バカとテストと召喚獣〜The Another Story〜 作:ぷろとうぃんぐ
鳥花「やっぱり麻雀わからない人が多かったですね」
翼「そりゃ、ねぇ………これからも所々入れ込んでくらしいけど、分からない人はスルー推奨だよ」
蘭「次。マリクさん」
蓮「話に埋れちゃってるけど、明日はついに最終対決よ。見逃さないでね」
蘭「次、狂歌の僕さん」
鈴「『麻雀って…………楽しいよね!』」
翼「なんでこの残念娘×5は全員麻雀知ってるんだろう……」
蓮「何らかの意図があるとしか思えないわよね」
蘭「最後は太郎丸勇大さんね」
翼「え、あれ以上鬼畜なのは死んじゃうよ?」
蓮「あれ、見えてないけど上に乗られてキャメルクラッチやられかけたのよ?」
鳥花「なんですか、それ」
鈴「無知は罪………」
蘭「さ、本編いくわよ」
バカテスト 生物
【第十八問】
1958年にフランシス・クリックによって提唱された分子生物学の基本原則のことを一般に何というか。
東雲 蘭の答え
『セントラル・ドグマ』
教師のコメント
一体どうしたのですか。驚いたことに正解です。これも合宿効果ならば嬉しいです。
吉井 明久の答え
『DNA転写螺旋ドグマ』
教師のコメント
何やら色々なものが混ざってますよ。
☆
その日の夜。
「さ………明日が勝負よ。全ての決着が明日。真犯人とっ捕まえるのも、翼にラブレター送った奴と会うのも」
「あー………結局誰か分からないまま3日目ですね………」
「長かったこの強化合宿という地獄から、とうとうフリーダムになれるのね……」
「どんだけ勉強苦手なのよ」
今夜は蓮を鳥花さんの隣に配置して、左から鳥花さん、蓮、私、蘭さんという順番で布団を敷いた。そこは私が命令権を使ったからね。
消灯時間はとっくに過ぎているけど、私たちはまだまだ寝ない。
「勉強なんて苦行よ!この世に存在する意図が分からないわ!」
「まぁ、分からなくはないけど……でも勉強しないと新しいことを覚えることは出来ないんだよ?」
「翼が諭しにかかってるわね……」
「でも修学旅行とかって一体何を学んで、何を修めたの私たちは!?」
「いきなり核心にきましたね…確かに私も長年疑問に思ってたことですけど……」
鳥花さんはうんうん頷きながら疑問視する。
確かに修学旅行なんて行く前に調べることが多いから、新たに得るものなんて何もないのかもしれない。
「何も修めてないね、それは。論破のしようがないよ」
「論点ズレよ。ともかくアンタはもう少し記憶力をどうにかすれば、有る程度点数も取れるはずよ」
「じゃあ蘭さん。『石の上にも』?」
鳥花さんはことわざの問題を出す。これくらいなら、流石の蘭さんも分かるはず。1度くらいは聞いたことがありそうなことわざだからね。
しかし、蘭さんの解答は斜め上を行くものだった。
「………3度まで?」
「それ仏の顔よ………じゃ、『馬の耳に』?」
「大仏」
「仏を使うんじゃないわよ!罰が当たるわよ!?」
「え、あれ………?」
蘭さんは不思議そうに頭を傾ける。分かった、わざとじゃないってことがわかった。
それじゃ、私からも出してみよっかな……
「それじゃ、蘭さん。『人間万事』?」
「大王が馬」
「そんな国絶対1年もしないうちに壊滅か、空中分解するわよ」
ダメだこの人………早く何とかしないと………
ここにいる蘭さん以外全員の人が頭を抱えたと思う。もう少し、せめて蓮ほど点が取れれば十分強いけど、思考が複雑すぎて混線している。
「蘭さんは記憶の有無なんじゃなくて、要するにやる気の問題では……」
「そこに繋がるのよね。最終的には」
蘭さんについては結論が出たけど、さて、これからどうしよう、という話になって来た時、鳥花さんが『ある物』を取り出した。
「これ、舐めます?」
「何よ、それ」
「百味飴です。おおよそ100種類もの飴がこの中に入ってます」
「こんなのよく持って来たわね……」
鳥花さんが取り出したのは、巨大ともいえるビン。その中には色とりどりの飴が入っていた。
成る程ね、軽いロシアンルーレットって思えばいいのかも。
「ちなみに、どんな味があるの?」
「ええと、要するに当たり外れある飴です。普通の飴からアングラな飴、さらにアブノーマルな飴などなど、本当に多種多様で」
「アングラな飴ってどんな飴よ…」
「唐辛子とかですかね」
「アングラだ!アングラすぎる!」
アングラとは、アンダーグラウンド……つまりは地下という意味だけど、『常識の範疇を超越している』という意味でも使う。実際それが今まさに使われているし。
私は既に参加したくなかった気に押されたけど、蘭さんが冷や汗を拭いながら、
「だったら、全員一斉にとって、中身見ずに食べるのよ」
「ロシアンルーレットよりも過酷ねそれ。何?罰ゲーム?」
「むしろ勝負に負けた罰ゲームとかにしましょうか。でも最初は全員一斉に食べましょう」
「……えぇ、私もやるの?」
「むしろ私は翼さんの反応が気になるんですけど。アブノーマルな飴に引っかかった時の翼さんの顔が」
「アブノーマルな飴………って」
「まぁ色々あるんですが……あれですね、
「最悪よ、それ!」
蘭さんはあまりの人外鬼畜ぶりにシャウトする。でも1回くらいならやってみよっかな……というか、これ、なんて闇鍋?
