バカとテストと召喚獣〜The Another Story〜 作:ぷろとうぃんぐ
翼「?」
蓮「……前回のが酷かったのか知らないけど、コメント一件しか来てないわよ」
鈴「結局アンチっぽくなっちゃったから、無理もないよね」
蘭「それじゃ鳥花さん。サクッと感想、返して行って」
鳥花「了解です。”蒼龍”さん。………作者さんはこう見えてもシリアスは苦手ですよ」
蓮「そんなことないのも多いけどね。構想してた『After one's deaths!』や『終焉のPrecious Memorys』はかなり重いわよ」
翼「これ、作者さんがメモ帳やノートに書いてるものだから、完全オリジナルだよ」
鳥花「あ、本編いきましょう」
バカテスト 現代文
【第二十九問】
『閑話休題』の意味を答えなさい。
小林 翼の答え
「余談をやめて、話を本編に戻すこと」
教師のコメント
正解です。『それはさておき』と同じ意味になります。
東雲 蘭の答え
「本編から逸れた話をすること」
教師のコメント
逆です。
☆
「さて、あとは貴女1人のようね……手こずったけど……」
「アンタほとんど何にもしてないくせに、何言ってるのよ。煩わしいわね」
約10分ほどで辺りを制圧した連合軍。中にはAクラスの中でも上位の人とかいたけど、主に私たち4人(蘭省く)が撃墜。TASシステムの影響下か分からないけど、途轍もなく頭が痛い。
正直、これ以上システムを使い続けるのは無理かもしれないから、元に戻しておいた。
「……大丈夫です?顔が青いですよ?」
「………大丈夫だよ、鳥花。ちょっと集中力を使いすぎただけだと思うから」
「私ほどじゃないけど、翼は体が弱い方なのよ。まず恒温動物じゃないわ。変温動物に近いものね」
「……爬虫類です?」
「誰が爬虫類だって……!?」
私は頭を抑えながら聞き返す。確かに人間ではないけど、虫になった覚えはないよ。苦手だし。
私たちがそんなことを話していると、指揮官でもあった雄二君が小山内さんと対峙する。
「さて、残るはお前1人なわけだが---言い残すことはないか?」
「くっ………屈辱よ………!男子なんかに遅れを取るなんて、何て失態なの……!」
「お前らをフルボッコにしたのは、女子の奴等だけどな。小山友香はこの下の階にいるのか?」
「……えぇ」
悔しそうに歯噛みする小山内さん。1階にいなかった、ということは地下にあるお風呂場周辺にいるはず。
生憎、時間外での入浴は禁止されているので、通常は閉鎖されている。だけど、
「今様子を見てきたが、どうやら閉鎖が解けているらしい!」
「……………強力な教師陣が集まっていた」
情報ソースは須川君と土屋君だ。地下は銭湯(のような広さ)までの道が一本道になっている。
だからこそ逃げ場がない。けれど、逆に小山友香にとって最後の砦なわけか。
「……教師陣はこの戦力差なら強引に突破出来るかもしれないけど、問題は『中』よね………」
優子さんは呟くようにして言う。試召戦争での戦略の1つとして、入り口を固めて、奥に入らせないという『籠城戦』になっている可能性が高い。あとどれだけの人数がいるか分からないけど、それって辛いんじゃ………
前線に参加していた鈴さんは、武器を地面に置いて休憩している召喚獣を見ながら言う。
「じみ〜にさっきの戦闘で削られたからね………もう200点くらいしかないよ、私」
「大丈夫。地下は保健体育だから」
「そういえば、大島先生みないね」
「…………(ゴゴゴゴ……!!)」
「ムッツリーニ君!?殺気が出てるよ!?押し殺して!」
ちなみに、この前得意の保健体育で負けたから、リベンジに燃えているらしい土屋君。今回は700点オーバーしてたら、大抵の人には勝てるから大丈夫だと思うよ。
「とにかく、籠城戦になる恐れがある。また作戦を考えないといけないが、何れにしても戦局が乱れるのも時間の問題だろう」
「それはまぁ、人数勝負でいけば、交代する前に中に押し込めるかもしれないし」
「ということで根本率いる特攻野部隊には、様子を見てきてもらいたい。教師には極力相手にはせず、小山友香が使用する戦術を見極めろ。あと其奴倒しておいてくれ」
「結局!?いやぁぁぁ!!?」
小山内さんは星になった(小説的用法)。
