妹にやらされていた乙女ゲー世界に転生したら序盤で死亡するクズ貴族だった   作:泡沫幻想黒衣の人

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第30話 水不足になりました

 木造アパート「グレーテル」

 

 当主の部屋

 

 Side アウラウネ

 

  さてと、悲悲の雨のせいでたーいへんだたいへんだ。

 

雨にふれた水という水が使えなくなったみたいだからねぇ。

 

 ちょっとでも悲悲の雨成分が入っていれば否応なく悲しみの感情に囚われるから…、ヨシュア国の国主たちはここら一帯の水を魔術師達によって回収、どうやってか処分したようだ。

 

その代わりに雨乞いなんてやろうといいだしてるけど、そんなの効くかどうか。

 

 まぁ〜、1週間後丁度タイミングよく龍が降りてくるから、効いたような感じになるんだよね。

 

それまではどこかから新しい水を引いてこいとかいう無理難題をあのたぬ坊に民衆が求めたりして、色々荒れるんだっけ。

 

 解決策としては、確か北の砂漠に巨大なオアシスがあったはずだから、そこから水を持ってくれば…って、それは誰に言われるまでもなく旅に出たばかりのアイリがなんとかしたような。

 

だからといって、この前みたいに何もせず主人公に任せようと思っていたら、イベントスルーされるかもしれないから、私から動こう。

 

 …というか動かそう、人員を。

 

砂漠へは最低限の人員、4人くらいの小隊で行ってもらおう、それで、オアシスの水は所謂魔法の鞄に入れればいいよね。

 

 その魔法の鞄はオラクル製鉄所の所長さんにいつもありがとねって、いつだったかもらったもの。

 

オラクル製鉄所といえば、今ラングがフェリルと行っていて、もうすぐ帰ってくるころだろう。

 

 ちゃんと依頼出来たのかな、MRIは。

 

あれ、内部構造とか全部設計図じゃなく感覚だけで覚えてるから作れるもんじゃないはずだけど、少しでも覚えているものがあるのならって、今さっき頼んどいたんだよね、ラングに。

 

 今思えば、そうやって感覚だけで構造とか覚えているものが結構あるから、素材さえ集まればスマホとかも割と作れちゃうかもしれない、私達(ラング、ラミィ、アウラウネ)。

 

あと設計図じゃなくて、感覚だけ覚えているメリットととして、設計図なんてものを残したら、この異世界の未来でとんでもないことになりかねない…って思ったけど、考えてみたらカガクノ国があったわ。

 

 なら色々作る時に設計図作って使っても問題は無い…と思ったけど、流石に大量破壊兵器に繋がるようなものは自重しないとね。

 

原爆とか1番異世界に持ち込んじゃいけない知識の1つだと思うの、他は超電磁砲とか?

 

 それを感覚だけで作れちゃう可能性がある私ら怖すぎる。

 

そもそもそんなのを作る気が全く無いからいいようなものの。

 

 あいつら(ドワーフ姉弟)と一緒なら作れるかな?大体の医療器具。

 

なんか魔導砲の設計図から超電磁砲的なもの作ろうと新たに設計図書いちゃってたし。

 

 まぁ問題は姉の方よね、あれは結構なじゃじゃ馬っぽい、勝手なイメージだけど、泊らせたら家の中荒れそう。

 

 …!そんなことより、ラングが帰ってきたっぽいと感覚で分かる。

 

この感じ、予想以上に上手く行ったみたい?

 

 

 玄関

 

ラング「今帰った、MRI(性能は初期のもの)魔法のランプに入りました!」

 

「えっ、もう作り終わったの?!」

 

ラング「こいつらに手伝わせたらいつのまにか終わってた」

 

フェリル「見事なものだったよ」

 

リル&ルル「どんなもんだいなの!」

 

 なるほど、それならこのスピードも納得…できるか。

 

「いくらなんでも早すぎでは?」

 

リル&ルル「前に作った超電磁砲での事が役立ったの」

 

ラング「だって」

 

「そ、それにしたって…」

 

