バカとテストと召喚獣〜The Another Story〜 作:ぷろとうぃんぐ
翼「お疲れ様。じゃあ感想だね。”蒼龍”さん」
蘭「結局ストラップは横断歩道に置きっ放しだから、助かったかは分からないわよ?」
蓮「今回の話を見てくれれば分かるわね」
翼「じゃあ次は励ましのメール。”狂歌の僕”さん。ありがとね」
蓮「マジ凹みしてるらしいから、暫くは起動不能ね」
蘭「じゃあ、34話目よ」
横断歩道を渡りきったとき、歩道で右往左往している女の子がいた。
ってあれ、確か………
「島田妹さん?」
「あっ!秀才のお姉ちゃん!バカなお兄ちゃんも!」
「バカなお兄ちゃんなのは変わらないのか………」
向日葵笑顔を向ける島田さんの妹の葉月ちゃん。秀才のお姉ちゃん……って、何か恥ずいなぁ。
「どうしたんです?」
「落しものを探しているです……でも見つからなくて………」
地面に屈んでいる葉月ちゃん。成る程、探しものをしてたんだね。
ん…………?探しもの………
「ちなみに、その落し物っていうのは…………」
「フィーちゃんのストラップです。お姉ちゃんに貰った大切なものなんですけど……お姉ちゃん達、知りませんか?」
「あぁ、それならあそこに……」
吉井君が先ほど通って来た横断歩道を指差す。
すると、信号が赤に変わり、ストラップは絶体絶命危機一髪の状態に。
しかもよりによって通勤ラッシュだからか、車通りも激しい。間違いなくあれじゃあ轢かれる……!
蓮は鳥花さんの肩を叩いて言う。
「うわぁぁぁストラップがぁぁぁ!!」
「孤立してますっ!?」
「鳥花!アンタの力を見せる時よ!」
「わ、私の力ですか!?」
「そうよ………アンタの能力……『天然ロケット』を!」
「それ能力じゃないんですけど!?」
こんな茶番をしてる際にもトラックやらタクシーやら、色々な車が横行する。これじゃ取りに行くこともままならない。
『おや…………どうしたんですか、こんなところで』
その時、反対の方向から、担任の福原先生が歩いてきた。学園でも教師の中で数少ない徒歩通学らしい。あとは西村先生くらいのもの。
先生に取りに行ってもらう……ってのも無理だよなぁ。
でも、吉井君は頭に豆電球を浮かばせる。
「そうだ!福原先生!召喚許可を下さい!」
「え、校外でも召喚出来るの!?」
「先生の許可があれば、例えハワイだろうと出来るんですよ。まさにハイテクノロジー文化です」
本当にいちいち凝った学校システムだよね。
しかし、校外というからには厳重らしく、福原先生はいつもの気だるげな目を向けたまま問う。
「………何をする気ですか?」
「何を………ってああっ!ブルドーザーがすぐそばにぃぃ!!」
「………仕方ありませんね、今回は特別ですよ」
あまりの慌てようと、事情をおおよそ組み込んだのか、福原先生から試召許可が下りる。
そうか、吉井君のは特別性だから物に触れるんだっけ。
召喚獣のスピードがあれば、ストラップの1つくらい、回収することは容易い。
「やった!行くぞ---------
呼び声と共に現れる召喚獣。
福原先生は地理の担当の先生だから、地理の点数が出てくる。
【Fクラス 吉井 明久 地理 37点】
………大丈夫?
「………はぁ、命が惜しいならやめときなさい……死ぬわよ………」
「見捨てられるわけがないっ!!このまま突っ込むぞ!」
何の策もなしに、一直線にストラップへ向かう召喚獣。
いくら点数が低くても、スピードは上等だ。車と車をスルスルと避けて、ついにストラップまであと数センチ------------
ドゴンッ(召喚獣が車に轢かれた音)
グボァァァ!?(同時に吉井君が悲鳴をあげる)
チーン(鳥花さんによる黙祷)
「…………………」
「大変よ!吉井君がビクともしないわ!」
「痛いじゃすまないだろうなぁ…」
「あわわっ!バカなお兄ちゃん!大丈夫ですか!?」
フィードバックのおかげで3割ほどのダメージが襲いかかります。
ちなみに、召喚獣を轢いた主はといえば………
「なんだい、危ないじゃないか」
「が、学園長………」
「危ないですけど、今はそれどころじゃ………!」
と、召喚獣の方を見れば戦死状態にあり、しかもストラップの方も接近したブルドーザーに轢かれて行った。
「「あぁぁぁぁ!!?」」
「やれやれ…………召喚獣で悪さするんじゃないよ。と、丁度良かった。霧島蓮。アンタに用事があるんだが………」
「何か?」
「………ついでにアンタ達も来な。協力して欲しいこともあるさね」
「???」
私と蓮と鳥花さんは首を傾けて、学園長の車に乗り込んだ。
そして、島田妹さんと吉井君は………
「ごめんね葉月ちゃん………助けられなくて」
「……いいんです。また、お姉ちゃんにお願いしてみます……」
「(葉月ちゃん……くっ、宝探しゲームの中に、ストラップとかあったらいいんだけど………)」
まだ痛むだろう腰を摩りながら、一緒について行くのだった。
蓮「入ったわね、別ルート」
蘭「完全に原作通りには行かないのがこの小説よ」
翼「ストラップのフラグも立ったしね。これからは少し違った清涼祭と宝探しが見れるね」
蓮「35話もお楽しみにね」