行った。それを達成したのは紛れもない、ここにいる皆のお陰だ。感謝している」
「どうしたの雄二。らしくないよ?」
「いや……俺でもそうは思うが、これが俺の本心だ。そして………Aクラスとは、一騎打ちで勝負を仕掛ける」
前々からも口にしていた、一騎打ち。恐らく、対峙するのはAクラス代表と坂本君なのは間違いなさそうだ。
「既に交渉はしてきた。少々渋っていた結果-----承諾してくれた。だが、ただの一騎打ちじゃない。7VS7の一騎打ちだ」
つまり、向こうから7人、こっちから7人選出して、1VS1で戦わせるということかな。
向こうも一応警戒はしてるみたいだ。
「時間は今から数分後に迫っている………皆!!俺たちは絶対に勝つぞ!!そしてシステムデスクを、勝ち取るんだ!」
『『『おおおおおっ!!!』』』
湧き上がる歓声。けたたましいほどの気合が響いて、士気は最高潮に達していた。
でも、私は、どうしても昨日聞いたことが忘れられなかった。
「……翼?どうしたのよ、顔色悪いわよ?」
「…………………気にしないで。私は、大丈夫だから」
「翼………?」
蘭さんが私の様子に気が付いたのか、私を気遣う。でも………私はこのクラスにいる意義がない。
だって。
蘭さんがしたいのは
なのに………そんな教室に私みたいな強者がいるなんて、場違いすぎる。
蘭さんは私を疎んでいるに決まってる………私は、ここにいる資格なんてないんだ………
そんな思いしながら暮らしていくのは……耐えられない。
移動してきたのはAクラス。私たちのクラスより漠然と広い。確かに最終決戦なのに、Fクラスだと締まらないよね。
「では、両名、準備は大丈夫ですか?」
そう言うのは、Aクラス担任かつ学年主任の
「ああ」
「………問題ない」
返事をする両名。あの髪の長い人が霧島さんかな。噂通り、知的な人だなぁ。
……噂には同性愛者疑惑が浮上してるけど………
いくら男子を降り続けるからといって、そう決めつけるのはねぇ……もしかしたら、1人の人に一途なだけかもしれないし。
「………では、両名7人選抜を行って下さい。その後
「教科指定は交互……まずはAクラスに委託しよう」
「………分かった」
頷く霧島さん。それで、こっちの選抜7人は誰にするんだろう。
「まずは選抜メンバーを決めたいと思う。最初は………当然、俺、坂本雄二だ」
「当然よね」
「出なかったらジュースミキサーにかけてトマトジュースにします」
鳥花さん。それやめて。すごい怖い。トマトジュースってところが尚且つ怖い。
この小説全年齢対象だから。
そして………とこの場にいるメンバーを一通り眺める。
「副代表、東雲蘭。お前の
『おおおおっ!!』
『蘭さん!付き合ってください!』
「……却下の方向で」
蘭はどこからともなくの求婚にも冷静に対処する。流石フリーズドライもといコールドフェイス。
「次は姫路瑞希!お前の力を存分に見せつけてやれ!」
「!はっ、はい!」
『姫路さん!頑張れぇぇ!!』
『期待してるぞ、姫路さん!』
やはり学年上位の人気と成績だけあって、応援の声も激しいものがある。
うん、妥当な人選が続いている。最終決戦の選択だ。
「4番目は………土屋康太!保健体育では右に出る奴は数えるほどしかいない!頼むぞ!!」
『ムッツリーニィィィ!!』
『頑張れよ!!』
「………任せろ」
親指を立てる土屋君。土屋君の保健体育の強さは学年一の霧島さんでも少し手こずると思う。
だって、私の保健体育の点数とほぼ同じなわけだしね。
「次は……小林翼!姫路を凌駕するその力……頼りにしている」
『おおっ!翼さんならやってくれそうだな!』
『期待してるわよ、翼』
「……期待には添えないかもだけど……やれるだけやってみる」
私はふぅ、とゆっくり息を吐いた。
そうだ、今は戦争だ。私情なんて口を挟んでる暇じゃない。今は目の前の敵を倒す!全部!
「6番目は………木下秀吉!知略に富んだその頭脳……任せたぞ」
「……任せておくのじゃ!」
『木下!頑張って木下優子を倒してくれ!』
そっか。学年筆頭の木下姉さんも出てくるに違いない。姉妹対決もあるかもしれない。
木下さんにとっても、負けられない戦いになりそう。
「そして………最後は………吉井明久!」
「…………えっ?僕?」
「ああ。お前だ。学年一召喚獣を扱えるのがお前と言っても過言ではないからな……期待している」
『吉井!!お前なら行ける!行けるぞ!』
『お前は確かに馬鹿かもしれん!だがやれると信じている!!』
「皆………」
Fクラス皆の激励がとぶ。感極まって既に泣きそうだ。
嬉しいよね。
……やっぱり、私は…………
「この7名がAクラスを迎撃する!お前らぁ!!行くぞぉぉぉ!!最終決戦だ!!」
『『『オオオオオオオオオオッ!!』』』
かくして、AクラスVSFクラスの下剋上をかけた戦いが幕を開けた。