妹にやらされていた乙女ゲー世界に転生したら序盤で死亡するクズ貴族だった 作:泡沫幻想黒衣の人
ラング「そうかー」
出発の準備を済ました船は間もなく港でマオマオ駆るクラーケンとリヴィアンさんに襲われた。
そこで船長は選択を迫られた。
クルーを守る為に2つの強大な魔物から逃げるように、港に押しかけた乗客達を乗せずに出航を強行するか、ギリギリまで乗客が乗るのを待つかの選択を。
乗客達が並ぶ方を見てみると、ヒトと獣人とが犇めきあっている…。
そこに、特殊なマジックアイテムによる通信が…。
通信相手はこれから向かう港の長、アケボノさんだ。
アケボノ「何もないか?なら全員乗せて…」
クルーの1人「い、いえ、それが…獣人とヒトとがひしめきあっていて、スムーズな出航ができそうにありません」
クルーの1人「その上、強大な魔物が2匹も…船長もそれらの対応で手一杯でして、この通信はわたくし、クルーラがお受けすることに…」
アケボノ「クルーラか、よく聞け、そこの獣人達はヒトよりも丈夫にできている、ゆえに奴らに魔物を引きつかせて、あとはヒトだけを乗せて出航を急げ」
クルーラ「ええっ!?」
アケボノ「いいから、早く、貴殿の判断が早ければ早いほど多くの命が助かるのだぞ、早くしろ」
クルーラ「は、は…い…(そんなこと言われても…せめて獣人であろうと子供達だけは…)」
・・・、
その後、彼や船長の判断で獣人達は魔物の対応を求められる。
当然大きな反発があったが、いうことを聞けば獣人達の子供だけでも乗せてやろうではないかといった船長の言葉に、獣人達は一斉に魔物の対応に向かった。
その最中、意図的かどうかはわからないが、獣人の中の誰かが放った魔法の一部が何故か弾かれ、船長にその魔法がクリティカルヒットし、船長は亡くなってしまった。
当然の報い…とクルーラは思い、自分にもいずれ報いが…と自らに罰を望む。
いきなり船長がいなくなったので、クルーラが臨時の船長としてクルーをまとめ上げ、数十分後、安全に出航することが叶った。
多くの獣人達の骸を背に…船は隣の大陸へと行く。
・・・、
船内 side ナミナミ
ナミナミ「わたしだけ乗れたけど、こ、こんな…」
猫獣人「人間達の勝手は目に余るぜ、なぁ嬢ちゃん」
ナミナミ「だ、だれ?ま、まさかお、大人なの獣…!?」
猫獣人「おおっと、何のためにこのフードとか被ってると思ってる、そそ、なんとか獣人であることを隠して乗り込めたのさ」
ナミナミ「なんで私に声をかけて…」
猫獣人「なに、息子らと同じくらいの歳と見て一緒に面倒でも見てやろうかと、ほかの子達も出来るだけ…な」
ナミナミ「やさしい…方なんですね」
猫獣人「…そんなにすぐ人を信用しちゃいけないぜ?嬢ちゃん」
ナミナミ「えっ」
猫獣人「俺だからいいようなものの」
ナミナミ「や、やっぱりやさしい方、名前は」
猫獣人「うちんところでは獣人にやる名も無かったんだ、ただネコさんとでもよんでくれや」
ナミナミ「わ、わかりました」
ネコ(ふーん、言葉遣いからして、そこはしっかり教育を受けた感じかな、あとは向こうに着くまでどれだけ仲良くなれるか…できれば1人でも多く引き取りたいからな)
・・・、
15年後
隣の大陸についてからは、船内の獣人達の殆どの面倒をネコさんが見てくれた。
そんな中、私は2人の子供達と仲良くなって、将来はパーティを組もうだなんて言われちゃった。
私、将来のパーティ誘われたその時、2人に、もしくはどちらかにいつか告白されるんじゃないかなと、ちょっと期待なんかもしちゃった。
その後そんな感じの空気になることはなかったんだけどね、2人とは。
そんな空気になったのは、…意外かな?ネコさんとだった。
早いと10歳になると子供を作れる体になるからね、そこら辺の相談をしに行ったら急に俯いて難しい顔してたから、もしかして私のこと女としてみてる?