とりあえず全員布団から出て、ビンの周りを囲み、利き手を構える。部屋は暗いままなので、中身も見ように見れない。
「さ、行くわよ。いっせぇの………せっ!」
蘭さんの合図に従ってバッ!と手を中に突っ込む。そして袋を開けて、素早く口の中に飴を突っ込んだ。少なくとも私の場合は不味くはない。なんだろ………レモン、なのかな。柑橘類のような………
すると、周りの人が一斉に言った一言。
「「「ぐふっ!?」」」
顔が全く見えないから、どんな表情かすら分からない。え、何、私以外全員ハズレ!?
慌てて照明をつけると、これまた一変して阿鼻叫喚となっていた。
「……これ、何かしら………すっごい口の中がネバネバして……張り付く……」
「……………………」
「………蓮さんが悶えているところを見ると、大ハズレを引いたんでしょうね……私は間違いなく竹味ですね。なんていうか、割り箸を食べてる感じです……」
「竹!?そんなのあるの!?」
私は驚きながら袋を見る。それは緑色にコーティングされていて、中身は黄緑のような色とのこと。竹ってどんな味なんだろ。
等の私の味はといえば、
「翼さんはライムですね。当たりの方ですよ、良かったですね」
「ライム……柑橘類だとは思ったんだよね………」
日常ライムなんて食べる機会がないから、どんな味かと思えば、普通にレモンのような味だった。
ちなみに、悶えている蓮はといえば、
「あれ?悶えてる割には結構まともな味ですよ?ブルーベリー味ですから」
「…………いや、蓮、フルーツ全般食べれないから、ある意味で毒なのかもしれないなぁ……」
「………死ぬわ、これ………うぐ」
蓮はゴロゴロゴロゴロ身体を縦横無尽に動かし、必死に耐えていた。駄目なら出せばいいのに。ただの当たりが、蓮にとっては最悪の毒気と化すのが困りどころか。
「蘭はどんな味だったの?」
「えっとですね………
「そんな味作るんじゃないわよ!」
ネバネバする、の時点で何と無く察しはついてたんだけど……やっぱり納豆か。
この後、何とか復活した私たちは調子に乗って2回、3回と挑戦した。まだ飴も結構残ってたし、意外にスリリングだったからね。
でも………4回目に、不幸が起きた。
「………………」
「………翼さんの絶望感漂う顔、初めて見ましたよ、私」
「ここに来て初めてハズレを引いたようね、翼……おぇぇっ!!」
「ちょっ!ここで吐かないでくれる蓮!?」
ちなみに私が引いた味は『泥』味だったそうな。
蓮に至っては『梨』『カメムシ』『メロンソーダ』という謎の味を引き当てて4度とも撃沈した。
☆
そうこうしていたら日付が変わった。
「はぁ………はぁ…………罰ゲームには最適だけど、ハズレを引いた時だよね、それ………」
「泥味なんて私も食べたくないわよ。それよりも蓮が6回目以降の気絶から治らないんだけど、どうなってるのよ………」
「5回目はキムチという良くもあり、悪くもある味で回避したんですけど、6回目にスイカが来てから立ち直らなくなりましたね」
「正直、私も『シチュー』らへんから危ないとは思ってたのよ。そしたら案の定『梅干し』が来て、意識放棄しそうになったわ……」
どこの百味ビーンズか、と突っ込みたくなったけど、結果それがモチーフなんだろうな、と口にはしない。
「まぁ、この製品月風製菓が作ってるんですけどね」
「ここに来て謎の会社が!?」
「あれ、言ってませんでしたっけ。私の両親主に自営業ですよ。しかも結構大きいらしくて」
「有名だよ。色んなシリーズ出してるよね。よく買ったりしてるよ」
「とんでもないわね、貴女……」
フルーツフレーバー系統とか、よくマリがモグモグ食べてたりする。
「また食べたい味あったら言ってください。要望受け付けてます」
「だったらたこ焼きとかどうかしら。関西人とか受けると思------うっ!?」
蘭は言いながらビンに手をかけて食べる。味は『生肉』味。
「……………お腹下すわよ、こんな味作ったら………」
「その前に火に通せば解決です。ちゃんと『じょうずにやけましたー』状態になったらお肉味としていただけますよ」
「溶けるわよ!飴が!」