バカとテストと召喚獣〜The Another Story〜   作:ぷろとうぃんぐ

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紗瑛『……はぁ、シリアス回の後のギャグ回って上手く行かないなぁ………滑りまくりじゃん、どうしよう収拾つかないや………』

蓮「とか、作者が独り言漏らしてたわよ」

翼「いや、うん………確かに今回ちょっとグダってるような気がするね」

鳥花「暫く私が主人公かもしれませんよ!」

蓮「ただでさえ影が薄いのに、主役奪われてどうするのよ翼。………感想返しね、まずは狂歌の僕さん」

蘭「また悪夢ね、その夢…………」

鳥花「そのうちこの作者のことですし、『性別転換編』でもするんじゃないですか?」

翼「いやだなぁ………」

蓮「次はマリクさんよ」

鈴「ここから先はオリジナルストーリーも混じった日常編だよ!ちなみに、100話の特典考えたんだってさ」

蓮「?何やるのよ?」

鈴「1〜99話の中で名言・迷言をいくつかだって。読者の方々にも良ければ書き込んで欲しいって言ってたよ。あとは100話記念のショートストーリーとか」

蘭「この作者、100話なんて届いたの初めてなのに、そんなちゃっちいもので大丈夫なの?」

蓮「次は太郎丸勇大さん。………ようやく平穏が訪れたわね。良かった良かった」

翼「いや………あの、まだ終わってないよ……?」

鳥花「それが今回の話ですね。ちょっと終わりっぽい締め方になってますが、98、99と例の『呪い』が炸裂します」

蓮「うへぇ………最後は”蒼龍”さん。……何事も根気がいるのよ。それじゃ、本編行くわよ」


97話 呪いと怪談

バカテスト 地理

【第三十六問】

北方領土と呼ばれる、島を4つ答えなさい。

 

姫路 瑞希の答え

『択捉島、国後島、歯舞群島、色丹島』

 

教師のコメント

正解です。

 

東雲 蘭の答え

『チコタン島』

 

教師のコメント

確かそんな歌ありましたよね。

 

月風 鳥花の答え

『択捉島、ガダルカナル島、ひょっこりひょうたん島、人形島』

 

教師のコメント

途中から答えから遠ざかって行きました。

 

 

「これで犯人も捕まったし、当分平和になったわね……(チラ」

「そうだね。明日で強化合宿も終わりだしね(チラ……)」

「今から何します?(チラ」

「……その前に1ついいかしら」

 

部屋に戻ってきた私たち。何の変哲のない会話に蘭がちょっと待ちをかける。ん?どうしたんだろう?

 

「言わんとせずことは分かるわ。貴女たちがチラ見(・・・)しているものにも懸念を感じる。それでも、はっきりさせないといけないわ」

 

蘭は一旦言葉を切った。そして、私たちは本気で叫んだ。

 

 

『『あの人形持ってきたの、誰(ですか)(よ)!!?』』

 

 

ここに来て全力の叫び。そして、あり得ない程強張った表情。これが私たちが残念娘と呼ばれる理由なのだろうが、叫ばざるを得ない状況だ。

 

「え、鳥花じゃないの!?」

「私、あんな趣味の悪い人形なんて拾いませんよ!どこかの雛見沢に住んでて、「はぅ〜!」とか言う人とは訳が違います!」

「アンタの場合、天然か素で持ってきそうじゃない!お腹はアンタがさしたのよ!」

「でも、ここに来る途中、鳥花はこんなの持ってなかったわよ」

「それじゃ、いったい誰が………」

 

私は息を飲んだ。いや、私だけじゃない。蓮や蘭も不気味な人形をテイクアウトする度胸はないし、私も持ってきてはない。

経緯としては、『部屋に戻ってきた私たちを出迎えていた』。わ、私自身、何を言ってるか分からないけど、瞬間移動とか空間移動とか、そんなチャチなものじゃ断じてないよ。もっと恐ろしい片鱗を味わったよ……!