 ど、どういうことなんだろう…この双子と同じ脳の造りが欲しい…かも。

 

いやー、トンチキだわこの双子、悪用厳禁。

 

「しかし、どうやって釣ったの?」

 

ラング「あんまり大きな声では言えないけど、弟の方曰く、あんた医者なら姉の治療を…それをするなら代わりに…という交換条件で」

 

「なんで大きな声で言えないの?」

 

ラング「ここ最近で母様達の持病がある程度改善(日数3/1)しただろう?そのことをMRI製造依頼時にちょこっと所長と世間話する中でなんとなしに話したら…そういうことになった」

 

「あ、あーね………」

 

ラング「姉だけに?…じゃなくて、姉だけに留まらず弟もで、どうもドワーフっていう種族は土や石炭を主に食べる分〝詰まりやすい〟んかな?」

 

「それは分からないけど、この世界(中世〜の文明)だとあんまりそういうことに困る人はいなさそう、所謂現代病だからあれは…」

 

ラング「あれ、食の多様化の弊害だったのかな〜?うーん…まぁそれより今のところあの姉弟に俺が出来ることは1つだけなんだよなぁ〜」

 

「マッサージかな、お腹の…」

 

ラング「そそ、ただひたすらお腹マッサージ体操をやることを勧めておいた」

 

「あー、お腹マッサージ体操、あったねーそんなの」

 

ラング「それでもダメならまた診てやるとは言ってあるけど、まぁ…大丈夫かと」

 

「そうだといいね、それにしてもそこら辺この異世界の医者にかかると下剤だけぽーんと渡すだけ…それじゃあだめだよねぇ?」

 

ラング「そだな…それよりお前も大丈夫か?って、聞かなくても分かるか」

 

「うん…細菌以外概ね中世の医療知識だから何かと大変だなー、病院やるとなったら結構苦労しそう、現代知識と色々違ってたりして」

 

ラング「うん、そうだね、それでも出来る限りやったろうやないか」

 

「私達が出来る限り…ね」

 

 本体…というかラング(私もか)は以前はそんな気起こしもしなかったんだけど、件の件があってから(のと身の周りの騒乱が落ち着いたから?)どうせ皆一切皆苦なら、その皆の苦しみも出来る限り緩和していこうという方向に気が向くように…。

 

勿論自分第一は変えずに。

 

 それにしても、人生が一切皆苦ということを聞いてから、ふとかんがえてみたらまず隣人を愛せだの、命は全てにおいて平等だの語ってる現代の宗教観は、嘘ばっかりだったんだなって、今では分かるようになった。

 

まず隣人を愛す世界ならば自己犠牲ばかりの綺麗事だけで世の中埋まって、隣人を愛そうとしてもその隣人は既に誰かの犠牲者(死亡)になっていて…結論だけいうと、まず隣人を愛そうという世界っていうのはあんまり長く持たなそう。

 

 そして真に命が平等であるならば格差なんて生まれようもないだろうし、神様が生ませない。

 

 これ(格差による命の平等性の揺らぎ)に対する疑問自体は前世からの考え方で、私やラングは命は平等では無いと思っている。

 

その上で自分含め全ての命に敬意をはらう事が1番大切だと思っている。

 

 …だから敵に憑依して自分諸共あの世行きになろうとしていたあの時のラングはおかしいって思ったし、命の価値は皆平等だとか言ってる輩はなんか気にくわない。

 

 その点あの3人娘達は大丈夫、あとは他の命への敬意を持ってもらえれば…だけど。

 

さて、そんな思考はさておき、このあとラングには砂漠に行ってもらいます。

 

ラング(えぇ〜っ?!暑いからやだよー)

 

 メンバーは、今頃民衆に押し掛けられて困っているであろうたぬ坊と、ナミナミと、あとは自由枠〜。

 

ラング(じゃあ最近小説書いてばっかで出不精のあの子で)

 

 じゃあそれで、持っていく水は魔法でかさましした最低限のものしかないから大事に使ってね。

 

ラング(あいあいさ〜)




 内容に関して、特定の宗教を否定するものではありません。
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