バカとテストと召喚獣〜The Another Story〜   作:ぷろとうぃんぐ

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蓮「…………不穏なタイトルね」

蘭「……さて、誰が拉致られるんだか。それじゃ、感想。藤崎海斗さん」

翼「全部くれるなんて、思わなかったよ」

蓮「太っ腹なのよ。次、”蒼龍”さん」

蘭「あの、吉井君が実は女装癖があった!?って噂は、実は新聞部から入手したものよ。ツテがいるんでね」

蓮「恰好悪いわね。時代はデジタル。情報はパソコンで拾うものよ」

翼「………どっちもどっちだよ………(←噂云々流行には無知)」

蘭「最後は太郎丸勇大さんね。お初かしら?」

翼「残念ながら、今回はまだシークレットアイテムについては出て来ないね」

蓮「それじゃ、本編スタート」


41話 拉致と連鎖

「…………とは意気込んで見たものの………」

「……全然客なんて来ないじゃない………」

 

午後1時を回り、そろそろ召喚大会決定戦が始まる時間だ。

その影響もあってか、完全に大会に客を持っていかれて、喫茶店には客の出入りが一切無かった。

それは、私たちの出し物だけでなく、他のクラスも同様に。

 

我がAクラス代表の結論としては、「……………閉めてしまった方がいい」という論点に達して、1時間くらい早く『Sweet Age』は閉店となった。

 

「それで、翼さんたちはどうするんですか?」

「……私はまだ、やらなきゃいけないことがあるからパス」

「私もだよ。まだ尻尾を掴んだわけじゃないからね」

 

鳥花さんの質問に、鈴と蓮は2人でどこかへ去った。いや、多分以前硬直状態のΩを引きずり出す戦法なんだろうけど、序列が最上位クラスのハッカーをよく抑えられるなぁ。

ということで、目がガチモードの2人はメインコンピュータの置いてある部屋に向かった。

 

「私は………吉井君と坂本君の戦いでも見に行ってみようかな…………」

 

私はそう呟く。

内心では、今回の清涼祭でのハプニングを思い返していた。

 

(もし吉井君たちが勝ったとしても、教頭は素直に引くような連中じゃない気がする。ああいうのって、大きなバックがいるんだろうし)

 

思い出す。

教頭の目的は、簡潔に言えば「文月学園を潰すこと」だということ。潰すことによって、召喚システムにより生徒を取られた近隣校にメリットがある。

手っ取り早いのは、学園長を頓挫させること。今回のような不具合が明るみになれば、破綻へ追い込めるかもしれない。

逆に、殺すなんてことをしなかったのは、自分が侵入した痕跡を残したくなかったからか、それともそこまでする意図が無かったからか。

 

(Ωを使いメインコンピュータを破壊すると同時、今回”邪魔”なFクラスを潰す----------)

 

という思惑だったと推測出来るけど、何れにしろ作戦は失敗。向こうも手の打ちようがないからこそ、ここまでもつれ込んだ。

そして…………追い込まれた教頭先生たちは…………

 

何をするか分からない(・・・・・・・・・・)

 

「つぅばぁさぁさぁん!!」

「ふあっ!?」

 

耳元でいきなり大声で名前を呼ばれてどこから出たのか不明瞭な声が出た。うわぁ、恥ずい………

心拍を上昇させながら、鳥花さんに尋ねる。

 

「どっどどどうしたの!?敵襲!?」

「敵襲じゃないですから、落ち着いて下さい。足ガクガクなってます。そうじゃなくて、心ここに在らずだったから………」

「え、どんな顔してたの私」

(¬_¬)(こんな)←ですね」

「めっちゃ拗ねてるじゃん………拗ねてないよ!!」

 

それか「私じゃないよ、私」とかいいながら目をそらす人みたいな。

 

「それよりも、今のところ異常なし?大丈夫?」

「へ?………多分。周りだっれもいないですけど、ピースイズビューティフルです」

 

若干質問と段違いな答えを返す鳥花さん。

まさしく、今この場が教頭にとってかなり有利な状態であること。

何故なら、AクラスFクラス、共に分断されていて、動くには絶好の機会だからね。

刹那、廊下の向こうから、誰かが走ってきたのが見えた。

目を凝らすと、相当慌てている土屋君と、後ろから島田さんや、久保君たちだった。

 

「………………翼!」

「ど、どうしたの、そんなに慌てて………」

「ね、ねぇ!!葉月知らない!?今日の昼から姿を見てないのよ!」

「……………え」

 

予感は、的中する。バラバラに動いている今だからこそ、そして吉井君と坂本君を封じたこのクラスに、動く術はない。

始めから、これが目当てだったの………?

