バカとテストと召喚獣〜The Another Story〜 作:ぷろとうぃんぐ
蘭「それじゃ。太郎丸勇大さん。感想ありがとう」
鳥花「軽いSですよ!Sは『ソフト』のSです!」
蓮「そういえばSの形のハンガーみたいなの、最近見ないわね」
翼「え、それ関係なくない?」
鈴「次。藤崎海斗さん。………鳥花さん関係の多くない?」
鳥花「気のせいです」
蓮「憎めないバカっていうのが好きなのよ。ただアンチヘイトなだけじゃなくてね」
蘭「それ、アンチを認めてる発言よ」
翼「最後は”蒼龍”さんだね」
蓮「さて、エビ三兄弟がどうなったのか、刮目ね」
鈴「それじゃ本編だよ!」
「くそっ………だったら………」
エビチリさんが何かを床に投げつけた。
また新たなトラップか、思わず身を竦める私だったけど、その投げたものは、
「ばっ、バナナの皮………っ!!」
「そんなどこかの配管工員のカートレースじゃないですし!」
口々に言いながら、鳥花さんと私がジャンプで避ける。しかし、既に投げた張本人はそこから姿を消していた。
「しまった、バナナの皮に気を取られてた………!」
「何て高スペックなトラップなの………」
すぐ近くには上下に続く階段が連なる。
どっちに行ったか分からない………
と、思わせるのが目的なんだろうけど、そんな思惑通りには行かない。
「…………」
耳を済まして『空気の振動』を聞き取る。幸いにも私は五感全てが強力であり、研ぎすませば1m先の音まで聞こえるほど。
まぁ、10cmほどの近くで騒音なんて出された時には悶絶しちゃうけどね。
それだったら足音くらいは聞き取れるはず……………
「翼さん?どうしたんですか?」
「………」
目を閉じて集中する。
若干の空気の乱れを受け取った私はほとんど無心で近くにあった非常ドアを思い切りグーで押した。
すると、
「ぶっ!」
「え、エビ天!大丈夫か!!」
「エビ天じゃねえよ馬鹿!」
非常ドアの先に隠れていたらしいエビ三兄弟がこぞって姿を現した。
エビチリさんが後ずさりをする。
「くっ………何故ここにいることが分かった………!!出来るな!」
「そんなカラクリ大王みたいなこと言われても………でも、どうして分かったんですか?」
「呼吸」
「こ、呼吸て………貴様化け物か!」
「馬鹿者さん、鼻血出てますよ」
「馬鹿者じゃねえ!どんどん渾名増やしてくんじゃねえ!」
エビ天さんが鼻を抑えながら反論する。
正直あてずっぽうだったけど、まさか的中するとは。
足音が聞こえなかったから、どこかに隠れてる気はしたんだけど。
「こうなったら………丸腰相手の女だが、容赦はしない!」
するとエビ三兄弟はファイティングポーズを取ると共にエビ天さんはバール、エビフライさんはけん玉、エビチリさんはミニ地球儀を構える。
島田さんはため息をつきながら冷静にツッコミを入れる。
「………バールは凶器になるかもしれないけど、あとは何………」
「舐めんなよ!けん玉痛いぞ!」
「いや、私金属バット持ってますし、空き教室でくすねてきたサッカーボールありますし」
鳥花さんは右手にサッカーボール、左手に金属バットというミスマッチな道具を持って来ていた。
島田さんは金属のナイフを取り出し、私は鳥花さんからサッカーボールを受け取る。
え、これで何するの………?