 

「どうするのよ。しかもよく見るとこの人形、鳥花の方向いてるわよ?」

「あ、あはは……な、何言っちゃってるんですか、蓮さん。それだと私に原因があるみたいじゃないですか」

「みたい、じゃなく事実よ。お腹さされば普通こうなるわよね」

「お陰で私たちまで巻き込まれてるけど、何とかならないの?」

「いや……私の母親は霊媒師やってるんですけど………私自体はそういうのさっぱりで……納豆が幽霊に効くって言うから持ち歩いてるだけですし……」

「あの納豆、霊を引き寄せないためのものだったのね……」

 

鳥花も動揺しながら言う。ここで蘭は携帯を取り出して、慌てて誰かにコールする。

 

「誰にかけてるのよ?」

「鈴。心霊現象とか大好物だから、あの子。怖いの苦手だけど」

「それはまた………変わった趣向をお持ちで」

 

その後、二つ返事で了承した鈴さんは5分と経たずに現場に加わった。

 

「来たよー!ついでに優子さんも連れて来たよー!」

「もう…….何で私まで」

 

不満そうに呟く優子さん。夜なのに鈴さんのテンションが高いな。

こんな夜遅くだというのに、一室に大集合した私たち。とはいえ、消灯時間もあるので電気は消しておく。声も控えめに抑えることにしたが、これではもう女子会に近い。

 

「とにかく、犯人が明らかになって良かったね……」

「ええ。それで、処遇はどうなるのよ?」

「退学、とまではいかないみたい。2週間近く家に監禁状態だって」

「そりゃ………彼女のお陰でここまで騒動が広まったものね」

 

蘭も懸念しているようだ。問題は男女が完全に仲直り出来るかどうかっていうのと、島田さんの問題……

 

「あ、島田さんなら大丈夫のようですよ。さっき吉井さんを屋上に呼び出したそうです」

「屋上に?吉井君を?」

「最後の最後まで疑ってかかってましたから。でも仲直り出来たと思います」

「絆を深めるどころか、修復しただけような………」

 

私がそう突っ込みを入れた時のことだった。布団に入ってけだるそうにしていた鳥花が、顔を真っ青にして震えて言った。

 

「-------------あの」

「どうしたの?って顔真っ青じゃない!?」

「--------------いや……こんな所に置いてありましたっけ、これ」

 

鳥花が掲げた『それ』は、孫うことなき、例の鋏で突き刺さされた人形だった。

鋏は蘭が「可哀想だから」と抜いたはずなのに、何故か深々と腹に刺さっていた。

さらに、電気を消す直前に長机の上に置いたはずの人形が、どういう経緯か、鳥花の枕元まで迫ってきていた。

人形の目が怪しく光る。

 

「「「いやぁぁぁぁぁぁっ!!!」」」

「嫌なのは私の方ですっ!!叫びたくなったのは私の方ですっ!!」

「あ、あはは………そ、それじゃ夜も遅いし、私はこれで退散しよっかな………」

 

鈴さんはそう言って扉を開けようとする。待って、私たちを置いてかないで鈴さん!

ガッ、と肩を掴む姉。

 

「待ちなさい鈴。どうせだしここで一晩過ごしていきなさいよ。ポルターガイスト起こるかもしれないし、飴だってあるわよ」

「両方ホラーよ!!不確定事項よ!!」

「なんで無関係の私まで巻き込まれなきゃいけないのよ!?」

「何言ってるんですか、木下姉さん。友達だったら一緒に巻き込まれて下さいよ!」

「友達を何だと思ってるのよ!?」

「烏合の衆、ですね」

「ひどっ!?その認識ひどっ!?」

 

流石にこれには全力で突っ込むよ!?

 

「ま、盛り上がってきたし、百物語とか怪談でも語り合うわよ」

「この状況で!?」

「今の状態がすでに怪談だよ!!」

「それじゃあ、私から行くわよ。あれはそう……確か3年前の夏だったわね……」

「経験談!?」

 

急にノンフィクションを語り出した蘭。うん、まさに追い討ちとはこのことだよ。

 

「この頃は、如月市にホラースポットが出来たって騒がれてたわね。翼と蓮は知らないと思うんだけど」

「あー、一時期学校でも噂になってましたね。何でも老舗旅館が廃墟になったらしくて、前々から幽霊が出る、とか言われてた場所ですけど」

「森林の奥にある、如何にもな雰囲気の旅館だったわ。人も立ち寄らなさそうな旅館ね」

「そんな所が………」

「その森も富士の樹海くらい広い森でね。自殺の名所でもあったらしいわ。廃墟になってからも幽霊騒ぎがあるらしいから、探検に行ったのよ」

 

蘭はいきなり口調を変えて続ける。

 

「私も友達と一緒に行ったんですよ。いざ旅館の中へ入ったんですが、その旅館は老舗だったからか、壁に亀裂が入り、天井は剥がれ落ち、それはもう凄まじい状態でしてね」

 