「………いや、俺も教師を相手に取りたくないが、向こうは構わず打ってくるぞ……突破出来るか……?」
「だっ、だったらあたしも行きますわ……!!戦力くらいにはなりますわよね……?」
「……………俺も同行させて貰おう」
咲未さんと土屋君はそれぞれ立候補した。土屋君の目的は、恐らくリベンジマッチだ。どの道保健体育フィールドだから、滅法強い。
私といえば保健体育は苦手な科目だから、300点にすら届いていない。
それを聞いて、また工藤さんもまた意気込んでいる土屋君を見ながら、
「ムッツリーニ君が行くんだったら、ボクも行こうかな〜?」
「頼む工藤。俺は保健体育には自信がないからな」
Bクラスのメンバーは基本的に文系に特化している生徒が多い。それは勿論、代表の根本君や咲未さんも例外ではない。
逆に、保健体育特化型ってどんな人に傾向が多いのかな。普通に考えて、性について興味関心がある人、とか。
「残りの人間についての作戦は各自で伝えるが、今は点数を回復されるなり、休むなりしていてくれ。あと少しで戦争が終わるはずだからな」
「全員では攻めないの?この人数だし、袋小路なんだから特攻してもいいんじゃない?」
「よく考えろ明久。全員で攻めに行ったとしても、守備が薄くなった所に強襲をかけてくるかもしれないだろう?口惜しいことに、俺と小山の点数は約100点ほど違う。サシの勝負だと間違いなく負けるな」
「警戒してて損はないと思うよ。さっきもロッカーから出てきたんだしね」
鈴さんもそう続ける。もしかすれば、まだロッカーや部屋の中で息を潜めて待っている、っていう可能性もなきにしもあらずな訳だしね。
☆
「……………」
「翼さ〜ん?大丈夫ですか〜?」
「心ここに在らずね……」
根本君たちは無事に出発して、私たちは戦争中だけど待機することに。もし根本君たちがヘルプサインを出した場合、速攻で行けるように階段の近くで休む。
それからしばらくしてから、先程高橋先生に縄で打たれた箇所が痛くなってきていて、身体も随分と重くなった。TASシステムの長時間使用の副作用だ。
側にいた優子さんが声をかける。
「無理するから……大丈夫なの?」
「…………ウン、ダイジョウブ」
「……馬鹿な私にでも分かったわ。これ重症よ。夢遊病みたいになってるじゃない」
蘭も顔をしかめながら私の顔色を見測る。風邪の症状ではなく、例えるなら『プレッシャー状態からの解放』後の症状に近いかも。
緊張がふっと抜けると、目眩が起きたり、頭が痛くなったりするらしい。
足も覚束ないし、頭も痛いし、身体は痛いしで結構ボロボロだよ……
「翼。アンタは休んでなさい。これ以上無理すると帰らぬ人になるわよ」
「……そ、それは困るな………」
「で、でもなんでそんなになるまで無理してたんですか……?」
「……自分でも、ここまで自分を追い詰めてたなんて知らなかったんだよ……」
姫路さんの問いかけにそう返す私。とてもじゃないけど、自分の体調なんて省みてる状態じゃなかったと思うんだよね。
「う〜ん。それが翼さんの長所だよね………自分のことよりも他人のことが優先だから、いつも」
「今日は謎の使命感があったからね……高橋先生をどうにかして本陣より遠ざけるって」
「成る程ね。ま、今日のところは無理をしない方がいいわ。後は私たちに任せて、適当に荒ぶってなさい」
「それはそれで怖いんですけど」
「翼が守りにいったら、誰も寄せ付けなさそうだよね………」
「ほら、鳥花。早い所翼を医療室へ連れて行きなさい。Fクラス副代表としての命令よ」
「え、私なんです?」
「なんか雄二君によると、蓮と私、それから鈴はキーウーマンに成り得るから、戦線離脱は避けて欲しいって言ってたわ」
「やっぱり点数的な問題なんでしょうか?」
「よく考えなさい。私、1番邪魔でしょ。私の古典のテスト、2点だったわよ」
「……戦線から最も外れるべきだよね、お姉ちゃん」
鈴さんは「またこんな低レベルの点数を……」といつもながらに呆れているようだった。
でも点数とは何ら関係がないってことは、作戦の立役者なのかな?
「何かあればトランシーバーで知らせるから、寝てきなさいよ。アンタはよく頑張ったわ」
蓮たちに見送られて、私は同じフロアにある医療室へと鳥花と2人で向かった。