「うおおバール舐めてもらっちゃ困るぜ!!」
「危ないわね!!当たって青アザにでもなったらどうするのよ!」
と言いながら、青アザじゃ済まされないだろう金属ナイフを振る。
1番の凶器は島田さんの持つナイフだろう。
鳥花さんは金属バットを翳して言う。
「さぁさぁ!私のホームランテクか、翼さんのファイア・トルネードか、どっちか選んで下さい!」
「どっちも勘弁だわ!」
「私そんなん無理だよ!っていうか何その中二チックなネーミング!」
「はっ………まさかその技は…………」
「知っているのかエビフライ!」
「聞いたことがある…………炎を纏いながら回転しシュートする技…………」
「「そのまま
私とエビチリさんはエビフライさんに突っ込むも、そんな中でも金属バットをぐるんぐるん降りまくる鳥花さん。
対抗するエビフライさん。
「けん玉は凶器として使えることを見せてやろう!はぁぁぁ!!」
「ちょっ、こんな狭いところで-----------」
ブンブン(エビフライさんがけん玉を振り回す音)
ガッ!(島田さんの金属ナイフに紐が切れる音)
「------暴れると切れるよ?」
「ぐぁぁぁ!!俺の玉がぁぁぁ!!」
「お前のじゃねえし、急所に直撃したみたいに叫ぶのやめてくれねえか」
けん玉の玉に黙祷を捧げるエビフライさん。意外と難儀なところがあるなぁ………
見かねたエビチリさんは地球儀を目の前に出して告げる。
「やい!この紋所が目に入らぬか!」
「えいっ」
私はサッカーボールを床に置いて蹴り飛ばす。そのボールは丁度国名が書かれた”地球”だけを捉えてさらに奥へ吹っ飛ぶ。
一部始終を見ていたらしいエビ天はバールを構える。
「俺の地球がぁぁぁぁぁ!!」
「………あいつらじゃ頼りになんねえ!もう俺がやるしか………」
かっこいい台詞を吐こうとした時、地球を吹っ飛ばしたサッカーボールが壁に跳ね返り、上手いことエビ天さんの後頭部に直撃した。
「ねぇぶふぉぉ!?」
「………他愛もないですね」
「はい確保ー」
玉が千切れて祈祷しているエビフライさんと、気絶しているエビ天さん、地球を追いかけているエビチリさんを手を壁にガムテープでぐるぐる巻きにしておいた。
端から見れば混乱した心理教のようにも感じる。
「さて、急いで救出に向かわないといけないね」
「そうね。でも既にアキたちが助けてるんじゃない?」
島田さんがそう言った直後、無線に通信が入った。
『もしもし、聞こえるか。翔子たちを無事救出した。1度喫茶店まで来てくれるか?』
声の主は坂本君だろうか。
私たちがこうしてグダってる間に助けてくれたのか。それは有難い。
ともかく、あのエビ三兄弟は先生に任せて、喫茶店に帰還した。
☆
「で?大丈夫だったの?」
「……………大丈夫っていうよか、なぁ………」
「…………?」
喫茶店に戻った私たち。
坂本君に事情を聞こうとすると、どうも歯切れが悪い。何をしていたんだろう。
「……何をしてたか、言ってやってくれ………」
「えぇと、百人一首のお相手を………」
ドガンッ、と盛大な音を立てて机にずっこける蘭さんと鈴さん。
その様子を見て工藤さんが驚嘆の声をあげる。
「おぉ………ナイスリアクション。息のあった姉妹プレーだね」
「そうじゃなくて!えぇ?百人一首!?」
「は、はい………実は近々大会が近付いてるからって………」
「ワシと霧島、姫路と島田の妹の4人でゲーム感覚でやっておったんじゃ」
「はぁ………もう、探した意味ないじゃないの……」
蓮もあちこち探し回っていたのか、体中汗でベトベトになっていた。
とりあえず無事なら良かった、とひとまず安堵するが、吉井君は険しい顔で言う。
「でも…………これって変じゃない?人質に使う訳でもなくあっさり返すなんて」
「お前にしては鋭いな。俺と明久が突っ込んで行った時、そこに居たのは先輩2人だ。翔子たちはあっさり返してくれたな」
「…………時間稼ぎでしょうね」
蘭さんは苦々しく呟いた。私もそれには賛同だ。
だけど、一体何の時間稼ぎなんだろう…………
と、考えていた刹那、
喫茶店の電灯が
「なんだ!?」
「停電………みたいですね」
あちらこちらで悲鳴が上がった。大会も終わり、大分外部からの客が減ってからの事態だ。
「まぁ、すぐに予備電源に切り替わると思うよ」
「雷でも落ちたか?」
本日の天気は快晴。降水確率は0パーセント。
文月学園は基本膨大な電気量を誇っているらしいけど、停電にはなることは少ないシステムらしい。
でも、今このタイミングで停電は………
蓮はパソコンを手早く広げ、キーボードを叩く。
唯一の明かりが漏れる中、蓮は目を見開いて言う。
「………!しまった………メインコンピュータがダウンしてるわ……!!」
「嘘!?」
「………ダウンだけ?」
冷静な鈴さんが聞くと、蓮はコクリ、と首を縦に振る。
「ただごとじゃなさそうだな。とにかくババァのとこに事情聴取に行くぞ」
翼「面白い展開だね…………ってかまだ続くの?」
蓮「ここから原作アニメの8話に飛ぶわよ」
蘭「……………あの、パクリの話よね?ここで出すの?」
はい。
翼「まだまだ清涼祭は続くよ!要望もお待ちしてます!」