空気を読んだ鳥花が、蘭に蝋燭とライターを渡した。

ライターで蝋燭に火を灯して、それらしい雰囲気を出すと、低音の声で言う。

 

「ですが、徘徊しても特に起きませんでした。やはり、幽霊が出るなど手間だったのか、そう話しながら旅館を出ると、友達が1人、居なかったんですよ」

「…………」

「おかしいな、変だな、と探してながらまた旅館に入ると、さっき入った時よりも、凄惨になっていました。すると、廊下の奥へすぅ…っと黒い影が移動していったんですね」

「……な、何でもいいけど、その口調なによ」

「よく怪談の話してるイナガワさんじゃないですか」

「私なりに空気を読んだのよ。辛いからやめるわね」

 

ノベル表記だと鳥花みたいな口調だったからとてもややこしい。

 

「私たちは恐る恐る足並み揃えながら影が消えた廊下の奥へと歩を進めたのよ。そしたら105号室の部屋の前で居なくなってた友達が倒れてたのよ」

「それ、絶対呪われてるわよ,、アンタの友達もどき」

「もどいてないわよ。結局特に何も起こらなかったんだし」

 

蘭はつまらなそうに鼻を鳴らす。

 

「それじゃ、なんでその友達は倒れてたんですか?」

「どうやら幽霊の気を感じるらしくてね。霊感があるらしいから、より一層疲労が溜まったらしいわ」

「経験談だからか、全く怖くなかったね」

「………何よ。ぶっちゃけ私は鈴が本気で怒った時が1番怖いんだから、怪談なんて大したことないわよ」

「ところで、さっきからこの人形、なんで目が光ってるんですかね。物凄く恐怖の沙汰なんですけど」

「『いつでも呪おうと思えば呪えるぜ』っていう、人形なりのアピールなんじゃないかしら。獲物を狩るハンターの目をしてるわ。末恐ろしい」

「……蓮、アナタ少し落ち着いてない?翼もだけど」

 

優子さんは不思議そうに私たちを見る。いや、さっき散々焦ってツッコミしてたけど、経験談聞いたら自然と落ち着いた。

これだけ大人数なら手出し出来ないんだろうし。

 

「まぁ、私関係ないし。鳥花は今日は寝れないわね」

「寝たら永遠の眠りにつく気がするんで寝る気は今の所ないです。なので32行前にツッコミを入れてから一切喋らず、ついに『平家物語』読み始めた主人公の翼さんに何とか起こしてて貰います」

「……………いや、何とかって」

 

本から顔を上げて反応する。いや、これだけ人数が多いと、しゃべるタイミングもないんだよ。基本会話に割り込んでいかないから、私。

でも話自体はちゃっかり聞いていたり。

 

「翼。アンタ文学少女なんだし、怖い話の1つや2つ知ってるでしょ?何か話しなさいよ。『知らなければよかった雑学』みたいな」

「怪談話と共に勉強もするって、よく考えれば画期的ね………」

「いくら文学少女でも知らないことはあると思うんだよ………まぁ、そういうマメ知識的なのは知ってるけどさ」

 

本というか、ネットでよく見てるから。

 

「じゃあ寝れなくなるようなどぎついのを1つ、お願いします」

「そうだねぇ………じゃあ『携帯電話にはガン成分が含まれている』」

「「………………えっ」」

 

あ、東雲姉妹が呼応した。冗談ではないけど、ネットで実際に言われていることだ。

 

「確かにどぎついわね………」

「デマらしいけどね。そんなこと言ったら、皆ガンになっちゃうよ。四六時中イジってる人とかいるんだしね」

「パソコンにも、そんな成分があるとか前少し言われてましたけど、医学的根拠が一切ないんで……」

「パソコンのキーボードは不潔らしいわよ。それはもう、あのGすら嫌悪するレベルで」

「えぇ………それを日々タッピングしてる私って………」

 

鳥花はず〜ん、という効果音が似合いそうな雰囲気を醸し出す。別に人体には以上をきたさないし、大丈夫でしょう。

 

「さ、その人形がそろそろやばくなりそうな所で……」

「目がっ!目がぁぁぁ!!」

「充血しとるぅ!?」

「誰か目薬持ってないですか!?」

「指摘点そこじゃないでしょっ!?」

 

本日の夜も騒がしく過ぎていきそうだ。

深夜へ続く。

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