妹にやらされていた乙女ゲー世界に転生したら序盤で死亡するクズ貴族だった   作:泡沫幻想黒衣の人

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第37話 ひでり 退治

 まぁ地面から出てくる奴らについては氷結させればいいんだけど、この暑さだからなぁ、ちゃんと凍ってくれるかどうか…。

 

「アイスエッジ!新技だっ!」

 

 アイスエッジの刃の部分を当てず、冷気だけが地面に広がるように展開、それで少なくとも俺たちの周囲から出てきていた手の群れは凍った。

 

残りはどうしよう、まだ数十体はいるな。

 

ユウ「この手達、なに?まだ出てくるの?」

 

「この手も魃、ひでり…といっても、元は旱魃で死んだ人間達だ」

 

ユウ「…それは知ってる、なんでこんなに出てくるかって話」

 

「そうか、知ってたか(妖怪の知識もあったなそういや)、で、答えるけど、ここら辺に出現するっていう幻のオアシスを求めて来た人達の死体なんじゃない?たぶん…」

 

ユウ「なるほど、アースブレイク」

 

 ユウが放ったのは、地割れを起こす魔法。

 

地面から這い出ようとしていた魃達は地割れの中に落ちていく。

 

「これ、手っ取り早いね…」

 

 魃の姿は単眼、太い両腕、太い一本足といった風貌だった。

 

そんな姿をした彼らはなす術もなく地の底に落ちていく。

 

ユウ「これにひでりも落とせば…」

 

「いや、ただ陰な場所に落としても無駄だろう、邪陰なところにおとさないと」

 

ユウ「邪陰?そんな汚れるような場所、砂漠には…」

 

「あるさ、どこかに、必ず」

 

フェリル(何の話をしているのか分からん)

 

ユウ「…戻ってきた」

 

ひでり「ぐっ、只人にこれ程までの力を与えるものはなんだ!?」

 

「魔法を知らないのか、ならこっちに来てからまだ日は浅い方かな?」

 

ひでり「………魔の法、法力か何かか」

 

「お、話はしてくれるみたいだね」

 

ひでり「だがそれでも、この地を1度天上の父に捧げるため、お前たちニンゲンを…」

 

「殲滅ってこと?させないよ!(っていうか、その天上の父様、黄帝はこの作品では出てこないのよ、その人は妖怪じゃあないから)」

 

ひでり「蓄熱した熱を一気に解放して、それで終わり」

 

「熱はダメージではなくただの振動…振動は音波に変えられる」

 

ユウ「何言ってるの?早く水でも氷でもかけて冷やさないと…」

 

「…じゃあアイスエッジ!」

 

ひでり「…その程度の冷気などこの砂漠に溜まっている熱からしてみれば微々たるもの」

 

 そう、彼女はこの砂漠全体から熱を吸収、蓄熱し、放つことが出来るから、この程度の冷気は屁でもないだろう。

 

だが熱はいってみれば分子の振動…その振動を受け取った上で増幅し、別の振動、音等にして返してみればどうか?

 

 その為には……………と、戻って来た!

 

アサリ「はい、あちらの方向5Km程に…」

 

「よし来た!イミテーションを使えるイメージを己に付与してから…身代わり!皆が受けた熱は全部引き受けて、逆にひでり周辺の空気に付与する!(音波に変換するのは無理だった)」

 

ひでり「解放!!「付与!!」ゔんっ!!?」

 

 ひでりは過度な熱で熱膨張した空気により潰れた!

 

フェリル(身代わり…主、我の固有スキルを…)

 

「吹っ飛べーーーーっ!!!!!」

 

 両手で身体を支えながら両足で渾身のキック!

 

潰れたひでりは軽々と吹っ飛んでいく、そこに追いついて更に追撃を繰り返す!

 

フェリル「雷撃!(雷纏っての体当たり)」

 

「よし、いいぞ!このままトイレまで吹っ飛ばせばあとは…」

 

 

 ・・・、

 

 

 砂漠のトイレ付近

 

ひでり「ぐっぅ………妖力が、戻った!」

 

「えっ!?くっ、ここまできて…」

 

ユウ「霊弾もう一発は霊力の量的に厳しい」

 

ひでり「さぁ、もう物理攻撃は効かな…」

 

「しょうがない、こっちも妖力全開で攻める!」

 

ひでり「…何故只人が妖力を?…もしや只人ではないな?貴様」

 

「さぁね!妖力に意識持ってかれて、身体強化がもう切れそうだから、最高の力でさっさと終わらせる!」

 

ひでり「舐めるな!地上の太陽誕生の瞬間を見るがいい!この砂漠だけでなく、出来る限り広い範囲の熱を全て蓄熱し、放ってやる!」

 

「蓄熱するより先に、此方の攻撃が届くのが早いだろ!」

 

魃「ゔぉーーっ!」

 

「な、ちぃっ、まぁた数出して来やがってぇ!!!邪魔だぁ!!!」

 

 アウラウネを具現化し、妖力を纏った剣撃を飛ばして魃たちを切り飛ばす。

 

ひでり「一体、ど、何処から剣など!?」

 

「数だけ出したって無駄だって!!さ、大人しく厠に沈め!!」

 

ひでり「ぐっ!!!」

 

 剣の柄でひでりを殴り飛ばし、トイレのために掘られた穴の直上に来させる。

 

そして…トドメは。

 

ユウ「はぁ………、霊力による結界生成、効果は………あー、邪陰の気増幅」

 

ひでり「っっっ!?!?!?何を、したっ!?!?!?身体が、重い、崩れていく…」

 

ユウ「そのまま肥やしになるのね、じゃあさようなら」

 

ひでり「うわぁああ〜っ!!!!!」

 

 ユウが霊力を纏ったかかと落としで刺した。

 

「ふぅ…、やれやれ、結構強敵だった」

 

ユウ「あ、腕、火傷…」

 

「ん?あー、こんくらいすぐ治るさ、心配ご無用」

 

フェリル「ん?アサリは?」

 

「え、あれ?何処行ったんだろう、もぅ〜」

 

 何でここでいなくなるかな〜…。

 

ユウ「……………ごめん」

 

「あっ、ユウまでいなくならないでくれる?」

 

ユウ「………私そもそもデスワームを倒しに来たから、これから倒しにいくの、この命を賭して」

 

「尚更行かせられないな(今の力量じゃ無理では?)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

烏天狗「これは…神格者でもないのに…増殖した脅威が真の脅威であると思われることをナオツグ様にご連絡しなくては…」

 

アサリ(何やら私たちの周りで動いている者がいるようで…)




 そもそも彼女は1人でハジマリー村にとっても脅威であるデスワームを倒しに来ていた。
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