バカとテストと召喚獣〜The Another Story〜   作:ぷろとうぃんぐ

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蓮「早速行くわよ。”蒼龍”さん」

翼「あぁ、うん。お化け屋敷には原作通り入ってもらうらしいね………」

鈴「仕掛けは私が用意したよ!それはもう恐怖の森へ誘うような…………」

蓮「ホラゲじゃないんだから、趣味の悪いことはしないでおくことをオススメするわ」

鳥花「最後は太郎丸勇大さんですね」

蘭「完璧人間っていっても、世の中真面目なだけじゃバカを見るだけよ」

翼「………………」

蓮「まぁ、なんだかんだで、1番良識があるのは翼だけどね」

鈴「それじゃ、本編スタートだよ」


53話 千客と脅圧

そんなわけで始まった、坂本君と霧島さんのウェディングプラン当日の土曜日。

私と蓮は意気揚々と戦地に向かう東雲姉妹たちを送り出した後、鳥花さんを家に招いていた。

 

「お………お邪魔します」

「どうぞー?」

 

何気に文月学園のメンバーの中で、初めて家まで招き入れたお客さんだ。

あらかじめ鳥花さんには『大家族なんで、驚かないように』と明言してあるから大丈夫……のはずなんだけどね。

その数、ざっと10人。

友達とかだから、血こそ繋がってないけど、基本的に全員居候の関係に至る。

ただの一軒家二階建て。お金については他の人に頼りっきり。

ある人は株やってたり、ある人はファッション系統のお店やってたり、それはもう色々。

 

「また何とも普通な家ですね……」

「まぁね。どこでもありそ〜な家だよね」

「でも絢爛なベッドとかあったら、それはそれで引いちゃいますけどね」

 

キッチンから持ってきたお茶を湯のみに注ぐ。

現在私たちはリビングにいる。大きな植木鉢が置いてあり、冬にはコタツと化すテーブルが置いたままの状態で放置され、やけに長いソファーもそこらに位置する。

しばし談笑していると、

 

「あれ?ツバサ、お客さん?」

「……はわわっ、かっ、可愛い……!お持ち帰りしたいですね……」

「持って帰らないで………えと、この子はマリアート。これ本名」

「外国の人なんですか?」

 

2階から眠たげに目をこするマリアートが降りてきた。

彼女もまた居候の1人。

生まれはドイツ。ちなみに、色々訳あり。

 

「うん。外国の人だよ。シスターさんなんだけど一応、私が保護者になってるみたい」

「へぇ…………珍しいですね、シスターなんて」

「あ、マリ。こっちは月風鳥花さん。私のクラスメイトだよ」

「あ、そうなんだ。よろしくねチョーカ!」

「…………なんか発音的にチョーカーみたいですけど」

「前は敬語だったんだけど、いつの間にやらタメ口になっちゃって……はぁ、何かミスったかなぁ……」

 

ブツブツ呟く私。別にミスったつもりは一切無いんだけど、流石にこうも馴れ馴れしいとちょっと後々問題になりそうで………

マリは珍しい来客に目を輝かせながら鳥花さんに言う。

 

「チョーカ!一緒に遊ばない?」

「構わないですけど……一体何するんですか?」

「……ここにサイコロとボードがあるけど………」

 

子機電話の隣にあった双六用のボードを持ってきてマリに渡してあげる。

マリはサイコロを何故か3つ構える。

 

「チンチロ勝負………!!」

「待って、ボードの意味は?」

「………翼さん、育て方っていうか、何覚えさせたんですか?」

「……それはきっと蓮の所為だよ」

「責任転嫁は良くないですよ?翼さん………」

 

ちなみにマリはまもなく中学2年生だったりするんだけど、どうしてこうなったんだろう………

 

場所は変わって如月ハイランド。

バスから降りて、ついにその目的地に到着した坂本君ご一行。

しかし、その表情は虚ろなものがあった。

 

「……俺は、無力だ………」

 

脱力しながら坂本君は溜息をついた。

それもそのはず、朝から警察の人に『二次元と三次元の境を彷徨う哀れな学生』と思われた上に、悲惨な目にあい、半ば家から逃げるようにして訪れてしまった。

一方、その要因を起こした霧島さんは、奥に位置する巨大な観覧車を眺めながら、嬉しそうにしている。

こんなところまで連れてきた甲斐があったのか、とも一瞬思った坂本君だった。

 

「よし、それじゃ翔子」

「………………?」

「帰ろう」

「………………絶対に入る。ここまで来たから」

「ははは。翔子よ、俺の肘関節はそっちには曲がらないぞ?」

 

あくまで表情を崩さない。これぞ恋愛パワー……え?違うの?

ちなみに、メリメリいいながら別方向に関節を曲げられている坂本君にはご冥福をお祈りしたい。

左腕を人質にした霧島さんは、そのまま第1の仕掛けである入場ゲートへ向かう。

そこに立っていたのは、アジア系の男の人っぽい係員の人が立っていた。

 

「いらっしゃいマセ!本日はプレオープン中デスガ、チケットはお持ちデスカ?」

「……………はい」

 

霧島さんがポケットの中から、例のプレミアムチケットを取り出して係員に手渡す。

すると係員の人は1歩後ろに後ずさりしながら言う。

 

「こっ……これハ………!世界どこ探しても5つとない超プレミアムチケットじゃないデスカ……!!」

「……………そうなの?」

 

霧島さんが頭を傾けると、係員の人は何処かに連絡を飛ばす。

 

「私だ。例の連中が来たぞ。今すぐウェディングシフトの準備を始めろ。確実に仕留めろ」

「おい、なんだその不穏な会話は」

「あ、こっちノ話デース」

 

ちなみに、これは木下君だったり。

 

「このチケットヲ持ってイル、ということハ……私たちに優遇される権利ガありマス。豪華なおもてなしヲさせて頂きマース」

「そんなことどうでもいいから、とっとと入場だけさせてくれないか?豪華とか要らないから……」

 

坂本君が拒否しようとすると、係員はとんでもない条件を出す。

 

「断れば貴方の実家ニ腐ったザリガニを送りマース」

「やめろ!!そんなことをされたらお袋はザリガニを伊勢海老と勘違いして食卓に出してしまう!!」

 

そうなると、坂本家は一家食中毒事件に発展するんだろうなぁ………




蘭「また痛いところついてくるわね………」

鈴「お姉ちゃん、何の話?」

蘭「ザリガニと伊勢海老って間違えると思うのよ」

蓮「そうかしら…………形状は同じよね」

鳥花「私、ロブスターとワタリガニ間違えて食べたことありますよ?」

翼「まず大きさが違うね………」

蓮「さ、明後日はどうなるのかしら?」
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