召喚大会、宝探しゲーム、喫茶店、メインコンピュータのハッキング………

全てが偶然で重なり合った時、それは偶像と化す。

 

『まだ…………終わっていない!』

 

「そういえば………私たちも見てないですよね?」

「う、うん………見てない。喫茶店に戻ってから、ずっと」

「ウチもね、一緒に喫茶店に働いてたんだけど………ちょっと目を離したら居なくなってて………」

「そのうち戻ってくるんじゃないのかな………迷ったらまた『バカなお兄ちゃん』の教室を探してもらえばいいからね」

「でも迷うと危ないから、教室にいなさいって言ってたのに………!」

 

最悪の可能性。

小さな少女を使って、もしも”人質”交渉をしてきたとしたら………

私は歯を強く噛んだ。

 

「葉月ちゃんを………探さないと危ないよ………」

「翼さん………?」

「今、まさに最終決定戦が行われてる最中………」

「…………………!!待て、ということは…………」

「---------無いと思いたいけど、教頭による妨害の一策だとしたら……」

『『『!!!』』』

 

ここにいる全員が空気を飲んだ。単に迷子ならいいけど、どの道1人で居させるのは危険だ。

私たちは二手に分かれて探索を開始した。

 

「奴め、明らかに時間稼ぎが目的だ………!!」

 

坂本君が忌々しげに嘆く。

召喚大会決勝戦。予定通り、よさも坂本君は常夏先輩とラストバトルを開始していた。

 

【Fクラス 坂本 雄二 日本史 134点】

【Fクラス 吉井 明久 日本史 117点】

VS

【Aクラス 常川 勇作 日本史 123点】

【Aクラス 夏川 俊平 日本史 107点】

 

戦闘開始から20分はゆうに超えているだろうか………それでも、点数は共に削られて居ない。

その理由は単純で、先輩の方は時間稼ぎとも取れる回避行動や攻撃をとっている。

 

「どうしたセンパイ!?俺たちが怖いのか?」

「違う違う。これも上の指示なんだよ。悪く思うんじゃねえぞ」

「俺はあの作戦は反対だったんだがな…………」

「俺もだぜ………なんだって拉致なんてことを………」

「………………ら、拉致………だと……」

「「あっ」」

 

馬鹿だからで済むか知らないけど、ボロが出た先輩。坂本君と吉井君は信じられないという顔で睨む。

 

「っ、てめぇ!!どういうことか説明しやがれ!!」

「………お前らも知ってるんだろ……教頭は、最後の手段に出た」

「なっ………」

 

「『島田葉月、姫路瑞希、木下秀吉、霧島翔子』の誘拐………そして、俺たちに与えられた使命は『時間稼ぎをすること』、だからよ……」

 

今度こそ、ショックで倒れそうになる吉井君。

 

「教頭…………!!!!あの野郎はぁぁぁ!!!」

「明久!まずはこいつらを片付けないとまずい!!」

「…………悪いな。悪く思うんじゃねえぞ………」

「…………くっ、何故ロリを、手にかけなければ----------」

「そうだ!何故あんないたいけな幼女が…………」

「「くたばれロリコンがぁぁ!!」」

「「ぐふぉ!?」」

 

【Fクラス 坂本 雄二 日本史 82点】

【Fクラス 吉井 明久 日本史 87点】

VS

【Aクラス 常川 勇作 日本史 0点】

【Aクラス 夏川 俊平 日本史 0点】

 

「鉄拳制裁だ、先輩方」

『勝者は2年Fクラス、吉井明久君と坂本雄二君です!!』

「早く行け………!お前ら!!」

 

アナウンスとかぶるように叫ぶ先輩。どうやら先輩方にしても、教頭の考えには反対らしい。

………ロリコンだし。

 

「翼!!」

 

一方、葉月ちゃんを探し回る私たちは、蘭さんと優子さんと遭遇した。2人共、誰かを探しているように思える。

 

「姫路さん見なかったかしら……?」

「秀吉見なかった!?」

「いや…………どっちも見てないですね………まさか」

「消えたのよ!隣に居たはずなのに……!!」

 

ここでも拉致被害………!!どこまでも繋がってくれるな………!!




翼「急展開からのオリジナル展開こそ、食い違う話ってないよね………」

蘭「原作では拉致られるはずが未遂で終わったから、あれ?って思ったかもだけど、再チャレンジしてくるとはね」

蓮「さて、拉致られた4人は無事かしら?」

翼「まだここからだよね。じゃ、次回もお楽しみーっ」
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