とかカマかけたら、なんとその通りで………付き合うことになったら、仲良くなった2人もそのことでお祝いしてくれた。
ただ………そのネコさんは、私とのデート中〝妖怪化〟という聴き慣れない状態に変化した人間に殺された。
妖怪化した人間は獣人を凌ぐとんでもない怪力で、再生能力持ちで、まるで魔族みたいだった。
それはネコさんを殺した後、私も殺そうとしたけど、そこにオババさんという不思議な老人が来てくださって、助けてくれた。
でもそのオババさんは人間だった。
人間…あの船の人間達は私たち獣人の子供を乗せる為に出航が遅れ、人間達の被害が拡大したと主張して度々私たちの住む教会もどきのような建物に来ては子供達を捕まえて〝仇討ち〟と称した虐殺を行った。
ネコさんもそんな人間達から子供達を一生懸命守ろうとして傷を増やしていっていた。
そして傷が増えるたびに守れる子供達の数も減っていった。
そこに妖怪化した人間が襲ってきて…ネコさんは人間達から受けた古傷のせいで、全力を出せなかった。
そうでなければ、あんなのイチコロだ。
………私の他2人がネコさんを失って動揺していたのが少し落ち着いた後、ネコさんの亡骸を埋めながら、私はオババさんに尋ねてみた。
「どうしてあの人間はあんな状態に?」
オババ「人間生きていれば欲が過ぎることがあるんじゃが、そこにつけ込んで妖怪が取り憑き、しまいには身体を乗っ取り、悪さの限りを尽くそうとするんじゃ、…これは基本人間相手にしか起こらん」
じゃあ人間が原因じゃないか、過ぎた欲は身を滅ぼすと獣人族の間ではよく広まっていることなのに、あの人間は…。
オババ「しかし勘違いしてもらいたくないのじゃが、つけ込み唆すこともある妖怪達が悪いのであって、決して取り憑かれた人間が悪いわけじゃ…」
「じゃあなんで妖怪は人間にしか取り憑かないの?それは人間が欲まみれの劣等種族だからだよね、私はそうとしか思えない」
オババ「そ、そんなこと…第一妖怪の中には神憑き(付喪神)というものもあって、それらは広く知性ある生物ならば取り憑いて抗い難い各種衝動を…」
「なんかごちゃごちゃ言ってるところ悪いけど、結局のところ妖怪化なんてものは人間を排斥…絶滅させちゃえば未来永劫起きなくなって私たちにとってこの世界は安住の地になる、そういうこと?」
オババ「えぇっと、ちょっと待ってもらえんか?いくらなんでも結論が飛躍しすぎている…」
「飛躍しすぎてるかな?人間さえいなければ私達は安心して暮らせてたのに………村は焼かれ、大陸に来ても船でのことで人間達から良くない視線をあびせられ、しまいには矛先を間違えた仇討ちやさらには妖怪化………」
ニンゲンはいらない、今までの私の経験からくる結論はそれだけ。
ニンゲンさえいなくなってくれれば当分世界は平和になる。
「だったら………仲間を集めて、人間0計画を始めなきゃ」
オババ「な、何を言って…(この子は、幼少期から何かあり続けて人間に対して良くない想いを抱き続けたせいでこんなことに?)」
オババ「貴女に対してわ、私に出来ることは何かないかい?出来れば今すぐ思い直して欲し…」
「今すぐ私の目の前から消えることね、助けた恩を仇で返されたくなければ…」
オババ「…(この場は見逃してあげるとでも言うんか、その気になればこんな小娘1人どうとでも…まぁ、まだ若い、これから先の出逢いに期待じゃな)ひぇえ、お助けー」
「………ふん」
さてと、そうと決まればまず仲間を集めないと、あの2人は計画に賛同してくれるよね。
・・・、
アパート「グレーテル」
ラミィの部屋 Side ラング
ラミィ「っていうのが、ナミナミちゃんの背景」
ナミナミ「zzZ…」
ラング「そうなんだ(それを聞いても別に可哀想だとは思わない、皆多かれ少なかれ苦しみを抱えて生きていくしかないんだから、一切皆苦のこの世の中を…)」
ラング「あ、そういえば件に会った時言ってたんだけど、この世は一切皆苦なんだってさ」
ラミィ「あー…まぁ、形あるものは必滅の運命なのがこの世だからね、なんとなく分かるような」
エルフ「だからこそ見えない(小さい)幸せが際立つ…という話でしたか?」
ラング「ん…まぁ(今どこから現れた、このエルフのエルフ)」
ラミィ「それにしても良く寝てるね」
ラング「人間がーとかいうくせにな、眠気には勝てんか」
エルフ「同衾は流石にまずいと思ったか」
ラング「うるせぇっ///(なぜだか見透かされて恥ずかしい)」
しっかし、そんな背景があるならば益々可愛がr…おっと、虐め甲斐がありそうだ(汚い子猫を拾ったから虐待するコピペ思想)。
………あと日頃からハレルヤきゅんとの付き合いも増やそう。
なんとなくだけどハレルヤきゅん、これからハーレムるんじゃね?って、そんな気がするんだよね、勝手にだけども。
Q.作者です、どなたかポケユナの必勝法を教えろください
A.知るかボケ
ですよねー…なんて。
実は、それとは別に最近話題の?フォーエバーブルー ルミナスにどハマりしてしまって書くのが度々止まってしまっています…。
それ以外にもリアルで色々あったんですが…まぁ言い訳はいいですよね。
それにしても一旦書くと決めると止まらないです、たった1時間半かそこらでこの内容を書き上げました。
そしてここから下が本当の後書き。
敢えて2人の名前を呼ばないあたりは、なにもなくとも名前を呼び合うくらい仲良くなった子供達が何人も犠牲になったのがかなり影響してます。
あとこのラングはなんとなくハレルヤくんにハーレム王の素質を見ています。