妹にやらされていた乙女ゲー世界に転生したら序盤で死亡するクズ貴族だった   作:泡沫幻想黒衣の人

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第21話 うちは慈善事業をやっていない

 Side アウラウネ

 

 

 ララーからラングに齎された報せは…不治の病に侵され命の危機に瀕する貧しい家の少女の事。

 

ラングならなんとかしてくれる…かもしれないから持ってきた報せかもしれないけど、取り敢えず今こちらから動くことはない。

 

 なぜなら私らは慈善事業主とかじゃないから、せめて死んでしまった後に南無阿弥陀仏…くらいは唱えておこうかな。

 

この世界にそんな言葉があるかどうかは置いておいて。

 

 もし助けたとして万一結婚なんか勧められても…ラングには既にフェリルがいる。

 

 …………………。

 

 ヘルスケア、それさえ心がけていれば、こちらのラングファミリーが病に倒れることはないだろう。

 

故にそこら辺、出来るだけ気にかけておかないとなぁ。

 

 さて…それはそれとして、今日は朝から港町にまた行ってみようと思う。

 

 

 ・・・、

 

 エリヤの港町に付くと、早速見覚えのある人物達に出会った。

 

ウト氏と…えっと、アケボト…アケボノじいさんだ。

 

 どうやらアケボノじいさんとウト氏は面識があって、アケボノさんは元港町情報局局長…兼、元港の管理者だったらしい。

 

なるほどなるほど…そういうつながりだったか…空船を飛ばすための伝手がアケボノじいさんだったんだね、はーん、知らんかったわ。

 

 お、ウト氏、こちらに気づいた模様。

 

やほやほ、調子どうよ、元気してる?

 

 なんて軽い感じで挨拶したら軽く睨まれた…なんで?

 

元奴隷達がやりすぎたのはそうだけど、正直言って自業自得というかなんというか…その件はドンマイ☆

 

 …そう心中で思ったら、ウト氏の怒りのボルテージが上がった気がした。

 

そんなウト氏をキャワワなリボンデザインの服で釣りながら買い物に誘う(釣られるんかい)。

 

 ちなみにデザインのデザイナーは私(またはラング)だったり。

 

実はこの半年の間に、色々ときゃりっとぱみゅったようなリボン付きの服や鞄などのデザインをヨシュア国の貴族に売り込み、売ってもらったら馬鹿売れしてかなり儲かっているのだ。

 

 …売り上げから10分の1貰う約束でももう金貨3枚くらいは行きそうな勢い。

 

いやー、にしても町中を歩く女性達が華やかになった、うんうん。

 

 そんな中でも私は敢えてボロ布を着ているんだけど、これはすぐにアレンジを加えられるため。

 

気が向いたときに好きなところにわざと切れ込みを入れたり、ジッパーみたいなのをつけたり、ダーニングとかもしている。

 

 特に一度凝り始めると止まらないのがインナー(下着)のデザインだったり。

 

残念なことにこの世界の人達には(一部例外有り)、下着はそれほど重要視されていない…故に貴族であっても素材以外下着はあんまり庶民と変わらない。

 

 まぁうち(ラングファミリー)はそんなことはないんだけどね、ちゃんとみんな現代風の下着を着ている(着せているともいう)。

 

夜、裸で寝ていたりするのはハーピィくらい。

 

 ちなみにハーピィの鉤爪付きの鳥類みたいな足、とれるんだよね…とれるっていうか脱げる、父が作ってくれた鉤爪だとか。

 

生足は土踏まずが無いのと、爪が鋭く尖ってる以外は人間の足に近い。

 

あとハーピィといえば、今日は朝からドラゴン娘達がラングを〝可愛がり〟に行ったもんだから、一回気の迷いでもなんでも私もラングを可愛がりたいとか言って、1日羽の下に入れるつもりみたい。

 

 いや〜、可愛がるの意味が違うんだよね〜、言わないけど。

 

 寝るときなんか覆いかぶさって眠るんだろうか、そうなったらラングは苦しいだろう。

 

ラング(羽が鼻をくすぐって、延々くしゃみ出そうな感じが続きそ…)

 

 羨ましい…のか、ティアがその様子を見てる。

 

ティアもハーピィの羽毛にくるまりたいのかな?

 

 それともラングにひっつきたい?グレテル…グレーテルの時はよくひっつこうとしてたもんね。

 

グレーテル(ラング)は途中から拒絶してたけどね…。

 

 ラングになってからもひっつこうとしてきたら、受け入れる気ではある…けど、戸惑いMAXの今のティアちゃんにそれは望めないかなー。

 

 …と、いつのまにか港町出口まで来てた。

 

ウト氏は何処に行くのか尋ねてくる。

 

 うちらの住処だけど?…え、嫌?

 

なーにを仰るんだか、あんたにはまだやってほしいことがあるんだけど?

 

 そう…これから始まるであろう勇者アイリちゃんの活躍を記事にしてほしいんだよ!

 

他のメディアに任せていれば余計なことを書くかもしれない…そこんところなんとかしてね、ウト氏のネームバリューなら大丈夫と信頼しての抜擢。

 

推しが一番可愛いからね、色々してあげたくなっちゃう。

 

 ん?あーあ、逃げちゃう?そう…フェンリル召喚。

 

 

 ・・・、

 

 アパート「グレーテル」

 

 Side ラング

 

 

 ドラゴン娘らにボコにされた後のハーピィの羽毛包みは癒しだ…。

 

それにしても今日も暑い…羽毛の下は日陰になって、ある程度涼しいけどね。

 

 …ん?半身が帰ってきた、ウト…ちゃんと共に。

 

ウトちゃんとしたのはなんとなく。

 

 ウトさんの方がいいかな?でも中の人からしたら年下だから、ウトちゃんでいいわな、少なくとも心中では…。

 

ウトちゃんの案内は…そうだな、そのままアウラウネがやってよね。

 

 さてと…それじゃあ俺はこの後どうするか…、折角ハーピィと一緒なんだから空から色々探してみようかな?

 

リィンって子の一件でなんとなく気まずいララー…も、着いてきた。

 

 しょうがないじゃん、俺は慈善事業主でもなんでも無いんだから。

 

まぁでも…その子のことを頼むならこっちの大陸にもある聖教の司祭、通称たぬ坊にでも頼めー。

 

 ってことを道中教えよう。

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